トップ :: F 機械工学 照明 加熱 武器 爆破 :: F21 照明




【発明の名称】 照明装置
【発明者】 【氏名】辻 秀敏

【氏名】秦 俊博

【要約】 【課題】従来の照明器具のグローブでは光の透過率が均等なため、グローブの略点光源からの距離が異なっている場合、その極端な例は直方体形状の場合であるが、グローブ中の略点光源からの距離に反比例してグローブ面の明るさが決まるため、グローブ表面の明るさが均等でなくなり、照明器具を使用者が眺めた場合に、グローブ面の明るさが不均一で、デザイン的にも見映えが良いとはいえなかった。

【解決手段】かかる問題を解決するため、本発明は、照明器具を覆う非透明の光拡散性の外郭部材であるグローブにおいて、その光透過率を該光源からの距離に略比例に関連付けて異ならせた事を特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 照明器具を覆う非透明の光拡散性の外郭部材であるグローブにおいて、その光透過率を該光源からの距離に略比例に関連付けて異ならせた事を特徴とする照明装置。
【請求項2】 透過率を異ならせる手段が肉厚で、光源から最も近い部分のグローブ肉厚を最大肉厚とし、その周辺部の肉厚は、その最大肉厚部から遠ざかるほど徐々に、または段階的に薄肉厚にしたことを特徴とする請求項1記載の照明装置。
【請求項3】 透過率を異ならせる手段がシボの深さで、光源から最も近い部分のグローブシボ深さを最大とし、その周辺部のシボ深さは、その最大のシボ深さ部から遠ざかるほど徐々に、または段階的にシボ深さを浅くしたことを特徴とする請求項1記載の照明装置。
【請求項4】 透過率を異ならせる手段がシボ模様の粗さで、光源から最も近い部分のグローブシボ模様を最小の粗さとし、その周辺部のシボ模様は、その最小粗さのシボ模様部から遠ざかるほど徐々に、または段階的によりシボ粗さの粗いシボ模様にしたことを特徴とする請求項1記載の照明装置。
【請求項5】 透過率を異ならせる手段が光拡散性のある乳白色の色の濃さで、光源から最も近い部分のグローブの光拡散性のある乳白色を最大の濃さとし、その周辺部の乳白色の濃さは、その最大部の乳白色の濃さ部から遠ざかるほど徐々に、または段階的に乳白色の濃さを薄くしたことを特徴とする請求項1記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電球等の略点光源を覆う、完全に透明でない光拡散性の外郭部材であるグローブを有する照明器具に関するものであり、屋内の天井面や壁面に取り付けられ照明器具に好適に利用されるものである。
【0002】
【従来の技術】従来の照明器具のグローブは、その多くが内部の点光源等の構成体を外部から遮蔽するためや光を拡散させて穏やかな光を射出するため等の目的で、そのグローブの光射出部を構成する素材を透明でない光拡散性の乳白色のものにしたり、あるいは、その素材の表面を乱反射面にしたりしていた。しかしながら、その素材の色、肉厚及び光の拡散面の性状は一定であり、従って内部の光源から射出される照射光に対する光学的透過率はグローブ全体に渡って均等であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記のような従来の照明器具のグローブでは光の透過率が均等なため、グローブの略点光源からの距離が異なっている場合、その極端な例は直方体形状の場合であるが、グローブ中の略点光源からの距離に反比例してグローブ面の明るさが決まる性質がある。これは、照度が距離の二乗に逆比例する逆二乗の法則から言えることであり、以下図面を参照しつつ詳細を述べる。
【0004】図3において、光源の光度をI(cd)、光源から最も近いグローブ7a付近の内面までの距離をS1(m)、その部分の内面照度をE7a(lx)、グローブ7aより遠いグローブ7c付近の内面までの距離をS2(m)、その部分の内面照度をE7c(lx)とする。グローブ内面照度E7a,E7cは、逆二乗の法則から次の式であらわすことができる。
E7a=I/S12 (lx)
E7c=I/S22 (lx)S1<S2であることからE7a>E7cとなり、グローブ7c付近の内面はグローブ7a付近の内面より暗いことになる。
【0005】次に、グローブ7a付近外面、およびグローブ7c付近外面の輝度について以下述べる。前記の通り従来の光拡散性のグローブは、その透過率が均等であることから、微少面は完全拡散面であり、その透過率をτとすると、グローブ7a付近外面の輝度L7a(cd/m2)、およびグローブ7c付近の外面輝度L7c(cd/m2)は次の式であらわすことができる。
L7a=τE7a/π (cd/m2
L7c=τE7c/π (cd/m2
前記のとおりE7a>E7cであることから、L7a>L7cとなり、グローブ7c付近の外面はグローブ7a付近の外面より輝度が低いことになる。即ち、グローブ7c付近の外面はグローブ7a付近の外面より薄暗く見える。
【0006】さらに、輝度は光度の面積密度であることから、輝度と光度は比例する。したがって、前記L7a>L7cの関係式からして、グローブ7c付近の光度I7cはグローブ7a付近の光度I7aより低いことになる。即ち、均等な配光が得られなくなる。
【0007】以上から、従来の技術では、グローブ表面の明るさが均等でないため、照明器具を使用者が眺めた場合に、グローブ面の明るさが均一ではなく、デザイン的に見映えが良いとはいえなかった。また被照射物の照射される照度も場所により大きく異なり、略点光源からの距離が離れている方向は実使用上必要な明るさを得られなくなるという問題があった。
【0008】本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、簡易な方法で実使用上照射特性の良い、あるいはデザイン的にも見映えの良い照明装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段および作用・効果】上記目的を達成するために請求項1は、照明器具を覆う非透明の光拡散性の外郭部材であるグローブにおいて、その光透過率を該光源からの距離に略比例に関連付けて異ならせたので、グローブ表面の明るさが均一で、均等な配光が得られる。
【0010】上記目的を達成するために請求項2は、透過率を異ならせる手段が肉厚で、光源から最も近い部分のグローブ肉厚を最大肉厚とし、その周辺部の肉厚は、その最大肉厚部から遠ざかるほど徐々に、または段階的に薄肉厚にしたことである。この手段に対し、肉厚に透過率は略反比例することから、グローブ表面の明るさが均一で、均等な配光が得られる。
【0011】上記目的を達成するために請求項3は、透過率を異ならせる手段がシボの深さで、光源から最も近い部分のグローブシボ深さを最大とし、その周辺部のシボ深さは、その最大のシボ深さ部から遠ざかるほど徐々に、または段階的にシボ深さを浅くしたことである。この手段に対し、シボ深さが深いほど光の乱反射が多くなり透過率が減少すること、つまりシボ深さに透過率は略反比例することから、グローブ表面の明るさが均一で、均等な配光が得られる。
【0012】上記目的を達成するために請求項4は、透過率を異ならせる手段がシボ模様の粗さで、光源から最も近い部分のグローブシボ模様を最小の粗さとし、その周辺部のシボ模様は、その最小粗さのシボ模様部から遠ざかるほど徐々に、または段階的によりシボ粗さの粗いシボ模様にしたことである。この手段に対し、シボ粗さが粗いほど光の乱反射が少なくなり透過率が増加すること、つまりシボ粗さに透過率は略比例することから、グローブ表面の明るさが均一で、均等な配光が得られる。
【0013】上記目的を達成するために請求項5は、透過率を異ならせる手段が光拡散性のある乳白色の色の濃さで、光源から最も近い部分のグローブの光拡散性のある乳白色を最大の濃さとし、その周辺部の乳白色の濃さは、その最大部の乳白色の濃さ部から遠ざかるほど徐々に、または段階的に乳白色の濃さを薄くしたことである。この手段に対し、乳白色の濃さは透過率に略比例することから、グローブ表面の明るさが均一で、均等な配光が得られる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
【0015】図1はこの発明の第一および第二の一実施の形態に係る照明装置の一部を断面した側面図である。図1において、符号1は非透明で光拡散性の乳白色のグローブで、光源2周りに配置され、取付台5にネジ込み方式で取付けられ、脱着できる構造であり、グローブ1と取付台との間には、防水、防湿、防塵のためのOリングなどのパッキン4が挟み込まれている。光源2は、ソケット3にねじ込まれており、ソケット3には電気的に接続された電源線6が設けられている。グローブ1の肉厚は、光源から最も近い部分の1aが最も厚く、1aより遠い部分の1bは1a部分より薄肉厚で、さらに遠い1c部分は1b部分より薄肉厚となっている。即ち、グローブ1の肉厚は、光源から最も近い部分のグローブ肉厚を最大肉厚とし、その周辺部の肉厚は、その最大肉厚部から遠ざかるほど徐々に薄肉厚になっている。
【0016】つぎに、この照明装置の作用について説明する。光源2から発せられた光は、この光源2周りに配置されるグローブ1を通って照射される。光源から最も近い部分のグローブ1aは、あらかじめ設定された適度な乳白色の濃さ、肉厚であり、適度な光が照射されている。グローブ1bでは、グローブ1aよりも光源からの距離が遠いため、同肉厚の場合は薄暗くなりがちだが、グローブ1aよりも薄肉厚になっていることから、より透過率が高く、明るさが改善され、グローブ1aと同程度の明るさとなっている。グローブ1cでは、グローブ1bよりも光源からの距離が遠いため、同肉厚の場合は薄暗くなりがちだが、グローブ1bよりも薄肉厚になっていることから、より透過率が高く、明るさが改善され、グローブ1bと同程度の明るさとなっている。
【0017】以上から、光源から最も近い部分のグローブ肉厚を最大肉厚とし、その周辺部の肉厚は、その最大肉厚部から遠ざかるほど徐々に薄肉厚になっていることから、光源とグローブとの距離にかかわらずグローブ表面の明るさが均一で、均等な配光が得られる。
【0018】つぎに、この発明の第三、第四、および第五の一実施の形態に係る照明装置について説明する。照明装置の構成は、グローブ1を除いてその他の部分は図1と同様であることから、グローブ1の詳細について以下述べる。
【0019】前記第二の実施例の場合、透過率を異ならせる手段はグローブ1の肉厚であったが、第三、第四、および第五の実施例の場合は同肉厚であり、別の手段で透過率を異ならせている。
【0020】第三の一実施の形態については、透過率を異ならせる手段がシボの深さで、光源から最も近い部分のグローブ1のシボ深さが最大で、透過率は最も低く、その周辺部のシボ深さは、その最大のシボ深さ部から遠ざかるほど徐々に、または段階的にシボ深さを浅くしていることから、透過率は徐々に、または段階的高くなっている。
【0021】第四の一実施の形態については、透過率を異ならせる手段がシボ模様の粗さで、光源から最も近い部分のグローブ1のシボ模様を最小の粗さとし、その周辺部のシボ模様は、その最小粗さのシボ模様部から遠ざかるほど徐々に、または段階的によりシボ粗さの粗いシボ模様になっていることから、透過率は徐々に、または段階的高くなっている。シボ模様については、同じ拡大倍率で比較したときの粗いシボ模様を図2(a)に、それよりも粗くないシボ模様を図2(b)に示す。
【0022】第五の一実施の形態については、透過率を異ならせる手段が光拡散性のある乳白色の色の濃さで、光源から最も近い部分のグローブ1の光拡散性のある乳白色を最大の濃さで、透過率は最も低く、その周辺部の乳白色の濃さは、その最大部の乳白色の濃さ部から遠ざかるほど徐々に、または段階的に乳白色の濃さを薄くしていることから、透過率は徐々に、または段階的高くなっている。
【0023】これらの照明装置についても、前記第二の実施例の場合と同じく、光源から遠ざかるほどグローブ1の透過率が高くなっていることから、同様な作用、すなわち光源とグローブとの距離にかかわらずグローブ表面の明るさが均一で、均等な配光が得られる。
【0024】以上、発明の実施の形態を独立して述べてきたが、重複の実施も適用できる。
【出願人】 【識別番号】000010087
【氏名又は名称】東陶機器株式会社
【出願日】 平成10年9月24日(1998.9.24)
【代理人】
【公開番号】 特開2000−100222(P2000−100222A)
【公開日】 平成12年4月7日(2000.4.7)
【出願番号】 特願平10−270395