| 【発明の名称】 |
ヘッドランプ |
| 【発明者】 |
【氏名】河野 克彦
【氏名】谷内 均
|
| 【要約】 |
【課題】従来のこの種のヘッドランプにおいては、ソレノイドのプランジャは一方の端部でのみ支持が行われているものであるので、車両の走行に伴う振動などで可動フードが共振し、配光特性が損なわれる問題点を生じていた。
【解決手段】本発明により、ソレノイド6のプランジャ61の先端寄りの部分は固定フード4に設けられたプランジャ受部41により支持が行われ、可動フード5にはこの可動フード5の回転中心に重心を近づけるか、もしくは、一致させるためのバランスウエイト54が設けられているヘッドランプ1としたことで、プランジャ受部41によりプランジャ61が両端の2個所で支持されるものとし、また、回転モーメントなども生じないものとして配光特性が損なわれることをなくし課題を解決するものである。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ソレノイドを動力源として光源に設ける固定フードと可動フードとから成るフードの前記可動フードを可動させ、反射面に達する光の範囲を変化させることで照射パターンを切換える構成としたヘッドランプにおいて、前記ソレノイドのプランジャの先端寄りの部分は前記フードの固定フードに設けられたプランジャ受部により支持が行われ、前記フードの可動フードにはこの可動フードの回転中心に重心を近づけるか、もしくは、一致させるためのバランスウエイトが設けられていることを特徴とするヘッドランプ。 【請求項2】 前記プランジャ受部は前記ソレノイドの組付方向に開口を有する略U字状であることを特徴とする請求項1記載のヘッドランプ。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は自動車用のヘッドランプに関するものであり、詳細にはメタルハライドランプなど1つの発光源が設けられたバルブを光源とし、この光源と反射鏡との関係を変化させることで配光パターンの切換えを行う構成とされたヘッドランプに係るものである。 【0002】 【従来の技術】従来のこの種のヘッドランプ90の構成の例としては、例えば図4に示すものがあり、このヘッドランプ90の光源はメタルハライドランプなど発光源91を1つしか持たないものが採用されている。また、ヘッドランプ90には、反射鏡92、固定フード93、可動フード94および可動フード94を駆動するための駆動部95が設けられている。 【0003】このように構成されたヘッドランプ90で配光パターンの切換えを行うときに、すれ違い配光を得るときには図示のように可動フード94をこのヘッドランプ90の照射方向に対して後方に移動させ、反射鏡92に到達する発光源91からの光の範囲を制限する。 【0004】前記反射鏡92のこの状態で光の到達する範囲には発光源91よりも後方に焦点f2を有する回転放物面92bが形成されているので、前記発光源91からの光は回転放物面92bにより下向きの反射光となり、即ち、すれ違い配光に適する反射光が得られるものとなる。 【0005】また、走行配光を得るときには駆動部95により可動フード94を前方に移動させる。これにより反射鏡92の可動フード94により遮蔽が行われていた部分にも光が達するものとなる。ここで、遮蔽が行われていた部分には発光源91と一致する焦点f1を有する回転放物面92aが形成されているので、この回転放物面92aに到達した光は略水平方向に向かう反射光となる。 【0006】従って、可動フード94が前方に移動した状態では回転放物面92bからの下向き光と、回転放物面92aからの水平光とが加算されるものとなり、例えば両放物面92a、92bの面積を適正なものとしておくことで、走行配光に適する反射光が得られるものとなる。 【0007】ここで、前記駆動部95に故障を生じたときに走行配光のままで固定されると対向車に対する眩惑の発生などの不都合を生じるので、前記駆動部95の駆動が行われていないときには、可動フード94をリターンスプリング96で強制的にすれ違い配光の位置に設定される構成とし、駆動部95が駆動されたときに走行配光が得られるものとしている。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記した従来の構成のヘッドランプ90においては、第一に、前記駆動部95が片持ちの状態で可動フード94を駆動するものであるので、特に駆動力を生じていないすれ違い配光の状態では可動フード94に対する位置の保持力が充分でなく、例えば車両の走行時の振動、衝撃により共振を生じて、配光特性にチラツキを発生する問題点を生じるものとなる。 【0009】また、第二には、リターンスプリング96が設けられたことで、駆動部95は前記リターンスプリング96の力に抗して可動フード94をすれ違い配光の位置まで駆動しなければならないものとなり、駆動部95としては一層に強力なものが必要となって、ヘッドランプ90の大型化、消費電力の増大などの問題点を生じ、これらの点の解決が課題とされるものとなっている。 【0010】 【課題を解決するための手段】本発明は前記した従来の課題を解決するための具体的な手段として、ソレノイドを動力源として光源に設ける固定フードと可動フードとから成るフードの前記可動フードを可動させ、反射面に達する光の範囲を変化させることで照射パターンを切換える構成としたヘッドランプにおいて、前記ソレノイドのプランジャの先端寄りの部分は前記フードの固定フードに設けられたプランジャ受部により支持が行われ、前記フードの可動フードにはこの可動フードの回転中心に重心を近づけるか、もしくは、一致させるためのバランスウエイトが設けられていることを特徴とするヘッドランプを提供することで課題を解決するものである。 【0011】 【発明の実施の形態】つぎに、本発明を図に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。図1および図2に符号1で示すものは本発明に係るヘッドランプであり、このヘッドランプ1の光源2は放電灯などとされて発光源2aを1つしか持たないものであり、反射鏡3は、焦点が発光源2aよりも後方に設定された第一反射面3aと、焦点が略発光源2aの位置に設定された第二反射面3bとから成るものである点は従来例のものと同様である。 【0012】また、このヘッドランプ1には固定フード4と可動フード5とが設けられ、可動フード5をソレノイド6で移動させることで第二反射面3bの光源2に対する露出と遮蔽とを行い、すれ違い配光と走行配光との切換えを行うものである点も従来例のものと同様である。尚、図1は可動フード5がすれ違い位置にある状態を示し、図2は走行位置を示す。 【0013】ここで、本発明では、図3にも示すように前記ソレノイド6のプランジャ61の自由端側に対応してプランジャ受部41を設けるものであり、この実施形態では前記プランジャ受部41は固定フード4を利用して設けられ、前記プランジャ61の自由端側の先端の径と対応する略U字状とした承孔41aが設けられている。 【0014】加えて、本発明では前記プランジャ受部41を可動フード5にすれ違い位置を与えるストッパとしての機能を持たせるものであり、これに対応するために前記プランジャ61には適宜な位置に径を太くした段差部61aが設けられ、この段差部61aがプランジャ受部41に当接することをもって、可動フード5にすれ違い位置が設定される。 【0015】また、前記可動フード5は、適宜な奥行を有する枠部51と、この枠部51の下端側に設けられる舌部52とから成り、前記固定フード4に回動軸53で取付けられて、この回動軸53を中心として固定フード4に対する回動を自在とされている。 【0016】また、前記舌部52には切溝52aが設けられて前記プランジャ61のプランジャ受部41に当接するのとは反対側の段差部61bの位置に係合され、更に、前記舌部52とソレノイド6との間にはリターンスプリング7が取付けられ、プランジャ61を前方に押し出すものとされている。 【0017】加えて、本発明では前記可動フード5にバランスウエイト54を設けるものであり、このバランスウエイト54は前記可動フード5の重心が前記回動軸53もしくはその近傍に位置するものとなるように調整されている。従って、可動フード5は平衡状態となり、例えば、車両の加減速などによる回転モーメントを生じないものとなる。 【0018】次いで、以上の構成とした本発明のヘッドランプ1の作用および効果について説明を行う。先ず第一には、プランジャ61の自由端側の先端にプランジャ受部41を設けたことで、プランジャ61は、ソレノイド6とプランジャ受部41とで両端を支持されるものとなり、車両の走行などによる外部からの振動、衝撃による共振などを生じないものとなり、チラツキなどを生じることがなく配光特性の安定性が向上する。 【0019】また、プランジャ受部41の承孔41aを略U字状の形状としたことで、前記ソレノイド6および可動フード5の固定フード4への組付時に、承孔41aにプランジャ61を貫通させるなど手間のかかる工程をなくすることが可能となり、これは、前記舌部52においても同様である。 【0020】また第二には、可動フード5にバランスウエイト54を設け、回動軸53の位置に重心を置くものとしたことで、車両の走行時の加減速、あるいは、振動、衝撃によっても可動フード5に回転モーメントを生じることがなくなる。従って、この可動フード5を駆動するときには、上記の回転モーメントによる影響を考慮する必要はなく、即ち、ソレノイド6としては、必要最低限の強さのもので可動フード5を駆動できるものとなる。 【0021】 【発明の効果】以上に説明したように本発明により、ソレノイドのプランジャの先端寄りの部分はフードの固定フードに設けられたプランジャ受部により支持が行われ、フードの可動フードにはこの可動フードの回転中心に重心を近づけるか、もしくは、一致させるためのバランスウエイトが設けられているヘッドランプとしたことで、プランジャ受部によりプランジャが両端の2個所で支持されるものとし、車両の走行に伴う振動などによりフードの可動フードが共振するなどして配光特性が損なわれることをなくし、この種のヘッドランプの性能向上に極めて優れた効果を奏するものである。 【0022】また、フードの可動フードにバランスウエイトを設け、重心を回転中心近傍としたことで、車両の走行時の加減速、あるいは、振動衝撃に対してもフードの可動フードに回転モーメントを生じることをなくし、必要最低限の出力のソレノイドにより迅速な切換えを可能とし、この点でもヘッドランプの性能向上に極めて優れた効果を奏するものである。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000002303 【氏名又は名称】スタンレー電気株式会社
|
| 【出願日】 |
平成10年7月29日(1998.7.29) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100062225 【弁理士】 【氏名又は名称】秋元 輝雄
|
| 【公開番号】 |
特開2000−48621(P2000−48621A) |
| 【公開日】 |
平成12年2月18日(2000.2.18) |
| 【出願番号】 |
特願平10−214091 |
|