| 【発明の名称】 |
車両用前照灯 |
| 【発明者】 |
【氏名】塚本 三千男
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| 【要約】 |
【課題】光源バルブをリフレクタに対して相対変位させることによりロービームとハイビームとのビーム切換えを行うように構成された車両用前照灯において、ビーム切換え装置のバルブ変位機構を簡単な構成でかつ汎用性のあるものとする。
【解決手段】ビーム切換装置36として、光源バルブ18をリフレクタ20に対してその光軸Ax方向に相対変位させるバルブ変位機構40を備えた構成とする。そして、このバルブ変位機構40を駆動して光源バルブ18を所定量相対変位させるとともにレベリング装置26のアクチュエータ28を駆動してリフレクタ20を所定角度傾動させることによりロービームとハイビームとのビーム切換えを行う構成とする。これにより従来のようにバルブ変位機構の駆動のみによりビーム切換えを行うのに比してバルブ変位機構による光源バルブの相対変位運動を単純なものとする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 光源バルブと、この光源バルブからの光を前方へ反射させて所定の配光パターンでビームを照射するリフレクタと、このリフレクタを上下方向に傾動させることにより上記ビームの照射方向を車体の姿勢変化に応じて上下方向に変化させるレベリング装置と、機械的駆動により上記ビームをロービームとハイビームとのいずれかに選択的に切り換えるビーム切換装置と、を備えてなる車両用前照灯において、上記ビーム切換装置が、上記光源バルブを上記リフレクタに対して所定方向に相対変位させるバルブ変位機構を備えてなり、該バルブ変位機構を駆動して上記光源バルブを所定量相対変位させるとともに上記レベリング装置のアクチュエータを駆動して上記リフレクタを所定角度傾動させることにより上記ビーム切換えを行うように構成されている、ことを特徴とする車両用前照灯。 【請求項2】 上記所定方向が上記リフレクタの光軸方向に設定されている、ことを特徴とする請求項1記載の車両用前照灯。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本願発明は、レベリング装置と機械的駆動式のビーム切換装置とを備えた車両用前照灯に関するものである。 【0002】 【従来の技術】車両用前照灯は、光源バルブからの光をリフレクタで前方へ反射させてロービーム用またはハイビーム用のビームを照射するようになっている。ロービームとハイビームとでは照射方向が異なるので、光源(放電発光部あるいはフィラメント)についてもロービームとハイビームとで異なる光源を用いるのが一般的であるが、単一の光源を用いた車両用前照灯も知られている。特に、光源バルブとして放電バルブを用いた2灯式前照灯においては、このような構成とせざるを得ない場合が多い。 【0003】このように単一の光源を用いた車両用前照灯においては、光源バルブやリフレクタ等の光学要素を機械的に変位させることによりロービームとハイビームとのビーム切換えを行うように構成されており、そのためのビーム切換装置を備えている。このビーム切換装置として光源バルブをリフレクタに対して相対変位させることによりビーム切換えを行うものを採用した場合には、高い位置精度を確保しながら光源を所定位置間で移動させることが必要となる。 【0004】この点について具体的に説明すると、理想的なロービーム用の配光パターンとしては、図10(a)に示すように、自車ドライバの前方視認性確保と対向車ドライバに対するグレア防止とを両立させた配光パターンとすることが望まれる一方、理想的なハイビーム用の配光パターンとしては、同図(b)に示すように、遠方視認性に優れた配光パターンとすることが望まれる。これを例えば反射面が回転放物面からなるリフレクタを用いて実現しようとする場合には、図11に示すように、ロービームでの光源位置Lpに対してハイビームでの光源位置Hpをリフレクタの光軸Ax方向後方斜め下方の所定位置に設定することが通常最も効率的である。なお、同図において点Fは回転放物面の焦点位置である。 【0005】以上のことは反射面が複数の反射素子からなるステップリフレクタや反射面が自由曲面で構成されたリフレクタの場合においても同様である。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このように光源バルブをリフレクタに対して相対変位させることのみによりビーム切換えを行うビーム切換装置において、光源バルブをリフレクタの光軸方向およびその上下方向に相対変位させようとした場合には、光源バルブを相対変位させるバルブ変位機構の構造が複雑になってしまうという問題がある。また、光源バルブの変位量はリフレクタやレンズ等の他の光学要素との関連で固有の値に設定されるので、バルブ変位機構もこれら他の光学要素に対応した専用構造とせざるを得ず、他の光学要素の仕様が異なるために光源バルブの変位量を変更しようとする場合には、バルブ変位機構も新たなものを用いることが必要となるという問題もある。 【0007】例えば、図12に示すビーム切換装置は、光源バルブ18を保持するバルブホルダ144をカム駆動によりリフレクタ20に対して後方斜め下方へ直線的に変位させることにより光源18aを平行移動させ、ロービームからハイビームへのビーム切換えを行うように構成されているが、そのバルブ変位機構140を構成するスライドシャフト148、150およびこれらを挿通支持するバルブホルダ144のシャフト挿通部を斜め下方に延びるように形成することが必要となるので構造が複雑になってしまう。しかも、ロービームでの光源位置Lpとハイビームでの光源位置Hpとの位置関係を変更しようとする場合には、シャフト148、150の傾斜角度を変更する必要があり、これに関連する機構部品をすべて変更する必要が生じる。 【0008】また、図13に示すビーム切換装置は、光源バルブ18を保持するバルブホルダ144をカム駆動によりリフレクタ20に対して回動軸線D回りに後方へ回動させることにより光源18aを後方斜め下方へ移動させ、ロービームからハイビームへのビーム切換えを行うように構成されているが、このような回動式のバルブ変位機構140を用いて各ビームの光源位置Lp、Hpに光源18aを位置せしめるためには、その回動軸線Dを図中2点鎖線で示す直線L上に設定する必要があるので、バルブ変位機構140が大型化してしまう。しかも、ロービームでの光源位置Lpとハイビームでの光源位置Hpとの位置関係を変更しようとする場合には、回動軸線Dの位置を変更する必要があり、これに関連する機構部品をすべて変更する必要が生じる。 【0009】本願発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、光源バルブをリフレクタに対して相対変位させることによりロービームとハイビームとのビーム切換えを行うように構成された車両用前照灯において、ビーム切換え装置のバルブ変位機構を簡単な構成でかつ汎用性のあるものとすることができる車両用前照灯を提供することを目的とするものである。 【0010】 【課題を解決するための手段】本願発明は、近年の車両用前照灯には、リフレクタを上下方向に傾動させることによりビーム照射方向を車体の姿勢変化に応じて上下方向に変化させるレベリング装置が設けられたものが少なくないことに着目し、該レベリング装置のアクチュエータをバルブ変位機構と併用駆動してビーム切換えを行うようにすることにより、上記目的達成を図るようにしたものである。 【0011】すなわち本願発明は、請求項1に記載したように、光源バルブと、この光源バルブからの光を前方へ反射させて所定の配光パターンでビームを照射するリフレクタと、このリフレクタを上下方向に傾動させることにより上記ビームの照射方向を車体の姿勢変化に応じて上下方向に変化させるレベリング装置と、機械的駆動により上記ビームをロービームとハイビームとのいずれかに選択的に切り換えるビーム切換装置と、を備えてなる車両用前照灯において、上記ビーム切換装置が、上記光源バルブを上記リフレクタに対して所定方向に相対変位させるバルブ変位機構を備えてなり、該バルブ変位機構を駆動して上記光源バルブを所定量相対変位させるとともに上記レベリング装置のアクチュエータを駆動して上記リフレクタを所定角度傾動させることにより上記ビーム切換えを行うように構成されている、ことを特徴とするものである。 【0012】上記「光源バルブ」は、特定種類の光源バルブに限定されるものではなく、例えば、放電バルブあるいは白熱バルブ(ハロゲンバルブを含む)等が採用可能である。 【0013】上記「レベリング装置」は、すれ違いビームの照射方向を車体の姿勢変化に応じて自動的に上下方向に変更制御するオートレベリング装置であってもよいし、すれ違いビームの照射方向を車体の姿勢変化に応じて手動で上下方向に調節するマニュアル式のレベリング装置であってもよい。 【0014】上記バルブ変位機構の駆動により光源バルブを相対変位させる際の「所定方向」および「所定量」は、レベリング装置のアクチュエータ駆動との併用により、ロービームおよびハイビームの各ビーム機能を発揮させることができる位置に光源バルブを位置せしめることが可能な相対変位方向および相対変位量であれば、その方向および大小は特に限定されるものではない。 【0015】 【発明の作用効果】上記構成に示すように、本願発明に係る車両用前照灯はレベリング装置と機械的駆動式のビーム切換装置とを備えているが、ビーム切換装置はそのバルブ変位機構を駆動して光源バルブを所定量相対変位させるとともにレベリング装置のアクチュエータを駆動してリフレクタを所定角度傾動させることによりロービームとハイビームとのビーム切換えを行うように構成されているので、従来のようにバルブ変位機構の駆動のみによりビーム切換えを行うのに比して該バルブ変位機構による光源バルブの相対変位運動を単純なものとすることができる。そしてこれにより、バルブ変位機構を簡単な構成でかつ汎用性のあるものとすることができる。 【0016】また、このようにバルブ変位機構の構成が簡素化されることにより、該バルブ変位機構の灯具への組付け性を向上させることができ、かつビーム切換装置を安価なものとすることができる。 【0017】上記構成において、光源バルブをリフレクタに対して相対変位させる際の「所定方向」が特に限定されるものでないことは上述したとおりであるが、請求項2に記載したように、該所定方向をリフレクタの光軸方向に設定すれば、光源バルブの変位方向および変位量を、バルブ変位機構の駆動による光源バルブのリフレクタ光軸方向変位量とレベリング装置のアクチュエータ駆動によるリフレクタ傾動角度量とにより容易に計算することができる。そしてこれによりバルブ変位機構の汎用性を一層高めることができる。 【0018】 【発明の実施の形態】以下、図面を用いて、本願発明の実施の形態について説明する。 【0019】まず、本願発明の第1実施形態について説明する。 【0020】図1は、本実施形態に係る車両用前照灯を示す側断面図であり、図2はその背面図である。 【0021】これらの図に示すように、本実施形態に係る車両用前照灯10は、レンズ12とランプボディ14とで形成される灯室内に、リフレクタユニット16が上下方向および左右方向に傾動可能に設けられてなっている。 【0022】リフレクタユニット16は、光源バルブ(メタルハライド放電バルブ)18と、この光源バルブ18をバルブホルダ44(これについては後述する)を介して支持するリフレクタ20と、光源バルブ18を所定範囲にわたって囲むようにしてバルブホルダ44に固定支持されたシェード22とを備えてなっている。 【0023】レンズ12は素通しレンズであって、リフレクタユニット16に配光制御機能が付与されている。すなわち、リフレクタ20は、光源バルブ18の放電発光部18aからの光を前方へ反射する反射面20aを備えており、該反射面20aの拡散偏向反射機能により、後述するような配光パターンでビームを照射するようになっている。 【0024】リフレクタ20は、その左右両上端部に形成されたブラケット20bにおいて各々エイミングスクリュウ24を介してランプボディ14に支持されており、また、その右下端部(左上端部でもよい)に形成されたブラケット20cにおいてレベリング装置26のアクチュエータ28を介してランプボディ14に支持されている。 【0025】アクチュエータ28は、図3に詳細に示すように、ランプボディ14に固定支持されたアクチュエータ本体30と、このアクチュエータ本体30から前方へ突出する出力ロッド32とからなり、その出力ロッド32の球状先端部32aにおいてリフレクタ20のブラケット20cに連結されるようになっている。 【0026】そして、レベリング装置26は、レベリングコントローラ34により、アクチュエータ28を車体の姿勢変化に応じて駆動し、その出力ロッド32を前後方向に変位させることにより、図1において点Aを支点、点Bを作用点としてリフレクタユニット16を上下方向に傾動させ、これによりビーム照射方向を車体の姿勢変化に応じて常に最適な方向に維持するようになっている。なお、このレベリング制御は、ロービーム走行時において行われ、ハイビーム走行時には行われない。 【0027】リフレクタユニット16の光軸調整は、アクチュエータ28の出力ロッド32を図3に示すレベリング基準位置Lにセットした状態で、各エイミングスクリュウ24を調節することにより行われるようになっている。この光軸調整は、リフレクタ20の光軸Axが水平方向に対して0.57°下向きになるようにするものであって、この光軸調整が完了した状態においては、図5(a)に示すように、明瞭なカットオフライン(明暗境界線)CLを有しかつその水平ライン部分が0.57°Dに位置するロービーム用の配光パターンP(L)が得られるようになっている。このときのリフレクタ20の傾動角度位置を以下「レベリング基準角度位置」という。 【0028】なお、この配光パターンP(L)において実線で示す多重閉曲線は、内側のものほど明るく照射されることを示すゾーン区分であり、その中心の斜線で示すゾーンが最も明るく照射されるホットゾーンである。 【0029】図3に示すように、レベリング調整範囲Rは、出力ロッド32が該レベリング調整範囲Rの前端位置まで変位したとき、リフレクタ20がレベリング基準角度位置に対して2°上向きになり、一方、出力ロッド32がレベリング調整範囲Rの後端位置まで変位したとき、リフレクタ20がレベリング基準角度位置に対して3°下向きになるように、そのストロークが設定されている。 【0030】レベリング装置26は、このようなレベリング制御を行うだけでなく、ロービームとハイビームとのビーム切換えを行うビーム切換装置36の一部としても機能するようになっている。 【0031】ビーム切換装置36は、ビーム切換えコントローラ38と、光源バルブ18をリフレクタ20に対してその光軸Ax方向に相対変位させるバルブ変位機構40とを備えてなり、バルブ変位機構40およびレベリング用のアクチュエータ28の駆動により上記ビーム切換えを行うように構成されている。 【0032】すなわち、ビーム切換えコントローラ38にビーム切換えスイッチ42からのビーム切換え信号が入力されると、ビーム切換えコントローラ38はバルブ変位機構40を駆動して光源バルブ18を所定量相対変位させるとともにレベリングコントローラ34にビーム切換え信号を出力する。そして、レベリングコントローラ34はビーム切換え信号の入力によりアクチュエータ28を駆動してリフレクタ20を所定角度傾動させるようになっている。 【0033】図3に示すように、レベリングコントローラ34は、ビーム切換えコントローラ38からハイビーム切換え信号が入力されると、アクチュエータ28の出力ロッド32をレベリング調整範囲R内に設定されたハイビーム切換え位置Hまで変位させて、図4に示すように、リフレクタユニット16をレベリング基準角度位置に対して約0.5〜1.5°上向きとなる角度位置まで傾動させるようになっている。上記ハイビーム切換え位置Hは、後述するようにハイビーム用の配光パターンのホットゾーンがH−V付近に形成されるような位置に設定されている。 【0034】図1に示すように、光源バルブ18は、バルブホルダ44に固定支持されており、このバルブホルダ44はバルブ変位機構40によりリフレクタ20の光軸Ax方向に変位可能にリフレクタ20に支持されている。 【0035】リフレクタ20の背面側には、その後部開口部20dを囲むようにして略矩形状の支持プレート46が設けられている。この支持プレート46は、リフレクタ20の背面に形成された4本のボス20eの先端面にネジ止め固定されている。この支持プレート46における光軸Axの上方および下方部位には、スライドシャフト48、50が光軸Axと平行に後方へ突出するようにして形成されている。 【0036】バルブホルダ44の上下両端部にはタブ44a、44bが形成されている。上端部側のタブ44aにはスライドシャフト48を挿通させるシャフト挿通孔44cが形成されており、下端部側のタブ44bにはスライドシャフト48を挿通させるシャフト挿通スリーブ44dが形成されている。さらにこのシャフト挿通スリーブ44dの下部には平板状のカムフォロワ44eが下方へ突出するようにして形成されている。各スライドシャフト48、50における支持プレート46とバルブホルダ44との間には圧縮バネ52が介装されている。 【0037】支持プレート46の背面下端部には、バルブ変位用のアクチュエータ54が固定支持されており、その出力軸にはカム56が取り付けられている。このカム56は、圧縮バネ52により後方へ常時付勢されているバルブホルダ44のカムフォロワ44eに当接するようにして設けられている。そして、カム56が図1に示す回転角度位置にあるときにはバルブホルダ44を圧縮バネ52の弾性力に抗してリフレクタ20の後部開口部20dに当接させる一方、図4に示す回転角度位置にあるときにはバルブホルダ44を圧縮バネ52の弾性力によりスライドシャフト48、50に沿ってリフレクタ20の後部開口部20dから所定距離後方へ離れた位置まで変位させるようになっている。これにより、光源バルブ18の放電発光部18aは、光軸Ax方向後方へ所定距離だけ変位するが、この変位した位置がハイビーム用の光源位置として設定される。カム56の回転角度位置の切換えは、ビーム切換えコントローラ38からバルブ変位用のアクチュエータ54へのビーム切換え信号入力により行われる。 【0038】ビーム切換え時における光源バルブ18の光軸Ax方向の変位量は、その放電発光部18aの光軸Ax方向の長さの半分よりも多少長い値(例えば3mm程度)に設定されている。 【0039】同5(b)は、リフレクタ20がハイビーム用の傾動角度位置まで上向きになり、かつ光源バルブ18がハイビーム用の光源位置まで変位したときの配光パターン、すなわちハイビーム用の配光パターンP(H)を示す図である。 【0040】図示のように、この配光パターンP(H)は、同図(a)に示すロービーム用の配光パターンP(L)を0.5〜1.5°上向きにしたものに対して、光源バルブ18の放電発光部18aが光軸Ax方向後方側へ相対変位したことにより、H−V(灯具真正面の方向)への集光性が高まっているとともにカットオフラインCLの痕跡がほとんどなくなっており、ハイビーム走行時における遠方視認性を十分に確保可能な配光パターンとなっている。 【0041】以上詳述したように、本実施形態に係る車両用前照灯10はレベリング装置26と機械的駆動式のビーム切換装置36とを備えているが、ビーム切換装置36はそのバルブ変位機構40を駆動して光源バルブ18を所定量相対変位させるとともにレベリング装置36のアクチュエータ28を駆動してリフレクタ20を所定角度傾動させることによりロービームとハイビームとのビーム切換えを行うように構成されているので、従来のようにバルブ変位機構の駆動のみによりビーム切換えを行うのに比してバルブ変位機構による光源バルブの相対変位運動を単純なものとすることができる。そしてこれによりバルブ変位機構40を簡単な構成でかつ汎用性のあるものとすることができる。 【0042】また、このようにバルブ変位機構40の構成が簡素化されることにより、該バルブ変位機構40の灯具への組付け性を向上させることができ、かつビーム切換装置36を安価なものとすることができる。 【0043】しかも、本実施形態においては、光源バルブ18のリフレクタ20に対する相対変位の方向がその光軸Ax方向に設定されているので、光源バルブ18の変位方向および変位量を、バルブ変位機構40の駆動による光源バルブ18のリフレクタ光軸方向変位量とレベリング装置36のアクチュエータ駆動によるリフレクタ傾動角度量とにより容易に計算することができる。そしてこれによりバルブ変位機構40の汎用性を一層高めることができる。 【0044】なお、本実施形態においては、スライドシャフト48、50が支持プレート46に形成されているものとして説明したが、これらスライドシャフト48、50をリフレクタ20の背面に直接形成するようにしてもよい。このような構成とすることによりバルブ変位機構40の構成を一層簡素化することができる。なお、本実施形態においては、スライドシャフト48、50がリフレクタ20の光軸Axと平行に延びているので、このようにリフレクタ20と一体形成した場合においてもリフレクタ20の成形性に支障を来たすおそれがない(図12に示す従来例においては、スライドシャフト148、150がリフレクタ20の光軸Axに対して斜め方向に延びているので、これらをリフレクタ20と一体形成することはリフレクタ20の成形上極めて困難である)。 【0045】次に、本願発明の第2実施形態について説明する。 【0046】図6は、本実施形態に係る車両用前照灯を示す側断面図であり、図7は、その背面図である。 【0047】これらの図に示すように、本実施形態に係る車両用前照灯10は、灯具の基本的構成は第1実施形態と略同様であるが、バルブ変位機構40の構成が第1実施形態と異なっている。 【0048】すなわち、第1実施形態においては光源バルブ18をリフレクタ20に対してその光軸Ax方向に直線的に変位させる構成となっているが、本実施形態においては光源バルブ18をリフレクタ20に対して回動軸線C回りに回動変位させる構成となっている。 【0049】本実施形態におけるバルブホルダ44は、略矩形状に形成されており、その上端部において、支持プレート46に形成された左右1対のブラケット60を介して該支持プレート46に回動軸線C回りに回動可能に支持されている。 【0050】また、バルブホルダ44の下端部背面には、プーリユニット62が固定支持されており、該プーリユニット62のプーリ62aにバルブ変位用のアクチュエータ54のカム56が当接するようになっている。バルブホルダ44の下端部における支持プレート46との間には圧縮バネ52が介装されている。 【0051】そして、カム56が図6に示す回転角度位置にあるときにはバルブホルダ44を圧縮バネ52の弾性力に抗してリフレクタ20の後部開口部20dに当接させる一方、図8に示す回転角度位置にあるときにはバルブホルダ44を圧縮バネ52の弾性力により回動軸線C回りに後方側へ回動させるようになっている。これにより、光源バルブ18の放電発光部18aも回動軸線C回りに後方側へ所定角度だけ回動して後方斜め下方へ変位するが、この変位した位置がハイビーム用の光源位置として設定される。 【0052】同9(b)は、リフレクタ20がハイビーム用の傾動角度位置まで上向きになり、かつ光源バルブ18がハイビーム用の光源位置まで変位したときの配光パターン、すなわちハイビーム用の配光パターンP(H)を示す図である。 【0053】図示のように、この配光パターンP(H)は、同図(a)に示すロービーム用の配光パターンP(L)を0.5〜1.5°上向きにしたものに対して、光源バルブ18の放電発光部18aがリフレクタ20に対して後方斜め下方へ相対変位したことにより、H−Vへの集光性が高まっているとともにカットオフラインCLの痕跡がほとんどなくなっており、ハイビーム走行時における遠方視認性を十分に確保可能な配光パターンとなっている。なお、第1実施形態に比して、放電発光部18aの後方変位量が小さいのでH−Vへの集光性は低くなりがちであるが、バルブホルダ44の後方回動角度をやや大きめに設定することにより、H−Vへの集光性を高めることが可能である。 【0054】このように本実施形態においても第1実施形態と略同様の作用効果を得ることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001133 【氏名又は名称】株式会社小糸製作所
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| 【出願日】 |
平成10年9月17日(1998.9.17) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100099999 【弁理士】 【氏名又は名称】森山 隆
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| 【公開番号】 |
特開2000−90721(P2000−90721A) |
| 【公開日】 |
平成12年3月31日(2000.3.31) |
| 【出願番号】 |
特願平10−262821 |
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