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【発明の名称】 照明器具用給電装置
【発明者】 【氏名】石本 澄男

【要約】 【課題】照明器具を天井等の任意の位置に容易に取り付けることができる照明器具用給電装置を提供する。

【解決手段】一対の細長い導電板2,2が絶縁層3を挟んで貼り合わされて構成された折曲げ可能なレール1と、レ−ル押込み溝と給電用電極とを備えこのレール1をその長手方向に沿った任意の位置で支持しかつこのレール1に給電する1個のレール支持兼給電部材10と、レ−ル押込み溝を備えレール1をその長手方向に沿った任意の位置で支持する少なくとも1個のレール支持部材30と、レ−ル押込み溝と受電用電極とを備えレールの長手方向に沿った任意の位置に取り付け可能な少なくとも1個の照明器具取付け用中継ソケット40とによって照明器具用給電装置を構成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 一対の細長い導電板が絶縁層を挟んで貼り合わされて構成された折曲げ可能なレールと、該レールを押込むための溝と、該溝へ押し込まれたレールの固定手段と、前記レールの前記溝への押込みに伴って該レールの一対の導電板にそれぞれ電気的に接触する給電用対向電極と、該給電用対向電極への給電手段とを備え、前記レールを該レールの長手方向に沿った任意の第1の位置で支持しかつ該レールに給電する1個のレール支持兼給電部材と、前記レールを押込むための溝と、該溝へ押し込まれたレールの固定手段とを備え、該レールを、該レールの長手方向に沿った任意の第2の位置で支持する少なくとも1個のレール支持部材と、前記レールを押込むための溝と、該溝へ押し込まれたレールの固定手段と、前記レールの前記溝への押込みに伴って該レールの一対の導電板にそれぞれ導通する受電用対向電極と、照明器具が備えている受電用プラグを受容しかつ前記受電用対向電極に導通された電極を有するジャックとを備え、前記レールの長手方向に沿った任意の第3の位置に取り付け可能な少なくとも1個の中継ソケットとを備え、前記レール支持兼給電部材および前記レール支持部材が、それらを天井等に固定するための固定手段をそれぞれ備えていることを特徴とする照明器具用給電装置。
【請求項2】 前記中継ソケットの前記ジャックに挿入される受電用プラグを一端に有し、他端に、前記照明器具が備えている前記受電用プラグを受容するジャックを有する棒状の延長プラグをさらに備えていることを特徴とする請求項1記載の照明器具用給電装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は照明器具用給電装置に関し、特に、給電用レールの任意の位置に照明器具を取り付けることができる照明器具用給電装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、展示会、見本市、ファッションショー等の各種イベントは、屋外や各種イベントホールに仕切りや天井を設けて行われることが多いが、このようなイベントは一般的には開催期間が短いため、低コストで組立および分解が容易な仮設用資材が用いられており、照明器具においても仮設に適した種々のものが提案されている。
【0003】このような仮設に適した照明器具のうち、例えば、仮設の天井等にビスなどで直接に取り付けられ、またはマウントを介して取り付けられた照明用レールの長手方向の任意の位置において保持されるものが知られている。この照明用レールの内壁面には、通電用の2本の導線が互いに接触しないように、レールの長手方向に沿って平行に配設されており、照明器具をレールに保持せしめた状態において、レール内壁面に露出する上記2本の導線に照明器具の2つの接点が個々に接触し、2本の導線間に印加された電圧が上記接点を介して照明器具に給電されて、照明灯を点灯させるものであり、照明器具自体を天井等に固定する必要がなく、またレール上の任意の位置に固定可能であるため、配光を変化させるのが容易で仮設用として好適である。
【0004】また、電源電圧が低圧(例えば12ボルト)の場合は、レール自体を導電体としてこれに電圧を印加し、このレールから給電するようにした照明器具用給電装置も開発されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来のこの種の照明器具用給電装置においては、レールが剛体で形成されているため、照明器具の取付け位置が、そのレールの形状によって制限されてしまうという問題があった。
【0006】また、レールの長手方向に沿った任意の位置に照明器具を取り付けることは可能であるとしても、レールに対してその任意の位置から給電することも、レールを任意の位置で建物の天井等に固定すること容易でなかった。
【0007】上述の事情に鑑み、本発明は、新規な構造を有するレールと、このレールに対する給電部材およびレール支持部材ならびに中継ソケットの新規な取付け構造とによって、上述の問題を一挙に解決した照明器具用給電装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による照明器具用給電装置は、一対の細長い導電板が絶縁層を挟んで貼り合わされて構成された折曲げ可能なレールと、このレールをそのレールの長手方向に沿った任意の第1の位置で支持しかつこのレールに給電する1個のレール支持兼給電部材と、上記レールをそのレールの長手方向に沿った任意の第2の位置で支持する少なくとも1個のレール支持部材と、上記レールの長手方向に沿った任意の第3の位置に取り付け可能な少なくとも1個の中継ソケットとを備えている。
【0009】上記レール支持兼給電部材は、上記レールを押込むための溝と、この溝へ押し込まれたレールの固定手段と、レールの溝への押込みに伴ってレールの一対の導電板にそれぞれ導通する給電用対向電極と、この給電用対向電極への給電手段と、このレール支持兼給電部材を天井等に固定する固定手段とを備えている。
【0010】上記レール支持部材は、上記レールを押込むための溝と、この溝へ押し込まれたレールの固定手段と、この第2のレール支持部材を天井等に固定する固定手段とを備えている。
【0011】上記中継ソケットは、上記レールを押込むための溝と、この溝へ押し込まれたレールの固定手段と、上記レールの上記溝への押込みに伴ってこのレールの一対の導電板にそれぞれ導通する受電用対向電極と、照明器具が備えている受電用プラグを受容しかつ上記受電用対向電極に導通された電極を有するジャックとを備えている。
【0012】さらに、棒状の延長プラグをアダプタとして備えていることが好ましく、この延長プラグは、上記中継ソケットが備えているジャックに挿入される受電用プラグを一端に有し、他端に、上記照明器具が備えている受電用プラグを受容するジャックを有する。
【0013】上記延長プラグは、互いに長さを異にする複数本を備えておくことが好ましい。
【0014】
【発明の効果】本発明の照明器具用給電装置によれば、レールが折曲げ可能な構成を有することにより、照明器具の配置位置のみならず、レールに対する給電位置ならびにレールの支持位置に関して大きな自由度を有する利点がある。
【0015】また、レールに対するレール支持兼給電部材、支持部材および中継ソケットの取付けも極めて容易であり、しかもこれらをレールの長手方向に沿う任意の位置に取り付けることができる。
【0016】さらに、中継ソケットが、受電用対向電極に導通された電極を有するジャックを備えているため、中継ソケットに対する照明器具の取り付けも極めて容易である。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は、本発明による照明器具用給電装置の一実施の形態を示す斜視図である。
【0018】この照明器具用給電装置は、折曲げ可能なレール1と、天井等に固定される固定手段を備えてレール1の長手方向の一端を支持し、かつレール1に対する給電手段をも兼ねるレール支持兼給電部材10と、同じく天井等に固定される固定手段を備えてレール1の長手方向の他端を支持する少なくとも1個のレール支持部材30と、レール1における上記レール支持部材10,30の取付け位置の間において、レール1の長手方向に沿った任意の位置に取り付けられる少なくとも1個の中継ソケット40とを主たる構成要素とする。
【0019】上記レール1は、一対の細長い導電板2,2が絶縁層3を挟んで貼り合わされて構成され、導電板2,2の面を垂直方向に向けて配置され、かつ任意の位置において水平方向に折曲げ可能である。
【0020】上記レール支持兼給電部材10は、その分解斜視図である図2に示すように、筒状の金属製本体11と、この本体11の内部に固定されて本体11から下方へ突出する絶縁性筒体12とを備えている。この絶縁性筒体12は下方へ開口する溝13を備え、この溝13内にレール1が下方から押し込まれるようになっている。
【0021】絶縁性筒体12は、左右に突出する端子保持体14,14を一体に備え、各端子保持体14内に導電性端子15が側方から挿入されている。そして、上部から本体11内に挿入され、かつ本体11の外周面から外方へ引き出された給電線16,16の各先端部が各導電性端子15に接続されている。図示は省略するが、絶縁性筒体12内には、溝13内に押し込まれたレール1の導電板2,2の面にそれぞれ弾性的に接触する給電用対向電極が設けられており、この給電用対向電極に上記導電性端子15,15が絶縁性筒体12の内部で電気的、機械的に接続されていることにより、レール1の導電板2,2に対し給電がなされるように構成されている。
【0022】また、絶縁性筒体12の、溝13によって二つ割りにされた下端部外周面には、ねじ部12aが形成され、レール1を溝13内に押し込んだ後、内周面にねじ部17aを備えたキャップ17が絶縁性ワッシャ18を介して上記ねじ部12aに螺装されて、レール1を固定するようになっている。上記絶縁性ワッシャ18は、溝13に沿った直径方向の梁部18aを備えている。さらに、左右の端子保持体14,14のそれぞれの先端外周面にもねじ部14aが形成され、このねじ部14aにキャップ19が螺装されるようになっている。
【0023】このレール支持兼給電部材10は、これを建物の天井等に取り付けるための手段として、円形のブラケット20と固定板22とを備えている。ブラケット20は本体11の上端部が挿入される中心孔20aを備え、本体11の上端部に形成されたねじ部11aに螺装されるリングナット21を用いて本体11に固定される。また、ブラケット20は、2個の取付け孔20b,20bを備えており、上記固定板22と、例えば固定板22のねじ孔22a,22aに上方から螺装されてブラケット20の取付け孔20b,20bに挿通されるビス23,23と、ナット24,24とを用いて、天井等に固定される。
【0024】次にレール支持部材30は、その分解斜視図である図3に示すように、筒状の金属製本体31と、この本体11の内部に固定されて本体11から下方へねじ部32aを突出させた絶縁性筒体32とを備えている。この絶縁性筒体32は、上述したレール支持兼給電部材10の絶縁性筒体12と同様に、下方へ開口する溝33を備え、レール1を溝33内に押し込んだ後、内周面にねじ部34aを備えたキャップ34が、梁部35aを備えた絶縁性ワッシャ35を介して上記ねじ部32aに螺装されてレール1を固定するようになっている。この場合、金属製本体31がレール1に接触しないように、本体31には、上記溝33の周縁に沿ってこれよりも幅広の溝31aが形成されている。
【0025】上記絶縁性筒体32の上端には、上方に開口する孔の内周面にねじ部36aを備えた金属製の固定部36が取り付けられている。そして、上記ねじ部36aに螺合するねじ部37aを外周面に備えた筒体37をビス38で天井等へ取り付けておき、この筒体37のねじ部37aに固定部36を螺装することによって、レール支持部材30が天井等に固定される。
【0026】このレール支持部材30とレール支持兼給電部材10とによって、レール1が天井等に取り付けられるが、レール支持部材30は、1個のみでなく、レール1の長さに応じてその複数個を用いることができる。また、レール1の両端部には、図1に示すように、エンドキャップ5,5が取り付けられる。
【0027】次に中継ソケット40は、その分解斜視図である図4に示すように、筒状の金属製本体41と、この本体41の内部に固定されて本体41から上方へねじ部42aを突出させた絶縁性筒体42とを備えている。この絶縁性筒体42は上方へ開口する溝43を備えるとともに、溝43内に押し込まれたレール1の導電板2,2の面にそれぞれ弾性的に接触する受電用対向電極(図示は省略)を内部に備えている。この受電用対向電極は、上記レール支持兼給電部材10が備えている給電用対向電極とほぼ同一の構造を有する。そして、レール支持兼給電部材10およびレール支持部材の場合と同様に、レール1を溝43内に押し込んだ後、上記ねじ部42aに、内周面にねじ部44aを備えたキャップ44が、梁部45aを備えた絶縁性ワッシャ45を介して螺装されてレール1を固定するようになっている。そしてこの場合も、金属製本体41がレール1に接触しないように、本体41には、上記溝43の周縁に沿ってこれよりも幅広の溝41aが形成されている。この中継ソケット40は、必要に応じてその複数個がレール1に取り付けられる。
【0028】一方、この中継ソケット40に連結される照明器具50は、図1に示すように、本体51と、この本体51から上方へ延びる柄部52と、柄部52の上端に設けられた受電用プラグ53と、上方へ開口する孔の内周面にねじ部54aを備えてプラグ53の根元部に回動自在に設けられた締着部材54とから構成されている。この場合、照明器具50は、柄部52の長さを異にする、あるいは本体の構造、デザインを異にする複数種類の照明器具50が用意される。
【0029】中継ソケット40の絶縁性筒体42の下端部には、照明器具50の締着部材54のねじ部54aに螺合するねじ部46aを外周面に備えた円筒体46が一体に突設されており、その中心孔47に、上記照明器具50の受電用プラグ53が挿入されるようになっている。絶縁性筒体42の内部には、上記受電用対向電極に導通された電極を有するジャック48が設けられており、受電用プラグ53を下方からジャック48に挿入した後、上記締着部材54を円筒体46のねじ部46aに螺装することにより、照明器具50が中継ソケット40を介してレール1の導電板2,2に電気的に接続された態様で、中継ソケット40から吊り下げられるようになっている。
【0030】なお、照明器具50の柄部52を延長する場合に、図1に示すような延長プラグ60をアダプタとして用いることもできる。この延長プラグ60は、上記照明器具50の受電用プラグ53と同一サイズの受電用プラグ61を上端に備えかつ内部に導線を収容した棒状部63を有し、受電用プラグ61の根元部には、上方へ開口する孔の内周面にねじ部62aを備えて回動自在に設けられた締着部材62が設けられており、受電用プラグ61を中継ソケット40のジャック48に挿入した後、上記締着部材62を円筒体46のねじ部46aに螺装することにより、延長プラグ60が、中継ソケット40に固定される。
【0031】また延長プラグ60棒状部63の下端には、照明器具50の受電用プラグ53を受容するジャック64が設けられており、ジャック64の下端部の外周面に設けられたねじ部64aに、照明器具50の締着部材54を螺装することにより、照明器具50が、延長プラグ60および中継ソケット40を介して、レール1の導電板2,2に電気的、機械的に接続される。この延長プラグ60も、その棒状部63の長さを異にする複数のものが用意される。
【0032】以上の説明で明らかなように、本実施の形態の照明器具用給電装置においては、導電板2,2を備えたレール1が折曲げ可能な構成を有することにより、照明器具50の配置位置のみならず、レール1に対する給電位置ならびにレール1の支持位置に関して大きな自由度を有する利点がある。
【0033】また、レール1に対するレール支持兼給電部材10、支持部材30および中継ソケット40の取付けも極めて容易であり、しかもこれらをレール1の長手方向に沿う任意の位置に取り付けることができる。
【0034】さらに、中継ソケット40が、受電用対向電極に導通された電極を有するジャック48を備えているため、中継ソケットに対する照明器具の取り付けも極めて容易である。
【出願人】 【識別番号】598024857
【氏名又は名称】株式会社ユニティ
【出願日】 平成10年7月30日(1998.7.30)
【代理人】 【識別番号】100073184
【弁理士】
【氏名又は名称】柳田 征史 (外1名)
【公開番号】 特開2000−48630(P2000−48630A)
【公開日】 平成12年2月18日(2000.2.18)
【出願番号】 特願平10−216059