| 【発明の名称】 |
照明器具 |
| 【発明者】 |
【氏名】坂上 美香
【氏名】田辺 吉徳
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| 【要約】 |
【課題】病室や高齢者施設などの居室などで使用する照明器具に発光部を持たせることによって、室内全体を明るく感じさせ、陽気な印象を与えることにより、高齢者の心理状態の向上させ、疾病の早期回復を促すことを目的とする。
【解決手段】高齢者を対象とした居室または病室の室内において、輝度をL[単位:cd/m2]、見かけの大きさを立体角ω[単位:sr(ステラジアン)]としたときに、前記輝度Lが、−0.1logω+2.28≦logL≦−0.1logω+4.00の範囲にある発光部4を照明器具に1以上備え、前記照明器具の位置を基準として決まる前記室内の所定エリアのどの位置においても発光部4が前記照明器具の外面上に見えるものである。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 高齢者を対象とした居室または病室の室内において、発光部の輝度をL[単位:cd/m2]、前記発光部の見かけの大きさを立体角ω[単位:sr(ステラジアン)]としたときに、前記輝度Lが、−0.1logω+2.28≦logL≦−0.1logω+4.00の範囲にある前記発光部を照明器具に1以上備え、前記照明器具の位置を基準として決まる前記室内の所定エリアのどの位置においても前記発光部が前記照明器具の外面上に見える、高齢者に対して室内の明るさ感および陽気な印象を増加して高齢者の心理状態を向上させ、疾病の早期回復を促すことを特徴とする照明器具。 【請求項2】 前記所定エリアから見た前記照明器具の発光面全体の平均輝度を100[cd/m2]以上1000[cd/m2]以下とすることを特徴とする請求項1記載の照明器具。 【請求項3】 前記照明器具に取り付けたランプの色温度を5000[単位:K]以上とすることを特徴とする請求項1または2記載の照明器具。 【請求項4】 前記所定エリアとは、前記発光部の端部または中心から鉛直方向を基準として45度以上70度以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の照明器具。 【請求項5】 前記発光部の数を前記照明器具1台当たり1個以上3個以下とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の照明器具。 【請求項6】 室内において、輝度をL[単位:cd/m2]、見かけの大きさを立体角ω[単位:sr(ステラジアン)]としたときに、前記輝度Lが、−0.1logω+2.28≦logL≦−0.1logω+4.00の範囲にある発光部を1以上備えたことを特徴とする照明器具。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、病院・老人施設などにおける高齢者対応の照明器具であって、まぶしさ(グレア)を与えることなく、室内を明るくかつ陽気な印象を与える屋内用の照明器具に関する。 【0002】 【従来の技術】図13(a)〜(c)は、従来の病室内の照明器具を代表する3種類の概略図、図14は、従来の病室内の照明器具の鉛直角と輝度との関係を示す図である。 【0003】図13(a)は一般に露出型照明器具と呼ばれるものであり、室内全体を照明する構造になっている。そのためにランプが直視される。照明器具の直下方向を0度とする鉛直角45度〜70度(ベッド上に寝た状態で鉛直角45度、ベッド上で座った状態で鉛直角60度〜70度)の方向から照明器具を見たときの輝度は、図14に示されるように約8000[cd/m2]である。照明器具発光部の下方投影面積は約0.035[m2]である。 【0004】図13(c)は一般にグレア規制型照明器具と呼ばれるもので、照明器具の下面に断面が下方に楔型の格子ルーバを取り付けた構造になっている。それにより、図14に示されるように照明器具の鉛直角60度以上の配光が制限されている。鉛直角45度〜60度の輝度は約8000[cd/m2]、鉛直角60度以上の輝度は約50[cd/m2]以下となっている。発光部の下方投影面積は約0.35[m2]である。 【0005】図13(b)は(a)と(c)の中間的なもので、一般には下面開放型照明器具と呼ばれるものである。鉛直角0度〜約70度ではランプが直視され、照明器具の鉛直角45度〜70度の輝度は図14に示されるように約4000〜5000[cd/m2]であり、発光部の下方投影面積は約0.35[m2]である。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】図13(a)の露出型照明器具は、図14に示したようにベッド上から直視される鉛直角45度〜70度の輝度が約8000[cd/m2]と高いことから、この範囲の鉛直角で照明器具を見た場合にグレアを感じるという問題があった。 【0007】図13(c)のグレア規制型照明器具は、通常ベッド上から見える照明器具の発光部の輝度が鉛直角60度以上が約50[cd/m2]以下に抑えられているために照明器具が点灯しているのか消灯しているのかが分からない場合もあり、患者はどの方向から光がきているのかが分からず不快感を覚える。また、天井面に光を放射しない構造になっているために、天井面の輝度が低くなって、室内全体として陰鬱感が強く、陰気な雰囲気になるという問題があった。また、鉛直角45度〜60度の範囲では、輝度が約8000と高いことから、この範囲で照明器具を見た場合にグレアに感じるという問題があった。 【0008】図13(b)の下面開放型照明器具は、通常ベッド上から見える照明器具の発光部(鉛直角45度〜70度)の輝度が約4000〜5000[cd/m2]なので、立体角が大きいため、鉛直角70度以下となる近方ではランプが直視されてグレアが大きい。逆に鉛直角70度を越える遠方では、ランプが遮蔽されるのでグレアはなくなるが、図13(c)と同様に天井面に光を放射しない構造になっているために、天井面の輝度が低くなって室内が陰気な雰囲気になるという問題があった。 【0009】ところで、特開平8−279306号公報では、照明器具の発光面に特殊な発光部を付加することにより室内の明るさ感の増加効果を出している。しかし、明るさ感の増加効果を発揮するのは、発光部の背景輝度が50[cd/m2]の場合、または100[cd/m2]以下の場合であるとしており、前記背景輝度と等価である発光面全体の輝度を100[cd/m2]以上1000[cd/m2]以下とする本願とは異なる。 【0010】また、本願は、特に病室や高齢者施設・自宅などの高齢者が在室する居室を対象にしたもので、明るさ感の増加効果を発揮するとともに、陽気な印象を与え、心理状態を向上させ、疾病の早期回復を促すものである。 【0011】一方、高齢者にとって入院するという行為は、心身共に非常に負担がかかる行為である。そのため、入院の原因となった疾病以外に他の疾病をも併発しやすいと言われている。また、病室内の陰気な雰囲気が、家族から隔離されて孤独感が生じたり急激な環境の変化によりストレスを生じている高齢患者の心理状態にさらに拍車をかけ、疾病回復によい影響を及ぼしていない。したがって、高齢患者を心理的によい状態に保ち、疾病の早期回復を促すために、病室内の陰気な雰囲気を払拭する必要がある。 【0012】ここで、病室における快適性を考えた場合、患者を安静して静寂さを与える快適性と患者の心身状態を向上させる快適性の2種類に分類される。上記の入院に関わる問題点から、高齢患者を対象とした場合、心身状態を向上させる快適性が適していると考えられる。そして、この心身状態を向上させる快適性のうち、患者の心理状態を向上させる要因として、室内全体の明るさ印象である明るさ感や室内全体の陽気さの印象があげられる。 【0013】本発明は、かかる従来の問題に鑑み、病室または居室内にいる高齢者に直接的なグレアを与えず、天井面を暗く感じさせず、圧迫感を与えず、視野を妨たげることなく、室内に適切な照度を与え、室内全体を明るく感じさせ、さらに陽気な印象を与えることができる照明器具を提供することを目的とするものである。 【0014】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成し、高齢者に対して室内全体を明るく感じさせるとともに、陽気な印象を与えるために、本発明は、高齢者を対象とした居室または病室の室内において、発光部の輝度をL[単位:cd/m2]、前記発光部の見かけの大きさを立体角ω[単位:sr(ステラジアン)]としたときに、前記輝度Lが、−0.1logω+2.28≦logL≦−0.1logω+4.00の範囲にある前記発光部を照明器具に1以上備え、前記照明器具の位置を基準として決まる前記室内の所定エリアのどの位置においても前記発光部が前記照明器具の外面上に見えるものである。 【0015】また、前記所定エリアから見た前記照明器具の発光面全体の平均輝度を100[cd/m2]以上1000[cd/m2]以下とするものである。 【0016】また、前記照明器具に取り付けたランプの色温度を5000[単位:K]以上とするものである。 【0017】また、前記所定エリアとは、前記発光部の端部または中心から鉛直方向を基準として45度以上70度以下とするものである。 【0018】また、前記発光部の数を前記照明器具1台当たり1個以上3個以下とするものである。 【0019】 【発明の実施の形態】本発明は、高齢者に対して室内全体を明るく感じさせるとともに、陽気な印象を与えるために、高齢者を対象とした居室または病室の室内において、発光部の輝度をL[単位:cd/m2]、前記発光部の見かけの大きさを立体角ω[単位:sr(ステラジアン)]としたときに、前記輝度Lが、−0.1logω+2.28≦logL≦−0.1logω+4.00の範囲にある前記発光部を照明器具に1以上備え、前記照明器具の位置を基準として決まる前記室内の所定エリアのどの位置においても前記発光部が前記照明器具の外面上に見えるもので、上記した構成のごとく、高齢者を対象とした病室や居室内に設置された照明器具の外面上に発光部の輝度Lと見かけの大きさ(立体角ω)を設定することにより、高齢者に室内を明るく感じさせ、さらに、陽気な印象を与えて、心理状態を向上させ疾病の早期回復を促す。 【0020】明石ら(ナショナルテクニカルレポート第43巻第2第88〜94頁1997年「省エネルギーと快適性との両立を目指したオフィス照明システム」(National Technical Report,Vol43,No.2,88−94(1997)))によると、発光部のまぶしさの下限輝度と大きさ、および壁面輝度との適切な関係において、室内の明るさ感が増加する。 【0021】しかし、この研究は高齢者を対象としていない。また、オフィスなどの事務室を対象としているために、照明器具の下面における輝度値が100[cd/m2]以下と低い値になっている。さらに、室内の陽気さや楽しさの印象については言及していない。 【0022】そこで、本願発明者らは、発光部を付加した照明器具を備えた病室の模型(縮尺1/10)と発光部を付加しない照明器具を備えた病室の模型(縮尺1/10)の2つの模型を高齢者に比較させ、発光部を付加することから受ける室内の印象について自由に述べさせた。その結果、高齢者においても明るさ感が増加する可能性とともに、陽気な印象も増加する可能性が示唆された。 【0023】そこで、本願発明者らは高齢者に対して室内の明るさ感を増加させ、さらに陽気な印象を与えることができる具体的な照明条件を明らかにするために、以下の3つの評価実験を行った。実験1)発光部のまぶしさの下限輝度と大きさ、壁面輝度との関係の検討。実験2)室内の明るさ感および陽気な印象を増加させる発光部の個数の検討。実験3)高齢者に対して室内の明るさ感および陽気さ印象の高いランプの色温度の検討。実験1〜3の詳細を次に示す。 【0024】[実験1]実験装置は、図5に示すように、縮尺1/10の4床病室の模型(以後、実験BOXと呼ぶ)であった。天井面には、40W2灯用の照明器具に相当する大きさの発光部背景部があり、その中にさらに発光部を設置した。 【0025】そして、室内の色温度(3000、5000、6700[K])と室内の背景輝度(10、20、40[cd/m2])と発光部背景部の輝度(100、400、600、1000[cd/m2])の組み合わせ条件において、発光部の大きさ(3、10、30(×10-5)[sr]を変化させて、高齢者に発光部の明るさが「明るい」と「まぶしい」の境目、つまりまぶしく感じ始める明るさであるまぶしさの下限値になるように、発光部の明るさを調整させ、その輝度値を測定した。 【0026】図6に、色温度6700[K]の場合のまぶしさの下限輝度と発光部の大きさの関係を示す。発光部背景部の輝度および室内の背景輝度に関わらず、発光部のまぶしさの下限輝度と大きさの関係はほぼ一定であった。高齢者のばらつきを考慮して、実験を行った高齢者11名のデータの75%が含まれる、まぶしさの下限輝度と発光部の大きさとの関係を、発光部の輝度をL[cd/m2]、発光部の大きさ(立体角)をω[sr(ステラジアン)]として、近似式で表すと、−0.1logω+2.28≧logL≧−0.1logω+4.00となった。なお、同様にして行った室内の色温度3000、5000[K]の場合の結果もほぼ同じであった。 【0027】[実験2]実験装置は、図7に示すように、天井面に発光部背景部のみを設置した実験BOXと、発光部背景部と発光部の両方を備えた実験BOXの2台用いた。高齢者の前に上記の2台の実験BOXを設置して、この2台の実験BOX内をよく観測させ、明るさ・陽気さ・わずらわしさに関して、発光部が付加されない実験BOXに比べた発光部が付加された実験BOX内の評価を5段階主観評価で行わせた。 【0028】明るさおよび陽気さの評価は、発光部が付加されることにより、それぞれの項目の印象が増加するか減少するかを評価するため、また、わずらわしさは、明るさ感および陽気な印象が増加しても発光部により室内の印象がわずらわしく感じると患者に対して負荷を与えることになるため、わずらわしいと評価された条件を排除するために行った。 【0029】壁面輝度は、実験1でまぶしさの下限輝度に影響を与えなかったので、代表値として20[cd/m2]を採用した。また、発光部背景部も同様の理由から中間値の400[cd/m2]を採用した。また、発光部の輝度は、実験1で求めた図6の範囲にある輝度値に設定した。色温度は3000、5000、6700[K],発光部の大きさは3、10、30(×10-5)[sr(ステラジアン)]であった。なお、照明器具を想定した発光部背景部は、1つの実験BOX内に1個、又は2個、さらに、発光部は照明器具1台につき1,2,3,4個設置した。 【0030】図8〜図10に色温度6700[K]の結果を示す。図中(a)は照明器具が1台の場合、(b)は照明器具が2台の場合である。 【0031】図8に明るさに関する評価結果を示す。主観評価値3は、発光部が付加されない条件と付加された条件が同じ印象であることを意味する。したがって、評価値が3より大きい条件を明るさ感が増加した条件、3より小さい条件を明るさ感が減少した条件と判断することとした。照明器具が1台で発光部が1個の条件において、評価値が3より大きかった。したがって、照明器具に発光部を付加することにより明るさ感が増加することが明らかになった。また、すべての条件で評価値が3より大きく、明るさ感が増加したことが明らかになった。 【0032】図9は、陽気さに関する評価結果を示す。明るさ評価の場合と同様に、評価値は3より大きい条件において陽気な印象が増加したと判断した。図9より、すべての条件で評価値3より大きく、発光部を付加することにより陽気な印象が増加したことが明らかである。 【0033】図10は、わずらわしさの評価結果である。評価値が3より大きい条件は、わずらわしさを感じており、3以下の場合はわずらわしさを感じていないと判断することとした。図10より、発光部数が4個の場合において、すべての発光部の大きさ条件で評価値3より大きく、室内空間をわずらわしいと感じることが明らかになった。 【0034】以上から、明るさ感の増加と陽気さ印象の付加は、発光部を付加したすべての条件に見られた。一方、発光部数4個の場合、高齢者は室内空間をわずらわしいと感じていることも明らかになった。色温度3000、5000[K]の場合も同様の結果であった。 【0035】[実験3]実験装置は、図11(a)に示す実験BOXである。図11(b)に示すように、高齢者を実験BOXの前の所定の位置に座らせて、観測窓から実験BOX内を観測させ、実験BOX内の明るさおよび陽気さ印象について5段階主観評価を行わせた。このとき、実験BOX内を異なる色温度条件(3000、5000、6700[K])で均一に照明した。室内の背景輝度は10,20、40[cd/m2]であった。室内の背景輝度20[cd/m2]の場合の結果を図12に示す。 【0036】図12より、明るさの評価、陽気さの評価とも、色温度3000[K]と5000[K]の評価値の差に比べて、色温度5000[K]と6700[K]の評価値の差は非常に小さいことが明らかになった。したがって、色温度5000[K]以上が明るさ感が高くかつ陽気な印象が高い色温度であることが明らかになった。他の室内背景輝度条件においても同様の結果であった。 【0037】[結論]以上、実験1〜3から次のことが結論づけられた。 (1)高齢者のまぶしさの下限輝度に関して、発光部の輝度Lと発光部の立体角ωの関係は、−0.1logω+2.28≧logL≧−0.1logω+4.00である。 (2)上記の要件を満たす発光部を照明器具に付加することにより、照明器具に発光部が付加されない場合に比べて、明るさ感および陽気な印象が増加することが明らかになった。 (3)明るさ感と陽気な印象が増加し、さらに室内空間をわずらわしく感じない発光部の数は、照明器具1台当たり1個以上3個以下であることが明らかになった。 (4)ランプの色温度は5000[K]以上の場合、高齢者においてさらに室内の明るさ感および陽気な印象が高くなることが明らかになった。 【0038】これに対して、図13に示した従来の露出型照明器具、下面開放型照明器具、グレア規制型照明器具を比較する。 【0039】例えば、図14(a)の従来の露出型照明器具の発光部の輝度は、見かけの大きさ(立体角ω)にかかわらず、いずれの位置から見ても約8000[cd/m2]である。図15に発光部の立体角と輝度との関係を示す。例えば、この照明器具を天井高2.5mの室内に取付け、その器具をベッド上の高齢患者が鉛直角60度で見た場合、その立体角は2.7×10-3[sr]で、輝度が8000[cd/m2]であるため、非常にグレアがひどい。このグレアは鉛直角は45度〜70度の範囲で見た場合においても生じる。 【0040】また、図14(b)の従来の下面開放型照明器具の場合、発光部の輝度と見かけの大きさ(立体角ω)の関係を図15に示す。例えば、この照明器具を天井高2.5mの室内に取付け、ベッド上の高齢患者が鉛直角60度で見た場合、その立体角は2.7×10-2で輝度は約10000[cd/m2]であるため、非常にグレアがひどい。さらにこのグレアは、鉛直角60度で見た場合だけでなく、鉛直角45度〜70度の範囲で見た場合においても生じる。 【0041】さらに、図14(c)の従来のグレア規制型照明器具は輝度が低いため、発光部の輝度と大きさの関係を示した図15の領域の外側にあり、本発明の領域とは交わらない。 【0042】以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。 【0043】(第1の実施例)図1は、以上の実験結果をもとに、本発明である図6の関係を実現する第1の実施例を示し、図1(a)は照明器具の略断面図、(b)は照明器具の斜視図である。 【0044】図1において、1は光源で、色温度6700[K]のランプである。2は反射板、3は拡散パネル、4は透明プリズムカットの発光部であり、拡散パネル3に透明なプリズムカット処理を施してある。この透明プリズムカットの発光部4の実寸は5×5[cm]である。拡散パネル3はアクリル性であり、全体が拡散透過するように拡散処理を施してあり、その中の透明プリズムカットの発光部4は、透明なプリズムカット処理をしているために輝度が高くなっている。 【0045】光源1から照射され直射した光と、光源1から照射され反射板2で反射した光は、拡散パネル3と透明プリズムカットの発光部4のいずれかを通過する。このうち、拡散パネル3で拡散反射された光は、拡散パネルに輝度を与え、室内全体に照度を与える。本実施例では、拡散パネル3の輝度は約900[cd/m2]である。また、透明プリズムカットの発光部4を通過する光によって、透明プリズムカットの発光部の輝度は約7000[cd/m2]と部分的に高くなり、室内の明るさ感および陽気な印象が増加して、高齢患者の心理状態の向上させ、疾病の早期回復を促すことが可能となる。 【0046】(第2の実施例)図2は、本発明である図6の関係を実現する第2の実施例を示し、図2(a)は照明器具の略断面図、(b)は照明器具の斜視図である。 【0047】図2において、6光源、7は反射板、8はルーバー、9は背景反射鏡、10は反射鏡、11は発光部光源、12は天井材である。光源6から照射された光はルーバー8を通過する。このとき背景反射鏡9により、照明器具の下面の輝度を与え、さらに室内に照度を与える。また、発光部光源11から照射された光は、反射鏡10により、鉛直角45度〜70度の方向へ反射する。ベッド上の患者が反射鏡を見ることにより、室内の明るさ感および陽気な印象が増加して、高齢患者の疾病回復によい影響を与えることができる。 【0048】(第3の実施例)図3は、本発明である図6の関係を実現する第3の実施例を示し、図3(a)は照明器具の略断面図、(b)は照明器具の斜視図である。 【0049】図3において、13は光源、14は反射板、15は拡散パネル、16は発光部光源、17は反射板、18は拡散パネル15の発光部、19は天井材を示す。光源13から照射され直射された光と、光源13から照射され反射板14に反射した光は、拡散パネル15を通過し、照明器具の発光面の輝度を与えるとともに、室内に照度を与える。また、発光部光源16により照射され直射された光と発光部光源16より照射され反射板17に反射した光は、拡散パネルの発光部18を通過する。この拡散パネルの発光部18をベッド上の患者が見ることにより、室内の明るさ感および陽気な印象が増加して、高齢患者の疾病回復によい影響を与える。 【0050】(第4の実施例)図4は、本発明である図6の関係を実現する第4の実施例を示し、図4(a)は照明器具の略断面図、(b)は照明器具の斜視図である。 【0051】図4において、20は光源、21は鏡面反射面、22は拡散反射面、23は天井材を示す。鏡面反射面21は鏡面仕上げになっている。光源20から照射され直射された光と、光源20から照射され鏡面反射面21に反射した光は、室内に照度を与える。また、光源20から照射され鏡面反射面21に反射した光は、照明器具の下面の輝度も与える。また、光源20により照射された光の一部は、拡散反射面22により、鉛直角45度〜70度の方向へ反射する。この光をベッド上の患者が見ることにより、室内の明るさ感および陽気な印象が増加して、高齢患者の疾病回復によい影響を与える。 【0052】 【発明の効果】以上のように本発明は、高齢者に対して室内の明るさ感および陽気な印象が増加して高齢者の心理状態を向上させ、疾病の早期回復を促すことができる。 【0053】また、前記照明器具に取り付けたランプの色温度を5000[単位:K]以上とすることにより、室内の明るさ感および陽気な印象をさらに高め、高齢患者の心理状態を向上させ、疾病の早期回復をさらに促すことができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005821 【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年4月5日(1999.4.5) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100097445 【弁理士】 【氏名又は名称】岩橋 文雄 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−294005(P2000−294005A) |
| 【公開日】 |
平成12年10月20日(2000.10.20) |
| 【出願番号】 |
特願平11−97306 |
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