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【発明の名称】 発光ダイオ―ドの固定構造
【発明者】 【氏名】大河戸 昌也

【氏名】坂田 浩一

【要約】 【課題】製造効率や光利用効率の面で優れた発光ダイオードの固定構造を提供する。

【解決手段】ハウジング1に対して係合する非金属製のホルダ7と、該ホルダ7に対して取付けられる金属製のコンタクト12を備え、該コンタクト12に、先端にコード2の外皮を切込んで芯線と係合状態となる圧入用の切溝13が形成された脚部14と、発光ダイオード3のリード脚16を挿入可能で且つ挿入されたリード脚16を挟持するクリップ部15が一体的に形成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 4本のリード脚を有する発光ダイオードを、ハウジングに配策されたコードに対して、電気的に接続した状態で固定する発光ダイオードの固定構造であって、前記ハウジングに対して係合する非金属製のホルダと、該ホルダに対して取付けられる金属製のコンタクトとを備え、該コンタクトに、先端にコードの外皮を切込んで芯線と係合状態となる圧入用の切溝が形成された脚部と、発光ダイオードのリード脚を挿入可能で且つ挿入されたリード脚を挟持するクリップ部が一体的に形成されていることを特徴とする発光ダイオードの固定構造。
【請求項2】 請求項1記載の発光ダイオードの固定構造であって、前記コンタクトが、脚部とクリップ部を1つづつ備え、該コンタクトを1つのホルダに対して2個隣接状態で取付けたことを特徴とする発光ダイオードの固定構造。
【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の発光ダイオードの固定構造であって、前記クリップ部が、ホルダから露出した状態になっていることを特徴とする発光ダイオードの固定構造。
【請求項4】 請求項3記載の発光ダイオードの固定構造であって、前記発光ダイオードのリード脚が、銅と同等以上の伝熱性を有する金属で形成されていることを特徴とする発光ダイオードの固定構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、発光ダイオードの固定構造、特に車両用ランプ装置に好適な発光ダイオードの固定構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両用のランプ等で使用されている発光ダイオードとしては、一般に発光ダイオードの底面に形成されたリード脚を、ランプに設けられたプリント基板に対して、半田付けすることにより固定している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来のように、プリント基板に発光ダイオードを半田付けする構造では、発光ダイオードのリード脚を1本づつプリント基板に半田付けするため、発光ダイオードを固定する作業が面倒で、製造効率が悪い。また、いったん固定した後に付け直す作業も困難である。更に、半田付け作業中にリード脚が曲がってしまうと、発光ダイオードの光軸がずれてしまい、光の利用効率が低くなるため、必要な明るさを得るために数多くの発光ダイオードを用いなければならず、コストの面で不利である。
【0004】この発明は、このような従来の技術に着目してなされたものであり、製造効率や光利用効率の面で優れた発光ダイオードの固定構造を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、4本のリード脚を有する発光ダイオードを、ハウジングに配策されたコードに対して、電気的に接続した状態で固定する発光ダイオードの固定構造であって、前記ハウジングに対して係合する非金属製のホルダと、該ホルダに対して取付けられる金属製のコンタクトを備え、該コンタクトに、先端にコードの外皮を切込んで芯線と係合状態となる圧入用の切溝が形成された脚部と、発光ダイオードのリード脚を挿入可能で且つ挿入されたリード脚を挟持するクリップ部が一体的に形成されている。
【0006】請求項1記載の発明によれば、ハウジングに係合させたホルダにコンタクトを取付けるため、コンタクトが安定する。そして、このコンタクトにリード脚を挿入するため、発光ダイオードの光軸も安定する。発光ダイオードの光軸が安定すれば、光の利用効率が高まるため、同じ明るさを得るにしても、従来よりも発光ダイオードの数を少なくすることができ、発光ダイオードを利用したランプ構造の簡略化及びコストの低減を図ることができる。また、コンタクトの脚部に形成した圧入用の切溝が、コードの外皮を切り込んで芯線と係合するため、この切溝とコードとの食い込み力により、コンタクトをワンタッチで固定することができる。そして、このコンタクトに発光ダイオードのリード脚を挿入して、発光ダイオードの固定状態が得られるため、従来のような半田付け作業が不要になり、固定作業が容易になる。従って、製造効率が良くなり、自動化も可能になると共に、付け直しも容易である。
【0007】請求項2記載の発明は、コンタクトが脚部とクリップ部を1つづつ備え、該コンタクトを1つのホルダに対して2個隣接状態で取付けてなる。
【0008】請求項2記載の発明によれば、2つのコンタクトで、1つの発光ダイオードを固定するため、1つのコンタクトのサイズを小さくでき、コンタクトの製造が容易になる。
【0009】請求項3記載の発明は、クリップ部がホルダから露出した状態になっている。
【0010】請求項3記載の発明によれば、クリップ部をホルダから露出した状態にしたため、発光ダイオードの発熱をコンタクトのクリップ部から放熱することができ、発光ダイオードの放熱性が向上する。
【0011】請求項4記載の発明は、発光ダイオードのリード脚が、銅と同等以上の伝熱性を有する金属で形成されている。
【0012】請求項4記載の発明によれば、発光ダイオードのリード脚が、銅と同等以上の伝熱性を有する金属で形成されているため、発光ダイオードの発熱は、リード脚を介してコンタクトに確実に伝達される。そして、その熱がコンタクトのクリップ部で放熱されるため、発光ダイオードの放熱性が更に向上する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施形態を図1〜図4に基づいて説明する。図中の符号1は、自動車のストップランプのレンズ内部に設けられたハウジングを示している。ストップランプ自体が、車体の表面形状に対応した立体的形状になっているため、このハウジング1も、立体的になるように複数に分割され且つ段違いに形成されている。図1は、その分割された一面を示している。このハウジング1には、2本のコード2が平行に配策されており、このコード2に対して発光ダイオード3が固定されている。コード2は、芯線2aを外皮2bで覆った構造をしている。
【0014】ハウジング1には、向かい合う2枚の壁4が形成されており、この壁4の上端には、互いに向かい合う爪部5が形成されている。そして、壁4の両端から内側に向けて台座6が形成され、この台座6の上に各々コード2が支持されている。
【0015】符号7は、ホルダで、樹脂成形品であり、センタ部8の両側面中央に垂直部9が凸設され、該凸部9の上端に水平部10が各々形成されている。水平部10には、一対の挿入孔11が形成されている。
【0016】符号12は、コンタクトで、金属板のプレス成形品である。前記1つのホルダ7に対して2個取付けられるようになっている。各コンタクト12は、先端に切溝13を備えた脚部14と、折返された曲折形状のクリップ部15とを各々一体的に備えている。発光ダイオード3の四隅には、4本のリード脚16が形成されている。このリード脚16は、伝熱製の良い銅で出来ている。
【0017】次に、発光ダイオード3を固定する手順を説明する。まず、ホルダ7をハウジング1の両方の壁4の間に挿入すると、ホルダ7の水平部10が、壁4の上端の爪部5と係合し、ホルダ7がハウジング1に対してワンタッチで固定された状態となる。次に、コンタクト12をホルダ7に対して取付ける。すなわち、クリップ部15をホルダ7の垂直部9に対して押し込み、脚部14を水平部10の挿入孔11内に挿入する。脚部14の上部は、ホルダ7の水平部10内に隠れるが、クリップ部15は、ホルダ7の外に全て露出する。
【0018】コンタクト12をホルダ7に対して押し込むと、脚部14の先端に形成した切溝13がコード2の外皮2bを切り込んで芯線2aと係合し、導通状態となる(図4参照)。そして、この切溝13とコード2との食い込み力により、コンタクト12がホルダ7に対して固定される。コード2の下側が台座6により支持されているため、切溝13の圧入作業が確実に行える。
【0019】最後に、発光ダイオード3の4本のリード脚16を、それぞれコンタクト12のクリップ部15に挿入する。リード脚16は、クリップ部15に挟持された状態になるため、この挟持力に応じた固定力が得られる。このように、ホルダ7に保持されたコンタクト12に対して、リード脚16を挿入するだけで、発光ダイオード3の固定が行えるため、従来のような半田付け作業が不要になり、固定作業が容易で、製造効率が良く、自動化も可能である。更に、付け直しも容易である。また、固定された発光ダイオード3は、リード脚16が4本のため、固定後に倒れにくく、発光ダイオード3の向きも変化しづらい。更に、1つの発光ダイオード3を、2つのコンタクト12で固定するため、1つのコンタクト12のサイズを小さくでき、コンタクト12の製造が容易である。
【0020】そして、発光ダイオード3が、ホルダ7に挿入方向で取付けられたコンタクト12に対して挿入されるため、発光ダイオード3の光軸が安定し、光の利用効率が高まる。従って、同じ明るさを得るにしても、従来よりも発光ダイオード3の数を少なくすることができ、発光ダイオード3を利用したランプ構造の簡略化及びコストの低減を図ることができる。
【0021】また、クリップ部15の全てがホルダ7から露出した状態になるため、発光ダイオード3の発熱をこのクリップ部15から放熱することができ、発光ダイオード3の放熱性が向上する。更に、発光ダイオード3のリード脚16が、伝熱性の高い銅製のため、発光ダイオード3の発熱は、リード脚16を介してコンタクト12に確実に伝えられるため、発光ダイオード3の放熱性が更に向上する。
【0022】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、ハウジングに係合させたホルダにコンタクトを取付けるため、コンタクトが安定する。そして、このコンタクトにリード脚を挿入するため発光ダイオードの光軸も安定する。発光ダイオードの光軸が安定すれば、光の利用効率が高まるため、同じ明るさを得るにしても、従来よりも発光ダイオードの数を少なくすることができ、発光ダイオードを利用したランプ構造の簡略化及びコストの低減を図ることができる。また、コンタクトの脚部に形成した圧入用の切溝が、コードの外皮を切り込んで芯線と係合するため、この切溝とコードとの食い込み力により、コンタクトをワンタッチで固定することができる。そして、このコンタクトに発光ダイオードのリード脚を挿入して、発光ダイオードの固定状態が得られるため、従来のような半田付け作業が不要になり、固定作業が容易になる。従って、製造効率が良くなり、自動化も可能になると共に、付け直しも容易である。
【0023】請求項2記載の発明によれば、2つのコンタクトで、1つの発光ダイオードを固定するため、1つのコンタクトのサイズを小さくでき、コンタクトの製造が容易になる。
【0024】請求項3記載の発明によれば、クリップ部をホルダから露出した状態にしたため、発光ダイオードの発熱をコンタクトのクリップ部から放熱することができ、発光ダイオードの放熱性が向上する。
【0025】請求項4記載の発明によれば、発光ダイオードのリード脚が、銅と同等以上の伝熱性を有する金属で形成されているため、発光ダイオードの発熱は、リード脚を介してコンタクトに確実に伝達される。そして、その熱がコンタクトのクリップ部で放熱されるため、発光ダイオードの放熱性が更に向上する。
【出願人】 【識別番号】000000136
【氏名又は名称】市光工業株式会社
【出願日】 平成11年1月11日(1999.1.11)
【代理人】 【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和 (外8名)
【公開番号】 特開2000−207922(P2000−207922A)
【公開日】 平成12年7月28日(2000.7.28)
【出願番号】 特願平11−4434