| 【発明の名称】 |
車両用前照灯 |
| 【発明者】 |
【氏名】谷内 均
【氏名】河野 克彦
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| 【要約】 |
【課題】従来この種の車両用前照灯においては、移動フードの回転軸上に移動フードの重心位置を有するものとなっているが、この移動フードにはプランジャーやリターンスプリングが結合されているため、車両の走行時の加減速、あるいは振動衝撃などで移動フードに回転モーメントを生じ、配光特性が損なわれるとともに、これを防ぐために駆動装置などを大型化する必要があり、消費電力及び重量の増加などの問題点を生じていた。
【解決手段】本発明により、移動フード5の回転軸7上又は前記回転軸7近傍に、移動フード5の重量及び移動フードへのプランジャーやリターンスプリングなどの可動物材による荷重の総重量より求められる重心を設けているため、車両の走行時の加減速あるいは振動衝撃などで移動フード5に回転モーメントを生じないものとし、配光特性が損なわれることなくし、駆動装置6も小型のもので対応可能なものとして、課題を解決するものである。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 固定フードと移動フードとが設けられ、前記移動フードをすれ違い位置と走行位置とに移動することですれ違い配光と走行配光とに切換えてなる車両用前照灯において、前記移動フードは駆動手段の作動により動作を行なうよう回転軸を有し、前記回転軸上又は前記回転軸近傍に前記移動フードの重量及び前記移動フードへのプランジャーやスプリングなどの可動物材による荷重の総重量より求められる重心を設けたことを特徴とする車両用前照灯。 【請求項2】 前記回転軸上又は前記回転軸近傍に前記重心を設けるため、前記移動フードにバランスウエートを設けたことを特徴とする請求項1記載の車両用前照灯。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】本発明は車両用の前照灯に関するものであり、詳細には光源に固定フードと移動フードとを設けることで反射鏡に達する光源光を制御し、一つの光源ですれ違い配光と走行配光との切換えを可能とする前照灯の構成に係るものである。 【0002】 【従来の技術】従来この種の前照灯90の構成を示すものが図3であり、この前照灯90の反射鏡92は大部分が発光源91よりも照射方向に対して後方に焦点f2を有する回転放物面としたすれ違い用反射鏡部92aとして形成され、この前照灯90を車両に取付けた状態における上端部分に発光源91に焦点f1を有する走行用反射鏡部92bが設けられている。 【0003】前記発光源91には固定フード93と移動フード94とが設けられ、前記固定フード93は反射鏡92の不要な反射光を生じる部分と、発光源91から照射方向に放射される直射光とを覆うものとされている。 【0004】又、前記移動フード94は、前記固定フード93などに設けられた適宜な固定部に前記移動フード94の重心位置に設けた回転軸98が軸支され、すれ違い配光を得るときにはソレノイドなどの駆動手段95のプランジャー97に設けられているリターンスプリング96により移動フード94をすれ違い位置Qとし前記走行用反射部92bを光源から覆うものとされ、これにより、下向き光となるすれ違い用反射鏡部92aからの反射光で配光特性が形成され、すれ違い配光Sが図4に示すように得られるものとなる。 【0005】さらに、走行配光を得るときには前記駆動手段95を駆動して移動フード94を図3中に破線で示すように固定フード93と重なり合う走行位置Pに移動し、この移動により前記走行用反射鏡部92bにも光源光が達するものとなる。よって、走行用反射鏡部92bからの水平方向正面に向かう反射光(M2)が、前記すれ違い用反射部92aからの下向き光(すれ違い配光S)に加わり車両の正面遠方を照射するものとなって図4に示す走行配光Mが得られるものとなる。 【0006】ここで、駆動部95に故障を生じたときに走行配光のままで固定されると対向車に対する眩惑の発生などの不都合を生じるので、前記駆動部95の駆動が行なわれていないときには、移動フード94を前記リターンスプリング96で強制的にすれ違い配光の位置に設定される構成とし、駆動部95が駆動されたときに走行配光が得られるものとしている。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記した従来の構成の前照灯においては、移動フード94の重心に回転軸98が設けられるが、実際には、前記移動フード94には前記のリターンスプリング96及びプランジャー97の荷重が加わるものであり、このため車両の走行時の加減速、あるいは、振動、衝撃によっても移動フード94に回転モーメントを生じるものとなり、配光特性にチラツキを発生する問題点を生じるものとなる。 【0008】そのため、リターンスプリング96を強力なものとして、移動フード94を安定させることが考えられるが、走行配光時の移動フード94を駆動する際に、駆動部95は前記リターンスプリング96の力に抗して移動フード94をすれ違い配光位置まで駆動しなければならないものとなり、駆動部95に強力なものが必要となってしまい、前照灯90の大型化、消費電力の増大などの問題点を生じ、これらの解決が課題とされるものとなっている。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明は上記した従来の課題を解決するための具体的手段として、固定フードと移動フードとが設けられ、前記移動フードをすれ違い位置と走行位置とに移動することですれ違い配光と走行配光とに切換えてなる車両用前照灯において、前記移動フードは駆動手段の作動により動作を行なうよう回転軸を有し、前記回転軸上又は前記回転軸近傍に前記移動フードの重量及び前記移動フードへのプランジャーやスプリングなどの可動物材による荷重の総重量より求められる重心を設けたことを特徴とする車両用前照灯を提供することで課題を解決するものである。 【0010】又、前記回転軸上又は前記回転軸近傍に前記重心を設けるため、前記移動フードにバランスウエートを設けたことを特徴とするものである。 【0011】 【発明の実施の形態】次に、本発明を図に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。図1及び図2に符号1で示すものは本発明に係る車両用前照灯であり、この車両用前照灯1の光源2は放電灯などとされて発光源2aを一つしか持たないものであり、反射鏡3は焦点が発光源よりも後方の焦点f2に設定された回転方物面とされたすれ違い用反射鏡部3aと焦点f1が略発光源2aの位置に設定された走行用反射鏡部3bからなるものである点は従来例のものと同様である。 【0012】又、この車両用前照灯1には固定フード4と移動フード5が設けられ、前記移動フード5は前記固定フード4などに設けられた適宜な固定部に前記移動フード5に設けた回転軸7が軸支され、前記移動フード5をソレノイドなどの駆動手段6で移動させることで走行用反射鏡部3bの光源2に対する露出と遮蔽とを行ない、すれ違い配光と走行配光との切換えを行なうものである点も従来例のものと同様である。なお、図1は移動フード5がすれ違い位置にある状態を示し、図2は走行位置を示す。 【0013】さらに、前記移動フード5と前記駆動手段6間にはリターンスプリング6bが取付けられるとともにプランジャー6aにより結合される。 【0014】このようにすることで、すれ違い配光が必要な際には、前記リターンスプリング6bの力により、移動フード5を図1に示すよう発光源2aからの光が走行用反射鏡部3bへ到達するのを遮る位置に配置するものとし、走行配光が必要な際には、駆動手段6によりプランジャー6aを引き寄せ移動フード5を図2に示す固定フードと重なる位置に移動し、発光源2aからの光が走行用反射鏡部3bへも到達するものとし、すれ違い用反射鏡部3aでの反射光と合わせて、走行配光を得るものである。 【0015】ここで本発明では、移動フード5に設ける回転軸7上に、移動フード5の重量及び前記移動フードへの前記プランジャー6aとリターンスプリング6bによる荷重の総重量より求められる重心を設定するものである。このように重心を設定する方法としては、移動フード5の形状の設定又は、バランスウエート8を適宜位置に配置することにより行なわれる。 【0016】なお、上記の実施形態では移動フード5上の配光特性に影響を与えない位置にバランスウエート8を設け、前記重心位置を前記回転軸7上に設定したものである。 【0017】次いで、以上の構成とした本発明の車両用前照灯1の作用及び効果について説明する。先ず第一には、移動フード5の回転軸7に移動フード5の重量及び移動フードへのプランジャー6aやリターンスプリング6bなどの可動物材の総重量の重心を設けたことで、回転モーメントを生じないものとし、車両の走行時の加減速あるいは振動衝撃などで配光特性が損なわれない。 【0018】又、第二には、前記したように移動フード5に回転モーメントが生じないため、これをすれ違い配光の位置に配置するリターンスプリング6bの弾力も必要最小限のもので済むものとなり、走行配光用の位置に移動させる駆動装置6も小型なもので駆動できるものとなる。 【0019】なお、上記実施形態では、駆動手段6はリターンスプリング6bを有したプランジャー6aのみで結合されているため、これらによる荷重と移動フード5の重量による重心としたが、これと異なり、プランジャー6aに連接棒を接続し、これらにより結合を行なう場合には、これらも含めた総重量の重心とすることは当然である。 【0020】又、本発明の車両用前照灯に用いられる駆動装置6としては、上記したようにソレノイドが用いられることが一般的ではあるが、本発明においてはこれに限定されるものではなく、同様な駆動が行なわれるものであれば使用可能である。 【0021】 【発明の効果】以上に説明したように本発明により、移動フードに設けられる回転軸上に移動フードの重量及び移動フードへのプランジャーやリターンスプリングなどの可動物材による荷重の総重量より求められる重心を設けたことで、車両の走行時の加減速、あるいは振動衝撃に対しても移動フードに回転モーメントを生じることをなくし、必要最低限の出力の駆動装置により、パッシングなどにも使用可能な迅速な切換えを可能とし、車両用前照灯の性能向上に極めて優れた効果を奏するものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002303 【氏名又は名称】スタンレー電気株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年9月24日(1998.9.24) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2000−100228(P2000−100228A) |
| 【公開日】 |
平成12年4月7日(2000.4.7) |
| 【出願番号】 |
特願平10−269419 |
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