| 【発明の名称】 |
車両用前照灯 |
| 【発明者】 |
【氏名】島倉 浩司
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| 【要約】 |
【課題】エクステンションリフレクタを備えたリフレクタ可動型の車両用前照灯において、漏光の発生を効果的に抑制する。
【解決手段】前面レンズ12とリフレクタ22との間においてその前端開口部22bを囲むように設けられた環状のエクステンションリフレクタ26の背面26aに、ランプボディ14のシール溝14b内まで延びるリブ26cを突出形成する。リフレクタ可動型の車両用前照灯においては、エクステンションリフレクタ26の後端部26dとリフレクタ14の前端開口部22bとの間に形成される隙間を介して、光源バルブからの直射光あるいは灯室16内の迷光がエクステンションリフレクタ26の背面空間34に入射するが、前面レンズ12の外周フランジ部12aへ向かう光はすべてリブ26cによって遮蔽されるので灯具外部へ漏光として照射されてしまうことはない。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 光源バルブと、この光源バルブからの光を前方へ反射させるリフレクタと、このリフレクタを傾動可能に支持するランプボディと、上記リフレクタの前方に設けられた前面レンズと、この前面レンズと上記リフレクタとの間において該リフレクタの前端開口部を囲むように設けられた環状のエクステンションリフレクタとを備え、上記前面レンズが、該前面レンズに形成されたシール脚を上記ランプボディに形成されたシール溝内に挿入することにより該ランプボディに取り付けられてなる車両用前照灯において、上記エクステンションリフレクタが、該エクステンションリフレクタの環状方向所定範囲にわたって上記ランプボディのシール溝内まで延びるように形成されている、ことを特徴とする車両用前照灯。 【請求項2】 上記エクステンションリフレクタにおいて上記ランプボディのシール溝内まで延びる部分が、該エクステンションリフレクタの背面に突出形成されたリブからなる、ことを特徴とする請求項1記載の車両用前照灯。 【請求項3】 上記環状方向所定範囲が、上記エクステンションリフレクタにおいて上記リフレクタの光軸の真下に位置する部位を含むように設定されている、ことを特徴とする請求項1または2記載の車両用前照灯。 【請求項4】 上記リフレクタの反射面近傍にポジションバルブが設けられてなり、上記環状方向所定範囲が、上記エクステンションリフレクタにおいて上記ポジションバルブの前方に位置する部位を含むように設定されている、ことを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の車両用前照灯。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本願発明は、エクステンションリフレクタを備えたリフレクタ可動型の車両用前照灯に関するものである。 【0002】 【従来の技術】リフレクタがランプボディに傾動可能に支持されたリフレクタ可動型の車両用前照灯においては、リフレクタの前端開口部とランプボディの外周壁との間に隙間が形成されるので、この隙間をエクステンションリフレクタで遮蔽して灯具の見映え向上を図るように構成されたものが多い。 【0003】図5および6に示すように、エクステンションリフレクタ102は、リフレクタ104とその前方の前面レンズ106との間に設けられ、リフレクタ104の前端開口部104aを囲むように環状に形成されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、リフレクタ可動型の車両用前照灯においては、エクステンションリフレクタ102の後端部102aとリフレクタ104aの前端開口部との間に、ある程度の隙間が不可避的に形成される。このため、光源バルブからの直射光あるいは灯室108内の迷光が、上記隙間を介してエクステンションリフレクタ102の背面空間110に入射し、前面レンズ106の外周フランジ部106aを透して灯具外部へ漏光として照射されてしまう。 【0005】このような漏光が発生すると、光源バルブ点灯時における灯具の見映えが損なわれるとともに灯具前方の路面等に光ムラが発生してしまうという問題がある。 【0006】本願発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、エクステンションリフレクタを備えたリフレクタ可動型の車両用前照灯において、漏光の発生を効果的に抑制することができる車両用前照灯を提供することを目的とするものである。 【0007】 【課題を解決するための手段】本願発明は、エクステンションリフレクタの形状に工夫を施すことにより、上記目的達成を図るようにしたものである。 【0008】すなわち、本願発明は、請求項1に記載したように、光源バルブと、この光源バルブからの光を前方へ反射させるリフレクタと、このリフレクタを傾動可能に支持するランプボディと、上記リフレクタの前方に設けられた前面レンズと、この前面レンズと上記リフレクタとの間において該リフレクタの前端開口部を囲むように設けられた環状のエクステンションリフレクタとを備え、上記前面レンズが、該前面レンズに形成されたシール脚を上記ランプボディに形成されたシール溝内に挿入することにより該ランプボディに取り付けられてなる車両用前照灯において、上記エクステンションリフレクタが、該エクステンションリフレクタの環状方向所定範囲にわたって上記ランプボディのシール溝内まで延びるように形成されている、ことを特徴とするものである。 【0009】上記「車両用前照灯」の概念には、ヘッドランプの他にフォグランプ等の補助前照灯も含まれる。 【0010】上記「エクステンションリフレクタ」は、その環状方向所定範囲にわたってランプボディのシール溝内まで延びるように形成されたものであれば、その具体的形状は特に限定されるものではない。 【0011】上記「環状方向所定範囲」は、エクステンションリフレクタの全周にわたる範囲であってもよいし、その一部範囲であってもよい。 【0012】 【発明の作用効果】上記構成に示すように、本願発明に係る車両用前照灯は、エクステンションリフレクタが、その環状方向所定範囲にわたってランプボディのシール溝内まで延びるように形成されているので、このように形成された部分においては、エクステンションリフレクタの後端部とリフレクタの前端開口部との間の隙間からエクステンションリフレクタの背面空間に入射した光は該エクステンションリフレクタによって遮蔽され、灯具外部へ漏光として照射されてしまうことはない。 【0013】このように本願発明によれば、エクステンションリフレクタを備えたリフレクタ可動型の車両用前照灯において、漏光の発生を効果的に抑制することができる。そしてこれにより、光源バルブ点灯時における灯具の見映えを向上させることができるとともに灯具前方の路面等に光ムラが発生するのを抑制することができる。 【0014】なお、エクステンションリフレクタは、灯具において漏光防止を図る必要がある部分についてのみランプボディのシール溝内まで延びるように形成すれば足りるが、その環状方向全範囲にわたって形成すれば、エクステンションリフレクタの背面空間への光入射に起因する漏光を完全に防止することができる。 【0015】また、エクステンションリフレクタがランプボディに取り付けられるように構成されている場合には、エクステンションリフレクタをその環状方向に適当な配置でランプボディのシール溝内まで延びるように形成することにより、このように形成された部分を、エクステンションリフレクタをランプボディに取り付ける際のガイドとして利用することも可能である。 【0016】上記構成において、請求項2に記載したように、エクステンションリフレクタにおいてランプボディのシール溝内まで延びる部分が該エクステンションリフレクタの背面に突出形成されたリブからなる構成とすれば、漏光防止を図るためにエクステンションリフレクタの形状が制約されたり、その重量が大幅に増大してしまうのを防止することができる。 【0017】ここで「エクステンションリフレクタの背面」とは、エクステンションリフレクタにおいて、リフレクタの光軸とは反対側を向いた面を意味するものである。また「リブ」は、ランプボディのシール溝内まで延びるものであれば、その具体的形状は特に限定されるものではない。 【0018】上記構成において、請求項3に記載したように、上記所定範囲を、エクステンションリフレクタにおいてリフレクタの光軸の真下に位置する部位を含むように設定すれば、路面の光ムラ発生の原因となる灯具前方へ下向きで照射される漏光を効果的に抑制することができる。 【0019】ところで車両用前照灯の構成として、リフレクタの反射面近傍にポジションバルブが設けられた構成となっているものも少なくない。この場合、ポジションバルブはリフレクタの光軸から離れた位置にあるので、ポジションバルブの前方においては該ポジションバルブからの直射光がエクステンションリフレクタの背面空間に入射しやすくなる。そこで、このような場合には、請求項4に記載したように、上記所定範囲を、エクステンションリフレクタにおいてポジションバルブの前方に位置する部位を含むように設定すれば、ポジションバルブの点灯に起因する漏光の発生を効果的に抑制することができる。 【0020】 【発明の実施の形態】以下、図面を用いて、本願発明の実施の形態について説明する。 【0021】図1は、本願発明の一実施形態に係る車両用前照灯を示す正面図であり、図2は、そのII-II 線断面図である。 【0022】これらの図に示すように、本実施形態に係る車両用前照灯10は、前面レンズ12とランプボディ14とで形成される灯室16内に、リフレクタユニット18が上下および左右方向に傾動可能に設けられてなっている。 【0023】リフレクタユニット18は、光源バルブ20と、リフレクタ22と、シェード24とを備えてなっている。 【0024】光源バルブ20は、いわゆるH4タイプのハロゲンバルブであって、リフレクタ22の光軸Ax上において該リフレクタ22に取り付けられている。リフレクタ22は、光軸Axを中心軸とする回転放物面上に複数の反射素子が形成されてなる反射面22aを有しており、この反射面22aにより光源バルブ20からの光を前方へ反射させるようになっている。シェード24は、光源バルブ12の先端部を囲むようにしてリフレクタ22にネジ止め固定されている。 【0025】図1において、点Aが傾動の支点位置であり、点Bおよび点Cは上下および左右方向の傾動作用点位置である。図2に、リフレクタユニット18が上下方向に傾動したときのリフレクタ22の傾動位置を2点鎖線で示す。 【0026】本実施形態に係る車両用前照灯10は、さらにエクステンションリフレクタ26およびポジションバルブ28を備えてなっている。 【0027】エクステンションリフレクタ26は、灯室16内の前面レンズ12とリフレクタ22との間において、リフレクタ22の前端開口部22bを囲むようにして設けられている。このエクステンションリフレクタ26は、灯具正面視において環状に形成されており、かつ前方へ向けて広がるように形成されている。 【0028】エクステンションリフレクタ26は、その上部においては後端部26dの位置がリフレクタ22の前端開口部22bと略同じ高さに設定されているが、その下部においては後端部26dの位置はリフレクタ22の前端開口部22bよりもやや高い位置に設定されている。また、エクステンションリフレクタ26は、その下部および左右両側部においては断面略直線状に形成されているが、その上部においては断面略V字形に形成されている。そしてこれにより、灯具を前方やや斜め上方から観察したときに、リフレクタ22の前端開口部22bとランプボディの外周壁14aとの間の隙間が見えないようにして、灯具の見映え向上を図るようになっている。 【0029】なお、エクステンションリフレクタ26は、その環状方向複数箇所においてランプボディ14に取り付けられるようになっている。 【0030】ポジションバルブ28は、リフレクタ22の光軸Axの真下に位置するようにしてその反射面22a近傍に設けられている。このポジションバルブ28を支持するソケット30は、リフレクタ22に形成された挿通孔22cを通して後方へ延びており、その後部においてランプボディ14に挿着されている。 【0031】図3および4は、図2のIII-III 線およびIV-IV 線断面図である。 【0032】これらの図に示すように、前面レンズ12は、その外周フランジ12aの後端部に形成されたシール脚12bをランプボディ14の外周壁14aの前端部に形成されたシール溝14b内にシール剤32を介して挿入することによりランプボディ14に取り付けられている。 【0033】エクステンションリフレクタ26は、その環状方向全範囲にわたってランプボディ14のシール溝14b内まで延びるように形成されている。 【0034】すなわち、エクステンションリフレクタ26の上部においては、図3に示すように、上側の後端部26eから前面レンズ12の外周フランジ12aに沿ってランプボディ14のシール溝14b内まで延びる延長部26bが形成されており、また、エクステンションリフレクタ26の下部においては、図4に示すように、エクステンションリフレクタ26の背面26aの中間部分から下方へ突出して前面レンズ12の外周フランジ12a近傍まで延びた後、後方へ折れ曲がってランプボディ14のシール溝14b内まで延びる略L字形のリブ26cが形成されている。エクステンションリフレクタ26の左右両側部においては、リブ26cと同様のリブが形成されている。 【0035】次に、本実施形態の作用について説明する。 【0036】本実施形態のようなリフレクタ可動型の車両用前照灯においては、図3および4に示すように、エクステンションリフレクタ26の後端部26dとリフレクタ14の前端開口部22bとの間に隙間が形成されるので、光源バルブ20やポジションバルブ28からの直射光あるいは灯室16内の迷光が、上記隙間を介してエクステンションリフレクタ26の背面空間34に入射する。 【0037】しかしながら本実施形態においては、エクステンションリフレクタ26が、その環状方向全範囲にわたってランプボディ14のシール溝14b内まで延びるように形成されているので、図3および4に示すように、エクステンションリフレクタ26の背面空間34に入射し、前面レンズ12の外周フランジ部12aへ向かう光は、すべてエクステンションリフレクタ26によって遮蔽され、外周フランジ部12aに到達することはない。したがって、エクステンションリフレクタ26の背面空間34に入射した光が、前面レンズ12の外周フランジ部12aを透して灯具外部へ漏光として照射されてしまうことはない。 【0038】このように本実施形態によれば、エクステンションリフレクタ26の背面空間34への光入射に起因する漏光を防止することができる。そしてこれにより、光源バルブ20あるいはポジションバルブ28点灯時における灯具の見映えを向上させることができるとともに灯具前方の路面等に光ムラが発生するのを防止することができる。 【0039】本実施形態においては、エクステンションリフレクタ26がランプボディ14に取り付けられるようになっているが、エクステンションリフレクタ26は、その環状方向全範囲にわたってランプボディ14のシール溝14b内まで延びるように形成されているので、これをエクステンションリフレクタ取付けの際のガイドとして利用することも可能である。なお、エクステンションリフレクタ26は前面レンズ12を取り付けるようにしてもよい。 【0040】また本実施形態においては、エクステンションリフレクタ26の下部および左右両側部では、そのランプボディ14のシール溝14b内まで延びる部分が該エクステンションリフレクタ26の背面に突出形成された略L字形のリブ26cからなっているので、仮に該部分をエクステンションリフレクタ26の前端部からV字形に折り返すように形成した場合に比して、エクステンションリフレクタ26の形状自由度を高めることができるとともにその重量が増大するのを抑制することができる。なお、エクステンションリフレクタ26の下部および左右両側部においても、ランプボディ14のシール溝14b内まで延びる部分をエクステンションリフレクタ26の前端部からV字形に折り返すように形成してもよい。 【0041】本実施形態においては、エクステンションリフレクタ26が、その環状方向全範囲にわたってランプボディ14のシール溝14b内まで延びるように形成されているものとして説明したが、漏光が特に問題とならない部分についてはこのように形成することは必ずしも必要でない。この場合、エクステンションリフレクタ26の下部に関しては、路面の光ムラ発生の原因となる灯具前方へ下向きで照射される漏光を防止する観点から、上記シール溝14b内まで延びるように形成されたものとすることが好ましい。特に本実施形態のようにポジションバルブ28が光軸Axの下方に設けられている場合には、その前方においては該ポジションバルブ28からの直射光がエクステンションリフレクタ26の背面空間34に入射しやすくなるので効果的である。なお例えば、ポジションバルブ28が光軸Axの上方に設けられる場合には、エクステンションリフレクタ26の上部についても上記シール溝14b内まで延びるように形成されたものとすることが好ましいことはもちろんである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001133 【氏名又は名称】株式会社小糸製作所
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| 【出願日】 |
平成10年9月11日(1998.9.11) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100099999 【弁理士】 【氏名又は名称】森山 隆
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| 【公開番号】 |
特開2000−90716(P2000−90716A) |
| 【公開日】 |
平成12年3月31日(2000.3.31) |
| 【出願番号】 |
特願平10−258917 |
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