| 【発明の名称】 |
面発光光源装置およびその反射板付導光板の製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】有山 繁博
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| 【要約】 |
【課題】構造が比較的簡単で、光源からの光を効率よく利用することができ、光量の増加と、均一照明を可能にする。
【解決手段】電球5、導光板6および反射板7によって面発光光源装置30を形成する。導光板6と反射板7を成形によって一体に形成し、これら両部材間に空気層が存在しないようにする。反射板7に乱反射面31を形成する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 光源と、この光源からの光を導光し前面側から出光させる導光板と、不規則な凹凸からなる乱反射面を有して前記導光板の裏面側に配設され前記導光板内を導光する光を前記乱反射面によって拡散反射し導光板の前面から出光させる反射板とを備えた面発光光源装置において、前記導光板と前記反射板を成形によって一体に形成することにより前記乱反射面を導光板の裏面に接合したことを特徴とする面発光光源装置。 【請求項2】 光源と、この光源からの光を導光し前面側から出光させる導光板と、不規則な凹凸からなる乱反射面を有して前記導光板の裏面側に配設され前記導光板内を導光する光を前記乱反射面によって拡散反射し導光板の前面から出光させる反射板とを備えた面発光光源装置において、前記導光板の裏面側にこの導光板と略同じ屈折率を有する接合剤を介して前記反射板を接合することにより前記乱反射面を前記導光板の裏面に接合したことを特徴とする面発光光源装置。 【請求項3】 請求項1または2記載の面発光光源装置において、乱反射面の凹凸の大きさが0.1〜100μmであることを特徴とする面発光光源装置。 【請求項4】 表面が不規則な凹凸からなる乱反射面を有する反射板を金型に装填し、この金型内に導光板用溶融樹脂を射出することにより導光板を前記反射板の乱反射面に一体に形成することを特徴とする反射板付導光板の製造方法。 【請求項5】 表面が不規則な凹凸からなる乱反射面を有する反射板の前記乱反射面または導光板の裏面にこの導光板と略同じ屈折率を有する接合剤を塗布することにより前記反射板を導光板に接合することを特徴とする反射板付導光板の製造方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、例えばアナログ表示式計器の透過照明式文字板の光源として、あるいはデジタル表示式計器のLCDパネルのバック光源として用いられる面発光光源装置およびその反射板付導光板の製造方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】アナログ表示式計器やデジタル表示式計器において、照明バランスを均一にすることは、文字板の照明やLCD表示パネル全体の照明であっても表示部(文字、数字、図形、符号等)は透過せず他の部分が透過するいわゆる全面照明では特に重要となる。そのため、これらの計器においては、光源として広い面積を均一に照明する面発光光源装置を用いている。この面発光光源装置としては、EL等の面状光源も考えられるが、コスト等の点で難点があるため、電球、冷陰極管等の点または線光源と、導光板および反射板とで構成したものが最も一般的である。 【0003】図20〜図24に面発光光源装置を用いた自動車用アナログ表示式計器の従来例を示す。これらの図において、1はアナログ表示式計器、2はケース、3は文字板、4は光拡散板である。5は光源、6は導光板、7は反射板で、これらによって文字板3を照明する面発光光源装置を構成している。 【0004】前記文字板3は、例えばポリカーボネート樹脂等の無色透明材の前面全体に白色印刷を施すとともに数字、文字、符号、図形等の表示部9以外の部分に黒色印刷(表示部抜き)10を施し、裏面側に光源5を配置してその光を導光板6の前面に導き光拡散板4によって拡散することにより表示部9を照明(透過式)するものである。光源5としては、通常点光源である電球が用いられるが、線光源として冷陰極管が用いられることもある。導光板6はアクリル樹脂等によって形成され、光源5が挿入される光源用穴11と、指針12の軸13が貫通する穴14が形成されている。光源5から放射され導光板6内に入射した光は、導光板6の表裏面で多重反射され、前面側に出光する。反射板7は微小な凹凸からなる拡散反射面15を備え、これにより導光板6の裏面側に漏れ出た光を拡散反射して導光板6内に再入射させることにより、光の有効利用を図っている。指針キャップ21の円筒部21aは、アナログ表示式計器を駆動する図示を省略した交差コイルの軸13に連結されている。 【0005】図25は自動車用アナログ表示式計器の他の従来例を示す導光板の平面図、図26は同計器の図25におけるC−C線断面図である。この自動車用アナログ表示式計器16は、光源として線光源である冷陰極管17を用いている。また、文字板3の前面に導かれる光量は冷陰極管17(点光源5も同様)の近くでは多く、冷陰極管17から離れるにしたがって少なくなる。このため、冷陰極管17付近の表示部は明るく、遠方では暗くなるので、導光板6の裏面に白色半透明インク等で細かな網点印刷18を明るい部分では粗(または小径)に、暗い部分では密(または大径)になるように施すことにより、文字板3の前面に導かれる光量を調整している。また、文字板3の裏面に黒色インク等で細かな網点印刷(図示せず)を明るい部分では密(または大径)に、暗い部分では粗(または小径)になるように施すことにより、明るい部分の光量を網点印刷によって抑えて、文字板3の表示部9を透過する光量を略均一としている(例:特公昭53−2065号)。 【0006】図27はさらに他の従来例を示す導光板の要部の断面図で、導光板6の裏面に白色半透明な印刷層19を形成し、この白色半透明印刷層19と反射板7によって導光板6の裏面側に漏れる光を反射させるようにしている。 【0007】また、他の従来例として、実開昭51−11356号公報、実用新案登録第2532748号、特開平09−159493号公報、実開平05−50403号公報、特開平08−279307号公報、特開平08−227273号公報等に開示された表示装置、表示板、導光板等が知られている。 【0008】実開昭51−11356号公報(以下、先行技術1という)に開示された表示板は、透光性の板材の両面に光線を全反射する反射板を貼着し、少なくとも一方の反射面に抜き文字を形成し、板材内を通り反射板によって反射した光源からの光を前記抜き穴から外部に出光させるようにしたものである。 【0009】実用新案登録第2532748号(以下、先行技術2という)に開示された導光板装置は、透明樹脂板の一方の面に発光面となる光拡散層を形成し、他方の面に透明樹脂板とは屈折率が異なる樹脂からなる乱反射層を介して遮光面となる反射層を一体的に密着させて接合し、導光板内に入射した光源からの光を乱反射層によって効率よく乱反射させるようにしたものである。 【0010】特開平09−159493号公報(以下、先行技術3という)に開示された指針式表示装置は、配線基板に高反射印刷層、シート状部材、白色反射面等からなる光反射部材を介して光導板を設けたものである。また、指標部に対応して光導板の裏面側にシボ加工領域を設け、このシボ加工領域で光を前方に拡散させるようにしている。 【0011】実開平05−50403号公報(以下、先行技術4という)に開示された導光体は、一方の面に光を乱反射させる無数の凹凸を設けるとともに、この凹凸部より反射率の高い反射部を前記凹凸部の表面所定箇所に形成したものである。 【0012】特開平08−279307号公報(以下、先行技術5という)に開示された面発光装置は、基体シート上に光拡散透過層と側面反射層が印刷形成された面発光装置用転写材を金型内に装填し、溶融樹脂を金型に充填することにより、導光板を面発光装置用転写材と一体に形成し、しかる後基体シートを剥離することにより光拡散透過層と側面反射層を導光板に転写したものである。 【0013】特開平08−227273号公報(以下、先行技術6という)に開示された面光源装置用導光体は、光拡散フィルムを射出成形用金型内に装填して導光体用樹脂をキャビティ内に射出することにより形成したものである。 【0014】 【発明が解決しようとする課題】上記したように従来の面発光光源装置は、光源からの光を導光板に導き、この導光板から出光した光によって文字板を照明しているが、いずれも文字板全体を明るく、かつ均一に照明することが困難であるという問題があった。すなわち、図20〜図24に示すアナログ表示式計器においては、図24に示すように導光板6と反射板7との間に空気層21が存在する。光源5から導光板6に入射した光は導光板6内を多重反射しながら遠方に導かれるが、入射角が臨界角以上では導光板6と空気層21の境界面で全反射を繰り返し、導光板6の裏面側に漏れ出る光の量は少なく、導光板6の端面から外部に出てしまう。そのため、導光板6の裏面側に反射板7が配置されていても、これによって拡散反射して文字板3の前面に導かれる光量は少ないものとなる。その結果、文字板3を照明すると、文字板3全体を均一な明るさで照明することができず、図21に斜線で示すように軸13が貫通する穴14および指針キャップ21の円筒部21a(図23)の影22が光源5の反対側に発生する。 【0015】図25および図26に示した従来のアナログ表示式計器においては、導光板6の裏面の白色半透明な網点印刷により文字板3の前面に導かれる光量が若干増加するため照明の暗い部分の明るさが明るくなるが、それのみで均一な照明を得られないことが多い。その場合、文字板3の前面の表示部9に対応する裏面に黒色網点印刷を施すことによって略均一な照明を得ることができるものの、均一な照明を得るための網点印刷の仕様を決定することが難しい。また、文字板裏面の黒色網点印刷では、照明の暗い部分に合わせて明るい部分の透過光量を減少させることにより全体の明るさを合わせているため、全体が暗くなるという問題があり、これを避けるためには光源の定格(消費電流)を大きくする、複数の光源を設ける等の処置が必要となる。 【0016】図27に示す導光板6の裏面に白色半透明印刷層19を形成したアナログ表示式計器においては、導光板6と白色半透明印刷層19との間に光を拡散反射させる層がないため、一部の光は文字板3の前面に導かれるものの大部分の光は導光板6と白色半透明印刷層19との境界面で全反射を繰り返すことになる。したがって、文字板3の前面に導かれる光量が少なく、導光板6の端面から外部に出てしまうため、光源からの光を有効に利用することができず、図20〜図24に示した従来計器と同様な影22(図21)が光源5の反対側に発生するという問題があった。 【0017】先行技術1に開示された表示板は、光源から導光板(板材)に入射した光を導光板と反射板との境界面で単に全反射して遠方に導いているため、全ての文字を均一な明るさで照明することができないという問題があった。 【0018】先行技術2に開示された導光板装置は、光拡散層と乱反射層を備えているため、光の有効利用という点で上記した先行技術1の表示板に比べて優れているが、乱反射層の厚さを導光板の入光面からこの入光面とは反対側の面に向かって光拡散層に徐々に近づくように変化させているため、製造コストが高くなるという問題があった。また、導光板内を進行する光の一部は、乱反射層の内部に入射して吸収されるため、全ての光を有効に利用することができないという問題もあった。 【0019】先行技術3に開示された指針式表示装置は、上記した先行技術1と同様に光反射部材によって光を単に反射させているため、指標部を均一な明るさで照明することができないという問題があった。また、指標部に対応して導光板の裏面側にシボ加工領域を設け、このシボ加工領域で光を前方に拡散させるようにした場合は、指標部の形成位置によっては拡散光と光反射部材で全反射した反射光とによって照明される指標部と、主として拡散光によって照明される指標部とができるため、指標部全体を略均一な明るさで照明できないという問題があった。 【0020】先行技術4に開示された導光体は、導光板の裏面側に反射板を備えていないため、裏面側から外部に出光する透過光が損失となり、光の有効利用という点で劣るという問題があった。 【0021】先行技術5に開示された面発光装置は、側面反射層を備えているので側面を透過する光の損失がなく、光の有効利用という点で優れている。しかし、基体シートを剥離する工程を必要とするため、製造工程が増えるという欠点があった。また、導光板の裏面側に透過する光が損失となり、光の有効利用という点で劣る。 【0022】先行技術6に開示された面光源装置用導光体は、導光板の表面側に光拡散フィルムを一体に備える一方、裏面側に白色インキ等を用いて多数の微細なドットを印刷するなどして光拡散透過部を形成するとともに光反射フィルムを設けているので、前面に出光する光の量が少なく、明るい照明が得られないという問題があった。 【0023】本発明は上記した従来の問題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、構造が比較的簡単で、光源からの光を効率よく利用することができ、光量の増加と、全面にわたって均一な照明を可能にした面発光光源装置およびその反射板付導光板の製造方法を提供することにある。 【0024】上記目的を達成するために第1の発明に係る面発光光源装置は、光源と、この光源からの光を導光し前面側から出光させる導光板と、不規則な凹凸からなる乱反射面を有して前記導光板の裏面側に配設され前記導光板内を導光する光を前記乱反射面によって拡散反射し導光板の前面から出光させる反射板とを備えた面発光光源装置において、前記導光板と前記反射板を成形によって一体に形成することにより前記乱反射面を導光板の裏面に接合したことを特徴とする。 【0025】第2の発明に係る面発光光源装置は、光源と、この光源からの光を導光し前面側から出光させる導光板と、不規則な凹凸からなる乱反射面を有して前記導光板の裏面側に配設され前記導光板内を導光する光を前記乱反射面によって拡散反射し導光板の前面から出光させる反射板とを備えた面発光光源装置において、前記導光板の裏面側にこの導光板と略同じ屈折率を有する接合剤を介して前記反射板を接合することにより前記乱反射面を前記導光板の裏面に接合したことを特徴とする。 【0026】第1、第2の本発明においては、導光板と反射板との間に空気層が全く存在せず、導光板内を反射してきた光を直接反射板に導くことができる。また、従来は光源から導光板内に入射した光のうち導光板の端面(側面)またはその外側に設けられたケースの壁で反射して導光板内を入反射を繰り返す光は、その過程で空気層との境界面で全反射して文字板の前面に導かれることなく消失していたが、本発明においては空気層がないのでこの光も反射板に導くことができる。そして、これらの光は反射板で反射し文字板の前面に導かれることで光量を増大させ、文字板を明るく照明する。また、光量が増大するため、影の発生を実質的に防止することができる。すなわち、導光板内を進行する光は、指針の軸やこの軸が貫通する穴に遮られて光源と反対の側には届かず、また直進性が強いため周りから回り込む光も少なく影が発生するが、導光板と反射板を一体に形成した場合は、導光板内を進行する光は、反射板の乱反射面で拡散反射し、一部は臨界角反射(全反射)し、一部は文字板側に反射して文字板に入射し、一部は導光板内を拡散反射する。したがって、文字板側に反射する光量が増加するとともに影が発生する部分にも反射光が回り込むため影の発生を防止することができる。導光板と同程度の屈折率をもった接合剤としては、接着剤、粘着剤等が用いられる。 【0027】第3の発明に係る面発光光源装置は、上記第1または第2の発明に係る面発光光源装置において、乱反射面の凹凸の大きさが0.1〜100μmであることを特徴とする。本発明において、凹凸の大きさが0.1〜100μmであると、光を良好に拡散反射する。0.1μm以下または100μm以上であると、拡散性能が低下するため、この範囲内の大きさであることが好ましい。 【0028】第4の発明に係る反射板付導光板の製造方法は、表面が不規則な凹凸からなる乱反射面を有する反射板を金型に装填し、この金型内に導光板用溶融樹脂を射出することにより導光板を前記反射板の乱反射面に一体に形成することを特徴とする。 【0029】第5の発明に係る反射板付導光板の製造方法は、表面が不規則な凹凸からなる乱反射面を有する反射板の前記乱反射面または導光板の裏面にこの導光板と略同じ屈折率を有する接合剤を塗布することにより前記反射板を導光板に接合することを特徴とする。 【0030】第4および第5の発明においては、反射板と導光板との間に空気層ができない。また、反射板の凹凸がいわゆるオーバーハング形状を含んでいても潰れたりすることがなく導光板を反射板と一体に形成または反射板を導光板に接合することができる。オーバーハング形状とは、凸部が凹部の内側に張り出して凹部の開口を奥側よりも狭めている形状をいう。 【0031】 【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る面発光光源装置を自動車用アナログ表示式計器に適用した一実施の形態を示す同計器の要部の正面図、図2は導光板の正面図、図3は同計器の図2におけるIII −III 線断面図、図4は同計器の図2におけるIV−IV線断面図、図5(a)は同計器の要部の拡大断面図、(b)は導光板の要部の拡大断面図である。なお、図中、従来技術の欄において示した構成部材等と同一のものについては同一符号をもって示す。 【0032】これらの図において、本実施の形態においては、光源として2個の白熱電球(光源)5と、これらの電球5からの光を拡散反射し文字板3の前面側に導く導光板6と、この導光板6の裏面側に設けられた反射板7とで面発光光源装置30を形成し、これによって文字板3の全面を裏面側から略均一な明るさで照明するようにしている。 【0033】前記文字板3は、例えばポリカーボネート樹脂等の無色透明材の前面全体に白色印刷を施すとともに数字、文字、符号、図形等の表示部9以外の部分に黒色印刷(表示部抜き)10を施し、裏面側に電球5を配置してその光を導光板6の前面に導き光拡散板4によって拡散することにより表示部9を照明(透過式)するものである。 【0034】前記導光板6はアクリル、ポリカーボネート等の透明で透光性に優れた合成樹脂によって形成され、電球5が挿入される光源用穴11と、指針キャップ21の円筒部21aが貫通する穴14が形成されている。アクリル樹脂の場合、光の屈折率nは1.4779である。なお、指針キャップ21の円筒部21aは、アナログ表示式計器を駆動する図示を省略した交差コイルの軸13に連結されている。 【0035】前記電球5から放射され導光板6内に入射した光は、導光板6の表裏面で多重反射され、前面側に出光する。前記反射板7は、導光板6内を進行する電球5からの光を拡散反射し導光板6の前面側から出光させるために用いられる。すなわち、反射板7は導光板6の裏面側に漏れ出た光を拡散反射して導光板6内に再入射させることにより、光の有効利用を図っている。このため、反射板7の導光板6が接合される面は、微細で不規則な凹凸からなる乱(拡散)反射面31を形成している。 【0036】前記導光板6と反射板7は、これら両部材間に空気層が生じないようにするためにインサート成形またはアウトサート成形によって一体に形成される。成形に当たっては、後述するように反射板7を金型に装填して導光板用溶融樹脂を充填し導光板6を反射板7に一体に成形する。このようにすると、乱反射面31の凹凸がオーバーハング形状、すなわり凸部が凹部の内側に張り出して凹部の開口を奥側よりも狭めている形状を含むものであっても、オーバーハング部の内側に樹脂が回り込みオーバーハング形状の凹凸が潰れたりすることがなく、導光板6の裏面と反射板7の乱反射面31を完全に密着させることができる。 【0037】また、導光板6と反射板7を一体に成形する場合、例えば、導光板6の裏面全体に反射板7を配置するのではなく、光量の多い光源近辺や導光板6の側面で反射した光量の多い部分、あるいは図1に斜線で示すように文字板3の表示部(文字、数字、符号、図形等)9のない部分については、反射板7を削除することにより、コストの高い反射材の使用量を低減することができ、また必要部分にのみ反射板7を配置することにより、電球5からの光を有効に利用することができる。 【0038】前記反射板7は、光拡散フィルム基材の表面にバインダー樹脂中に光拡散性微粒子が分散された光拡散剤を塗布して固化させることにより形成される。光拡散フィルムの材料としては、ポリエチレンテレフタレート、アクリルまたはポリカーボネートを用いることができる。バインダー樹脂の材料としては、例えばアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂等が用いられる。光拡散性微粒子としては、例えば無機系ビーズ(ガラスビーズ等)、無機系フィラー(炭酸カルシウム等)、有機系ビーズ(ポリスチレン粒子、アクリル粒子等)等の微粒子を単独または2種以上を混合して用いることができる。 【0039】このような光拡散性微粒子を有する反射板7としては、例えば住友スリーエム(株)製のスーパーリフレクタNo.4596が知られている(後述する)。 【0040】また、反射板7としては、熱可塑性ポリエステル発泡体によって形成することもできる(例えば、再公表特許WO97/01117号公報)。この再公表特許WO97/01117号公報に開示された反射板の製造方法は、先ず熱可塑性ポリエステルシートとセパレータとを重ね合わせて巻くことによりロールを形成する。セパレータとしては、不活性ガスや有機溶剤が自由に出入りできる樹脂製不織布または金属製の網が好適である。 【0041】次に、このロールにベンゼン等の有機溶剤を含有させることにより、熱可塑性ポリエステルシートの結晶化度を30%以上にする。 【0042】次に、有機溶剤が含浸されたロールを高圧力容器内に入れて加圧し不活性ガス雰囲気中に保持して熱可塑性ポリエステルシートに発泡剤となるヘリウム、窒素等の不活性ガスを含有させる。 【0043】次いで、ロールを高圧力容器から取り出し、セパレータを取り除きながら不活性ガスを含有する熱可塑性ポリエステルシートだけを加熱することにより発泡させると、表面に不規則な凹凸を有する反射板が得られる。 【0044】このような発泡体からなる反射板としては、例えば(株)きもと製のリフレクションフィルム レフホワイトRW188や古河電気工業株式会社製の超微細発泡光反射板(MCPET)が知られている(後述する)。 【0045】図6は住友スリーエム(株)製のスーパーリフレクタNo.4596の表面の顕微鏡写真である。図7は同リフレクタのX方向の表面粗さを測定したグラフ、図8は同リフレクタのY方向(X方向と直交する方向)の表面粗さを測定したグラフである。図9は導光板成形後の同リフレクタの断面のイメージを示す図である。図9において、32は反射板7の基材である光拡散フィルム、33は光拡散性微粒子(凹凸)、34はバインダー樹脂で、光拡散性微粒子33とともに光拡散剤を形成している。35は白色インクである。光拡散フィルム32の表面に光拡散剤を塗布して乱反射面を形成したとき、バインダー樹脂34の表面に一部が露出している光拡散性微粒子33のうち一部がバインダー樹脂34の表面より突出している微粒子33は、その突出部分が凸部を形成し、隣り合う微粒子33どうしの隙間が凹部を形成する。また、微粒子33の最大幅部分がバインダー樹脂34から突出していると、この最大幅部分が隣り合う微粒子間に形成された凹部の開口を覆うためいわゆるオーバーハング部(形状)33’(図9)を形成する。 【0046】図6において、光拡散性微粒子33の大きさは、0.1〜2μmであった。また、図7および図8において、JIS規格B0601に規定する表面粗さのX方向の最大高さは1μm、最小高さは0.01μm、Y方向の最大高さは0.8μm、最小高さは0.013μmであった。また、X方向のピーク間の距離の平均は8.8μm、Y方向のピーク間の距離の平均は10.5μmであった。 【0047】図10(a)、(b)は(株)きもと製のリフレクションフィルム レフホワイトRW188の表面の顕微鏡写真および発泡状態を示す断面写真である。図11は同フィルムのX方向の表面粗さを測定したグラフ、図12は同フィルムのY方向(X方向と直交する方向)の表面粗さを測定したグラフである。図13は導光板成形後の同フィルムの断面のイメージを示す図である。図13において、7’はポリエステル発泡体によって形成された反射板、36は反射板7’の表面に発泡によって形成された凹凸で、これによって乱反射面を形成している。凹凸36の形状は不規則で、一部の凸部がオーバーハング部36’を形成している。なお、37は発泡部分である。 【0048】図11および図12において、JIS規格B0601に規定する表面粗さの凹凸36のX方向の最大高さは0.98μm、最小高さは0.014μm、Y方向の最大高さは0.85μm、最小高さは0.01μm程度であった。また、ピーク間の距離は平均10μm(数μm〜10数μm)であった。なお、平面写真より微小な凹凸のサイズは0.1〜3μm程度であった。 【0049】図14は古河電気工業(株)製のMCPETの表面の顕微鏡写真である。図15は同MCPETのX方向の表面粗さを測定したグラフ、図16は同MCPETのY方向(X方向と直交する方向)の表面粗さを測定したグラフである。凹凸の大きさは5〜100μmで、JIS規格B0601に規定する表面粗さのX方向の最大高さは3.3μm、最小高さは0.013μm、Y方向の最大高さは6μm、最小高さは0.01μm程度であった。また、X方向のピーク間の距離の平均は21.5μm、Y方向のピーク間の距離の平均は40μmであった。 【0050】反射板として住友スリーエム(株)製のスーパーリフレクタNo.4596、(株)きもと製のリフレクションフィルム レフホワイトRW188および古河電気工業(株)製のMCPETを使用して明るさを測定した結果、いずれも従来装置に比べて明るく、しかも均一な照明が得られた。その大きな理由は、きわめて微細かつ不規則な凹凸が密集して形成されていることによるものと判断される。 【0051】このような反射板7または7’の乱反射面31を形成する凹凸33または36の深さ(表面粗さの最大高さ)は、1μm(きもと製0.85〜0.98、スリーエム製0.8〜1μm)〜6μm(古河製)程度であって、かつ表面が平滑でないことが必要であり、その凹凸の平均的なサイズはきもと、スリーエム製の場合10μm程度、古河製の場合40μm程度(最大100μm程度)で、さらに凹凸の表面には0.1〜1μm(スリーエム製)、0.1〜3μm(きもと製)程度の微小な凹凸がある。 【0052】したがって、凹凸の大きさとしては、0.1〜100μm程度であることが好ましい。この範囲内であると光を良好に拡散反射し、これ以下もしくは以上であると、拡散性能が低下することが判明した。ただし、凹凸は相対的に大きいものに比べて小さいものほど良好な結果が得られることが判明した。 【0053】凹凸の高さは、JIS規格B0601に規定する表面粗さの最大高さで0.8〜6μm程度とされる。これ以下であると凹凸が小さすぎて乱反射面として機能せず、以上であると深すぎて凹部内に侵入した光が吸収されて凹部から出てくる光量が減少するため好ましくない。但し、凹凸の高さは、凹凸の大きさによって決定されるもので、大きい凹凸ほど高さは高くなる。住友スリーエム(株)製のスーパーリフレクタNo.4596、(株)きもと製のリフレクションフィルムレフホワイトRW188の場合は、0.8μm程度までで、古河電気工業(株)製のMCPETの場合は、最大6μm程度とされる。 【0054】このような構造からなる面発光光源装置においては、反射板7を導光板6に成形により一体に形成しているので、これら両部材間には空気層が全く存在せず、そのため導光板6内を反射しながら進行する光を直接反射板7に導くことができる。すなわち、導光板6と反射板7との間に空気層があると、臨界角以上の角度の光は導光板6とこの空気層との境界面で全反射するが、空気層がないと反射板7に直接導かれる。そして、この光は乱反射面31によって拡散反射されることにより導光板6および拡散板4を透過して文字板3の表示部9を照明する。 【0055】また、従来は光源から導光板内に入射した光のうち導光板の端面(側面)またはその外側に設けられたケースの壁で反射して導光板内を入反射を繰り返す光は、その過程で空気層との境界面で全反射して文字板の前面に導かれることなく消失していたが、本発明においては空気層がないのでこの光も有効に利用することができる。すなわち、電球5から導光板6内に入射した光のうち導光板6の端面(側面)またはその外側に設けられたケース2の壁で反射して導光板6内を入、反射を繰り返す光は、その過程で反射板7に導かれ、乱反射面31によって拡散反射されることにより導光板6および拡散板4を透過して文字板3の表示部9を照明する。したがって、文字板3の前面に導かれる光量が増大し、文字板3全体を明るくかつ略均一な明るさで照明することができる。 【0056】また光量が増大すると、図24に示す影22の部分に回り込む光量も増大するため、影22になる部分とそうでない部分との明暗差が小さくなり、実質的に影22の発生を防止することができる。すなわち、導光板6内を進行する光は、指針12の軸13やこの軸13が貫通する穴14に遮られて光源5と反対の側には届かず、また直進性が強いため周りから回り込む光も少なく影が発生するが、導光板6と反射板7を一体に形成した場合は、導光板6内を進行する光は、反射板7で乱反射し、一部は臨界角反射(全反射)し、一部は文字板3側に反射して文字板3に入射し、一部は導光板6内を拡散反射する。したがって、文字板3側に反射する光量が増加するとともに影が発生する部分にも反射光が回り込むため影を実用上問題ない程度に薄くするか、もしくは影自体の発生を防止することができる。 【0057】図21は本発明の他の実施の形態を示す要部の断面図である。この実施の形態においては、導光板6と略同程度の屈折率を有する透明な接合剤(接合溶剤)40によって反射板7を導光板6の裏面に接合することにより、これら両部材間に空気層が存在しないようにしている。接合剤40としては、粘着剤、接着剤等が用いられる。例えば住友スリーエム(株)#9483 高透明粘着材転写テープ、1,2−ジクロロエタン(CH2 ClCH2 Cl)等が用いられる。 【0058】導光板6と反射板7を接合するには、予め反射板7の乱反射面31に接合剤40を塗布しておき、その上に導光板6を貼り付けるか、あるいは予め導光板6の裏面に接合剤40を塗布または印刷しておき、その上に反射板7を貼り付ければよい。この場合、必ずしも導光板6と反射板7との接合面全体にわたって接合剤40を充填する必要はなく、一部に空気溜まりがあっても文字板3全体からみて輝度の変化がわからない程度であれば実際の使用には何等問題ない。なお、接合剤40の接合力が弱い場合または接合力がほとんどない場合は、導光板6よりピンを立て、反射板7にはピンに対応した位置に穴を設けておくことにより、反射板7の位置決めをするとともに、ピンをかしめることにより反射板7を導光板6に固定することもできる。あるいは、反射板7を導光板6とケース2との間で押圧挟持するようにしてもよい。 【0059】このような構造においても導光板6と反射板7との間に空気層がないので上記した実施の形態と同様な効果が得られる。すなわち、導光板6の裏面と反射板7との間に接合剤40を充填した場合は、導光板6内を反射してきた光は導光板6と接合剤40との境界面で反射するが、接合剤40の屈折率は導光板6と略同程度であるため、導光板6と空気との組合せに比べて大部分の光は反射板7側に入射し、反射板7で拡散反射して接合剤40および導光板6を透過することにより文字板3の前面に導かれる。また、電球5から導光板6内に入射した光のうち導光板6の端面(側面)またはその外側に設けられたケース2の壁で反射して導光板6内を入、反射を繰り返す光も、その過程で接合剤40を透過して反射板7に導かれ、乱反射面31によって拡散反射されることにより接合剤40、導光板6および拡散板4を透過して文字板3の表示部9を照明する。したがって、この場合も光量が増大して文字板3全体を明るくかつ略均一な明るさで照明することができ、影22の発生を防止することができる。 【0060】また、例えば、図1に斜線で示す表示部9に対応した部分にのみ接合剤40を網点印刷することにより、明るくしたい表示部9にのみ網点を密に形成(またはベタ印刷)して輝度のアンバランスの調整や意匠の一部をスポット的に明るくすることが可能である。 【0061】次に、本発明による反射板付導光板の製造方法について説明する。図18はアウトサート成形によって導光板を製造する際に用いられる金型の断面図、図19はアウトサート成形によって形成された導光板を備えた面発光光源装置の断面図である。図18において、先ず表面が不規則な凹凸からなる乱反射面31を有する反射板7を作成する。このような反射板7としては、市販の上記した住友スリーエム(株)製のスーパーリフレクタNo.4596または(株)きもと製のリフレクションフィルム レフホワイトRW188であってもよい。 【0062】次に、反射板7を乱反射面を上にして下型44内に装填し、上型45を下型44の上に位置決めして固定する。次いで、導光板用溶融樹脂を図示しない射出口(ゲート)からキャビティ48内に充填し、導光板6を反射板7の乱反射面31に一体に成形する。なお、46は成形後の穴形状を形成するためのピンである。 【0063】このように、アウトサート成形によって導光板6を反射板7に対して一体に成形すると、乱反射面31の凹凸がいわゆるオーバーハング部となる形状の凹凸を含んでいても凹部の隅々まで溶融樹脂が進入するため、凹凸が潰れるおそれがない。 【0064】なお、上記した実施の形態においては、いずれも自動車用アナログ表示式計器に適用した例について説明したが、これに限らず各種表示式計器、表示装置の光源として用いることが可能である。 【0065】 【発明の効果】以上説明したように本発明に係る面発光光源装置によれば、導光板内に入射した光源からの光を反射板に導き、また導光板内に入射した光が導光板の端面(側面)またはその外側に設けられたケースの壁で反射して導光板内を入、反射を繰り返す過程で文字板の前面に導かれることなく失われていた光を反射板に導き、これらの光を反射板の乱反射面で拡散反射して文字板の前面に導くように構成したので、光量が増大し文字板を明るく照明することができる。したがって、使用する点光源の数を3灯から2灯へ、2灯から1灯へ削減することが可能である。または、小さい定格の光源を使用することができ、コスト、発熱対策等の観点からも有利である。 【0066】また、光量が増大すると、導光板に設けられる指針貫通用の穴および指針の影を視認することができない程度に薄くすることができるため、光源として安価な電球を使用できる。また、光源からの直射光が文字板に直接照射される光源近傍を除いて、反射板に対応した面の全体が略均一に照明できるため、明るさのバランスをとるための網点印刷を削除できるか、削除できない場合でも簡単に仕様を決定できる。 【0067】さらに、本発明においては乱反射面の凹凸の大きさを0.1〜100μmとしているので、光を良好に拡散反射することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000107295 【氏名又は名称】ジェコー株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年5月27日(1999.5.27) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100064621 【弁理士】 【氏名又は名称】山川 政樹
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| 【公開番号】 |
特開2000−57830(P2000−57830A) |
| 【公開日】 |
平成12年2月25日(2000.2.25) |
| 【出願番号】 |
特願平11−148328 |
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