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【発明の名称】 面光源装置及びそれに用いるプリズムシ―ト
【発明者】 【氏名】井田 浩三

【氏名】米田 宗央

【要約】 【課題】視認性の不均一を生ずることなく容易に大面積化することが可能な近距離観察画面の照明のための面光源装置を提供する。

【解決手段】導光体12と、光反射部材18と、導光体12のY−Z面内の光入射端面に沿ってY方向に延在配置された線状光源と、光進行方向転換プリズムシート20とを備えている。導光体12は線状光源からの入射光を光出射面12−3から出射させる微小凹凸構造の光出射機構を有し、導光体12及びプリズムシート20を経た光が集束状態で出射するように光に作用する光集束手段を有する。光集束手段は、プリズム頂角α、プリズムシート法線方向に対する傾きβ、プリズム配列ピッチP、プリズム配列方向に関するβの変化率γが、55度≦α≦75度、−20度≦β≦20度、0.2度/cm≦γ≦1.5度/cm、10μm≦P≦1000μmを満たすようにすることで形成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 一方の主面を光出射面とし且つ少なくとも1つの端面を光入射面とする板状の導光体と、該導光体の前記光入射面に沿って延在するように配置された線状光源と、前記導光体の光出射面に隣接して配置された光進行方向転換プリズムシートとを備えている面光源装置であって、前記導光体は前記線状光源から前記光入射面を経て入射する光を前記光出射面から出射させる光出射機構を有しており、前記導光体及び前記光進行方向転換プリズムシートを経た光が該プリズムシートから集束状態で出射せしめられるように前記光に対して作用する光集束手段を有することを特徴とする面光源装置。
【請求項2】 前記導光体の他方の主面には光反射部材が付設されていることを特徴とする、請求項1に記載の面光源装置。
【請求項3】 前記光出射機構は前記導光体の光出射面及び/または他方の主面に形成された微小凹凸構造あるいは互いに平行に延在する複数の微小レンズ列あるいは前記導光体を構成する基礎材料の屈折率と異なる屈折率をもつ微小な光拡散材を該基礎材料中に分散したものを含んでなることを特徴とする、請求項1〜2のいずれかに記載の面光源装置。
【請求項4】 前記光集束手段は、前記線状光源の方向またはそれと直交する方向に関し前記導光体の光出射面及び/または他方の主面を凸状または凹状に湾曲させることで形成されたものを含んでなることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の面光源装置。
【請求項5】 前記プリズムシートは前記導光体の光出射面と対向するように配置された入射面に前記線状光源の方向に延在する複数の柱状プリズムが互いに平行に配列されているものであり、前記光集束手段は、前記入射面またはその反対側の出射面を前記線状光源と直交する方向に関し凸状または凹状に湾曲させることで形成されたものを含んでなることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の面光源装置。
【請求項6】 前記プリズムシートは前記導光体の光出射面と対向するように配置された入射面と反対側の出射面に前記線状光源と直交する方向に延在する複数の柱状プリズムが互いに平行に配列されているものであり、前記光集束手段は、前記入射面またはその反対側の出射面を前記線状光源の方向に関し凸状または凹状に湾曲させることで形成されたものを含んでなることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の面光源装置。
【請求項7】 前記プリズムシートは前記導光体の光出射面と対向するように配置された入射面に前記線状光源の方向に延在する複数の柱状プリズムが互いに平行に配列されているものであり、前記光集束手段は、前記プリズムの頂角αと、該プリズムのシート法線方向に対する傾きβと、プリズム配列のピッチPと、前記各プリズムの延在方向と直交するプリズム配列方向に関する前記βの変化率γとが、55度≦α≦75度−20度≦β≦20度0.2度/cm≦γ≦1.5度/cm10μm≦P≦1000μmを満たすようにすることで形成されたものを含んでなることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の面光源装置。
【請求項8】 前記プリズム配列方向に関する中央において、前記βは0度であることを特徴とする、請求項7に記載の面光源装置。
【請求項9】 前記プリズムシートは複屈折率0.02以下の透光性樹脂材料からなることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の面光源装置。
【請求項10】 前記プリズムシートは一方の面に複数の柱状プリズムの配列を備えたプリズム部と該プリズム部の他方の面に接合されたシート状基材部とを含んでなることを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の面光源装置。
【請求項11】 前記基材部は偏光シートまたは偏光変換シートからなることを特徴とする、請求項10に記載の面光源装置。
【請求項12】 前記基材部は光拡散シートからなることを特徴とする、請求項10に記載の面光源装置。
【請求項13】 前記プリズムシートは透光性樹脂中に平均粒径が1〜50μmで屈折率が前記透光性樹脂の屈折率と0.002以上異なる透光性粒子を含有せる材料からなることを特徴とする、請求項1〜12のいずれかに記載の面光源装置。
【請求項14】 前記プリズムシートは前記導光体の光出射面と対向するように配置された面に複数の柱状プリズムが互いに平行に配列されており且つ前記導光体の光出射面と対向するように配置された面と反対側の面に前記柱状プリズムとは異なる方向に互いに平行に配列された複数の付加的柱状プリズムを有することを特徴とする、請求項1〜13のいずれかに記載の面光源装置。
【請求項15】 前記付加的柱状プリズムの頂角は80〜140度であることを特徴とする、請求項14に記載の面光源装置。
【請求項16】 一方の面に複数の柱状プリズムが互いに平行に配列されているプリズムシートであって、前記プリズムの頂角αと、該プリズムのシート法線方向に対する傾きβと、プリズム配列のピッチPと、前記各プリズムの延在方向と直交するプリズム配列方向に関する前記βの変化率γとが、55度≦α≦75度−20度≦β≦20度0.2度/cm≦γ≦1.5度/cm10μm≦P≦1000μmを満たしていることを特徴とするプリズムシート。
【請求項17】 前記プリズム配列方向に関する中央において、前記βは0度であることを特徴とする、請求項16に記載のプリズムシート。
【請求項18】 複屈折率0.02以下の透光性樹脂材料からなることを特徴とする、請求項16〜17のいずれかに記載のプリズムシート。
【請求項19】 一方の面に前記複数の柱状プリズムの配列を備えたプリズム部と該プリズム部の他方の面に接合されたシート状基材部とを含んでなることを特徴とする、請求項16〜18のいずれかに記載のプリズムシート。
【請求項20】 前記基材部は偏光シートまたは偏光変換シートからなることを特徴とする、請求項19に記載のプリズムシート。
【請求項21】 前記基材部は光拡散シートからなることを特徴とする、請求項19に記載のプリズムシート。
【請求項22】 透光性樹脂中に平均粒径が1〜50μmで屈折率が前記透光性樹脂の屈折率と0.002以上異なる透光性粒子を含有せる材料からなることを特徴とする、請求項16〜21のいずれかに記載のプリズムシート。
【請求項23】 前記一方の面と反対側の面に前記柱状プリズムとは異なる方向に互いに平行に配列された複数の付加的柱状プリズムを有することを特徴とする、請求項16〜22のいずれかに記載のプリズムシート。
【請求項24】 前記付加的柱状プリズムの頂角は80〜140度であることを特徴とする、請求項23に記載のプリズムシート。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、照明の技術分野に属するものであり、特に面光源装置とそれに用いるプリズムシートとに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、ノート型パソコン(パーソナルコンピュータ)の表示画面を構成するのに使用されている液晶表示装置(液晶ディスプレイ)においては、表示を明るく見やすくするために、背面照明が利用されている。この背面照明のために使用される光源としては、表示画像全体にわたってできるだけ均一に照明光を照射し、しかも照明光源を含む表示装置の全体的構成をできるだけ薄型化するために、板状導光体の端面に沿って線状光源を配置し該導光体の一主面(表面)から照明光を出射させるようにした、いわゆるエッジライト型の面光源装置が利用されている。このようなエッジライト型の面光源装置は、例えば実開平3−69184号公報や特公平7−27136号公報や特公平7−27137号公報等に記載されている。
【0003】以上のような面光源装置において、線状光源から発せられ導光体内へと入射した光は、表面及び該表面とほぼ平行に或は傾斜して形成された裏面による繰り返し反射を受けて、導光体内を入射端面と対向する端面の方へと伝達される。この伝達の途中で、導光体に形成された光出射機構により、一部の光が導光体の光出射面から出射する。この出射光或はそれを拡散シート等に通した光はかなり広い角度分布を有していたり、観察方向と異なる方向に指向性を有していたりする。このため、必要な方向へと指向性を変更させて光を出射させるために、プリズムシートなどが使用される。このプリズムシートは、実開平3−69184号公報に開示されているように、プリズム面を導光体と反対の側に向けて配置されることが多く、また、プリズムシートは、プリズム稜線の方向が互いに直交するような配置で重ね合わせて使用することができる。更には、特公平7−27136号公報や特公平7−27137号公報に開示されているように、プリズム面を導光体側に向けて配置されたものも提案されている。
【0004】ところで、近年、ノート型パソコンの表示画面の大型化が求められており、この要求を満たすために、面光源装置としても大面積のものが要求されている。このように大面積化した場合でも、全面にわたってできるだけ均一で高い強度の照明光を発生させることが要求される。特に、ノート型パソコンの表示画面は、約40cm程度の近距離から観察されるものであるため、画面の中央部と周辺部とで、観察者の目へと向かう光が画面法線となす角度はかなり異なることになり、これに起因する視認性の不均一が生ずる。
【0005】そこで、本発明は、近距離観察画面の照明のためのエッジライト型面光源装置において、視認性の不均一を生ずることなく容易に大面積化することが可能な面光源装置を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、以上の如き目的を達成するものとして、一方の主面を光出射面とし且つ少なくとも1つの端面を光入射面とする板状の導光体と、該導光体の前記光入射面に沿って延在するように配置された線状光源と、前記導光体の光出射面に隣接して配置された光進行方向転換プリズムシートとを備えている面光源装置であって、前記導光体は前記線状光源から前記光入射面を経て入射する光を前記光出射面から出射させる光出射機構を有しており、前記導光体及び前記光進行方向転換プリズムシートを経た光が該プリズムシートから集束状態で出射せしめられるように前記光に対して作用する光集束手段を有することを特徴とする面光源装置、が提供される。
【0007】本発明の一態様においては、前記光集束手段は、前記線状光源の方向またはそれと直交する方向に関し前記導光体の光出射面及び/または他方の主面を凸状または凹状に湾曲させることで形成されたものを含んでなる。
【0008】本発明の一態様においては、前記プリズムシートは前記導光体の光出射面と対向するように配置された入射面に前記線状光源の方向に延在する複数の柱状プリズムが互いに平行に配列されているものであり、前記光集束手段は、前記入射面またはその反対側の出射面を前記線状光源と直交する方向に関し凸状または凹状に湾曲させることで形成されたものを含んでなる。
【0009】本発明の一態様においては、前記プリズムシートは前記導光体の光出射面と対向するように配置された入射面と反対側の出射面に前記線状光源と直交する方向に延在する複数の柱状プリズムが互いに平行に配列されているものであり、前記光集束手段は、前記入射面またはその反対側の出射面を前記線状光源の方向に関し凸状または凹状に湾曲させることで形成されたものを含んでなる。
【0010】本発明の一態様においては、前記プリズムシートは前記導光体の光出射面と対向するように配置された入射面に前記線状光源の方向に延在する複数の柱状プリズムが互いに平行に配列されているものであり、前記光集束手段は、前記プリズムの頂角αと、該プリズムのシート法線方向に対する傾きβと、プリズム配列のピッチPと、前記各プリズムの延在方向と直交するプリズム配列方向に関する前記βの変化率γとが、55度≦α≦75度−20度≦β≦20度0.2度/cm≦γ≦1.5度/cm10μm≦P≦1000μmを満たすようにすることで形成されたものを含んでなる。
【0011】本発明の一態様においては、前記プリズム配列方向に関する中央において、前記βは0度である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
【0013】図1は本発明による面光源装置の一実施形態の構成を示す模式的斜視図である。
【0014】図1において、符号12は矩形状の板状導光体を示し、符号14,14’は線状光源を示す。符号16,16’はそれぞれ線状光源14,14’に付されたリフレクタを示す。符号18は光反射部材を示す。符号20は光進行方向転換プリズムシートを示す。
【0015】導光体12では、Y方向に延びている一端面12−1を第1光入射面とし、該第1入射面12−1と対向する端面12−2を第2光入射面としている。これら2つの端面12−1,12−2と略直交するX−Y面内の第1主面たる表面(上面)12−3を光出射面としている。この導光体12は、表面12−3と反対側にX−Y面内の第2主面たる裏面(下面)12−4を有している。裏面12−4には、光反射部材18が付設されている。
【0016】尚、本実施形態では図1に示すように導光体12の対向する2つの端面を光入射面としているが、本発明においてはこれら2つの端面のうちのいずれか一方のみを光入射面とすることも可能である。
【0017】線状光源14は、導光体端面12−1に隣接して該端面12−1に沿ってY方向に延びた状態で配置されている。線状光源14から発せられた光は、その一部が直接且つ他の一部がリフレクタ16により反射された後に光入射端面12−1から導光体12内へと入射せしめられる。線状光源14’は、導光体端面12−2に隣接して該端面12−2に沿ってY方向に延びた状態で配置されている。線状光源14’から発せられた光は、その一部が直接且つ他の一部がリフレクタ16’により反射された後に光入射端面12−2から導光体12内へと入射せしめられる。導光体12内への光入射の向きは、線状光源14と線状光源14’とで逆である。
【0018】導光体12内に入射した光は、光反射部材18が付設された裏面12−4と光出射面12−3とにより全反射等の反射を繰り返し受け、入射した端面と対向する端面の方へと伝達される。この光伝達の途中で、裏面12−4から出射する一部の光は、光反射部材18により反射せしめられ裏面12−4から導光体12へと再入射せしめられる。また、この光伝達の途中で、光出射面12−3から一部の光が出射する。
【0019】この光出射面12−3からの光出射は、主として導光体12に形成されている光出射機構の作用に基づきなされる。この光出射機構は、光を或る程度斜め上向きに揃った指向性をもって出射させるものである。図2に光出射機構の具体例を示す。
【0020】図2(a)では、光出射機構は導光体12の光出射面12−3に形成された微小凹凸構造である。この凹凸構造としては、平均傾斜角2度〜10度程度のものを用いるのが好ましい。微細な凹凸構造をもつ粗面の平均傾斜角(θa)は、ISO4287/1−1984に従って、触針式表面粗さ計を用いて粗面形状を測定し、測定方向の座標をxとして、得られた傾斜関数f(x)から次式Δa=(1/L)∫0L|(d/dx)f(x)|dxθa=tan-1(Δa)
を用いて求めることができる。ここで、Lは測定長さである。
【0021】平均傾斜角θaが小さすぎると、導光体2からの光の出射率が小さく輝度が低くなりやすい。また、平均傾斜角が大きすぎると、線状光源に近い位置で大部分の光が出射し、導光体中で線状光源から離れるに従い光の減衰が著しくなり、光出射面からの出射光も線状光源から離れるに従って急に減衰し、光出射面内での輝度の均斉度が低下しやすい。
【0022】図2(b)及び図2(c)は、光出射機構として導光体12の光出射面12−3にて互いに平行に延在する複数の微小レンズ列を形成した例を示す。微小レンズ列として、図2(b)ではレンチキュラーレンズ列を形成しており、図2(c)ではプリズム列を形成している。これらの微小構造についても、平均傾斜角2度〜10度程度のものが好ましい。これら微小レンズ列は、線状光源の方向に沿って互いに平行になるように形成してもよいし、線状光源の方向と角度をなすように形成してもよい。
【0023】以上のような微小構造の凹凸形状のピッチは、例えば1μm〜2000μm程度とすることができる。
【0024】以上、微小構造からなる光出射機構が光出射面12−3に形成されている例を示したが、これらと同様な微小構造を裏面12−4に或は光出射面12−3と裏面12−4との双方に形成することで光出射機構とすることも可能である。
【0025】また、導光体12の光出射機構としては、導光体12を構成する基礎材料の屈折率と異なる屈折率をもつ微小な光拡散材を該基礎材料中に分散してなるものを用いることができる。この微小光拡散材としては、例えば、プラスチック等の有機物またはガラス等の無機物からなる粒径2〜100μm例えば4〜30μmの透光性粒子を用いることができる。このような光拡散材は、光出射面12−3または裏面12−4の近傍における層状領域に分散されていてもよいし、導光体全体に分散されていてもよい。このような微小光拡散材は、前述の微小凹凸構造と併用することができる。
【0026】図2(a)に示されているように、線状光源14,14’から導光体12に入射した光は、光出射機構により或る程度斜め上向き(例えば導光体の面法線Nに対して45度〜85度:線状光源14から発せられた光[実線で示されている]と線状光源14’から発せられた光[破線で示されている]とでは導光体の面法線Nに関して略対称の方向)に揃った指向性をもって出射せしめられる。但し、実際には、光出射面12−3から出射する光は、X−Z面内の進行方向に分布を持つ。
【0027】尚、本発明においては、一方の線状光源14’及びリフレクタ16’を省略して、その代わりに、導光体端面12−2に光反射部材を付設してもよい。この場合、線状光源14から導光体12に入射した光の一部が導光体端面12−2に付設された光反射部材により反射され2次光源として機能する。
【0028】導光体12の材料としては、光透過率の高い合成樹脂、例えばメタクリル樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、塩化ビニル系樹脂が例示できる。特に、メタクリル樹脂が、光透過率の高さ、耐熱性、力学的特性、成形加工性に優れており、最適である。このようなメタクリル樹脂としては、メタクリル酸メチルを主成分とする樹脂であり、メタクリル酸メチルが80重量%以上であるものが好ましい。
【0029】導光体12の裏面12−4に付設される光反射部材18としては、例えば表面に金属蒸着反射層を有するプラスチックシートを用いることができる。この光反射部材18は、正反射機能を有するものや拡散反射機能を有するものを用いることができる。あるいは、上記導光体の光出射面12−3からの光出射を全面にわたって均一化するために、光反射部材18として、部分的に反射率の異なるものや部分的に反射面積割合の異なるパターン反射機能を有するものを用いることができる。尚、以上のような反射シートを省略して、導光体の裏面12−4に金属蒸着などにより反射層を付与することで光反射部材18となすことも可能である。
【0030】以上のようにして、導光体12の光出射面12−3から指向性をもって出射した光は、大略斜め上方へと進行し、光出射面12−3に隣接して配置された光進行方向転換プリズムシート20に入射する。このプリズムシート20は、シート法線方向(導光体12の面法線Nの方向)に対して大略斜めに入射する光の進行方向を所望の方向へと変化させる(進行方向を転換させる)作用を有する。この所望方向としては、例えばシート法線方向を採用することができる。
【0031】図3にプリズムシート20の一例を示す。このプリズムシート20は、下面がプリズム面とされ上面が平面とされた下側のプリズム部20aと上側のシート状基材部20bとを接合したものからなる。プリズム部20aは例えば活性エネルギー線硬化型樹脂材料を用いて構成することができ、基材部20bは例えばポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリメタクリルイミド系樹脂等の材料を用いて構成することができる。
【0032】基材部20bとしては、必要に応じて、偏光シートまたは偏光変換シートや、光拡散シートを用いることができる。
【0033】プリズムシート20は、プリズム部20aと基材部20bとに区別することなく、同一材料を用いて一体的に形成することも可能である。その場合、使用される材料としては、光透過率の高い合成樹脂、例えばメタクリル樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、塩化ビニル系樹脂が例示できる。特に、メタクリル樹脂が、光透過率の高さ、耐熱性、力学的特性、成形加工性に優れており、最適である。このようなメタクリル樹脂としては、メタクリル酸メチルを主成分とする樹脂であり、メタクリル酸メチルが80重量%以上であるものが好ましい。
【0034】このプリズムシート20の材料としては、必要に応じて複屈折率0.02以下の透光性樹脂材料を使用することができる。また、プリズムシート20は、透光性樹脂中に平均粒径が1〜50μmで屈折率が前記透光性樹脂の屈折率と0.002以上異なる透光性粒子を含有せる材料を用いて構成することができる。これによれば、光拡散性を付与することができる。
【0035】図3に示されているように、プリズムシート20の入射面20−1は複数のY方向柱状プリズムが平行配列されたプリズム面とされている。導光体12から出射されプリズムシート20に入射した光はプリズム面により内面反射を受け、シート面法線Nの方向へと進行し、出射面20−2から出射する。図示されているように、線状光源14から発せられた光[実線で示されている]と線状光源14’から発せられた光[破線で示されている]とで、各プリズムの互いに反対側の面で内面反射を受ける。
【0036】図4にプリズムシート20の他の例を示す。このプリズムシート20は、下面(入射面)及び上面(出射面)の双方がプリズム面とされている。下面(入射面)は上記図3のプリズム面と同様なプリズム面とされており、上面(出射面)は例えば80〜140度の頂角のプリズムを互いに平行に配列したものからなる。但し、入射面20−1の各プリズムはY方向に延在しており、出射面20−2の各プリズムはY方向と直交するX方向に延在している。入射面20−1のプリズムはX−Z面内で主としてプリズムの内面反射作用で光を偏向させるものであり、出射面20−2のプリズムはY−Z面内で主としてプリズムの屈折作用で光を偏向させるものである。
【0037】図5〜図8は、本発明における光集束手段の具体例を示す模式図である。
【0038】図5に示される光集束手段は、線状光源の方向と直交するX方向に関し導光体12の光出射面12−3を凹状に湾曲させることで形成されている。即ち、このようにすることで、光出射面12−3から出射される光は全体としてX−Z面内で発散され(導光体12のX−Z面内でのZ方向中心線CLからの距離に応じて、遠いほど偏向される角度が大きい)、これに従い、図3または図4に示されるプリズムシート20を通過することで入射面20−1でプリズム内面反射を受けた光がX−Z面内で集束状態とされる。湾曲の程度(曲率)は、観察者の位置に応じて、プリズムシート通過後に観察者の位置の近傍に集束するように、設定する。
【0039】図6に示される光集束手段は、線状光源の方向と直交するX方向に関し導光体12の裏面12−4を凹状に湾曲させる(即ち、光反射部材18の上面[導光体12との接合面]を凸状に湾曲させる)ことで形成されている。即ち、このようにすることで、裏面12−4を経て光出射面12−3から出射される光は全体としてX−Z面内で発散され、これに従い、図3または図4に示されるプリズムシート20を通過することで入射面20−1でプリズム内面反射を受けた光がX−Z面内で集束状態とされる。湾曲の程度(曲率)は、観察者の位置に応じて、プリズムシート通過後に観察者の位置の近傍に集束するように、設定する。
【0040】図7に示される光集束手段は、線状光源の方向と直交するX方向に関しプリズムシート20の上面(出射面)20−2を凸状に湾曲させることで形成されている。即ち、このようにすることで、入射面20−1でプリズム内面反射を受け上面20−2を介してプリズムシートから出射する光は全体としてX−Z面内で集束状態とされる。湾曲の程度(曲率)は、観察者の位置に応じて、観察者の位置の近傍に集束するように、設定する。
【0041】図8に示される光集束手段は、プリズムシート20の複数のプリズムの形状を特別のものとなすことで形成されている。即ち、プリズムシート20は導光体12の光出射面12−3と対向するように配置された面(入射面20−1)にY方向に延在する複数の柱状プリズムが互いに平行に配列されているものであり、各プリズムの頂角αと、プリズムのシート法線Nに対する傾きβと、プリズム配列のピッチPと、各プリズムの延在方向(Y方向)と直交するプリズム配列方向(X方向)に関するβの変化率γとが、55度≦α≦75度−20度≦β≦20度0.2度/cm≦γ≦1.5度/cm10μm≦P≦1000μmを満たすよう設定されている。ここで、プリズムのシート法線Nに対する傾きβは各プリズムの2つの面の対称面がシート法線Nとなす角をいうものとし、図示される向きを正とし逆向きを負として符号が定められている。また、プリズム配列方向に関するβの変化率γは、Xに関し正の向き(図8中で右向き)に単位距離(1cm)進む際のβの変化を示す。
【0042】プリズムシート20において、プリズム配列方向に関する中央(プリズムシート20のX−Z面内での中心線CL)で、βは0度である。従って、プリズム面(入射面20−1)の形状は、中心線CLに関して左右対称である。
【0043】プリズム面をこのような形状となすことで、各プリズムで内面反射(図3参照)された光は、全体としてX−Z面内で集束され(CLからの距離に応じて、遠いほど偏向される角度が大きい)、シート通過後にCL上の約40cm離れた観察者の位置の近傍に集束する。
【0044】以上の図5〜8の光集束手段はX−Z面内での集束状態を実現するものであるが、図4のように出射面にプリズム屈折作用を用いたY−Z面内での光の偏向のためのプリズム配列を有するものの場合には、Y−Z面内での集束状態を実現することもできる。そのようなY−Z面内での光集束手段の例の模式図を図9に示す。
【0045】図9に示される光集束手段は、線状光源の方向(Y方向)に関しプリズムシート20の下面(入射面)20−1を凸状に湾曲させることで形成されている。即ち、このようにすることで、上面20−2で屈折されてプリズムシートから出射する光は全体としてY−Z面内で集束状態とされる(CLからの距離に応じて、遠いほど偏向される角度が大きい)。湾曲の程度(曲率)は、観察者の位置に応じて、観察者の位置の近傍に集束するように、設定する。
【0046】尚、図4のように出射面にプリズム屈折作用を用いたY−Z面内での光の偏向のためのプリズム配列を有するものの場合にY−Z面内での集束状態を実現するために、Y−Z面内における導光体12の光出射面12−3または裏面12−4を凸状に湾曲させることができる。
【0047】このようなY−Z面内における光集束はX−Z面内での光集束とは独立して行なわれる。また、以上のようなX−Z面内の光集束手段を複数組み合わせて使用することも可能であり、以上のようなY−Z面内の光集束手段を複数組み合わせて使用することも可能である。その場合、各部の湾曲の曲率半径などは所望位置への集束状態を実現すべく適宜設定される。
【0048】以上の説明では、観察者がCL上で観察し、このCLはプリズムシート20のX方向に関する中心位置を通るものとしているが、観察者の位置は必ずしもプリズムシート20の中心位置を通るZ方向の線上に存在する必要はない。例えば、導光体12、反射部材18及びプリズムシート20を、図8のCLの右側の部分のみから構成し、観察者がCL上で観察するようにすることも可能である(この場合、CLはプリズムシート20の中心線ではない)。
【0049】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、観察位置へと集束させるように照明光を発することで近距離で観察する画面の視認性の不均一を生ずることなく容易に大面積化することが可能なエッジライト型面光源装置を提供することができる。
【出願人】 【識別番号】000006035
【氏名又は名称】三菱レイヨン株式会社
【出願日】 平成11年1月25日(1999.1.25)
【代理人】 【識別番号】100065385
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 穣平
【公開番号】 特開2000−215719(P2000−215719A)
【公開日】 平成12年8月4日(2000.8.4)
【出願番号】 特願平11−15440