| 【発明の名称】 |
照明具及びそれを用いた表面検査方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】鈴木 民也
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| 【要約】 |
【課題】対象物に付けられた判別が難しい傷等の有無や、けがき等を容易に確認することができる照明具及びそれを用いた表面検査方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本表面検査方法に用いる照明具は、略環状の発光部と、該発光部内に設けられる視認部と、該発光部及び該視認部を所定位置に支持する支持部と、を備える。このような照明具を用いに、光を発する区画発光部をA、B、C等と様々に変化させ、対象物を照らす方向を変えることで、傷等のみが輝点となる方向から区画発光部による発光を行い、輝点としてこれらを容易に判別することができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 略環状の発光部と、該発光部内に設けられる視認部と、該発光部及び該視認部を所定位置に支持する支持部と、を備える照明具であって、該発光部は2以上に区画され、且つ、該視認部の略光軸上に配置される対象物を照らすように配設される区画発光部を具備することを特徴とする照明具。 【請求項2】 上記区画発光部は光ファイバを配列してなり、該光ファイバの一端側は上記対象物に向けて配設され、該光ファイバの他端側から導光される光を照射する請求項1記載の照明具。 【請求項3】 上記光ファイバの上記一端側の先端はラッパ形状に形成され、且つ、該先端を取り囲むように集光部が形成されている請求項2記載の照明具。 【請求項4】 上記光ファイバの上記他端側又は上記一端側には、該他端側からの受光を制限する遮光板が設けられている請求項2又は3記載の照明具。 【請求項5】 上記区画発光部は発光を制御された発光素子である請求項1記載の照明具。 【請求項6】 上記区画発光部は発光素子と、該発光素子の発光を制限する遮光板とを備える請求項1又は5記載の照明具。 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の照明具を用いた表面検査方法であって、該視認部の略光軸上に対象物を配置し、その後、順次又は順序不定に該区画発光部を発光させることを特徴とする照明具を用いた表面検査方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、対象物に付けられた判別が難しい傷等の有無や、けがき等を容易に確認することができる照明具及びそれを用いた表面検査方法に関する。 【0002】 【従来の技術】製品検査として傷等の有無を検査したりすることがある。また、作業する部位を特定するけがきを確認することがある。これらの傷、及びけがき等は他の通常部位との判別が難しいことが多く、検査や確認を容易にするために凸レンズ等を用いた拡大鏡の周囲に、蛍光燈等の照明を設けた照明付拡大鏡を用いることがある。また、独立した拡大鏡と照明具を併用して用いることもある。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし、照明の位置によって、判別を行う部位がはっきりと照らされない場合があり、対象物や照明、拡大鏡等を動かすことで調節を行わなければならない場合があった。本発明は、このような問題点を解決するものであり、傷等の有無やけがき等を容易に判別することができる照明具及びそれを用いた表面検査方法を提供することを目的とする。 【0004】 【課題を解決するための手段】請求項1記載の照明具は、略環状の発光部と、該発光部内に設けられる視認部と、該発光部及び該視認部を所定位置に支持する支持部と、を備える照明具であって、該発光部は2以上に区画され、且つ、該視認部の略光軸上に配置される対象物を照らすように配設される区画発光部を具備することを特徴とする。 【0005】上記「発光部」は、上記「対象物」を様々な方向から照らす部位である。また、上記「略環状」とは、上記発光部が上記視認部の周囲に位置する形状であれば任意の形状とすることができ、例として円環形状、六角環形状、及び八角環形状等を挙げることができる。また、この環状は断続した発光部の要素が、環状に配置したものも含めることができる。 【0006】上記「視認部」は、発光部によって照らされた対象物を視認する部分であり、空隙としたり、ガラス、樹脂板等の透明板を配設することができる。更に、凸レンズや、平面状凸レンズ等の、任意の拡大鏡を用いることができる。これらのうち、凸レンズ等の拡大鏡が、対象物を拡大して詳細を視認できるため好ましい。上記「略光軸上」は、対象物の視認対象部位を視認部から視認できる位置を表わし、視認部に拡大鏡を用いた場合は屈折面の曲率中心を重ねる直線、視認部が空隙等の場合はその中心を通過する垂線、を中心として一定の幅を持つ位置である。つまり、対象物が視認部の光軸上に交差する位置に配置する場合の他に、対象物が視認部の光軸上に交差しない場合であっても視認部から対象物を視認することができる位置(例えば、図3に示すL−L’の範囲)に配置されていれば略光軸上に配置されているとする。 【0007】上記「区画発光部」は、上記発光部において他の部位と異なる発光状態(例えば、発光状態と消光状態。)とすることができる一区画である。この区画発光部に用いる発光素子は、任意に選択することができ、例として白熱電球、発光ダイオード、蛍光管、高輝度放電管(メタルハライドランプ、水銀ランプ、高圧ナトリウムランプ等)、エレクトロルミネッセンス等を使用することができる。これらのうち、高輝度で演色性が良いメタルハライドランプが好ましい。また、光ファイバを区画発光部に配設し、上記発光素子(区画発光部内に配設してもよいし、区画発光部外に配設してもよい)の光をこの光ファイバで導光して、区画発光部より発光させることもできる。 【0008】本照明具は、任意の順序及び速度で、任意の区画発光部を発光させることができる。例えば、視認部の周囲を回転するように順次発光(方向は特に問わない)するものとすることができる。また、順次発光とせずに順序不定、即ち、1つとびや2つとび等と発光させて最終的には全ての区画発光部を発光させたり、特定の区画発光部のみを発光させることができる。これらのうち、通常は順序発光とするのが好ましい。 【0009】また、任意の区画発光部を発光させる方法は任意に選択することができる。この例として、第5発明に示すように発光素子の発光を制御による方法を挙げることができる。この発光の制御方法としては、電子回路やリレー等を用いて自動としたり、手動で変更すること等を挙げることができる。更に、任意の区画発光部を発光させる方法として、第6発明に示すように、発光素子の他に、該発光素子の発光を制限する遮光板を設けることを挙げることができる。この「遮光板」は全ての発光状態の発光素子のうち、必要な部位以外を全て遮光するものであり、遮光部分を制御することで対象物を様々な方向から照らす。 【0010】更に、上記発光部の区画数は第1発明に示すように、2以上とすることができるが、好ましくは3〜60(特に好ましくは4〜30、更に好ましくは6〜15)程度に区画するのが好ましい。このような範囲とすることで十分に判別を行うことができるからである。 【0011】また、発光させる区画発光部を切換える速度は、判別対象の判別し易さ、及び観測の速度等によって適宜設定することができる。例えば、拡大対象物の判別のし易さを重視する場合は、切換え速度を0.5〜4秒間隔(好ましくは、0.8〜2秒間隔)とすることを挙げることができる。更に、観測速度を重視する場合、1/10〜1/100秒間隔(好ましくは、1/20〜1/70秒間隔)として、残像による判別を行うことを挙げることができる。 【0012】本照明具の区画発光部に用いる発光素子として光ファイバを使用する場合は、第2発明に示すように、区画発光部に光ファイバを配列し、該光ファイバの一端側は上記対象物に向けて配設され、該光ファイバの他端側から導光される光を照射するように使用することができる。 【0013】この他端側から導光される光の光源としては任意に選択することができ、白熱電球、発光ダイオード、蛍光管、高輝度放電管、及びエレクトロルミネッセンス等を例に挙げることができる。これらのうち、高輝度で演色性が良い高輝度放電管である、メタルハライドランプが好ましい。また、上記光源は区画発光部内に配設してもよいし、支持部等の別の部位に配設することもできる。このうち、発光部を軽量として操作が容易となる点で、別部位に配設するのが好ましい。 【0014】また、使用する光ファイバは第3発明に示すように、光ファイバの一端側の先端はラッパ形状に形成され、且つ、該先端を取り囲むように集光部が形成されたものとすることができる。このような光ファイバは、集光部の形状を球面状としてレンズの機能を持たせたり、散光材を分散させたりすることで、集光又は散光させ、対象物を鮮明に照らすことができる。 【0015】更に、発光素子として光ファイバを使用する場合は、第4発明に示すように、光ファイバの上記他端側又は上記一端側からの受光を制限する遮光板を設けて、この遮光板を制御することで、任意の区画発光部を発光させることができる。この遮光板は、光ファイバの他端側に配置するのが、区画発光部を小型化できる点で好ましい。 【0016】各区画発光部の発光のさせ方は、任意の手段を用いることができる。例えば、第5発明に示すように上記区画発光部は略環状に配列し、個別に発光可能な発光素子とすることができる。また、第6発明に示すように、記区画発光部は略環状に配設された発光素子と、発光に制限し、上記発光部に沿って回転可能な遮光板とを備えることができる。更に、発光部内で発光素子を任意に移動させることによって、対象物を様々な方向から照らすことができる。 【0017】本第7発明の照明具を用いた表面検査方法は、略環状の発光部と、該発光部内に設けられる視認部と、該発光部及び該視認部を所定位置に支持する支持部と、を備える上記各発明のいずれか記載の照明具を用いた表面検査方法であって、該視認部の略光軸上に対象物を配置し、その後、順次又は順序不定に該区画発光部を発光させることを特徴とする。 【0018】上記「順次又は順序不定」は、任意の順序で、任意の区画発光部を発光させることを表わす。即ち、上記「順次」とは、視認部の周囲を回転するように順次発光(方向は特に問わない)等を意味する。また、上記「順序不定」とは、順次発光とせずに、1つとびや2つとび等と発光させて最終的には全ての区画発光部を発光させたり、更には特定の区画発光部のみを発光させること等を広く意味する。これらのうち、通常は順序発光とするのが好ましい。 【0019】本表面検査方法は図7に示すように、特定の方向から発せられた光が傷Pによって反射することで視認できることを利用している。例えば、図8に示すように、ある方向の区画発光部Bから光が発せられた場合、正常な部位によって反射した光は視認できるが、傷Pによって反射された光が視認できないため、傷Pを視認することができない。また、正常な部位、及び傷Pによって反射された光が同時に視認できる場合は、正常な部位によって反射された光によって、傷Pによって反射された光がまぎれてしまうため、視認することが困難である。更に、図9に示すように、別方向の区画発光部Cから発せられた場合、正常な部位及び傷Pによって反射された光のいずれも視認できない。 【0020】しかし、図7に示すように、ある方向の区画発光部Aから光を発した場合、傷Pによる反射光のみを視認することができ、正常な部位による反射光は視認されないため、傷Pを鮮明な輝点として視認することができる。即ち、視認部の周囲に、様々な方向から対象物を照らす区画発光部を配置した場合、ある方向に配置された区画発光部によって図7に示すような傷Pを輝点として視認することができる。 【0021】このように、本表面検査方法は光を発する区画発光部をA、B、C等と様々に変化させ、対象物を照らす方向を変えることができる照明具を用いることによって、傷等のみが輝点となる方向から区画発光部による発光を行い、輝点としてこれらを容易に判別する方法である。 【0022】 【発明の実施の形態】以下、図1〜6を用いて本発明の照明具とそれを用いた表面検査方法の実施の形態を説明する。本照明具は図1に示すように、発光部1、視認部2及び支持部3を備える。 【0023】発光部1は図1、2及び3に示すように、外径;約280mm、内径;約200mmの略円形状であり、図2に示すように、8区画に区画された区画発光部11(11A〜11H)を備える。また、各区画発光部11には光ファイバ4が5本ずつ配設されている。この光ファイバは発光部1の内周側に2本、外周側に3本配設されており、図3に示すように、内周側と外周側とで異なる角度となるように配設されている。このように角度を変えて配設するのは、視認部2と対象物6との距離が多少変化しても(約100〜200mm)、対象物6及び6’が十分に照らされるようにするためである。 【0024】光ファイバ4は直径約1.5mmの合成樹脂製であり、図6及び図3に示すように区画発光部11側である一端側には、端面が球面状となった円柱形状の合成樹脂製集光部42が設けられており、図4に示す支持部3内に設けられている他端側43から導かれる光を、視認部2の視野全体を照らすように集光(または散光)させている。 【0025】また、光ファイバ4の他端側43は図4に示すように、支持部3の基台31内に設けられたメタルハライドランプ51に向けられており、ランプ51から発せられる光を光ファイバ本体41を経由して集光部42に導く(図6参照)。更に、光ファイバ4の他端側43とランプ51との間には、図4に示すように、電子回路によって一定間隔で動作するステッピングモータ53によって回転する遮光板52が設けられている。この遮光板52は図5に示すようにスリット521が設けられており、各区画発光部11A〜Hのうちの一区画のみが発光するように、各光ファイバ4の他端側43の受光を制限する。 【0026】視認部2は直径が約200mmでガラス又は合成樹脂製の凸レンズであり、発光部1の内周側に設けられている。また、支持部3は基台31とパイプ32とからなり、基台31内にはランプ51や遮光板52等が納められ、自在に位置を固定することができるパイプ32は、その内部に光ファイバ4を納めている。 【0027】このような照明具は図3に示すように、視認部2の下方に対象物6を配置することで、ランプ51で発せられた光が光ファイバ4を経由して区画発光部11A〜11Hから発せられ、対象物6を照らす。また、区画発光部11A〜11Hは、遮光板52によりいずれか1区画に制限され、且つ、モータ53によって一定間隔で遮光板52が回転するため、スリット521と重なった区画発光部11が発光する。この順番はA、B、C、D、E、F、G、H、A…の順である。尚、この順番はモータ53の制御を変えることで、逆転にすることができるし、2つとび等とすることもできる。更には、A、E、B、F、C、G、D、H、A…等とすることもできる。 【0028】上記のように照明具を表面検査に用いることで、異なる方向より対象物6を照らし、図7に示すような傷Pのみが輝点として視認部2から視認できる状態が生ずる。このため、略同色で判別が難しい傷やけがき等を容易に発見することができる。また、本照明具は支持部3の基台31にランプ51を設け、その光を光ファイバ4によって発光部1に導く構造とすることで、発光部1を軽量にすることができる。また、発光部1での発熱がなく、視認する像の揺らぎや、作業者や対象物6への影響等を防ぐことができる。 【0029】尚、対象物6を視認部2下方に配置する位置は、図9に示すように、いずれの区画発光部11による発光においても、正常部位からの反射光が視認できないようにするのが好ましい。このようにすることで、傷P等による輝点を視認し易くなるし、作業者の目の負担を軽減することができるからである。 【0030】また、本実施例の照明具を用いてアルミニウム板の表面検査試験を行った。この表面検査試験は、対象物6である平滑なアルミニウム平板にけがき針によって長さ約1cm、深さ約0.3mmの直線状傷を設け、その表面を本照明具を用いて観察した。次の表1に、その結果を示す。 【0031】表1―――――――――――――――――――――――方向 A B C D E F G H―――――――――――――――――――――――識別性 × × △ ○ △ × × ×―――――――――――――――――――――――×:識別困難△:僅かに輝点が見分けられる○:容易に輝点が見分けられる【0032】表1に示すように、A〜Hの8列のうちC〜Eの3列(好ましくはD列)で、直線状傷を輝点として容易に判別することができた。 【0033】尚、本発明においては、上記実施例に限らず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。即ち、実施例に示す照明具は、傷やけがき等の形状の視認ばかりではなく、変色等の検査にも使用することができる。また、表面検査の用途ばかりではなく、閲覧、加工、取付等の作業用途にも使用することができる。これらの用途であっても、任意の方向から対象物を照らすことができるので、不要な照り返しを避けたり、影を生じにくく、視認が容易となる。 【0034】また、実施例に示す光ファイバ以外でも発光部に発光ダイオードや白熱電球等の発光素子を配列し、これら発光素子の点滅を半導体やリレー等で制御して区画発光部とした照明具とすることができる。このような照明具においても、実施例に示した照明具と同様の効果を得ることができるし、発光部内のみで区画発光部を構成することが容易となる。 【0035】更に、丸型蛍光管等の発光素子を発光部に配設し、これらから発せられる光を遮光板にて制限することで区画発光部とした照明具とすることができる。これらの照明具においても、実施例に示した照明具と同様の効果を得ることができるし、発光部の構造を簡素なものとし、容易に製造することができる。また、発光素子自体を発光部内を周回させるようにした照明具とすることもできる。このような照明具においても、実施例に示した照明具と同様の効果を得ることができる。また、上記区画発光部にカラーフィルタ等を設け、対象物を照らす光を適宜調節することができる。 【0036】 【発明の効果】本第1発明の照明具によれば、対象物を様々な方向から照らす区画発光部を具備することで、傷等の有無や、けがき等を容易に視認することができる。また、本第2発明の照明具とすることで発光部を軽量にすることで操作が容易となり、発熱を抑えることで熱による像の揺らぎ等を防ぐことができる。更に、第3発明の照明具とすることで十分な明るさを得ることができる。また、第4発明の照明具とすることで発光部の構造を簡素なものとすることができる。 【0037】更に、本第5発明の照明具は発光部内各発光素子を個別に発光させることで、発光部内のみで区画発光部を構成することが容易となる。また、本第6発明の照明具は、簡素で製造が容易な照明具とすることができる。本第7発明の照明具を用いた表面検査方法によれば、本第1〜6発明の照明具を用いることで、傷等の形状や、けがき等を容易に確認することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】598030478 【氏名又は名称】株式会社光屋ライティング
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| 【出願日】 |
平成11年3月29日(1999.3.29) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100094190 【弁理士】 【氏名又は名称】小島 清路
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| 【公開番号】 |
特開2000−276902(P2000−276902A) |
| 【公開日】 |
平成12年10月6日(2000.10.6) |
| 【出願番号】 |
特願平11−85345 |
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