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【発明の名称】 蛍光灯ソケット
【発明者】 【氏名】渡邉 智

【要約】 【課題】ソケット取付け金具に面倒な加工を要することなく直管型蛍光灯をその長さのばらつきに拘らず適正に支持できるとともに、ソケット取付け金具への取付けが容易な蛍光灯ソケットを得ることにある。

【解決手段】直管型蛍光灯16を着脱可能に支持するソケット筐体21の厚み方向に延びて両端が開放された取付け溝26を筐体21の両側面に夫々有し、これらの溝をソケット取付け金具13にスライドさせながら嵌合して取付けられる蛍光灯ソケット15を前提とする。蛍光灯16を支持していないときに筐体21を前傾姿勢に付勢する弾性変形可能な付勢部27を取付け溝26に連ねて筐体21と一体に設ける。蛍光灯16を支持するに伴い筐体21が前傾姿勢から起立姿勢へと起きる動きを許す溝構造に取付け溝26を形成する。筐体21の前記動きで蛍光灯16をその長さのばらつき吸収して支持することを特徴としている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】ソケット筐体の厚み方向に延びて両端が開放された取付け溝を前記ソケット筐体の両側面に夫々有し、これらの溝をソケット取付け金具が有する凹状切欠部の互いに平行な縁部にスライドさせながら嵌合して取付けられるスライド装着式の蛍光灯ソケットにおいて、前記蛍光灯を支持していないときに前記ソケット筐体を前傾姿勢に付勢する弾性変形可能な付勢部を前記ソケット筐体に一体に設けるとともに、前記蛍光灯を支持するに伴い前記ソケット筐体が前記前傾姿勢から起立姿勢へと起きる動きを許すように前記取付け溝を形成したことを特徴とする蛍光灯ソケット。
【請求項2】前記取付け溝の上下一対の溝面のうち下側溝面を、前記ソケット筐体の背面側から正面側に向かうにしたがい下側に傾斜させるとともに、上側溝面を水平とし、かつ、この上側溝面に連ねて前記付勢部を斜め下向きに設けたことを特徴とする請求項1に記載の蛍光灯ソケット。
【請求項3】前記ソケット筐体の正面の下部に、前記筐体に支持された前記蛍光灯が備える口金の下部を下方から覆うように前記口金と対向する弧状凸部を一体に設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の蛍光灯ソケット。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直管型蛍光灯を着脱可能に支持する例えば挟み込み型の蛍光灯ソケットに関する。
【0002】
【従来の技術】直管型蛍光灯を支持する従来の挟み込み型蛍光灯ソケットは、そのソケット筐体の両側面に夫々厚み方向に延びて両端が開放された取付け溝を有し、ソケット取付け金具に形成したソケット取付け用の凹状切欠部の互いに平行な縁部に、前記取付け溝を夫々スライドさせながら嵌合することにより、ソケット取付け金具に取付けられるものが一般的である。このようなソケットはスライド装着式と称することができ、ソケット取付け金具への取付けが簡単である点で優れている。従来のこの種のソケットは、ソケット取付け金具の切欠部を有した壁部に対してソケット筐体が直角に起立する姿勢を保持して取付けられるようになっている。
【0003】ところで、直管型蛍光灯用の蛍光灯ソケットは2個一組で使用されるものである。又、直管型蛍光灯はその全長(両端のランプピンの先端間距離)に±1.5mmの寸法公差を有し、かつ、ランプピンの全長が7mmであることも規格により知られている。
【0004】このような条件とソケット取付け金具の取付け位置のばらつきとを考慮し、前記一組の蛍光灯ソケットは、寸法公差のばらつきの範囲で最長の直管型蛍光灯に合わせて取付けられている。そのため、寸法公差のばらつきにより短い長さの直管型蛍光灯が取付けられた場合には、ソケット筐体の正面と蛍光灯の口金の端面との間の隙間が大きくなる。そうすると、ソケット筐体に設けられランプピンが挿入されるランプピン支持部へのランプピンの挿入深さが短くなり、言い換えれば、ランプピンと蛍光灯ソケット内の接触片との接触しろが少なくなるから、通電に伴い前記接触部分で発熱をし易くなる等、接触信頼性が低下するという問題がある。
【0005】この点への対応策としてソケット取付け金具の凹状切欠部の互いに平行な縁部に、ソケット筐体の取付け溝の内面に弾性的に接する斜めの切起こし片を設けて、それにより、蛍光灯を支持しないときにはソケット筐体を前傾姿勢に保持し、蛍光灯を支持したときには前記起立姿勢に保持するという技術が従来提案されている。
【0006】しかし、この技術では、ソケット取付け金具の夫々に切起こし片をプレス加工により形成しなければならないという加工上の面倒があるとともに、前記切起こし片は、ソケット取付金具の厚みと同じに薄いので、ソケット筐体が起立姿勢に起こされる時に加えられる力によってへたり易く、蛍光灯の繰り返しの着脱には耐えることができないという問題がある。
【0007】そこで、従来あまり一般的ではないが図9に示される挟み込み型の蛍光灯ソケット1が提供されている。このソケット1は、ソケット筐体2の下部にランプピン支持部3をソケット筐体2の正面に露出させて設けるとともに、ソケット筐体2の上端部側面に側方突出部4及びこの直下に位置される弾性変形可能な係止爪5を夫々一体に設け、かつ、ソケット筐体2の上端部に弾性変形可能な前方張り出し部6を一体に設けている。前方張り出し部6は弾性変形が可能であってその先端部には下方に突出する小突起7が突設されている。
【0008】この蛍光灯ソケット1は、器具本体8のソケット取付け金具9のソケット取付け壁9aに形成した角孔10に、図9(A)に示すようにソケット取付け壁9aの裏側からソケット筐体2を潜らせ、次に表側から引き上げることによって、図9(B)に示されるように側方突出部4と係止爪5とが角孔10の孔縁10aを挟んで、ソケット取付け壁9aに装着される。この装着状態において、前方張り出し部6はその小突起7をソケット取付け壁9aの裏面に当接させて設けられるから、ソケット筐体2を小突起7の高さに応じて前傾姿勢に保持できる。この前傾姿勢のソケット筐体2は、前記ランプピン支持部3にランプピンを挿入して直管型蛍光灯を取付けた場合に、前方張り出し部6の弾性変形を伴って起立姿勢に起こされる。
【0009】このような蛍光灯ソケット1は直管型蛍光灯の長さのばらつきを吸収できる点で優れているとともに、前方張り出し部6はソケット筐体2と一体の合成樹脂製であるので、へたるおそれが少なく繰り返しの使用に耐える点でも優れている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図9に示された蛍光灯ソケット1は、これをソケット取付金具9に装着するのに、作業空間が狭い器具本体8の内側から角孔10にソケット筐体2を潜らせてからこの筐体2を引き上げなければならないので、ソケット取付け金具9への取付けに手間が掛かるという問題がある。
【0011】又、従来のスライド装着式の蛍光灯ソケットでも前記蛍光灯ソケットでも、その下方から直管型蛍光灯を押上げた後90°回すことにより、蛍光灯をランプピン支持部に支持できるが、不注意により前記蛍光灯の回動が不足して取付けられる場合がある。しかし、このような取付けに不良ついての対策が何ら講じられていない従来の蛍光灯ソケットでは、振動等を受けることによって蛍光灯が蛍光灯ソケットから容易に脱落してしまうおそれが高いという問題がある。
【0012】したがって、本発明が解決しようとする第1の課題は、ソケット取付け金具に面倒な加工を要することなく直管型蛍光灯をその長さのばらつきに拘らず適正に支持できるとともに、ソケット取付け金具への取付けが容易な蛍光灯ソケットを得ることにある。
【0013】本発明が解決しようとする第2の課題は、前記第1の課題を解決しつつ、直管型蛍光灯の取付け不良があっても蛍光灯が落下する恐れを防止できる蛍光灯ソケットを得ることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、ソケット筐体の厚み方向に延びて両端が開放された取付け溝を前記ソケット筐体の両側面に夫々有し、これらの溝をソケット取付け金具が有する凹状切欠部の互いに平行な縁部にスライドさせながら嵌合して取付けられるスライド装着式の蛍光灯ソケットを前提とする。
【0015】そして、前記第1の課題を解決するために、請求項1の発明は、前記蛍光灯を支持していないときに前記ソケット筐体を前傾姿勢に付勢する弾性変形可能な付勢部を前記ソケット筐体に一体に設けるとともに、前記蛍光灯を支持するに伴い前記ソケット筐体が前記前傾姿勢から起立姿勢へと起きる動きを許すように前記取付け溝を形成したことを特徴とするものである。
【0016】この請求項1の発明において、直管型蛍光灯を支持しない状態では、ソケット筐体と一体の付勢部はその付勢力でソケット筐体にソケット筐体を前傾姿勢に保持しているが、ソケット筐体が長い蛍光灯を支持した状態では、前記付勢部はさらに弾性変形してソケット筐体が起立姿勢となることを妨げないとともに、ソケット筐体の一対の取付け溝は前記のようなソケット筐体の動きを許容する。
【0017】そのため、蛍光灯の長さのばらつきにより、短い蛍光灯が取付けられる場合、ソケット筐体は前傾姿勢のままで前記短い蛍光灯を支持できるとともに、長い蛍光灯が取付けられる場合はソケット筐体が起立状態となって前記長い蛍光灯を支持できる。
【0018】そして、このように蛍光灯の長さに応じてソケット筐体が動くことを可能とする付勢部及び取付け溝をソケット筐体に設けたので、付勢部に相当する構成をソケット取付け金具側にプレス加工により設けることを要しないとともに、前記付勢部はソケット筐体と一体であるから、へたる恐れが少なく蛍光灯の繰り返しの着脱に十分に耐えて初期の性能を維持できる。
【0019】さらに、既述のソケット筐体の動きを許容するソケット筐体の取付け溝は、ソケット筐体をソケット取付け金具に取付けるための構造であるから、これらの溝を前記金具が有するソケット取付け用の凹状切欠部の互いに平行な縁部に、スライドさせて嵌合させることにより、ソケット取付け金具を潜らせて引出すという面倒な手間を要することなく、ソケット取付け金具への装着をスライド装着式により容易に行なうことができる。
【0020】この請求項1の発明を実施するにあたり、これに従属する請求項2の発明のように、前記取付け溝の上下一対の溝面のうち下側溝面を、前記ソケット筐体の背面側から正面側に向かうにしたがい下側に傾斜させるとともに、上側溝面を水平とし、かつ、この上側溝面に連ねて前記付勢部を斜め下向きに設けるとよい。このような取付け溝の構造を採用することにより、ソケット筐体が前傾姿勢から起立姿勢に動くことを容易に許容できる。
【0021】前記第2の課題を解決するために、請求項1又は2の発明に従属する請求項3の発明は、前記ソケット筐体の正面の下部に、前記筐体に支持された前記蛍光灯が備える口金の下部を下方から覆うように前記口金と対向する弧状凸部を一体に設けたものである。
【0022】この請求項3の発明は、請求項1又は2の発明の作用に加えて次の作用がある。蛍光灯ソケットへの直管型蛍光灯の取付けは、この蛍光灯をソケット筐体の下方から押上げた後90°回して、ソケット筐体に設けたランプピン支持部に蛍光灯のランプピンを支持させることにより行われるので、蛍光灯が取付けられると、この蛍光灯の口金に対してソケット筐体正面の弧状凸部は口金を下側から覆うようになる。そのため、前記取付けの際の回動不足による蛍光灯の取付け不良に基づいて、振動等によりランプピンがランプピン支持部から外れることがあっても、前記弧状凸部がストッパとなって、それにランプピンを引っ掛けることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図5を参照して本発明の第1の実施の形態を説明する。
【0024】図1に例示される1灯式蛍光灯照明器具11は、金属製の器具本体12と、この本体12の長手方向両端部に、この端部を塞いで固定されたソケット取付け金具13と、器具本体12の開放された下面を覆って器具本体12に取付けられた金属製の反射板14と、両ソケット取付け金具13に個別に取付けられた挟み込み型蛍光灯ソケット15と、これら一対のソケット15にわたって着脱可能に支持された直管型蛍光灯16とを備えている。両蛍光灯ソケット15は、蛍光灯16の寸法公差のばらつきの範囲内で最長の蛍光灯16の長さに合わせて後述のようにソケット取付け金具13に取付けられている。
【0025】図2及び図3に示されるように器具本体12は相対向する両側壁12aの上端間にわたる一体の天井壁12bを有して下面が開放された細長い溝構造をなしている。この器具本体12内には図示しないが放電灯安定器や電源端子台等の必要な電気部品などが収容されている。ソケット取付け金具13は器具本体12の開放された下面に位置されるソケット取付け壁13aを有して、この壁13aにはソケット取付け用の凹状切欠部17が形成され、そこに後述のようにして蛍光灯ソケット15がスライド装着式に取付けられている。反射板14の長手方向両端部はソケット取付け壁13aを覆い隠しているとともに、この部分には蛍光灯ソケット15が下方へ挿通するために切欠きや孔等からなるソケット通し部14a(図1に片方のみ図示)が設けられている。又、図5(B)に示されるように蛍光灯16はその長手方向の端部を封止している口金16aから突設された互いに平行な2本のランプピン16bを有している。
【0026】次に、図1に示されるように2個一組として使用される蛍光灯ソケット15について図4及び図5等を参照して説明する。
【0027】蛍光灯ソケット15は合成樹脂製のソケット筐体21を備えている。この筐体21は、ソケットボディ21aと、このボディ21aにその背面開口を塞いで連結されたソケットカバー21bとから形成されている。ソケットボディ21aの正面(前面)下部には円形の開口22が設けられているとともに、この開口22に連通するピン導入溝23がソケットボディ21aの正面下端部から下端面にわたり設けられている。
【0028】ソケット筐体21内には開口22に露出するランプピン支持部24が設けられているとともに、図示しない一対の接触片が収容されている。ランプピン支持部24は、一方のランプピン16bの通過を許す間隔で相対向する一対のガイド凸部24aと、これら凸部24aを中央部に置いてその回りを取囲むように配置された合成樹脂製のローター24bとを有している。ローター24bにはその径方向に対向して一対のピン通し溝が形成されている。図4において前記一対の接触片の下部はく字形状をなして一対のガイド凸部24aを間に置いてその両側に配置され、かつ、上部はソケット筐体21の外部に引出される電線25(図2、図3参照)に接続されている。
【0029】このランプピン支持部24に対して蛍光灯16は、図5(B)中2点鎖線に示すように一対のランプピン16bを縦に並べた状態でソケット筐体21の下方からピン導入溝23に通して開口22まで挿入するように押上げた後、図5(B)中実線に示すように一対のランプピン16bが水平方向に並ぶように蛍光灯16を90°回すことにより、これらのピン16bを前記一対の接触片のく字形状をなした下部の折れ曲がり部の内面に節度を伴って圧接させ、それによって蛍光灯16がランプピン支持部24に支持されるものである。又、この逆の手順によりランプピン支持部24から蛍光灯16を取外すことができる。そして、前記支持状態では、一対のランプピン16bがその両側から前記接触片により弾性的に挟持されて、電気的な接続と機械的な支持とが行なわれる。なお、前記手順による蛍光灯16の支持においてローター24bは90°回されてピン導入溝23を横切るので、これがある方がランプピン支持部24に支持されるランプピン16bの支持性能は高いが、このローター24bは省略してもよい。
【0030】ソケット筐体21の両側面には図4及び図5においてランプピン支持部24より上方に位置して取付け溝26が夫々設けられている。これらの溝26はソケット筐体21の厚み方向に延びて、その長手方向両端はソケット筐体21の正面又は背面に夫々開放されている。
【0031】両取付け溝26は、前記ソケット取付け壁13aに装着された状態で、後述のようにソケット筐体21が前傾姿勢から起立姿勢へと動き得るような溝構造に形成されている。そのために、図4(B)に示されるように本実施形態では、取付け溝26の上下一対の溝面のうち下側溝面26bを、ソケット筐体21の背面側から正面側に向かうにしたがい下側に傾斜させるとともに、上側溝面26aを水平としている。
【0032】ソケット筐体21には、蛍光灯16を支持していないときにソケット筐体21を図5(A)に示す前傾姿勢に付勢するための弾性変形可能な付勢部27が一体に設けられている。これら付勢部27は、本実施形態では両取付け溝26における上側溝面26aの前端(ソケット筐体21の正面側の端)に個別に連なって斜め下向きに突出して設けられている。すなわち、上側溝面26aの前端から斜め下方に折れ曲がって付勢部27は形成されていて、その上側溝面26aに連続した斜面と先端面とがなす角部27aは下側溝面26bの延長線26cに達するように位置されている。
【0033】又、図4及び図5等に示されるようにソケット筐体21の正面の下部には、この筐体21に支持された蛍光灯16の口金16aの下部を下方から覆うように口金16aと対向する弧状凸部28が一体に設けられている。この凸部28は図4(A)に示されるように前記ピン導入溝23によって左右一対に分断されている。一組の蛍光灯ソケット15における弧状凸部28の先端間の距離は最も短い蛍光灯の長さよりも短く設定されている。
【0034】前記構成の蛍光灯ソケット15はソケット取付け金具13のソケット取付け壁13aに次のようにして装着される。この装着は、図3に示すように蛍光灯ソケット15の背面側が凹状切欠部17に向かい合う姿勢で、この切欠部17の相対向する互いに平行な縁部17aに対して一対の取付け溝26を位置決めして、これら取付け溝26を縁部17aの夫々にスライドさせながら嵌合させることにより行われる。
【0035】したがって、従来のようにソケット取付け金具をソケット筐体を潜らせて引出すという面倒な手間を要することなく、既述のようなスライド装着式の手順により蛍光灯ソケット15をワンタッチ操作でソケット取付け金具13に装着することができる。
【0036】この取付けにおいて縁部17aは取付け溝26のソケット筐体21における背面側の端(後端)から正面側の端(前端)に通り抜けるから、それに伴って縁部17aが、取付け溝26の開放された前端に対向している付勢部27を押し退けながら通過する。
【0037】そのため、付勢部27はソケット取付け壁13aの厚み分に相当して弾性変形をするものであり、その弾性力によって図5(A)に示されるようにソケット筐体21を前傾させる。この前傾姿勢は、取付け溝26の下側溝面26bに前記縁部17aが当ることにより規制され、この前傾した位置決め状態において縁部17aと取付け溝26の上側溝面26aとは離れて、相互間には可動用の隙間が形成される。
【0038】このように前傾姿勢となって取付けられる一組の蛍光灯ソケット15は、既述のように直管型蛍光灯16の寸法公差のばらつきによる最長の蛍光灯に合わせて器具本体12に取付けられているが、寸法公差のばらつきにより最も短い長さの蛍光灯16が既述の手順で取付けられた場合には、ソケット筐体21は前傾姿勢のままであるから、その正面と蛍光灯16の口金16aの端面との間に隙間が大きく開くことを防止できる。それにより、ランプピン支持部24へのランプピン16bの挿入深さを所定長さに確保できて、ランプピン16bと前記接触片との接触しろが少なくなることが防止されるに伴い、通電時における前記接触部分での発熱が抑制されるから、これらの部分の接触信頼性が低下することがない。
【0039】又、前記最短の長さの蛍光灯よりも長い直管型蛍光灯16が既述の手順で取付けられた場合には、蛍光灯16の口金16aがランプピン支持部24aの前面を押すので、前記付勢部27の更なる弾性変形を伴いながらソケット筐体21が前記前傾姿勢からソケット取付け壁13に対して直角な起立姿勢となる方向に起き上がる。このような起き上がりは、取付けられる蛍光灯16の長さに応じて行われ、前記公差のばらつき範囲内で最長の蛍光灯16が取付けられた場合に、図5(B)に示されるようにソケット筐体21は直角な起立姿勢となる。
【0040】前記のように蛍光灯16の長さに応じたソケット筐体21の動きを伴って蛍光灯16を一対の蛍光灯ソケット15間に支持できるので、蛍光灯16の口金16aの端面とランプピン支持部と24の間に隙間が大きく開くことを防止しつつ蛍光灯16を支持できる。したがって、蛍光灯16の長さのばらつきに拘らず蛍光灯16を適正に支持できる。
【0041】そして、既述のような蛍光灯16の長さのばらつきを吸収するための付勢部27はソケット筐体21に一体に形成されているから、この付勢部27に相当する構成をソケット取付け金具13側に面倒なプレス加工により設けることを要することがなく、合成樹脂製のソケットボディ21aの成形と同時に付勢部27を容易に設けることができる。しかも、付勢部27は合成樹脂製ソケットボディ21aと一体であるから、その大きさや厚み等の設計の自由度が高く、それによってこの付勢部21aがへたる恐れを少なくできる。したがって、長期間の使用にわたり既述のような蛍光灯16の支持を適正に行なうための耐久性を得ることができる。
【0042】又、既述の手順で蛍光灯ソケット15に支持された蛍光灯16は、図4(A)中2点鎖線及び図5(B)に示されるように配置されるので、支持された蛍光灯16の口金16aに対してソケット筐体21の前面下部に突設された弧状凸部28は口金16bを下側から覆うようになる。そのため、前記取付けの際における回動不足により蛍光灯16の取付け不良を生じて、この蛍光灯16のランプピン16bが振動等によりランプピン支持部24から外れることがあっても、下方に位置された弧状凸部がストッパとなって、これにランプピン16bが引っ掛かる。したがって、既述のような直管型蛍光灯16の取付け不良があっても蛍光灯16が不用意に落下する恐れを防止することができる。
【0043】図6は本発明の第2の実施の形態を示している。この実施の形態は基本的には前記第1の実施の形態と同様な構成であるので、同様構成部分には前記第1の実施の形態と同じ符号を付して、その構成および作用の説明を省略し、以下異なる部分について説明する。第2の実施の形態が第1の実施の形態と異なる部分は、付勢部の位置である。
【0044】すなわち、第2の実施の形態において付勢部27は、取付け溝26の内側にその上側溝面26aに連なって下側溝面26bに向けて突出して設けられている。なお、この点以外の構成は、図6に図示されない部分の構成を含めて前記第1の実施の形態と同じである。したがって、この第2の実施の形態においても、前記第1の実施の形態と同様に本発明の課題を解決できる。
【0045】図7は本発明の第3の実施の形態を示している。この実施の形態は基本的には前記第1の実施の形態と同様な構成であるので、同様構成部分には前記第1の実施の形態と同じ符号を付して、その構成および作用の説明を省略し、以下異なる部分について説明する。第2の実施の形態が第1の実施の形態と異なる部分は、付勢部である。
【0046】すなわち、第3の実施の形態において付勢部27は、ソケット筐体21のソケットカバー21bから一体に突設されている。この付勢部27は取付け溝26におけるソケット筐体21の背面側の開放端と対向して斜め上向きに形成されている。したがって、ソケット取付け金具への装着に際しては、付勢部27を予め弾性変形させて取付け溝26に凹状切欠部の縁部を嵌めてスライドさせればよい。なお、この点以外の構成は、図7に図示されない部分の構成を含めて前記第1の実施の形態と同じである。したがって、この第3の実施の形態においても、前記第1の実施の形態と同様に本発明の課題を解決できる。
【0047】図8は本発明の第4の実施の形態を示している。この実施の形態は基本的には前記第1の実施の形態と同様な構成であるので、同様構成部分には前記第1の実施の形態と同じ符号を付して、その構成および作用の説明を省略し、以下異なる部分について説明する。第4の実施の形態が第1の実施の形態と異なる部分は、取付け溝である。
【0048】すなわち、第4の実施の形態において取付け溝26の下側溝面26bは、斜面ではなく、この斜面に沿った突出高さを有する複数の突起26b1、26b2を有した凹凸構造をなしている。なお、この点以外の構成は、図8に図示されない部分の構成を含めて前記第1の実施の形態と同じである。したがって、この第4の実施の形態においても、前記第1の実施の形態と同様に本発明の課題を解決できる。
【0049】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0050】請求項1及びこれに従属する請求項2に記載の発明によれば、直管型蛍光灯の長さのばらつきに応じてソケット筐体が動いて蛍光灯の口金の端面とランプピン支持部との間に隙間が大きく開くことを防止しつつ蛍光灯を支持するので、蛍光灯の長さのばらつきに拘らず蛍光灯を適正に支持できる。しかも、ソケット筐体を前傾させる付勢部をソケット筐体に一体に設けたから、これに相当する構成をソケット取付け金具側に面倒なプレス加工により設けることを要しないとともに、付勢部がへたる恐れも少なく耐久性を向上できる。さらに、ソケット取付け金具への装着において、この金具にソケット筐体を潜らせて引出すという面倒な手間を要することなく、スライド装着式により容易に取付けることができる。
【0051】請求項1又は2の発明に従属する請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2の発明の効果に加えて、蛍光灯の回動不足による取付け不良に基づき振動等により蛍光灯が外れることがあっても、弧状凸部へのランプピンの引っ掛かりにより、不用意に蛍光灯が落下する恐れを防止できる。
【出願人】 【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
【出願日】 平成10年8月3日(1998.8.3)
【代理人】 【識別番号】100058479
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦 (外6名)
【公開番号】 特開2000−57836(P2000−57836A)
【公開日】 平成12年2月25日(2000.2.25)
【出願番号】 特願平10−218870