| 【発明の名称】 |
ヘッドランプ |
| 【発明者】 |
【氏名】金田 真
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| 【要約】 |
【課題】従来は自由曲面のヘッドランプを形成するためにはC−8型フィラメントの採用が必要とされていたが、このフィラメントの下半部が覆われ光量損失が多く、小電力の光源が使用される小型車には適さないものであった。
【解決手段】本発明により、水平幅が垂直高さよりも大きい反射鏡2を採用し、この反射鏡2の垂直方向の中心線に対し左右に適宜幅の範囲には水平に広く拡散する第一の反射面2aを形成し、水平方向の中心線に対し上下に適宜幅の範囲で第一の反射面2aと重複しない部分には左右拡散幅がやや狭く略正面方向に向かう第二の反射面2bを形成し、上記以外で右上と左下には左右拡散幅が更に狭く略正面方向に向かう第三の反射面2cを形成し、左上と右下には15度パターンを形成する第四の反射面2dを形成するものとし、C−6型フィラメント3においても自由曲面のヘッドランプ1の実現を可能とし課題を解決する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 反射鏡を自由曲面で形成し、この反射面により基本的な配光特性を形成して成るヘッドランプにおいて、前記反射鏡としては水平幅が垂直高さよりも大きい反射鏡を採用し、光源としてはC−6配置のフィラメントを採用し、前記反射鏡を照射方向側から観視する状態で、垂直方向の中心線に対し左右に略等距離とする適宜幅の平行線の範囲には左右方向に広く拡散して明暗境界線を形成する第一の反射面を形成し、水平方向の中心線に対し上下に略等距離とする適宜幅の平行線の範囲内で且つ上記垂直方向の平行線と重複しない範囲には上記第一の反射面よりも左右拡散幅が狭く且つ略正面方向に向かいホットゾーンを形成する第二の反射面を形成し、前記第一の反射面および第二の反射面以外の部分で右上と左下の範囲には前記第二の反射面よりも左右拡散幅が狭く且つ略正面方向に向かいホットゾーンを形成する第三の反射面を形成し、左上と右下の範囲には左側通行用のすれ違い配光の15度パターンを形成する第四の反射面を形成し、前記光源の正面のレンズ面には少なくとも左右幅20mm、上下幅30mmの範囲に反射光を下向きに屈折するレンズカットを設けたことを特徴とするヘッドランプ。 【請求項2】 前記第一の反射面および第二の反射面以外の部分で右上と左下の範囲には右側通行用のすれ違い配光の15度パターンを形成する第三の反射面が形成され、左上と右下の範囲には第二の反射面よりも左右拡散幅が狭く且つ略正面方向に向かいホットゾーンを形成する第三の反射面が形成されていることを特徴とする請求項1記載のヘッドランプ。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明はヘッドランプなど車両用灯具に関するものであり、詳細には反射鏡で主となる配光特性を形成する構成とされ、照明用として用いられる車両用灯具に係るものである。 【0002】 【従来の技術】従来、自由曲面の反射鏡を採用してヘッドランプなど照明用の車両用灯具、特にすれ違いビーム用の配光特性を有する車両用灯具を形成するときには、例えば道路標識などの読み取りを容易とするために路肩方向を照射する15度パターンを形成することが困難なことから、フィラメントの長さ方向が反射鏡の中心線に沿い配置されるC−8型のフィラメントを有する電球が光源として採用されるものであった。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、車両によっては現時点でC−6型のフィラメントを有する電球を光源としたヘッドランプを採用している車種もあり、自由曲面の反射鏡を採用するヘッドランプに変更する場合においても光源の変更は好ましくない場合もある。また、小型車両などにおいては小電力の電球が光源として採用されるものであるので、フードが設けられて略半分の光量が遮蔽されるC−8型のフィラメントを有する電球を光源として採用した場合には光量不足が顕著となる問題点も生じるものと成る。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は前記した従来の課題を解決するための具体的手段として、反射鏡を自由曲面で形成し、この反射面により基本的な配光特性を形成して成るヘッドランプにおいて、前記反射鏡としては水平幅が垂直高さよりも大きい反射鏡を採用し、光源としてはC−6配置のフィラメントを採用し、前記反射鏡を照射方向側から観視する状態で、垂直方向の中心線に対し左右に略等距離とする適宜幅の平行線の範囲には左右方向に広く拡散して明暗境界線を形成する第一の反射面を形成し、水平方向の中心線に対し上下に略等距離とする適宜幅の平行線の範囲内で且つ上記垂直方向の平行線と重複しない範囲には上記第一の反射面よりも左右拡散幅が狭く且つ略正面方向に向かいホットゾーンを形成する第二の反射面を形成し、前記第一の反射面および第二の反射面以外の部分で右上と左下の範囲には前記第二の反射面よりも左右拡散幅が狭く且つ略正面方向に向かいホットゾーンを形成する第三の反射面を形成し、左上と右下の範囲には左側通行用のすれ違い配光の15度パターンを形成する第四の反射面を形成し、前記光源の正面のレンズ面には少なくとも左右幅20mm、上下幅30mmの範囲に反射光を下向きに屈折するレンズカットを設けたことを特徴とするヘッドランプを提供することで課題を解決するものである。 【0005】 【発明の実施の形態】つぎに、本発明を図に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。図1および図2に示すものは本発明に係るヘッドランプ1の要部であり、このヘッドランプ1は自由曲面とされた反射鏡2と、光源であるC−6型フィラメント3とで配光特性を形成するように構成され、レンズ4は基本的には素通しのものとされている。 【0006】ここで、本発明において前記反射鏡2は、この反射鏡2が車両へ取付けられた状態での寸法を、垂直方向の高さhが水平方向の幅wよりも大きくなるように設定されている。そして、前記反射鏡2の中心から照射方向へ向かう直線、即ち、光軸Z上の適宜位置に、この光軸Zと水平方向で直交するようにC−6型フィラメント3が設置されるものとされている。 【0007】図2は、前記反射鏡2を照射方向の正面から見る状態で示すものであり、本発明ではこの状態で反射鏡2を複数の区画に分割し、各区画ごとに最適な曲面を配置することでC−6型フィラメント3を採用した場合でも自由曲面としたヘッドランプ1の実現を可能とするのである。尚、上記の区画とは以降に説明する曲面を配置するときの目安であって、現実に反射鏡2の面に区画線が表れることはないものである。 【0008】先ず、本発明では前記反射鏡2の垂直方向の中心線Yに対し左右に略等距離とする位置に平行線21、22を想定し、この平行線21、22間を第一の反射面Aを設定する第一の区画2aとする。このときに、前記垂直方向の中心線Yから平行線21、22までの距離は、後述する第一の反射面Aによって形成される配光特性中の部位に期待する光量に対応し定められる。 【0009】次いで、本発明では前記反射鏡2の水平方向の中心線Xに対し上下に略等距離とする位置に平行線23、24を想定し、この平行線23、24間を第二の反射面Bを設定する第二の区画2bとする。但し、第二の区画2bは反射鏡2の中心近傍で第一の区画2aと重複するものと成るので、重複する部分においては第一の区画2aが優先される。 【0010】このようにすると、前記反射鏡2の右上、左上、右下、左下の部分に第一の区画2aにも第二の区画2bにも含めれない部分を生じるものとなり、本発明では前記右上と左下の部分を第三の反射面Cを設定する第三の区画2cとし、左上と右下の部分を第四の反射面Dを設定する第四の区画2dとする。 【0011】図3は上記の構成とした反射鏡2における配光特性HRの形成手段を示すものであり、先ず、前記第一の区画2aにおいては、C−6型フィラメント3に対して略垂直方向の上方および下方であるので、この第一の区画2aで生成されるフィラメント投影像は、ほぼ、C−6型フィラメント3が反射鏡2に配置された状態のままのものとなる。 【0012】従って、前記第一の区画2aからのフィラメント投影像は、C−6型フィラメント3が配置された水平状態が保たれるものとなるので、この第一の区画2aに設ける第一の反射面Aを、水平線Hに上端を略接するやや下向きとし、且つ、水平方向には要求される照射幅まで広く拡散するものとすれば、図3中に示すように対向車に眩惑を生じさせない明確な明暗境界線DVを有する配光形状aが得られるものとなる。 【0013】つぎに、第二の区画2bが生じるフィラメント投影像について説明を行うと、この部分はC−6型フィラメント3に対して水平方向に位置するので基本的にはフィラメント投影像に傾きを生じない。しかしながら、反射鏡2の中心からの距離が大きくなるので、距離による倍率を生じるものとなり、第二の区画2bの外側ほど拡大された投影像を生成するものとなる。 【0014】従って、水平方向への拡散幅をあまりに広く取ると、拡大された部分が配光特性HR上で水平線Hよりも上方に至り、対向車に対する眩惑光となる恐れを生じるので、第二の区画2bに設ける第二の反射面Bは、上記した第一の区画2aに設ける第一の反射面Aよりも水平方向への拡散幅を狭く設定し且つ垂直線Vの近傍に位置するものとして、図3中に配光形状bで示すように中心照度を確保するためのホットゾーンを形成させる。 【0015】尚、本発明において、反射鏡3の水平方向の幅wを垂直方向の高さhよりも小さく設定するのは、上記した距離の差によりC−6型フィラメント3の投影像が変形することを少なくしたいからであり、即ち、垂直方向で有れば形状は変わらず倍率のみが変化するからである。 【0016】また、第三の区画2cが生じるフィラメント投影像は、右上がりに傾くものとなり、しかも、上記第二の区画2bよりも傾斜の度合いが著しい。よって、第三の区画2cに設ける第三の反射面Cは、第二の区画2bの反射面Bよりも更に水平方向への拡散幅を狭く設定し、図3中に配光形状cで示すように中心照度を確保するためのホットゾーンを形成させる。 【0017】これに対して、第四の区画2dが生じるフィラメント投影像は、左上がりに傾くものとなるので、このヘッドランプ1が左側通行用であれば、路側帯を照射するための15度配光を形成するのに好都合のものとなる。よって、第四の区画2dに設ける第四の反射面Dには、図3中に配光形状dで示すように垂直線Vよりも左側で且つ水平線Hの近傍に位置させれば良いものとなる。 【0018】尚、上記は左側通行用のヘッドランプ1を形成するときの例で説明したが、右側通行用のヘッドランプ1とするときには、前記第三の区画2cで15度配光を形成し、第四の区画2dはホットゾーンの一部を形成させるものとすれば良いものとなる。 【0019】以上のように反射鏡2を形成することで、本発明のヘッドランプ1においては反射鏡2のみで所望の形状の配光特性HRが得られるものとなる。従って、レンズ4には基本的にはレンズカットは不要で素通し状のものとすることが可能であるが、素通し状のレンズ4とすると、対向車に対する眩惑光を生じ易いものとなる。 【0020】図4は上記眩惑光Gの発生状況を示す説明図であり、前記C−6型フィラメント3には直射光を遮蔽するためのフード3aが設けられている。従って、C−6型フィラメント3からの直接の光が眩惑光となることはないが、C−6型フィラメント3を包むガラスバルブ3bに反射する光、或は、透過屈折する光の内の上向きのものが眩惑光Gとなる。 【0021】本発明はこれに対応するために、前記レンズ4の光軸Zとの交点を中心とし、少なくとも左右幅20mm、上下幅30mmの範囲には光を下向きに屈折させるプリズムカットなど、レンズカット4aを設けることで、上記した眩惑光の発生を防止するものである。 【0022】 【発明の効果】以上に説明したように本発明により、反射鏡としては水平幅が垂直高さよりも大きい反射鏡を採用し、反射鏡を照射方向側から観視する状態で、垂直方向の中心線に対し左右に略等距離とする適宜幅の平行線の範囲には左右方向に広く拡散して明暗境界線を形成する第一の反射面を形成し、水平方向の中心線に対し上下に略等距離とする適宜幅の平行線の範囲内で且つ上記垂直方向の平行線と重複しない範囲には上記第一の反射面よりも左右拡散幅が狭く且つ略正面方向に向かいホットゾーンを形成する第二の反射面を形成し、第一の反射面および第二の反射面以外の部分で右上と左下の範囲には前記第二の反射面よりも左右拡散幅が狭く且つ略正面方向に向かいホットゾーンを形成する第三の反射面を形成し、左上と右下の範囲には左側通行用のすれ違い配光の15度パターンを形成する第四の反射面を形成するヘッドランプとしたことで、下半部が覆われることのないC−6型のフィラメントにおいても自由曲面の反射鏡を有するヘッドランプの実現を可能とし、例えば小型車両であっても自由曲面のヘッドランプの採用を可能とするなど、この種のヘッドランプの対応性の向上に極めて優れた効果を奏するものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002303 【氏名又は名称】スタンレー電気株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年3月12日(1999.3.12) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100062225 【弁理士】 【氏名又は名称】秋元 輝雄
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| 【公開番号】 |
特開2000−260209(P2000−260209A) |
| 【公開日】 |
平成12年9月22日(2000.9.22) |
| 【出願番号】 |
特願平11−66677 |
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