| 【発明の名称】 |
自動車用灯具 |
| 【発明者】 |
【氏名】田中 秀樹
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| 【要約】 |
【課題】バックカバーがバヨネット係合により装着されるバルブ交換用開口部の形成位置の制約のない自動車用灯具の提供。
【解決手段】ランプボディ外側成形用の第1の金型60とランプボディ内側成形用の第2の金型62により成形される、前面が開口し背面にバルブ交換用の円形開口部100Bが設けられたランプボディ10と、バヨネット係合により円形開口部100Bに装着されて周方向に位置決めされたバックカバー200Bとを備えた自動車用灯具において、前記開口部100Bを、ランプボディ成形用金型60,62の型開き方向66に対し傾斜する方向に開口する形態とし、バックカバー100Bをバヨネット係合方向に回動する際、バックカバー100B側の外方延出部223がランプボディ10側のストッパ110に当接して、バックカバー200Bが円形開口部100Bの円周方向に位置決めされる。分割金型64を用いてバルブ交換用の開口部100Bを成形することで、ランプボディ10の成形の際にアンダーカット部ができず、バルブ交換用の開口部を設ける位置の自由度が拡がる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ランプボディの外側成形用の第1の金型とランプボディの内側成形用の第2の金型により成形される、前面側が開口し背面側にバルブ交換用の円形開口部が設けられた容器状のランプボディと、バヨネット係合により前記円形開口部に装着されて周方向に位置決めされたバックカバーとを備え、前記バックカバーにおける前記円形開口部との係合部には、前記円形開口部の周縁部内側面に圧接係合して抜け止めされる複数の係合突起が周方向に設けられ、一方、前記円形開口部の周縁部には、前記バックカバー側の係合突起と軸方向に係合可能な複数の切り欠きが設けられ、前記バックカバー側の係合突起が前記円形開口部の周縁部内側面周方向所定位置に圧接状態に保持される自動車用灯具において、前記円形開口部は、前記ランプボディ成形用の金型の型開き方向に対し傾斜する方向に開口するとともに、前記バックカバー外側に延出形成された外方延出部と、前記ランプボディの円形開口部近傍に立設され、前記バックカバーをバヨネット係合させる方向に回動操作する際に前記外方延出部が当接するストッパとによって、バックカバーを円形開口部の円周方向に位置決めする位置決め手段が構成されたことを特徴とする自動車用灯具。 【請求項2】 前記ランプボディの円形開口部近傍には、前記バックカバーをバヨネット係合解除方向に回動操作する際に前記外方延出部が当接する逆方向回動防止ストッパが立設されたことを特徴とする請求項1に記載の自動車用灯具。 【請求項3】 前記外方延出部,逆方向回動防止ストッパ,係合突起および切り欠きは、前記外方延出部が逆方向回動防止ストッパに対応する位置となったときに、係合突起と切り欠きが係合可能位置となることを特徴とする請求項2に記載の自動車用灯具。 【請求項4】 前記バックカバー本体には、バックカバーをつかむためのつまみが設けられ、前記つまみに前記外方延出部が形成されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の自動車用灯具。 【請求項5】前記円形開口部の周りには、円筒形状の立壁が立設され、前記立壁とバックカバー間には、前記係合突起と円形開口部の周縁部内側面間に圧接力を作用させるとともに、バックカバーと円形開口部間をシールするリング状の弾性シール材が介装されたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の自動車用灯具。 【請求項6】 前記ランプボディには、前記ランプボディ成形用の金型の型開き方向に対し傾斜する方向に開口する第1のバルブ交換用の円形開口部の他に、前記ランプボディ成形用の金型の型開き方向と同方向に開口する第2のバルブ交換用の円形開口部が設けられたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の自動車用灯具。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ランプボディのバルブ交換用の開口部にバックカバーがバヨネット係合により装着された構造の自動車用灯具に関する。 【0002】 【従来の技術】ヘッドランプ等の灯具では、前面側の開口する容器状のランプボディの内側に、バルブを装着したリフレクターが収容され、ランプボディの背面側には、バルブ交換用の開口部が設けられ、この開口部には、バヨネット係合によりバックカバーが装着された構造が知られているている。 【0003】即ち、図8,9に示すように、ランプボディ1の背面壁に形成されたバルブ交換用の開口部Hの周縁部1aには、切り欠き2(2a,2b,2c)が形成され、一方、バックカバー5側には、切り欠き2(2a,2b,2c)に整合する係合突起6(6a,6b,6c)が形成されている。また、符号8は、バックカバー5側のフランジ部5aと開口部の周縁部1a間に介在されるOリングである。 【0004】そして、係合突起6を切り欠き2に合わせてバックカバー5を開口部Hに挿入し、バックカバー5を図8矢印方向(時計回り)に回動することで、係合突起6が符号6Aで示す位置から符号6Bで示す位置まで周縁部1aに沿って摺動し、係合突起6が開口部周縁部1aに抜け止めされた形態に保持される(バックカバー5がバルブ交換用の開口部Hにバヨネット係合した状態となる)。図9は、係合突起6が開口部周縁部1aの内側面に圧接状態とされた、バヨネット係合状態を示す。 【0005】また、係合突起6が開口部周縁部1aに抜け止めされた形態(バックカバー5がバルブ交換用の開口部Hにバヨネット係合した状態で、係合突起6は、図8符号6Bで示す位置にある。)から、バックカバー5を図8矢印と逆方向(反時計回り)に回動して係合突起6を切り欠き2に整合する位置(符号6Aで示す位置参照)にすれば、バックカバー5を開口部Hから簡単に抜き出すことができる。 【0006】また、開口部周縁部1aの内側面には、係合突起6が当接することで、バックカバー5を周方向に位置決めするストッパリブ3と、バックカバー5が必要以上に逆方向に回動することを阻止する逆方向回動防止リブ4とが設けられて、バックカバー5の開口部Hへのスムーズな装脱着が可能となっている。 【0007】そして、ランプボディ1を成形するには、図10に示すように、ランプボディの外側成形用の第1の金型aと、ランプボディ1の内側成形用の第2の金型bにより成形されるが、切り欠き2やリブ3,4の形成されたバルブ交換用の開口部Hもランプボディ1の成形と同時に成形される。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】しかし、単一のランプボディ内に他の機能のランプを一体に収容したコンビネーションランプを構成したり、車体への灯具取り付けスペースが制約される等の理由で、バルブ交換用の開口部Hをランプボディ1の上面壁や下面壁に設ける等、金型型開き方向に対し傾斜する方向に開口する形態に設けたい場合がある。そして、このような場合には、図10に示すような金型では対応できないことから、分割金型(スライド金型)を用いてバルブ交換用の開口部Hを成形することが考えられる。ところが、開口部Hの周縁に設けるリブ3,4については、たとえ分割金型(スライド金型)を用いたとしても、成形の際にアンダーカット部が生じるため、これらのリブ3,4を成形することができず、従ってランプボディに設けるバルブ交換用の開口部Hについては、位置的な制約を受けるという問題があった。 【0009】本発明は前記従来技術の問題点に鑑みなされたもので、その目的は、バックカバーがバヨネット係合により装着されるバルブ交換用開口部の形成位置の制約のない自動車用灯具を提供することにある。 【0010】 【課題を解決するための手段および作用】前記目的を達成するために、請求項1に係る自動車用灯具においては、ランプボディの外側成形用の第1の金型とランプボディの内側成形用の第2の金型により成形される、前面側が開口し背面側にバルブ交換用の円形開口部が設けられた容器状のランプボディと、バヨネット係合により前記円形開口部に装着されて周方向に位置決めされたバックカバーとを備え、前記バックカバーにおける前記円形開口部との係合部には、前記円形開口部の周縁部内側面に圧接係合して抜け止めされる複数の係合突起が周方向に設けられ、一方、前記円形開口部の周縁部には、前記バックカバー側の係合突起と軸方向に係合可能な複数の切り欠きが設けられ、前記バックカバー側の係合突起が前記円形開口部の周縁部内側面周方向所定位置に圧接状態に保持される自動車用灯具において、前記円形開口部は、前記ランプボディ成形用の金型の型開き方向に対し傾斜する方向に開口するとともに、前記バックカバー外側に延出形成された外方延出部と、前記ランプボディの円形開口部近傍に立設され、前記バックカバーをバヨネット係合させる方向に回動操作する際に前記外方延出部が当接するストッパとによって、バックカバーを円形開口部の円周方向に位置決めする位置決め手段を構成するようにした。バックカバー側の係合突起を円形開口部側の切り欠きに係合させてバックカバーを回動し、バックカバー側の外方延出部をランプボディ側のストッパに当接させることで、バックカバーが円形開口部にバヨネット係合し、かつ円形開口部の円周方向所定位置に位置決めされた形態となる。また、バックカバーを円形開口部の円周方向に位置決めする位置決め手段であるストッパは、ランプボディの外側に立設されており、円形開口部およびストッパを成形する分割金型(スライド金型)を用いることで、ランプボディ(およびバルブ交換用の円形開口部)を成形する際に、アンダーカット部が生じることがない。請求項2に係る自動車用灯具においては、請求項1に記載の自動車用灯具において、前記ランプボディの円形開口部近傍に、前記バックカバーをバヨネット係合解除方向に回動操作する際に前記外方延出部が当接する逆方向回動防止ストッパを立設するようにした。バックカバーが円形開口部にバヨネット係合した形態から、バックカバーをバヨネット係合を解除する方向に回動する際に、外方延出部が逆方向回動防止ストッパに当接し、バックカバーの必要以上の逆方向への回動が阻止されて、バヨネット係合をスムーズに解除できる。また、バックカバーが必要以上に逆方向に回動することを阻止する逆方向回動防止ストッパは、ランプボディの外側に立設されており、ランプボディを成形する際に、分割金型(スライド金型)を用いて、バルブ交換用の円形開口部およびストッパ部を成形することで、アンダーカット部が生じることがない。請求項3に係る自動車用灯具においては、請求項2に記載の自動車用灯具において、前記外方延出部,逆方向回動防止ストッパ,係合突起および切り欠きは、前記外方延出部が逆方向回動防止ストッパに対応する位置となったときに、前記係合突起と切り欠きが係合可能位置となるように構成した。外方延出部を逆方向回動防止ストッパに対応させる(位置合わせする)ことで、係合突起が切り欠きに対応した位置(係合突起と切り欠きが係合可能位置)となる。請求項4に係る自動車用灯具においては、請求項1〜3のいずれかに記載の自動車用灯具において、前記バックカバー本体に、バックカバーをつかむためのつまみを設け、前記つまみに前記外方延出部を形成するようにした。バックカバーに設けたつまみは、バックカバーを摘んで円形開口部への装脱着する作業を容易にするとともに、バックカバーを円形開口部の円周方向に位置決めする位置決め手段としても機能する。請求項5に係る自動車用灯具においては、請求項1〜4のいずれかに記載の自動車用灯具において、前記円形開口部の周りに、円筒形状の立壁が立設され、前記立壁とバックカバー間に、前記係合突起と円形開口部の周縁部内側面間に圧接力を作用させるとともに、バックカバーと円形開口部間をシールするリング状の弾性シール材を介装するようにした。リング状の弾性シール材が軸方向に圧縮されることで、係合突起と円形開口部の周縁部内側面間に適切な圧接力が生じ、バックカバーが円形開口部にバヨネット係合した状態に保持されるとともに、バックカバーと円形開口部間がこの弾性シール材によってシールされる。請求項6に係る自動車用灯具においては、請求項1〜5のいずれかに記載の自動車用灯具において、前記ランプボディには、前記ランプボディ成形用の金型の型開き方向に対し傾斜する方向に開口する第1のバルブ交換用円形開口部の他に、前記ランプボディ成形用金型の型開き方向と同方向に開口する第2のバルブ交換用の円形開口部を設けるようにした。第1のバルブ交換用円形開口部を成形するための分割金型(スライド金型)を、ランプボディ成形用の金型に組み込むことで、第1,第2のバルブ交換用円形開口部をランプボディの成形と同時に成形できる。 【0011】 【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて説明する。 【0012】図1〜図7は本発明の第1の実施例を示すもので、図1は本発明の一実施例である自動車用コンビネーションヘッドランプ(自動車の前端部を正面から見て車両左サイドのヘッドランプ)の正面図、図2は同ヘッドランプの背面図、図3は同ヘッドランプの水平断面図(図1に示す線III−III に沿う断面図)、図4は同ヘッドランプの底面図、図5はランプボディ底面壁に設けられたターンシグナルランプ用のバルブ交換用開口部およびここに装着するバックカバーの斜視図、図6はランプボディ背面壁に設けられたコーナリングランプ(ヘッドランプ)用のバルブ交換用開口部およびここに装着するバックカバーの斜視図、図7は同ヘッドランプのランプボディ成形用金型の断面図である。 【0013】これらの図において、符号10は、前方に開口する容器状の合成樹脂製ランプボディで、前面開口部にはアウターレンズである透明な前面レンズ12が組付けられて、前面側から側方に大きく湾曲する灯室空間が画成されている。 【0014】符号11は、ランプボディの前面開口部に沿って設けられたシール溝で、シール溝11には、前面レンズ12のシール脚13がシール材を介して係合され、前面レンズ12とシール溝11とは、図4に示す凹凸ランス係合部14やクリップ15や図2,3に示す締結ねじ16によって固定一体化されている。 【0015】ランプボディ10内には、放物面リフレクター22とバルブ24とから構成され、車軸と平行な光軸L2をもつヘッドランプ本体20と、リフレクター32とバルブ34とから構成され、ヘッドランプ本体20の光軸L2と平行な光軸L3をもつターンシグナルランプ本体30と、リフレクター42とバルブ44とから構成され、ヘッドランプ本体20の光軸L2に対し傾斜する光軸L4をもつコーナリングランプ本体40とが並設されている。 【0016】ランプボディ10内の車体幅方向内側に収容されているヘッドランプ本体20は、放物面リフレクター22に設けられているバルブ挿着孔23にダブルフィラメント24a,24bをもつバルブ24が挿着され、バルブ24の周りにはバルブ24の発した光の一部を遮光してすれ違いビームの形成に寄与するシェード24cが設けられた構造で、すれ違いビームと走行ビームを択一的に形成することができる。また前面レンズ12のリフレクター22に対応する領域には配光制御ステップ12aが形成されており、リフレクター22で反射されたバルブ24の光はこの配光制御ステップ12aによって拡散配光されて、所定の配光パターンを形成する。 【0017】またリフレクター22は、2本のエイミングスクリュー25,26と1個の玉継手27とから主として構成されたエイミング機構Eによって、ランプボディ10に対し傾動可能に支持されている。即ち、ランプボディ10の背面壁に回転可能に支承されて前後に延出するエイミングスクリュー25(26)は、リフレクター22の背面側に延出するブラケット(図示せず)に嵌着されたナット(図示せず)にそれぞれ螺合し、エイミングスクリュー25,26を回動操作することによって、ヘッドランプ本体20が水平軸Lx,垂直軸Ly(図1,2参照)回りにそれぞれ傾動し、これによってヘッドランプ本体20からの光の照射方向(ヘッドランプの光軸L2)を上下左右に傾動調整することができる。 【0018】符号50は、ターンシグナルランプ用リフレクター32およびコーナリングランプ用リフレクター42を形成するリフレクター形成部材で、図示しない固定手段によって、ランプボディ10内の車体幅方向外側に収容固定されている。このリフレクター形成部材50には、前方から側方に開口する容器状のターンシグナルランプ用リフレクター32と、側方に大きく開口する容器状のコーナリングランプ用リフレクター42とが隣接して設けられている。そして、リフレクター32,42には、バルブ挿着孔33,43が設けられ、バルブ挿着孔33,43には、バルブ34,44が挿着されている。符号35は、バルブ34を覆うように配設されたれたアンバー色のグローブで、バルブ34の光はこのグローブ35を透過することでアンバー色を帯びた光となる。 【0019】また両リフレクター32,42間に設けられた隔壁52は前面レンズ12に接近する位置まで前方に延出して、それぞれのランプの光が互いに漏れないようになっている。またリフレクター形成部材50の表面はアルミ蒸着処理されて、バルブ34,44から発せられた光を効率よく反射するようになっている。 【0020】符号70は、ランプボディ背面壁に設けられた、給電側コネクタ接続用のコネクタで、このコネクタ70からそれぞれのランプのバルブ24,34,44に給電コード72が延びている。符号74は、ランプ内外間で呼吸作用を営むようにするための空気穴形成パイプである。また、ランプボディ10の背面側におけるそれぞれのバルブ挿着孔23,33,43の近傍には、それぞれのバルブ24,34,44を交換するためのバルブ交換用の円形開口部100A,100B,100Cが設けられている。 【0021】ヘッドランプ用バルブ交換用の円形開口部100Aおよびコーナリングランプ用バルブ交換用の円形開口部100Cは、バルブ挿着孔23,43の背後にあって、これら23,43にほぼ正対する垂直なランプボディ背面壁に、車軸と平行な方向であって、後述するランプボディ成形用の金型60,62の型開き方向66と同一方向に開口する形態に設けられている。 【0022】一方、ターンシグナルランプ用バルブ交換用の円形開口部100Bについては、バルブ挿着孔33の背後にあってバルブ挿着孔33とほぼ正対する平坦なランプボディ背面壁が存在しないことから、バルブ挿着孔33近傍のほぼ平坦なランプボディ底面壁に、車軸に対し大きく傾斜する方向(車軸に対し略直交する方向)であって、後述するランプボディ成形用の金型60,62の型開き方向66に対し大きく傾斜する上下方向に開口する形態に設けられている。 【0023】そして、これらの円形開口部100A,100B,100Cには、バックカバー200A,200B,200Cがバヨネット係合によってそれぞれ装着されている。開口部100B,100C(バックカバー200B,200C)は、それぞれ同一の大きさに形成され、開口部100A(バックカバー200A)は、開口部100B,100C(バックカバー200B,200C)より一回り大きく形成されている。 【0024】これらの円形開口部100A,100B,100Cとここに装着される(バックカバー200A,200B,200Cの内、まず円形開口部100Bとここに装着されるバックカバー200Bの構造について説明する。 【0025】バックカバー200Bは、図5に示されるように、円形開口部100Bと係合する前面側の円筒型係合部210と、放射状に延びる十字状のつまみ224の形成された背面側のフランジ222付き皿形天板部220とから構成されている。円筒型係合部210の先端部外周には、円形開口部100Bの周縁部内側面101aに圧接係合して抜け止めされる3個の係合突起212(212a,212b,212c)が周方向に設けられている。円筒型係合部210の付け根部には、リング状の弾性シール材であるOリング214が装填されている。 【0026】一方、円形開口部100Bの内フランジ状の周縁部101には、図5に示されるように、バックカバー200B側の係合突起212(212a,212b,212c)と軸方向に係合可能な3個の切り欠き102(102a,102b,102c)が設けられている。そして、バックカバー側の係合突起212(212a,212b,212c)は、それぞれ大きさと形状が異なり、円形開口部側の切り欠き102(102a,102b,102c)も係合突起212(212a,212b,212c)に対応して、それぞれ大きさと形状が異なっている。そして、バックカバー側の係合突起212(212a,212b,212c)を円形開口部側の対応する切り欠き102(102a,102b,102c)に係合させ(図5符号212b1位置参照)て、バックカバー200Bを時計方向に回動することで、係合突起212が円形開口部100Bの周縁部101の内側面101a周方向所定位置(図5符号212b2位置参照)に圧接状態に保持される。 【0027】なお、円形開口部100Bの周りには、円筒形状の立壁106が立設されており、立壁106とバックカバー200B(のフランジ222)間に介装されたOリング214が軸方向に圧縮されることで、係合突起212と円形開口部100Bの周縁部内側面101a間に適切な圧接力が生じ、バックカバー200Bが円形開口部100Bにバヨネット係合した状態に保持されるとともに、バックカバー200Bと円形開口部100B間が確実にシールされる。 【0028】また、バックカバー200Bには、バックカバーをつかむためのつまみ224が設けられており、このつまみ224を摘んでバックカバー200Bの円形開口部100Bへの装脱着を行うことができる。そして、つまみ224の1つが係合突起212aに対応して設けられ、このつまみ224の先端部が符号225で示すように外方に延出した構造となっている。一方、ランプボディ10の円形開口部100Bを取り囲む立壁106の外側には、バックカバー200Bをバヨネット係合させる方向に回動操作する際に外方延出部225が当接するストッパ110が立設されている。 【0029】そして、係合突起212(212a,212b,212c)を円形開口部側の対応する切り欠き102(102a,102b,102c)に係合させて、バックカバー200Bをバヨネット係合させる方向(時計回り)に回動操作する際に、バックカバー側の外方延出部225がストッパ110に当接する(図5符号225’’参照)ことで、係合突起212が内フランジ状の周縁部101の周方向略中央位置(図5符号212b2参照)となって、バックカバー200Bは円形開口部100Bの円周方向に自動的に位置決めされる。 【0030】また、立壁106外側の切り欠き102aに対応する位置には、バックカバー200Bをバヨネット係合解除方向に回動操作する際に外方延出部225が当接する逆方向回動防止ストッパ120が立設されている。ストッパ120は、ストッパ110と同一形状に形成されている。そして、バックカバー200Bが円形開口部100Bにバヨネット係合した形態から、バックカバー200Bをバヨネット係合を解除する方向に回動する際に、外方延出部225が逆方向回動防止ストッパ120(の側面120a)に当接(図5符号225’参照)して、バックカバー側の係止突起212(212a,212b,212c)が円形開口部側の切り欠き102(102a,102b,102c)に自ずと対応する位置(図5符号212b1参照)となって、係止突起212と切り欠き102との係合を解除することができる。 【0031】また、外方延出部225が逆方向回動防止ストッパ120のストッパ110側の側面120aに当接するように、バックカバー200Bを円形開口部に挿入すれば、係合突起212(212a,212b,212c)が切り欠き102(102a,102b,102c)と自動的に係合し、バックカバー200Bをスムーズにバヨネット係合できる。即ち、外方延出部225を逆方向回動防止ストッパ120(の側面120a)に当接させることを目安にして、バックカバー200Bの装脱着を行うことで、バックカバー200Bの装着と脱着とが非常に簡単となる。 【0032】また、円形開口部100Bとバックカバー200B間には、切り欠き102(102a,102b,102c)と係合突起212(212a,212b,212c)とが整合する位置にあることを示す指標107,227が設けられている。また、バックカバー200Bのフランジ222に設けられている指標227は、係合突起212a(外方延出部215)に対応する位置に設けられており、一方、円形開口部100B側には、外方延出部215がストッパ110に当接して位置決めされる位置を示す、指標108が設けられて、バックカバー200Bの装脱着作業が一層容易となっている。 【0033】即ち、バックカバー200Bを装着する際は、指標227を指標107を合わせて、バックカバー200Bを円形開口部100Bに押し込めば、係合突起212が切り欠き102と係合する。そこで、指標227が指標108に一致するように、バックカバーを回動すれば、外方延出部215がストッパ110に当接し、バックカバー200Bが円形開口部100Bの周方向に位置決めされる。 【0034】一方、バックカバー200Bを取り外す際は、指標227が指標107に合うように、バックカバーを逆方向に回動すれば、外方延出部215がストッパ120に当接し、係合突起212が切り欠き102に対応した位置となって、バックカバー200Bを円形開口部100Bから抜き出すことができる。このように、指標227,107,108を目安にして、バックカバー200Bの装脱着を行ってもよい。 【0035】一方、円形開口部100A,100Cとこれらの開口部に装着されるバックカバー200A,200Cも、円形開口部100Bとここに装着されるバックカバー200Bの構造とほぼ同一の構造である。 【0036】即ち、バックカバー200A,200C側の係合突起212(212a,212b, 212c)と、円形開口部100A,100C側の切り欠き102(102a,102b,102c)等とから構成されたバヨネット係合構造は、円形開口部100Bとここに装着されるバックカバー200B間の係合突起212と切り欠き102等とから構成されたバヨネット係合構造と全く同一であり、同一の符号を付すことによって、その重複した説明は省略する。 【0037】そして、バックカバー200Bと円形開口部100B間に設けられている、外方延出部225と、ストッパ110,120とから構成されたバックカバー周方向位置決め手段が、図6に示すように、バックカバー200A,200C側の係合突起212(212a,212b,212c)と、開口部周縁部内側面に形成されたストッパリブ103(103a,103b,103c),104(104a,104b,104c)とによって構成されている点が相違する。なお、図6では、ストッパリブ103a,104a,104bのみ図示されて、その他のストッパリブ103b,103c,104cの図示は省略されている。 【0038】即ち、円形開口部100A,100Cの周縁部内側面101aにおける、隣接する切り欠き102,102間のほぼ中央部には、ストッパリブ103が形成されており、バックカバー200A,200C側の係合突起212を円形開口部100A,100C側の切り欠き102に係合させてバックカバー200A,200Cを回動し、係合突起212がストッパリブ103に当接することで、バックカバー200A,200Cが円形開口部100A,100Cにバヨネット係合し、かつ円形開口部100A,100Cの円周方向所定位置に位置決めされた形態となる。 【0039】さらに、円形開口部100A,100Cの周縁部内側面101aにおける、切り欠き102に臨む位置にも、ストッパリブ104が形成されており、バックカバー200A,200Cが円形開口部100A,100Cにバヨネット係合した形態から、バックカバー200A,200Cをバヨネット係合を解除する方向に回動する際に、係合突起212がストッパリブ104に当接して、係合突起212が切り欠き102に対応した位置となり、バヨネット係合を解除できる。 【0040】このように、ストッパリブ103,104は、バックカバーの周方向位置決め用ストッパ110,120として作用し、バックカバー200A,200Cのスムーズな装着と取り外しが可能となっている。 【0041】また、円形開口部100A(100C)とバックカバー200A(200C)間には、切り欠き102(102a,102b,102c)と係合突起212(212a,212b,212c)とが整合する位置にあることを示す指標107,227が設けられている。また、バックカバー200A(200C)のフランジ222には、係合突起212aに対応させた指標228が設けられ、一方、円形開口部100A(100C)側には、係合突起212がストッパリブ103に当接して位置決めされた位置を示す、指標108が設けられて、バックカバー200A(200C)の装脱着作業がし易くなっている。 【0042】即ち、バックカバー200A,200Cを装着する際は、指標227を指標107を合わせて、バックカバー200A,200Cを円形開口部100A,100Cに押し込めば、係合突起212が切り欠き102と係合する(図6符号212b1参照)。そこで、指標227が指標108に一致するように、バックカバーを回動すれば、係合突起212がストッパリブ103に当接し(図6符号212b2参照)、バックカバー200A,200Cが円形開口部100A,100Cの周方向に位置決めされる。 【0043】一方、バックカバー200A,200Cを取り外す際は、指標227が指標107に合うように、バックカバーを逆方向に回動すれば、係合突起212がストッパリブ104に当接し(図6符号212b1参照)、係合突起212が切り欠き102に対応した位置となって、バックカバー200A,200Cを円形開口部100A,100Cから抜き出すことができる。 【0044】次に、このランプボディ10を成形する金型装置の構造を説明する。 【0045】ランプボディ10は、図7に示されるように、ランプボディ10の外側成形用の第1の金型60と、ランプボディ10の内側成形用の第2の金型62と、第1の金型60内に組み付けられ、第1の金型60に対し上下方向スライド可能な分割スライド金型64とから構成された金型装置により成形される。 【0046】即ち、図7符号66は、金型60と金型62の型開き方向を示し、ランプボディ10に設けられている3カ所の円形開口部の内、ヘッドランプ用バルブ交換用の円形開口部100Aおよびコーナリングランプ用バルブ交換用の円形開口部100Cは、ランプボディ成形用の金型60,62の型開き方向と同一方向に開口しており、金型60と金型62によって、円形開口部100A,100Cとこれらの周縁に設けるストッパリブ103,104を成形することができる。 【0047】しかし、ターンシグナルランプ用バルブ交換用の円形開口部100Bは、ランプボディ成形用の金型60,62の型開き方向66に対しほぼ直交する上下方向に開口しており、金型60,62だけでは、この開口部100Bを成形できない。 【0048】そこで、金型60に、円形開口部100B成形用の分割スライド金型64を設けることで、ランプボディ10の際にアンダーカット部が生じないようになっており、ランプボディ10の成形と同時に、円形開口部100A,100B,100Cを成形できる。 【0049】なお、前記した実施例では、ランプボディ成形用の金型60,62の型開き方向66に対し傾斜した方向に開口する円形開口部100Bがランプボディ下面壁に1カ所設けられていたが、ランプボディ下面壁に限られるものではなく、ランプボディ上面壁その他の部位に設けてもよく、またその数も1カ所に限られるものではない。 【0050】また、前記した実施例では、バックカバーのフランジ部と円形開口部の周縁部間に、係合突起212と円形開口部の周縁部内側面101a間に圧接力を作用させるとともに、バックカバーと円形開口部間をシールする弾性シール部材である弾性シール材(Oリング)214が介装されているが、必ずしも必要というわけではない。 【0051】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項1に係る自動車用灯具によれば、周方向位置決め手段を備えたバヨネット構造のバックカバーを装着できるバルブ交換用円形開口部付きランプボディを成形する際に、アンダーカット部が生じないように成形できるので、ランプボディのいかなる部位にも、バルブ交換用の円形開口部を設けることができる。したがって、バルブ交換用の円形開口部を設ける位置の自由度が拡がり、それだけ種々のニーズに対応した灯具の設計が可能となる。請求項2によれば、逆方向回動防止ストッパによって、バックカバーが必要以上に逆方向に回動しないので、バックカバーの円形開口部への装脱着をスムーズに遂行できる。請求項3によれば、外方延出部を逆方向回動防止ストッパに合わせることで、係合突起と切り欠きの係合および係合解除ができるので、バックカバーの円形開口部への装脱着を非常にスムーズに遂行できる。請求項4によれば、摘んでバックカバーの装脱着を行うつまみに、バックカバーを円形開口部の円周方向に位置決めする位置決め手段としての機能も持たせたので、バックカバーの円周方向位置決め手段の構成がそれだけ簡潔となる。請求項5によれば、立壁とバックカバー間に弾性シール材を介装することで、バックカバーの円形開口部へのバヨネット係合状態および円形開口部におけるシールの確保と、バックカバーのスムーズな装脱着が可能となる。請求項6によれば、バルブ交換用の円形開口部を設ける位置の自由度がさらに拡がり、それだけ様々なニーズに対応した灯具の設計が可能となる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001133 【氏名又は名称】株式会社小糸製作所
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| 【出願日】 |
平成11年4月7日(1999.4.7) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100087826 【弁理士】 【氏名又は名称】八木 秀人
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| 【公開番号】 |
特開2000−294011(P2000−294011A) |
| 【公開日】 |
平成12年10月20日(2000.10.20) |
| 【出願番号】 |
特願平11−99926 |
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