トップ :: F 機械工学 照明 加熱 武器 爆破 :: F21 照明




【発明の名称】 車両用灯具
【発明者】 【氏名】新田 和人

【氏名】塚本 広徳

【氏名】米山 正敏

【要約】 【課題】給電コード配設作業の簡素化と給電コード配設作業の確実化を向上させることができる給電手段が施された車両用灯具の提供。

【解決手段】ランプボディ7にエイミング機構を介して傾動可能に支持されている可動式リフレクタ18を備えた車両用灯具において、前記ランプボディ7後背面に形成された開口部に対して着脱自在に係着されるバックカバー5を設けた構成であって、前記バックカバー5には、前記ランプボディ7に内設される光源に接続されて、配設される給電コード1(又は2)の端末と、前記光源に給電する電源に接続されて配設される電源コード9の端末と、を導通するための端子501を設ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ランプボディにエイミング機構を介して傾動可能に支持されている可動式リフレクタを備えた車両用灯具において、前記ランプボディ後背面に形成された開口部に対して着脱自在に係着されるバックカバーを設けた構成であって、前記バックカバーには、前記ランプボディに内設される光源に接続されて、配設される給電コードの端末と、前記光源に給電する電源に接続されて配設される電源コードの端末と、を導通するための端子が設けられたことを特徴とする車両用灯具。
【請求項2】 前記給電コードは、前記光源を構成する放電バルブに接続する第1給電コードと、該第1給電コードが接続された放電回路ユニットから導出する第2給電コードと、から構成されたことを特徴とする請求項1記載の車両用灯具。
【請求項3】 前記端子に接続される前記給電コードの端末には、前記給電コードに対して直角方向に形成されたターミナルが設けられたことを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用灯具。
【請求項4】 前記給電コードは、該給電コードの端末が収納されたコネクタケースを介して、前記バックカバーの端子に接続されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の車両用灯具。
【請求項5】 前記コネクタケースと前記バックカバーは、前記給電コードの端末が、前記バックカバーの端子に逆接続されないようにするための形態を備えた構成であって、前記コネクタケースを構成するケース外壁には、逆接続防止用部位が設けられるとともに、前記にバックカバーには、前記逆接続防止用部位が挿着される領域が形成されたことを特徴とする請求項4記載の車両用灯具。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のヘッドランプ等の車両用灯具に関し、更に詳細には、車両用灯具の光源と該光源に給電する電源(バッテリー)と、を導通するための所定の給電手段が施された、車両用灯具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車ヘッドランプ等の車両用灯具に配設された光源への給電コード配設手段においては、該車両用灯具を構成するランプボディの後背面側に配設される給電部材、具体的には、ランプボディ背面側から灯室内に臨むように挿着された光源に接続されて、後方に配設される給電コードを、所定の電源(バッテリー)に接続する作業においては、図12に示すような技術が、一般に採用されていた。
【0003】即ち、図12では図示されない光源(放電バルブ)に接続される第1給電コード31aを、図示しない点灯回路ユニットを介し、バラスト回路(図示せず)を内蔵するバラスト34に接続し、該バラスト34に第2給電コード31bを接続して導出する。
【0004】そして、該第2給電コード31bの端末を、予め用意されたゴム製ブッシング35に挿通した後、ランプボディ部材(またはブッシング固定部材)37に予め形成された給電コード支持孔38に挿通する。
【0005】そして、給電コード31bに挿通されていた前記ゴム製ブッシング35を強制的に給電コード支持孔38に嵌め込むとともに、給電コード31bの端末には、該端末部分を収納して、図示しない電源(バッテリー)に接続するためのコネクタ33を取り付ける、という技術である。
【0006】尚、上記点灯回路ユニットとは、図示しない放電バルブに高電圧を印加して点灯を開始させるために不可欠な部材で、電子部品やトランスなどの点灯回路構成部品を収容するユニットであり、バラスト回路とは、放電バルブに安定した放電を継続して行わせるのに不可欠な回路である。
【0007】ここで、図12では、リフレクタ36、放電バルブを備えた車両用灯具を例に挙げたが、白熱バルブやハロゲンバルブを光源として用いた場合においても、該光源に接続する該第1給電コード31aにブッシング35を挿通し、該ブッシング35を所定の給電コード支持孔38に嵌め込み、該端末部分にコネクタ33を取り付ける、という技術が採用されていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来技術においては、給電コード31に対するブッシング35の取り付け作業、所定の給電コード支持孔38に対する給電コード31端末の挿通作業、給電コード支持孔38に対するブッシング35の取り付け作業等は、かなり複雑で、労力を要し、特に、リフレクタ36、放電バルブを備えた車両用灯具においては、光源後方の空間40が狭いため、その作業は、一層迂遠かつ面倒なものとなっていた。
【0009】そこで、本発明の目的は、自動車ヘッドランプ等の車両用灯具の給電コード配設に関連する諸部材の組付け性等を改善し、給電コード配設作業の簡素化、容易化を図るとともに、給電コード配設作業の確実性を向上させることができる給電手段が施された車両用灯具を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を採用する。請求項1では、ランプボディにエイミング機構を介して傾動可能に支持されている可動式リフレクタを備えた車両用灯具において、前記ランプボディ後背面に形成された開口部に対して着脱自在に係着されるバックカバーを設け、該バックカバーには、前記ランプボディに内設される光源に接続されて、配設される給電コードの端末と、前記光源に給電する電源に接続されて配設される電源コードの端末と、を導通するための端子を設ける。この手段で採用されるバックカバーは、給電コードの端末と、電源に導通するコードの端末を接続する中継部材(コネクタ部材)としての役割を果たして、給電コードの配設作業を簡易化、容易化するという作用を発揮する。特に、灯室内に可動式リフレクタが配設されると光源周辺の部品点数が多くなるため、灯室又は光源後方の領域が制限されてより狭くなることから、前記バックカバーを介して、給電コードと電源コードを接続する手段がより有効となる。
【0011】請求項2では、請求項1記載の給電コードを、前記光源を構成する放電バルブに接続する第1給電コードと、該第1給電コードが接続された放電回路ユニットから導出する第2給電コードと、から構成する。この手段は、メタルハライドランプ等の放電バルブが採用された車両用灯具において適用される。即ち、放電バルブに安定した放電を継続して行わせるのに不可欠なバラスト回路(及び放電バルブに高電圧を印加して点灯を開始せるために不可欠な点灯回路)を内臓するユニット(「放電回路ユニット」という。)が設けられる車両用灯具では、放電回路ユニットと放電バルブとを接続するための第1給電コードを設けるとともに、該放電回路ユニットに接続されて導出する第2給電コードを設け、この第2給電コードの端末を前記バックカバーの端子に接続することによって、バックカバーを介し、容易に給電コードと電源コードを接続することが可能となる。
【0012】請求項3では、請求項1又は2に記載の給電コードの端末に、前記給電コードに対して直角方向に形成された旗型ターミナルを設ける。この手段では、旗型ターミナルを採用することによって、この旗型ターミナル部分を収納するコネクタケースを給電コードに対して直角方向に向けることができるため、バックカバーへ給電コードを延設し、接続し易すくなる。
【0013】請求項4では、請求項1から3のいずれかに記載の給電コードを、該給電コードの端末を収納するコネクタケースを介して、前記バックカバーの端子に接続する。この手段では、給電コードの正負端末のそれぞれについて計2度必要とされる、バックカバーの正負端子への接続作業を、コネクタケースを介して行うことができるため、一度に集約することが可能となる。また、給電コードの端末又は該端末に設けられたターミナルが露出しないので、ファィアハザード対策としても有効となる。
【0014】請求項5では、請求項4記載のコネクタケースと同記載のバックカバーを、請求項4記載の給電コードの端末が、バックカバーの端子に逆接続されないための形態とし、コネクタケースを構成するケース外壁には、逆接続防止用部位が設けられるとともに、前記にバックカバーには、前記逆接続防止用部位が挿着される領域を形成する。この手段では、給電コードの正負端末が、バックカバーの正負端子に逆接続されることを未然に防止できる。具体的には、コネクタケースを逆方向でバックカバーに挿着しようとした場合、逆付防止用部位が、バックカバーの所定の領域に挿着されないため、逆付けそのものを防止できる。また、作業者が速やかに逆付けであることを判別することができるようになる。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、本発明の好適な実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る車両用灯具の後背面側に配設される、光源への給電手段の第1実施例の構成を簡易に表す図、図2(A)は、第2実施例である同給電手段において、給電コード1の端末が、コネクタケース13に取り付けられる様子を示す図、同(B)は、同端末がコネクタケース13に収納されたときの様子を示す図、図3は、同コネクタケース13を上方から見たときの平面図、図4(A)は、同バックカバーを内側(光源側)から見た正面図、同(B)は、同バックカバーの内面に形成されたコネクタケース取付け部(A部)を拡大して示す図、である。
【0016】図5は、第2実施例で使用されるバックカバーの側面図、図6は、同バックカバーの背面図、図7(A)は、同バックカバーを図4(A)に示すI−I方向から見た矢視図、図7(B)は、同バックカバーを図6に示すII−II方向から見た矢視図、図8は、ランプボディ後背面に形成された開口部の正面図、図9は、バックカバー51,52が、四灯式ヘッドランプ10のランプボディ701背面に取り付けられた様子を示す正面図、図10は、同バックカバー51,52が、同ランプボディ701背面に取り付けられた様子を示す水平断面図、図11は、四灯式ヘッドランプ10を構成するサブビーム形成用バルブ(放電バルブ)16bの側面図、図12は、本発明に係る車両用灯具が、放電ランプを備えた構成の場合の実施形態の変形例を示す側面図、である。
【0017】まず、図1に示す符号1及び2は、本発明に係る車両用灯具の後背面側に配設される給電部材であって、ランプボディ7内の灯室12に臨むように設けられた光源(図1では、省略)に、図示しない電源から電気を供給するための給電コードを、簡略に表している。
【0018】ここで、本実施例では、図示しない光源(又は点灯回路ユニットを介して)から導出する第1給電コード1がバラスト4に接続され、そして、該バラスト4からコネクタ11を介して第2給電コード2が導出されている。尚、白熱バルブやハロゲンバルブ等の光源の場合は、バラスト等を介さずに、該光源から給電コード1のみが導出されて配設されることになる。
【0019】給電コード2の一端部は、コネクタ11を介してバラスト4に接続され、他方の正負端末2a、2bのそれぞれには、ターミナル3a、3bが固着されている。尚、バラストとは、放電バルブの放電を安定して行わせるためのバラスト回路ユニットが内蔵された部材であって、放電バルブに高電圧を印加して点灯を開始させる点灯回路を内蔵する場合もある。
【0020】符号5aは、ランプボディ7の後背面に略円形に開口形成された、光源挿着孔も兼ねる開口部15へ嵌め込まれる部材であって、該開口部15の周方向に所定角度回し込まれて係着する構成を有する、略お椀状のバックカバーの一実施形態を簡略に示している。
【0021】このバックカバー5aの内側底部領域Bには、一対の正負端子501(501a、501b)が突設されて露出している。また、この正負端子501は、バックカバー5aの後背面に形成された、電源接続用のコネクタ装着孔502側にも連設されて、露出している。
【0022】バックカバー5aに設けられた正負端子501a,501bに、上記第2給電コード2のターミナル3a、3bを、それぞれ接続した後、バックカバー5aを開口部15に嵌め込んで係着する作業では、光源後方やランプボディ7後背面周辺の狭い領域においても、第2給電コード2と電源コード(図1では図示せず)の端末接続作業が、大幅に容易化されることになる。即ち、バックカバー5aは、第2給電コード2を、簡易に電源に接続するための中継部材(コネクタ部材)としての役割を有効に果たすことになる。
【0023】尚、仮想線で示す符号6は、ランプボディ7の灯室12内に配設されたリフレクタを簡略に表している。また、上記したバラスト4は、ランプボディ7の内外に配設されるもののいずれにも限定するものではない。
【0024】次に、図2に示す符号13は、図示しない光源への給電手段の第2実施例で使用する部材であって、第2給電コード2端末のターミナル3a、3bを、収納して一つの接続部材にまとめるためのコネクタケースを表している。
【0025】このコネクタケース13を採用すると、ターミナル3aと3bのそれぞれについて計2度必要とされてきた、端末501a,501bへの接続作業を、該コネクタケース13を介し、一度の作業に集約することができる。
【0026】ここで、コネクタケース13に収納される、第2給電コード2のターミナル3a、3bとしては、第2給電コード2の正負端末2a、2bにそれぞれ直角方向に形成される、いわゆる旗型ターミナル1001(1001a、1001b)を採用することができる。
【0027】この旗型ターミナル1001を採用することにより、(旗型ターミナル1001部分を収納する)コネクタケース13を第2給電コード2に対して直角方向に向けることができるため、図5等に示すバックカバー5bに形成された専用のコネクタケース取付け部Aに、第2給電コード2を延設して、接続し易すくなる。
【0028】以下、旗型ターミナル1001とコネクタケース13の具体的な構成を、説明する。旗型ターミナル1001は、該ターミナル1001の上端部分に偏平な該ターミナル部材をロール状に丸めて形成され、第2給電コード2の正負端末2a、2b(の導線)を挿通して固定する孔を備える端末固定部1002と、該端末固定部1002の下側に、同ターミナル部材を左右方向からロール状に丸めて形成された一対の略半円柱状の凸部1003と、この凸部1003の内側領域に、上下に連通する隙間として形成された端子挿通孔1004と、を備えている。
【0029】ここで、端末固定部1002は、挿通されてきた(第2給電コード2の)正負端末2a、2bを、外側からかしめることによって固定する役割を果たし、凸部1003は、以下に説明するコネクタケース13のターミナル収納孔1324(1324a、1324b)への挿入部分となり、端子挿通孔1004は、後述する端子501(501a、501b)が直接挿入される部分となる。
【0030】以下、図2、図3を参照して、コネクタケース13の構成を詳細に説明する。コネクタケース13は、大別して、ケース部132と、該ケース部132の上端部に可撓性を有する連結部133(133a、133b)を介して連設されて、該連結部133を折りたたむことにより、該ケース部132の上端部にお覆い重なるように形成された蓋部131と、から構成されている。
【0031】ケース部132は、上方に開口する略四角柱の容器状を呈しており、その内側には、中央壁1328で仕切られた二つのターミナル収納孔1324a、1324bが設けられている。
【0032】また、ケース部132を構成する側壁の一つであって、第2給電コード2(2a、2b)が延設されてくる側の前側壁1327には、上下方向に一対の逆付防止用凸部1321(1321a、1321b)が、並設されている。この逆付防止用凸部1321a、1321bは、後述するバックカバー5bのコネクタケース取付け部(A部)に形成された逆付防止用溝5103(5103a、5103b)に挿着される部位であって、コネクタケース取付け部(A部)に対してコネクタケース13を定まった方向で取付けることができるように、形成されているものである。
【0033】ケース部132の左右側壁の上端部には、略三角柱状の蓋係止用突起1322(1322a、1322b)が突設され、この蓋係止用突起1322a、1322bのそれぞれを囲むように一対のストッパ1323a、1323bが突設されている。
【0034】図3に示す、ケース部132の底部は、矩形の端子挿入孔1329(1329a,1329b)が一対形成されている。この各端子挿入孔1329a,1329bは、上記ターミナル収納孔1324a、1324bに収納されたターミナル1001の端子挿通孔1004に対して、後述する(バックカバー5bの)端子501a,501bが挿着できるようにするための孔である。
【0035】次に、蓋部131には、ケース部132に重ね合わされた時に、上記係止用突起1322a、1322bにそれぞれ係着する、略U字状の係着枠1311a、1311bが、左右側壁に一対形成されている。この係着枠1311a、1311bは、その下角部1314a、1314bが、上記ストッパ1323a、1323bにそれぞれ対向するように、上記係止用突起1322a、1322bに係着される。即ち、ストッパ1323a、1323bは、蓋部131が、下方へ過剰な押し込みがされないようにする役割を果たしている。
【0036】また、蓋部131の中央部には、凸部1313が設けられている。この凸部1313は、ケース部132の中央壁1328上方に形成された凹溝1326に挿着され、蓋部131の左右方向へのズレを防止するのに役立っている。尚、蓋部131が、ケース部132に係着されたときには、前側壁1327の上方に給電コード導出孔134が、一対形成されるようになっている。
【0037】上記構成のコネクタケース13の収納孔1324a、1324bに、第2給電コード2(2a、2b)のターミナル1001を収納し、蓋部131をケース部131に被せて係着すると、図2(B)の状態となる。
【0038】続いて、図4〜図8を参照して、本発明で使用するバックカバー5bの一実施形態の構成について説明する。バックカバー5bは、合成樹脂等で形成された略お椀状の部材であって、ランプボディ7の後背面に形成された、略円形の開口部15(図8参照)に係着される部材であって、第2給電コード2(白熱バルブやハロゲンバルブ等の光源の場合は、第1給電コード1)と電源コード9(図7参照)を接続する中継部材(コネクタ部材)である。
【0039】まず、図8に示す開口部15に対向する側505の内面には、符号Aで示すコネクタケース取付け部が、所定形状に凹設されているとともに、開口部15への嵌入部分となる、略円筒形の嵌入口507が突設されている。
【0040】この嵌入口507の前端部には、周方向に計4カ所の係止用突起506が外側方向に突設されている。この係止用突起506は、開口部15に形成されている計4カ所の切り欠き151(図8参照)に所定の位置でそれぞれ嵌入された後、バックカバー5aを周方向に所定角度回転させることで、開口部15に係着する構成となっている。
【0041】尚、この場合、バックカバー5bの嵌入口507の基部外周に形成された第1平坦部508は、開口部15の平坦部153に図示しないOリングを介して対向し、第1平坦部508のさらに外周に形成された第2平坦部509は、平坦部153の更に外周に突設された周端部152に、対向して定着する構成となっている。
【0042】次に、上記コネクタケース取付け部Aの細部構成を図4(B)を主に参照して説明する。まず、該取付け部Aは、中央壁5106で仕切られた、上方に開口する略四角柱状の凹部であって、その底部5104からは、端子501(501a,501b)が突設されている。
【0043】各端子501a,501bの外側には、内側壁5105から小凸壁5101a,5101bが、前記中央壁5106方向にそれぞれ突設され、各端子501a,501bの下方側には、内側壁5105から大凸壁5102a,5102bが中央壁5106方向にそれぞれ突設されている。
【0044】ここで、図4(B)の符号1330で示す仮想線は、コネクタケース取付け部Aの底部5104に定着した際の上記コネクタケース13の底部形状を表している。このことからもわかるように、コネクタケース13のケース部132に形成された上記逆付防止用凸部1321a、1321bは、上記大凸壁5102a,5102bと中央壁5106で囲まれて形成された逆付防止用溝5103a,5103bに挿着されている。
【0045】このような構成を採用することによって、作業者が、コネクタケース13をコネクタケース取付け部Aに上下逆方向で挿着しようとした場合には、逆付防止用凸部1321a、1321bが逆付防止用溝5103a,5103bに挿着されないため、速やかに逆付けであることが判別できるとともに、逆付けそのものを簡易に防止できることになる。尚、上記小凸壁5101a,5101bの先端部は、コネクタケース13の左右側壁に対向し、コネクタケース13を挿着する際のガイドの役割を果たしている。
【0046】続いて、主に図5、図6を参照して、バックカバー5bの後背面503の構成を説明すると、後背面503は、後方に湾曲して盛り上がった形状を有している。この後背面503からは、周方向等間隔(60°)に、更に後方に向けて補強板504が6枚、放射状に突設されている。
【0047】この補強板504に囲まれるようにして、電源コード9(図7参照)の端末に接続されるコネクタ8が挿着される部位となるコネクタ挿着部502が、所定形状に突設されている。
【0048】ここで、図7(A)、(B)を参照して、コネクタ挿着部502の構成を説明すると、コネクタ挿着部502は、コネクタケース取付け部Aに連設されて、電源コード9のコネクタ8の形状に適合する所定形状に形成された開口部5010を備えている。
【0049】この開口部5010の内側には、端子501a、501bが露出しており、この端子501a、501bに対して、コネクタ8内に収納された電源コード9の正負端末(図示せず)が接続されることになる。尚、図6、図7(B)に示す符号5011は、コネクタ8を係止するために設けられた係止孔である。図7に示すその他の符号は、図4〜図6に対応しているため、その説明を割愛する。
【0050】以上の説明に基づき、図9〜10を参照して、上記給電手段を適用した車両用灯具の実施形態を実施例に基づいて説明する。まず、図9は、いわゆる四灯式ヘッドランプ10の片側部分をランプボディ701の後背面側から見た図であり、図10は、同ヘッドランプ10の水平断面を示している。この四灯式ヘッドランプ10には、メインビーム(走行用ビーム)形成用バルブ16aとサブビーム(すれ違いビーム)形成用バルブ16bが並設されている。
【0051】灯室121に臨む光源16a(白熱バルブ、ハロゲンバルブ等)から直接導出されてバックカバー51に接続される第1給電コード101と、灯室122に臨む光源16b(放電バルブ)から導出する第1給電コード102と、この第1給電コード102に接続されたバラスト401(図11参照)を介してバックカバー52に接続される第2給電コード201が,配設されている。
【0052】尚、給電コード101、201のターミナルは、上記コネクタケース13に収納されて、バックカバー51,52にそれぞれ形成されたコネクタケース取付け部A’、A”に挿着され、バックカバー51,52のそれぞれの後頂部に形成された電源接続用のコネクタ装着部5021、5022には、コネクタ部材を介して図示しない電源に導通する電源コード91,92が導入されている。符号18は、灯室121,122内に配設され、エイミング機構によって傾動可能に支持されている可動式のリフレクタを表している。
【0053】ここで、エイミング機構の構成を簡略に説明すると、該機構は、ランプボディ701の背面壁に形成された図示しないスクリュー挿通孔を貫通して、前後方向水平に延出する左右一対のエイミングスクリューS1,S2と、リフレクタ18の背面上部領域に左右一対設けられたブラケット(図示せず)にそれぞれ嵌着されて、前記エイミングスクリューS1,S2にそれぞれ螺合するナット部材(図示せず)と、リフレクタ18の背面下部とランプボディ701間に介装されたオートレベリング用アクチュエータLMと、から構成されている。
【0054】上記構成により、リフレクタ18は、自動車の所定の重心位置移動検出センサ(図示せず)からの信号に基づいて、前後方向に延出する進退ロッド(図示せず)を進退させるように駆動するオートレベリング用アクチュエータLMによって、上下方向に傾動させられて、自動的にレベリング軸Lx周りに傾動し、リフレクタ18の光軸が車軸に対して一定となるように調整される。
【0055】また、エイミングスクリューS1、S2を回動操作することによって、符号Lyで示す垂直傾動軸周りに、リフレクタ18を傾動させることによって、リフレクタ18の光軸は、左右方向にも傾動調整される。尚、エイミング機構は、上記構成のものに限定するものではない。
【0056】ここで、符号14a、14bは、光源に取り付けられるコネクタを、符号19は、光源16bから出射される光をリフレクタ18で有効に反射させるために設けられたシェードを、また、符号20は、ランプボディ701に取り付けられた前面レンズを、それぞれ表している。
【0057】このように、本発明に係る車両用灯具は、オートレベリングおよびエイミング機構が配設されることによって、光源の後方領域がより狭小化し、作業が制限されるリフレクタ可動型のディスチャージヘッドランプには、特に好適である。
【0058】ここで、四灯式ヘッドランプ10を構成するサブビーム形成用バルブ16bの構成を、同バルブ16bを側面から見た図11に基づいて、詳しく説明する。サブビーム形成用バルブ16bは、図示するようにアークチューブから構成される放電バルブであって、バラスト401は、ランプボディ7011の外部に配置された構成となっている。
【0059】具体的に説明すると、前方に配設された前面レンズ20に係着されて、灯室122を形成するランプボディ701が設けられ、灯室122には、図示しないエイミング機構で傾動可能に支持された放電ランプ16bが、前面レンズ20側に向けて配設されるとともに、該放電ランプ16bの周辺には、該放電ランプ16bを囲むリフレクタ18と、放電ランプ16bから出射される光を前記リフレクタ18で、有効に反射させるために設けられたシェード19と、が設けられている。
【0060】放電ランプ16bの後方には、該放電ランプ16b基部の絶縁性ベース27にコネクタ14bが取り付けられている。このコネクタ14bの側面に突設されたコード接続部17からは、第1給電コード102が導出され、該第1給電コード102は、ランプボディ701下方に形成されたコード孔23を通って、ランプボディ701下面に係着された隔成部材22によって形成された空間21に配置されているバラスト401に接続されている。このバラスト401は、放電ランプ16bの図示しない点灯回路ユニット及びバラスト回路の両方が、内蔵された構成となっている。
【0061】バラスト401からは、第2給電コード201が、コード孔23を通って上方に導出されている。この第2給電コード201の端末は、ランプボディ701後頂部に形成された開口部に、Oリング30bを介して係着されているバックカバー52に設けられた端子501に対して、仮想線で示すコネクターケース13を介して、接続されている。
【0062】尚、符号25は、リフレクタ18とランプボディ701の隙間を隠す等の役割を果たすエクステンションリフレクタを、符号26は、放電ランプ16cを支持するための部材であって、絶縁性ベース27の前方に突出されたリードサポートを表している。
【0063】上記したように、光源ランプ16bの後方にコネクタ14bが取り付けられ、バラスト401がランプボディ701の外部に配設された構成の放電バルブ16bを採用する場合にも、本発明に係る車両用灯具を適用することができる。
【0064】次に、図12に基づいて、放電ランプを備えた車両用灯具における実施形態の変形例について説明する。放電ランプ161基部に設けられた絶縁ベース271の後方には、放電ランプ161に接続する点灯回路ユニット部24が取り付けられている。この点灯回路ユニット部24からは第1給電コード103が下方に導出され、ランプボディ702下方に形成されたコード孔231を通って、ランプボディ702下面に隔成部材221で形成された空間211に配置されているバラスト402に接続されている。
【0065】尚、本変形例におけるバラスト402は、図示しない点灯回路ユニットが点灯回路ユニット部24に内臓されている構成であるため、図示しないバラスト回路のみが内蔵された構成となっている。
【0066】このバラスト402からは、第2給電コード202がコード孔231を通って上方に導出されている。上方へ導出された第2給電コード202の端末は、点灯回路ユニット部24後方側に配設され、そして、ランプボディ702後頂部に形成された開口部にOリング301を介して係着されているバックカバー53に設けられた端子501に対して、仮想線で示すコネクターケース131を介して、接続されている。
【0067】上記変形例が示すように、放電ランプ161の後方に点灯回路ユニット部材及びその周辺部材29等が設けられ、放電ランプ161後方領域がより狭小になった構成及びバラスト402にはバラスト回路のみが内蔵された構成であっても、本発明に係る車両用灯具を適用することができる。
【0068】
【発明の効果】本願によって開示される発明によって奏される効果は以下の通りである。
(1)本発明に係る車両用灯具で採用されるバックカバーは、給電コードの端末と、電源に導通するコードの端末を接続する中継部材としての役割を果たすため、ランプボディ周辺領域での複雑な給電部材の配設作業を、大幅に簡略化できる。また、このバックカバーを介在させた給電手段は、広範囲な車両用灯具に適用できるので、ランプボディ後背面の設計の画一化にも貢献する。
【0069】特に、ランプボディ内部の灯室に、光源をからの出射光を反射する可動式リフレクタが設けられた構成の車両用灯具では、灯室内に可動式リフレクタが配設されることによって灯室又は光源後方の領域がより狭くなってしまうため、給電部材の配設作業が制限されることになることから、バックカバーを介して、給電コードと電源コードとを接続する手段がより効果的となる。
【0070】(2)給電コードの端末に、いわゆる旗型ターミナルを設けることによって、給電コードをバックカバーへ延設し、接続し易すくなるので、給電部材の配設作業をより効率化できる。
【0071】(3)給電コードの端末をコネクタケースに収納して、バックカバーの所定の端子に接続することにより、給電コードの正負端末のそれぞれについて計2度必要であった、バックカバーの正負端子への接続作業を、一度に集約することが可能となるため、給電部材の配設作業をより効率化、簡易化できる。また、給電コードの端末に設けられたターミナルが外部に露出することはないので、ファィアハザード対策としても有効となる。
【0072】(5)給電コードの端末とバックカバーの端子が逆接続されないように、コネクタケースとバックカバーの形態を工夫することによって、逆接続を簡易に、未然に防止でき、ファィアハザード対策としても有効となる。即ち、コネクタケースを構成するケース外壁に、逆接続防止用部位が設けられるとともに、バックカバーに前記逆接続防止用部位が挿着される領域を形成することによって、コネクタケースを逆方向でバックカバーに挿着しようとした場合、逆付防止用部位が、バックカバーの所定の領域に挿着されないため、逆付けそのものを確実に防止できるだけでなく、作業者が速やかに逆付けであることを判別することができるようになるので、作業性向上にも資する。
【出願人】 【識別番号】000001133
【氏名又は名称】株式会社小糸製作所
【出願日】 平成11年3月3日(1999.3.3)
【代理人】 【識別番号】100087826
【弁理士】
【氏名又は名称】八木 秀人
【公開番号】 特開2000−251511(P2000−251511A)
【公開日】 平成12年9月14日(2000.9.14)
【出願番号】 特願平11−56184