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【発明の名称】 平面照明装置
【発明者】 【氏名】遠藤 司

【氏名】山本 勇

【氏名】カランタル カリル

【氏名】中根 忠明

【要約】 【課題】従来の平面照明装置は、表面部から高輝度の均一な照明光を出射させることが困難である。

【解決手段】表面部15aと裏面部16aとの間隔が反射端面部19a側ほど狭くなった第1導光板12aと、第1導光板12aの裏面部16aに近接状態で対向する表面部15bと裏面部16bとの間隔が反射端面部19b側ほど狭くなった第2導光板12bと、導光板12a, 12bの入射端面部13a, 13bに向けてそれぞれ光を投射する光源ランプ14a, 14bと、導光板12a, 12bの表面部15a, 15bおよび入射端面部13a, 13bならびに第1導光板12aの裏面部16a以外の部分を覆う光反射シート17と、導光板12a, 12bの表面部15a, 15bおよび裏面部16a, 16bのそれぞれ少なくとも一方に形成されて光を所定の方向に偏向させるための光偏向手段21, 26とを具える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 表面部と、この表面部の反対側に位置する裏面部と、これら表面部および裏面部の一端側に位置する入射端面部と、この入射端面部の反対側に位置する反射端面部とを有し、前記表面部と前記裏面部との間隔が前記入射端面部側に対して前記反射端面部側ほど狭くなった第1の導光板と、この第1の導光板の前記裏面部に近接状態で対向する第2の表面部と、この第2の表面部の反対側に位置する第2の裏面部と、前記第1の導光板の前記反射端面側に位置する第2の入射端面部と、前記第1の導光板の前記入射端面部側に位置する第2の反射端面部とを有し、前記第2の表面部と前記第2の裏面部との間隔が前記第2の入射端面部側に対して前記第2の反射端面部側ほど狭くなった第2の導光板と、前記第1の導光板の前記入射端面部に向けて光を投射する第1の光源と、前記第2の導光板の前記第2の入射端面部に向けて光を投射する第2の光源と、前記第1および前記第2の導光板の前記表面部および前記入射端面部ならびに前記第1の導光板の前記裏面部以外の部分を覆う光反射シートと、前記第1の導光板の前記表面部および前記裏面部の少なくとも一方、ならびに前記第2の導光板の前記第2の表面部および前記第2の裏面部の少なくとも一方にそれぞれ形成されて光を所定の方向に偏向させるための光偏向手段とを具えたことを特徴とする平面照明装置。
【請求項2】 前記第1の導光板の表面部と、前記第2の導光板の裏面部とが平行であることを特徴とする請求項1に記載の平面照明装置。
【請求項3】 前記光偏向手段は、前記第1および前記第2の導光板の少なくとも一方の前記裏面部に突設されて、その導光板内を伝播する光を当該導光板の前記表面部側へ全反射させるか、あるいはこの裏面部から出射させるための複数の凸部または凹部であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の平面照明装置。
【請求項4】 前記光偏向手段は、前記第1および前記第2の導光板の少なくとも一方の前記表面部に突設されて、その導光板内を伝播する光を当該導光板の前記表面部から出射させるための複数の凸部または凹部であることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の平面照明装置。
【請求項5】 前記光偏向手段は、前記第1の導光板の前記表面部に形成されて、その導光板の前記入射端面部と直交する方向に延びると共に当該導光板の幅方向に沿って配列する三角柱状のプリズムアレイを有することを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載の平面照明装置。
【請求項6】 前記光偏向手段は、前記第1の導光板の前記表面部に形成されて、その導光板の前記入射端面部と直交する方向に延びると共に当該導光板の幅方向に沿って交互に配列する所定曲率半径の凹凸面を有することを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載の平面照明装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導光板の側端面から入射した光をその表面部から出射させるようにした平面照明装置に関し、特に透過型液晶を用いたディスプレィのバックライト光源として好適なものである。
【0002】
【従来の技術】透過型液晶を用いたディスプレィのいわゆるバックライト光源として使用される平面照明装置は、冷陰極管(CFL)などの光源ランプからの光を透明な導光板の側端面からこの導光板内に導き、導光板内での光の反射を利用して導光板の表面全域からこの光を均一に出射させるようにしたものである。このような平面照明装置が使用される透過型液晶ディスプレィの特性を考慮した場合、この平面照明装置に要求される機能としては、全体として薄板状であること、および光源ランプの消費電力を極力抑えるものであることの他に、全体に亙って均一な光を出射させることが特に重要である。
【0003】このような目的のため、従来の平面照明装置では導光板の対向する一対の側端面や隣接する一対の側端面に光源ランプを配置して照明光の輝度を上げたり、あるいは導光板の一方の側端面と裏面部とにそれぞれ光源ランプを配置し、裏面部に配置した光源ランプからの照明光をプリズムを用いて導光板の他方の側端面から入射させたり、さらには導光板の表面部から出射する照明光の分布を均一にするために導光板の表面部や裏面部にグラデーション加工を施したりしたものが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】導光板の両側端面に一対の光源ランプを配置した従来の平面照明装置の場合、導光板の表面部から出射する照明光の分布を均一にするために導光板の表面部や裏面部にグラデーション加工を施す必要があるが、このグラデーション加工が一対の光源ランプの対向方向に沿って対称となるため、一方の光源ランプからの照明光が導光板の約半分までしか有効に利用することができず、結果として表面部から出射する照明光の輝度分布をほぼ完全に均一にすることができない。しかも、何らかの原因で片側の光源ランプが点灯しない場合、導光板の表面部の約半分の点灯しない側の領域の輝度が極端に低下してしまうという不具合がある。
【0005】また、一方側の光源ランプから出射して導光板内を伝播する光のうち、他方側の光源ランプ側に達する光は、表面部から出射せずに損失となってしまい、照明効率の低下を招くが、これは他方側の光源ランプから一方側の光源ランプに伝播する光も同様である。
【0006】さらに、導光板の裏面部に光源ランプを配した構造では、この光源ランプの径やプリズムの高さ寸法の分だけ平面照明装置の厚みが厚くなってしまい、薄型の平面照明装置を企図した場合の障害となる。
【0007】
【発明の目的】本発明の目的は、一対の光源ランプの一方が何らかの原因で点灯しない場合でも、表面部から高輝度の均一な出射光を得ることが可能な薄型の平面照明装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による平面照明装置は、表面部、およびこの表面部の反対側に位置する裏面部、およびこれら表面部および裏面部の一端側に位置する入射端面部、およびこの入射端面部の反対側に位置する反射端面部を有し、前記表面部と前記裏面部との間隔が前記入射端面部側に対して前記反射端面部側ほど狭くなった第1の導光板と、この第1の導光板の前記裏面部に近接状態で対向する第2の表面部、およびこの第2の表面部の反対側に位置する第2の裏面部、および前記第1の導光板の前記反射端面側に位置する第2の入射端面部、および前記第1の導光板の前記入射端面部側に位置する第2の反射端面部を有し、前記第2の表面部と前記第2の裏面部との間隔が前記第2の入射端面部側に対して前記第2の反射端面部側ほど狭くなった第2の導光板と、前記第1の導光板の前記入射端面部に向けて光を投射する第1の光源と、前記第2の導光板の前記第2の入射端面部に向けて光を投射する第2の光源と、前記第1および前記第2の導光板の前記表面部および前記入射端面部ならびに前記第1の導光板の前記裏面部以外の部分を覆う光反射シートと、前記第1の導光板の前記表面部および前記裏面部の少なくとも一方、ならびに前記第2の導光板の前記第2の表面部および前記第2の裏面部の少なくとも一方にそれぞれ形成されて光を所定の方向に偏向させるための光偏向手段とを具えたことを特徴とするものである。
【0009】本発明によると、第1の光源から出射した照明光は、第1の導光板の入射端面部から第1の導光板内を伝播し、その一部が表面部から出射する。また、第1の導光板の裏面部から出射した光は、第2の導光板の第2の表面部から第2の導光板内に入射し、これら以外の部分から出射した光は、光反射シートによって再び第1の導光板内に入射し、最終的に第1の導光板の表面部から出射する。
【0010】一方、第2の光源から出射した照明光は、第2の導光板の入射端面部から第2の導光板内を伝播し、その一部が第2の表面部から出射して第1の導光板の裏面部から第1の導光板内に入射し、最終的に第1の導光板の表面部から出射する。また、それ以外の部分から第2の導光板の外側に出射した光は、光反射シートによって再び第2の導光板内に入射し、最終的に第2の導光板の表面部からすべて出射して第1の導光板内に入射する。
【0011】このようにして、第1および第2の光源からの照明光は、第1の導光板の表面部からすべて出射する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明による平面照明装置において、前記第1の導光板の表面部と、前記第2の導光板の裏面部とが平行であってもよい。
【0013】また、前記光偏向手段は、前記第1および前記第2の導光板の少なくとも一方の前記裏面部に突設されて、その導光板内を伝播する光を当該導光板の前記表面部側へ全反射させるか、あるいはこの裏面部から出射させるための複数の凸部または凹部であってもよいし、前記第1および前記第2の導光板の少なくとも一方の前記表面部に突設されて、その導光板内を伝播する光を当該導光板の前記表面部から出射させるための複数の凸部または凹部であってもよい。この光偏向手段によって、第1の導光板の表面部から照明光が効率よく出射する。
【0014】さらに、前記光偏向手段は、前記第1の導光板の前記表面部に形成されて、その導光板の前記入射端面部と直交する方向に延びると共に当該導光板の幅方向に沿って配列する三角柱状のプリズムアレイを有するものであってもよく、前記第1の導光板の前記表面部に形成されて、その導光板の前記入射端面部と直交する方向に延びると共に当該導光板の幅方向に沿って交互に配列する所定曲率半径の凹凸面を有するものであってもよい。この光偏向手段によって、導光板の表面部から出射した光は所定の方向に偏向される。
【0015】
【実施例】本発明による平面照明装置を透過型液晶ディスプレィのバックライト光源として応用した一実施例について、図1〜図6を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこのような実施例に限らず、同様な課題を内包する他の分野の技術にも応用することができる。
【0016】本発明の第1の実施例による平面照明装置の断面構造を図1に示し、その分解した状態の外観を図2に示す。すなわち、本実施例における平面照明装置11は、矩形の楔板状をなす第1導光板12aと、この第1導光板12aの入射端面部13aに沿って配置される線状の第1光源ランプ14aと、表面部15bが第1の導光板12aの裏面部16aと対向するように第1導光板12aに重ね合わされる矩形の楔板状をなす第2導光板12bと、この第2導光板12bの入射端面部13bに沿って配置される線状の第2光源ランプ14bと、これら第1および第2導光板12a, 12bの入射端面部13a, 13bおよび表面部15a, 15bならびに第1導光板12aの裏面部16b以外の部分を覆う光反射シート17とを有する。また、冷陰極管や複数のLEDにて構成される第1および第2光源ランプ14a, 14bは、反射面が凹曲面となったリフレクタ18でそれぞれ囲まれており、これらリフレクタ18からの反射光は、第1導光板12aの表面部15aおよび第2導光板12bの裏面部16bとほぼ平行に導光板12a, 12bの入射端面部13a, 13bから導光板12a, 12b内にそれぞれ入射するようになっている。
【0017】本実施例における導光板12a, 12bは、透明なアクリル樹脂(PMMA)にて形成され、光源ランプ14a, 14bからの光を導入するための入射端面部13a, 13bと、これら入射端面部13a, 13bの反対側に位置する反射端面部19a, 19bと、これら入射端面部13a, 13bおよび反射端面部19a, 19bの両側端にそれぞれ接続する一対の側端面部20a, 20bと、これら入射端面部13a, 13bおよび反射端面部19a, 19bおよび側端面部20a, 13bで囲まれて入射端面部13a, 13bから入射した光を出射させるための表面部15a, 15bおよびその反対側に位置する裏面部16a, 16bとをそれぞれ有する。
【0018】また、第1導光板12aの入射端面部13aと、第2導光板12bの反射端面部19bとは同じ面を向いており、第2導光板12bの入射端面部13bと、第1導光板12aの反射端面部19aとは同じ面を向いている。つまり、第1光源ランプ14aから第1導光板12a内に入射する光の進行方向(図1中、右方向)と、第2光源ランプ14bから第2導光板12b内に入射する光の進行方向(図1中、左方向)とは、逆向きに設定されている。さらに、表面部15a, 15bと裏面部16a, 16bとの間隔が入射端面部13a, 13b側に対して反射端面部19a, 19b側ほど狭くなるように、第1導光板12aではその表面部15aに対してその裏面部16bが数度から10度程度傾斜したテーパ状となり、第2導光板12bではその裏面部16bに対してその表面部15bが数度から10度程度逆向きに傾斜したテーパ状となっている。従って、第1導光板12aの表面部15aと第2導光板12bの裏面部16bとは、ほぼ平行に設定され、これによって第1および第2導光板12a, 12bを重ね合わせた場合の全体的な厚みを最小限に抑制することができる。
【0019】前述した光反射シート17は、導光板12a, 12bの反射端面部19と一対の側端面部20a, 20bと第2導光板12bの裏面部16bとを覆い、これらから出射する光を再び導光板12a, 12b内に反射させて第1導光板12aの表面部15aから出射させるためのものであり、白色の紙などを折り曲げたものである。
【0020】図1中の矢視III 部を抽出拡大した図3および第1導光板12aの裏面部16aの平面形状を模式的に図4に示す。すなわち、第1導光板12aの表面部15aには、入射端面部13と直交する方向(図1中、左右方向)に延びると共に導光板12の幅方向に沿って配列して頂角がそれぞれ95〜105度程度の山形をなす二等辺三角柱状のプリズムアレイ21が形成されている。本発明の光偏向手段としてのプリズムアレイ21は、凹部から出射する光を拡散する一方、凸部から出射する光を収束させ、これによってより均一な輝度分布が得られるように配慮しており、このプリズムアレイ21の凹部または凸部のピッチは20〜100μm 程度が好ましく、凹部と凸部との高さの差は10〜50μm 程度が好ましい。
【0021】本実施例では、第1導光板12aの表面部15aに凹部と凸部とからなる二等辺三角形状のプリズムアレイを形成したが、所定曲率半径の凹円弧面および凸円弧面を交互に有する波形の光偏向手段を採用することも可能である。
【0022】第1導光板12aの裏面部16aには、所定曲率半径の円弧面22で形成された凸部23がランダムに配置され、これら凸部23と表面部15に形成されるプリズムアレイ21との間およびこの平面照明装置を液晶ディスプレィのバックライト光源として使用した場合における液晶パネルのセルとの間でそれぞれモアレ縞などが発生しないように配慮している。本発明の光偏向手段としての凸部23は、入射端面部13aから入射して第1導光板12a内を伝播する光を効率良く全反射させて表面部15a側に導くためのものであり、個々の凸部23を肉眼にて識別できないように、それぞれ150μm 以下の直径に設定されているが、これが小さすぎることによる光の拡散の問題と製造の容易性とを考慮して10μm以上であることが望ましい。
【0023】このように、凸部23の大きさを10〜150μm の範囲に設定することにより、従来のような光拡散シートを併用する必要がなくなり、光の進行方向を比較的容易に制御することが可能となる。
【0024】ここで、第1導光板12aを構成する材料の屈折率をn、α=sin -1(1/n)、円周率をπ、凸部23の半径をrと表した場合、円弧面22の曲率半径Rと裏面部21からの当該円弧面22の突出量hとの関係がh=R(1− cosθ2 )かつR=r/sin θ2 であり、θ2 が{(2π/9)−(α/2)}から{(11π/36)−(α/2)}の範囲となるように設計することにより、全反射を利用した効率の良い第1導光板12aを得ることができる。
【0025】なお、第1導光板12aの外側に出射する反射光線のエネルギは、光反射シート17が存在しない場合、第1光源ランプ14aからの光線Lの入射端面13aに対する入射角αが0度の時に最大となり、入射角αが大きくなるに従って次第に小さくなり、そして約42度以上でほぼ0となるが、円弧面22などの界面反射や吸収などによる損失があるものの、光反射シート17の存在によって最終的に表面部15aから第1導光板12aの外側にすべて出射する。
【0026】つまり、入射角αが24度以下の入射光線は、凸部23の円弧面22にてすべて全反射して表面部15a側へ伝播する。また、入射角αが24度を越えた入射光線LI の大部分は、凸部23から第1導光板12aの外側に出射して後述する第2導光板12bの表面部12bから第2導光板12b内に入射するが、光反射シート17などによって第2導光板12bから再び第1導光板12a内に入射し、最終的に表面部15aから第1導光板12aの外側に出射する。さらに、入射角αが24度を越えた入射光線の一部は、凸部23の円弧面22で界面反射を起こして表面部15a側へ伝播し、第1導光板12aの外側に出射する。
【0027】第1導光板12aに入射した光は、この第1導光板12a中を進行するに連れてそのエネルギが減少するため、第1導光板12aの裏面部21bに突設された凸部23の占有率を漸次変化させる必要がある。具体的には表面部15aから出射する反射光線がこの表面部15a全体に亙って均一な輝度となるように、裏面部21aの単位面積当たりに占める凸部23の面積割合(以下、これを占有率と記述する)は、第1光源ランプ14aからの光の進行方向(図1中、右方向)に沿った裏面部21bの位置と凸部23の占有率との関係を表す図4に示すように、反射端面部19a側ほど大きな占有率となるように設定されている。
【0028】この場合、第1導光板12aの入射端面部13aに近接する表面部15aは、第1光源ランプ14aからの光が直接透過して輝度が高くなる傾向を有するため、入射端面部13aに近接する裏面部16aにおける凸部23の占有率をこれに続く部分よりも小さめに設定している。同様に、第1導光板12aの反射端面部19aに近接する表面部15aは、反射端面部19aからの反射光が透過して輝度が高くなる傾向を有するため、反射端面部19aに近接する裏面部16aにおける凸部23の占有率をこれに続く部分よりも小さめに設定している。
【0029】なお、本実施例では凸部23の占有率の最大値を約70%程度に設定しているが、これをほぼ100%に設定することも当然可能である。
【0030】図1中の矢視V部を抽出拡大した図5に示すように、第2導光板12bの表面部15bには、この表面部15bに対して垂直に投影した輪郭形状が三角形をなし、一対の対称な垂直錐面24と傾斜錐面25とを有する二等辺三角錐形の第2凸部26がランダムに配置され、これら第2凸部26と先の第1の凸部23およびこの平面照明装置を液晶ディスプレィのバックライト光源として使用した場合における液晶パネルのセルとの間でそれぞれモアレ縞などが発生しないように配慮している。この場合、個々の第2凸部26を肉眼にて識別できないように、各第2凸部26の任意の一辺をそれぞれ150μm 以下の大きさに設定することが好ましいが、製造の容易性を考慮して10μm 以上であることが望ましく、第2凸部26の大きさを10〜150μm の範囲に設定することにより、従来のような光拡散板を使用する必要がなくなり、光の進行方向を比較的容易に制御することが可能となる。
【0031】また、第2凸部26の垂直錐面24は、表面部15bに対して垂直をなしていることが好ましいけれども、導光板12の製造時における金型に対する適当な抜き勾配を設定する必要上、表面部15bとのなす角が90度を越えるように設定してもよい。また、第2凸部26の傾斜錐面25の底辺27は、入射端面部13とほぼ平行に設定されており、傾斜錐面25の頂点28は、この底辺27よりも反射端面部19b側に位置している。
【0032】ところで、第2導光板12bの入射端面部13bに入射角、すなわち表面部15bと光線Lとのなす角がαで入射する光線は、第2導光板12bを構成する材料の屈折率n(本実施例のアクリル樹脂の場合、n=1. 49)に応じて【0033】
【数1】0≦|α|≦sin -1(l/n)
を満たす入射角αの範囲で第2導光板12b内を進行する。そして、表面部15b側へ伝播する光線の一部は、第2凸部26内に入り、他の一部は表面部15bからそのまま第2導光板12bの外側に出射した後、第1導光板12aの裏面部16aから第1導光板12a内に入射し、残りは表面部15bで全反射して裏面部16b側へ伝播する。
【0034】第2凸部26内に入った光線Lが一対の垂直錐面24で全反射せずにここから出射するためには、表面部15bと平行な平面内を進行する光線Lを考えた場合、垂直錐面24に対する光線Lの入射角をθとすると、【0035】
【数2】θ≦sin -1(l/n)
を満足する必要がある。ここで、円周率をπとすると、一対の垂直錐面24のなす角β1 は、β1 =2・{(π/2)−θ}であるから、【0036】
【数3】β1 ≧π−2sin -1(l/n)
となるが、実際問題として、光線Lの光路を含む平面は、表面部15bに対して傾斜しており、この平面内における一対の垂直錐面24のなす角βは、光線Lと表面部15bとのなす角をαとした時、tan β=cos α・tan β1 であるから、【0037】
【数4】
β≧tan -1[ cosα・ tan{π−2sin -1(1/n) }]
を満足すればよいことが判る。
【0038】具体的には、屈折率nが1. 49のアクリル樹脂を第2導光板12bとして採用した本実施例では、集光性を良くするためにβが85〜135度の範囲にあることが望ましい。また、実際問題として、光線Lの光路を含む平面は表面部15bに対して傾斜しており、この光線Lと表面部15bとのなす角をαとした場合、これが垂直錐面24で全反射せずにここから出射するためには、【0039】
【数5】α≦(3/2)・sin -1(l/n)
を満足する必要がある。ここで、α=(3/2)・sin -1(l/n)の場合、本実施例における上述のβは約135度となるので、βが95度から135度の範囲に収まるように、第2凸部26を形成することが好ましい。
【0040】つまり、上述した第2凸部26は表面部15bから出射する光の向きをより垂直に偏向させるように機能する。
【0041】光源ランプ14bから第2導光板12bに入射した光線も、この第2導光板12b中を進行するに連れてそのエネルギが減少するため、第2導光板12bの表面部15bに突設された第2凸部26の占有率も上述した凸部23と同様に図4に示すように漸次変化させる必要がある。
【0042】第2導光板12bの裏面部16bには、この裏面部16bに対して垂直に投影した輪郭形状が三角形をなし、一対の対称な垂直錐面29と傾斜錐面30とを有し、裏面部16から二等辺三角錐状に窪んだ凹部31がランダムに配置されている。この場合、傾斜錐面30の底辺32は入射端面部13bとほぼ平行に設定され、この底辺32に対して傾斜錐面30の頂点33を入射端面部13b側に位置させている。
【0043】本発明の光偏向手段としての凹部31は、上述した第2凸部26と相似形の空間を有し、垂直錐面29から傾斜錐面30を介して光線Lが光反射シート17に向けて出射し、散乱状態となるその反射光が再び第2導光板12bの裏面部16bから第2導光板12b内に入射するようになっている。つまり、凹部31の一対の垂直錐面29は、反射端面部19b側に向けて第2導光板12b内を伝播する光線Lの一部を第2導光板12bの外側に積極的に出射させ、さらに傾斜錐面30で全反射させ、光反射シート17に向けてそれぞれ集光状態で出射させるようになっている。また、凹部31の傾斜錐面30は、第2導光板12bの裏面部16bから出射して光反射シート17の表面から散乱状態で反射する光を凹部31内に入射させる機能も有する。
【0044】このように、凹部31は第2導光板12b内を伝播する光線Lの一部を光反射シート17に向けて集光状態で一旦出射させ、この出射光を光反射シート17で強く反射させることにより、第2導光板12bの裏面部16bや凹部31の傾斜錐面30から第2導光板12b内に導入させるものである。
【0045】集光出射機能を有する凹部31も、先の凸部23や第2凸部26と同様な理由から、第2導光板12bの裏面部16bに対する占有率を上述した凸部23と同様に図4に示すように漸次変化させる必要がある。
【0046】上述した凸部23や第2凸部26あるいは凹部31は、それらの機能を満たすことができさえすれば本実施例以外の形状のものを採用することも当然可能である。例えば、本発明の光偏向手段として、上述したプリズムアレイ21に代えて第2導光板12bの表面部15bに形成した第2凸部26と同じものを第1導光板12aの表面部15aに形成してもよい。また、第2導光板12bの裏面部16bに形成した凹部31を第1導光板12aの凸部23に代えて第1導光板12aの裏面部16aに形成してもよく、逆に第1導光板12aの凸部23を第2導光板12bの凹部31に代えて第2導光板12bの裏面部16bに形成するようにしてもよい。同様な観点から、第2導光板12bの第2凸部26に代えて第1導光板12aの凸部23と相似形の窪みを第2導光板12bの表面部14に形成するようにしてもよく、第2凸部26と同一形状の凸部を導光板12a, 12bの裏面部16a, 16bに突設するようにしてもよい。この場合、裏面部16a, 16bに突設される凸部の向きは、第2導光板12bの表面部15bに形成された第2凸部26と逆向きに設定する必要がある。
【0047】従って、相互に重ね合わされる一対の導光板12a, 12bのそれぞれ180度隔てて対向するこれらの入射端面部13a, 13bから一対の光源ランプ14a, 14bからの光を導入するようにしたので、第1導光板12aの表面部15aから出射する照明光の輝度を高くすることができる上、その輝度分布を従来のものよりも均一にすることができる。特に、一対の光源ランプ14a, 14bの何れか一方が何らかの原因で点灯しない場合でも、残りの光源ランプによって第1導光板12aの表面部15a全体から照明光をほぼ均一に出射させることができるので、信頼性の高い平面照明装置を得ることができる。しかも、輝度を高める必要のない場合には、光源ランプ14a, 14bの一方を消灯して電力消費を抑制することも可能となる。あるいは、光源ランプ14a, 14bとして相互に色相(色温度)の異なるものを採用し、それぞれ一方のみ点灯して異なる色相の照明光を得たり、あるいは両方を同時に点灯することによって白色光を得ることも可能である。
【0048】
【発明の効果】本発明の平面照明装置によると、2枚の楔板状をなす導光板を逆向きに重ね合わせ、それぞれ180度隔てて対向するこれらの入射端面部から光源からの光を導入するようにしたので、第1の導光板の表面部から出射する照明光の輝度を高くすることができる上、その輝度分布を従来のものよりも均一にすることができる。特に、第1の導光板の表面部と、第2の導光板の裏面部とを平行にした場合には、薄型の平面照明装置を得ることができる。
【0049】また、片側の光源が何らかの原因で点灯しない場合でも、残りの光源によって第1の導光板の表面部全体から照明光をほぼ均一に出射させることができるので、高信頼性が要求される表示ディスプレィなどに対する平面照明装置として好適である。しかも、輝度を高める必要のない場合には、何れか一方の光源を消灯して電力消費を抑制することも可能となる。
【0050】第1および第2の導光板の少なくとも一方の裏面部に突設されて、その導光板内を伝播する光を当該導光板の表面部側へ全反射させるか、あるいはこの裏面部から出射させるための複数の凸部または凹部を光偏向手段とした場合や、第1および第2の導光板の少なくとも一方の表面部に突設されて、その導光板内を伝播する光を当該導光板の表面部から出射させるための複数の凸部または凹部を光偏向手段とした場合には、第1および第2の光源から出射した照明光を第1の導光板の表面部から効率よく出射させることができる。
【0051】光偏向手段が、第1の導光板の表面部に形成されて、その導光板の入射端面部と直交する方向に延びると共に当該導光板の幅方向に沿って配列する三角柱状のプリズムアレイを有したり、あるいは第1の導光板の表面部に形成されて、その導光板の入射端面部と直交する方向に延びると共に当該導光板の幅方向に沿って交互に配列する所定曲率半径の凹凸面を有する場合には、第1の導光板の表面部から出射する照明光を所望の方向に偏向させることができる。
【出願人】 【識別番号】391013955
【氏名又は名称】日本デンヨー株式会社
【出願日】 平成10年6月19日(1998.6.19)
【代理人】 【識別番号】100077481
【弁理士】
【氏名又は名称】谷 義一 (外3名)
【公開番号】 特開2000−11722(P2000−11722A)
【公開日】 平成12年1月14日(2000.1.14)
【出願番号】 特願平10−173646