| 【発明の名称】 |
マイクロ波無電極放電ランプ装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】片瀬 幸一
【氏名】関 勝志
【氏名】一番ヶ瀬 剛
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| 【要約】 |
【課題】長寿命で、かつ騒音の発生を防止したマイクロ波無電極放電ランプ装置を提供する。
【解決手段】マイクロ波を発生するマグネトロンチューブ8とマグネトロンチューブを囲むヨーク9とを有するマグネトロン1と、マイクロ波を透過させず、光を透過させる空洞構成容器2と、マグネトロン1が発生したマイクロ波を空洞構成容器2内に伝送させる導波管3と、空洞構成容器2内に配設され、かつ支持棒4で支持された無電極発光管5と、冷却用の流動体6を密閉封入した容器7とを備えている。ヨーク9で囲まれた空間は、容器7の内部空間と接続され、連通している。したがって、ヨーク9で囲まれた空間内に設けられたマグネトロンチューブ8は、流動体6に浸された状態にある。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 マグネトロンチューブと前記マグネトロンチューブを囲んだヨークとを有するマグネトロンと、少なくとも前記マグネトロンチューブを収納した容器と、前記マグネトロンが発振するマイクロ波を伝送する伝送路と、前記マイクロ波によって励起発光する発光物質を封入した無電極発光管とを備え、前記ヨークで囲まれた空間と前記容器の内部とが連通しており、前記容器に流動体が封入されていることを特徴とするマイクロ波無電極放電ランプ装置。 【請求項2】 前記容器は、良熱伝導体からなることを特徴とする請求項1記載のマイクロ波無電極放電ランプ装置。 【請求項3】 前記容器に前記流動体が循環する環路を設けていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のマイクロ波無電極放電ランプ装置。 【請求項4】 前記容器に前記流動体の熱を放熱する手段を設けていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のマイクロ波無電極放電ランプ装置。 【請求項5】 前記流動体は、絶縁オイルからなることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のマイクロ波無電極放電ランプ装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、マグネトロンで発振したマイクロ波で発光物質を励起させて、放電発光するマイクロ波無電極放電ランプ装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、この種のマイクロ波無電極放電ランプ装置は、例えば特開昭56−126250号公報に開示されている。 【0003】すなわち、従来のものは、図5に示すように、マイクロ波を発生させるマグネトロン14と、マイクロ波を透過せず、光を透過する金属メッシュ素材からなる円筒形の空洞構成容器2と、発生したマイクロ波を空洞構成容器2内に伝送する導波管15と、マグネトロン14および空洞構成容器2を収納した容器16とを有する。 【0004】マグネトロン14には、マイクロ波を発振するアンテナ10と、実質的にマイクロ波を発生させるマグネトロンチューブ17と、マグネトロンチューブ17を囲むように磁路を形成するヨーク9と、ヨーク9で囲まれた空間に、マグネトロンチューブ17から発生した熱を放熱する放熱フィン18とが設けられている。空洞構成容器2内には、石英ガラスからなる支持棒4で支持固定され、かつ内部に発光物質が封入された無電極発光管5が設けられている。容器16の壁の一部には、マグネトロン14を冷却するための冷却ファン19が設けられている。 【0005】次に、このような従来のマイクロ波無電極放電ランプ装置の動作について説明する。 【0006】マグネトロンチューブ17から発生したマイクロ波は、アンテナ10から導波管15内に発振され、導波管15内を伝送して、導波管15の給電口11から空洞構成容器2内に供給される。供給されたマイクロ波は、無電極発光管5に封入された発光物質を励起して、放電発光させる。マグネトロン14がマイクロ波の発生動作をしている時、マグネトロンチューブ17には熱損失が発生し、その熱損失により、マグネトロンチューブ17の温度が上昇し、マグネトロン14の動作不安定や短寿命の原因を招く。そこで、マグネトロンチューブ17の温度を実用上支障のない程度の温度に抑制するために、冷却ファン19を作動させ、1分あたり約1000リットルの流量で、ヨーク9内に冷却風を送り込んで、マグネトロンチューブ17を強制冷却している。そして、冷却風は導波管15に設けられた通風口20、給電口11、空洞構成容器2を通って、外部に流れ出る。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従来のマイクロ波無電極放電ランプ装置では、送風機を利用した強制空冷機構を用いているために、周囲の使用環境の影響を受けやすく、例えばほこり、塵、虫等の吸い込みや蓄積により、マグネトロンチューブや冷却ファン等が劣化しやすくなるために、長寿命化を図ることができないという問題があった。 【0008】また、送風機の回転および気流により、大きな騒音が発生するという問題があった。 【0009】本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、長寿命で、かつ騒音の発生を防止したマイクロ波無電極放電ランプ装置を提供するものである。 【0010】 【課題を解決するための手段】本発明のマイクロ波無電極放電ランプ装置は、マグネトロンチューブと前記マグネトロンチューブを囲むヨークとを有するマグネトロンと、少なくとも前記マグネトロンチューブを収納した容器と、前記マグネトロンが発振するマイクロ波を伝送する伝送路と、前記マイクロ波によって励起発光する発光物質を封入した無電極発光管とを備え、前記ヨークで囲まれた空間と前記容器の内部とが連通しており、前記容器に流動体が封入されている構成を有している。 【0011】この構成により、マグネトロンチューブに発生した熱は流動体、そして容器へと伝導されて外部に放熱される。このため、マグネトロンチューブを安定に動作させることができるとともに、マグネトロンチューブ等にこれらの劣化の原因となる異物の混入を防止することができる。また、流動体の循環は熱対流を利用しているために、静穏にマグネトロンチューブを冷却することができる。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。 【0013】本発明の第1の実施形態のマイクロ波無電極放電ランプ装置は、図1に示すように、マイクロ波を発生するマグネトロン1と、マイクロ波を透過させず、光を透過させる導電性メッシュ素材等からなる円筒状の空洞構成容器2と、マグネトロン1が発生したマイクロ波を空洞構成容器2内に伝送させる導波管3と、誘電性材料等からなる支持棒4で支持され、かつ空洞構成容器2内に設けられた無電極発光管5と、例えば絶縁オイル等からなる冷却用の流動体6を密閉封入した、銅、アルミニウム等からなる容器7とを備えている。 【0014】マグネトロン1には、実質的にマイクロ波を発生させるマグネトロンチューブ8と、マグネトロンチューブ8を囲むように磁路を形成するヨーク9と、発生したマイクロ波を導波管3内に発振させるアンテナ10とを備えている。ヨーク9で囲まれた空間は、図2(図1のA−A線の断面図)にも示すように、容器7の内部空間と接続され、連通している。したがって、ヨーク9で囲まれた空間内に設けられたマグネトロンチューブ8は、流動体6に浸された状態にある。 【0015】空洞構成容器2は、導波管3とマイクロ波が外部に漏れないように電気的に接続されており、給電口11を通じて導波管3内と連通している。 【0016】無電極発光管5は、透明の石英ガラスや透光性セラミック等からなり、その内部には発光物質としてInBr等の金属ハロゲン化物と、Ar等の不活性ガスとが封入されている。 【0017】なお、安定、かつ均等な放電発光を得るために、支持棒4にモーター等(図示せず)を接続して、支持棒4を回転軸として無電極発光管5を回転させながら点灯させても良い。 【0018】次に、上記実施の形態のマイクロ波無電極放電ランプ装置の動作について説明する。 【0019】アンテナ10より発振されたマイクロ波は、導波管3内を伝送し、給電口11を通って空洞構成容器2内に供給される。供給されたマイクロ波は、無電極発光管5に充填された発光物質を励起して、無電極発光管5を放電発光させる。 【0020】このようにマイクロ波の発振動作が行われると、マグネトロンチューブ8の温度が上昇し、マグネトロンチューブ8近辺の流動体6の温度も上昇する。そうすると、マグネトロンチューブ8近辺の流動体6の温度とマグネトロンチューブ8から最も離れた流動体6の温度との温度差が大きくなり、容器7内で流動体6の熱対流が起こり、流動体6は容器7内を循環する。流動体6が循環するうちに、容器7は熱伝導性が良いために、流動体6の熱が容器7を通じて外部に放熱され、マグネトロンチューブ8近辺の流動体6の温度をかなり下げることができる。すなわち、マグネトロンチューブ8の温度をマグネトロン1が安定動作するのに必要な程度の温度にまで十分低下させることができる。 【0021】なお、上記実施の形態ではマイクロ波の伝送路に導波管3を用いたが、同軸線路を用いてもよい。ただし、この場合、給電口11の代わりにアンテナ等を用いる。 【0022】また、上記実施の形態では流動体6に絶縁オイルを用いたが、流動体6には例えば、電気絶縁性、流動性、低温流動性能、金属腐食性等に優れた性能を有するものを用いることが好ましい。しかし、それ以外にも安価な水、ヘリウム等を適度な熱伝導性能を持つように圧力を調整した気体や、フロンガス等のように液体と気体との相変化による発熱吸熱反応を利用した流動体等を用いてもよい。 【0023】また、導波管3や容器7等を筐体(図示せず)に収納する場合があるが、その場合は、導波管3や容器7等の少なくとも一部を筐体と密着させるか、あるいは導波管3や容器7等の少なくとも一部と筐体との間に熱伝導体等を介在させて、導波管3や容器7等と筐体とを熱的に結合させることで、マグネトロンチューブ8に対する上記冷却効果を維持することができる。 【0024】上記第1の実施の形態の構成によると、マグネトロンチューブ8を効率よく冷却して、安定に動作させるとともに、マグネトロンチューブ8等にこれを劣化させる原因となる異物の混入を防いで、マグネトロンチューブ8等の劣化を防止することができ、マイクロ波無電極放電ランプ装置の長寿命化を図ることができる。また、流動体6の循環には、ポンプ等の循環装置を用いずに、熱対流を利用しているために、騒音の発生を防止することができる。さらに、マグネトロンチューブ8全体を流動体6に浸しているために、冷却効率が従来の強制空冷に比してはるかに良く、したがって従来の強制空冷のマグネトロンに用いられていた放熱フィンを不要にでき、構造を簡略化することができる。 【0025】次に、本発明の第2の実施の形態のマイクロ波無電極放電ランプ装置は、図3に示すように、容器12が環路を形成するような二重壁を有し、流動体6がその環路に封入され、容器12の環路内にマグネトロンチューブ8とヨーク9とが設けられている点を除いて、図1に示したマイクロ波無電極放電ランプ装置と構成が同じである。図3において、図1と同一図番のものは同様の機能を有するので、その説明は省略する。 【0026】上記第2の実施の形態の構成によると、流動体6が容器12の環路を循環すると、容器12の表面積は容器7の表面積より大きいので、流動体6の熱の放熱量が増加し、マグネトロンチューブ8の冷却効率をより向上させることができる。 【0027】さらに、本発明の第3の実施の形態のマイクロ波無電極放電ランプ装置は、図4に示すように、容器12の環路上に放熱器13を設けた点を除いて、図3に示したマイクロ波無電極放電ランプ装置の構成と同じである。図4において、図3と同一図番のものは同様の機能を有するので、その説明は省略する。放熱器13は、放熱量を増やすために、表面積を大きくした部品、例えば外表面に放熱板を多数並べた導管や、生物の毛細血管のように細い導管を複数並行に設けたもの等からなる。 【0028】上記第3の実施の形態の構成によると、放熱器13による流動体6の熱の放熱量が増加し、マグネトロンチューブ8の冷却効率をより一層に向上させることができる。また、流動体6の封入量を低減できるので、コストの削減やマイクロ波無電極放電ランプ装置の小型化や、軽量化を行うことができる。 【0029】また、放熱器13は、前記第1の実施の形態の容器7に用いても上記効果を得ることができる。 【0030】 【発明の効果】以上説明したように、本発明は長寿命で、かつ騒音の発生を防止することのできるマイクロ波無電極放電ランプ装置を提供することができるものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005843 【氏名又は名称】松下電子工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年7月15日(1998.7.15) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100078204 【弁理士】 【氏名又は名称】滝本 智之 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−30525(P2000−30525A) |
| 【公開日】 |
平成12年1月28日(2000.1.28) |
| 【出願番号】 |
特願平10−199990 |
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