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【発明の名称】 前照灯
【発明者】 【氏名】遠藤 有義

【要約】 【課題】コード間の距離の確保。複数本のコードの束ね。屈曲。

【解決手段】フレキシブル性の材質からなり、高電圧用コード30が挿通される第1挿通孔と、低電圧用コード31及びバルブ検出用コード32が挿通される第2挿通孔42とが、それぞれ近接された状態で設けられているチューブ体4を使用する。この結果、近接された第1挿通孔41と第2挿通孔42とにより、高電圧用コード30と低電圧用コード31及びバルブ検出用コード32との間の距離を近くに確保できる。第2挿通孔42中に低電圧用コード31及びバルブ検出用コード32を挿通させることにより、複数本のコードを束ねることができる。フレキシブル性の材質を使用することにより、高電圧用コード30及び低電圧用コード31及びバルブ検出用コード32を屈曲させることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 光源としての放電灯と、前記放電灯が取り付けられ、かつ、放電時のノイズを吸収するノイズフィルタが内蔵されたソケットと、前記放電灯を点灯する放電灯点灯回路装置と、前記放電灯点灯回路装置と前記ソケットとの間に接続された高電圧用コード及び低電圧用コードと、前記高電圧用コード及び前記低電圧用コードが挿通されたチューブ体と、を備えた前照灯において、前記チューブ体は、フレキシブル性の材質からなり、前記高電圧用コードが挿通される第1挿通孔と、前記低電圧用コードが挿通される第2挿通孔とが、それぞれ近接された状態で設けられている、ことを特徴とする前照灯。
【請求項2】 前記チューブ体は、前記第1挿通孔と前記第2挿通孔とを結ぶ方向の長さが大であり、前記方向に対して直交する方向の長さが小である、ことを特徴とする請求項1に記載の前照灯。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車用前照灯等の光源として放電灯が使用されている前照灯に係り、特に高電圧用コードと低電圧用コードとの間の距離を近くに確保でき、また、複数本のコードを束ねることができ、さらに、高電圧用コード及び低電圧用コードを屈曲させることができる前照灯に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の前照灯は、一般に、灯室を画成するランプハウジング及びレンズと、前記灯室内に配設された光源としての放電灯(メタルハライドランプ等の高圧金属蒸気放電灯、高輝度放電灯(HID)等)と、前記放電灯からの光を前記レンズ側に反射させるリフレクタと、前記放電灯が取り付けられ、かつ、放電時のノイズを吸収するノイズフィルタが内蔵されたソケットと、前記放電灯を点灯する放電灯点灯回路装置と、前記放電灯点灯回路装置と前記ソケットとの間に接続された高電圧用コード及び低電圧用コードと、前記高電圧用コード及び前記低電圧用コードが挿通されたチューブ体と、を備える。
【0003】前記放電灯点灯回路により、前記放電灯を点灯させると、この放電灯が放電作用で発光し、その放電灯からの光がリフレクタで反射され、その反射光がレンズを経て外部に所定の配光パターンで照射される。この放電灯を使用した前照灯は、ハロゲンランプ等の白熱灯を使用した前照灯と比較して、輝度が大で、耐久性が大で、小電力で済む等の優れた作用を有する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の前照灯としては、例えば、特開平5−38975号公報、特開平6−113420号公報、特開平9−298381号公報、特開平10−208505号公報等に記載のものがある。
【0005】本発明は、上述の前照灯の改良に係り、その目的とするところは、高電圧用コードと低電圧用コードとの間の距離を近くに確保でき、また、複数本のコードを束ねることができ、さらに、高電圧用コード及び低電圧用コードを屈曲させることができる前照灯を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の目的を達成するために、フレキシブル性の材質からなり、高電圧用コードが挿通される第1挿通孔と、低電圧用コードが挿通される第2挿通孔とが、それぞれ近接された状態で設けられているチューブ体を使用したことを特徴とする。
【0007】この結果、本発明の前照灯においては、近接された第1挿通孔と第2挿通孔とにより、高電圧用コードと低電圧用コードとの間の距離を近くに確保できる。また、第2挿通孔中に低電圧用コードやその他のコードを挿通させることにより、複数本のコードを束ねることができる。さらに、フレキシブル性の材質を使用することにより、高電圧用コード及び低電圧用コードを屈曲させることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の前照灯の一実施形態を添付図面を参照して説明する。この例は、自動車用前照灯としてのプロジェクタ型ヘッドランプについて説明する。なお、図面中、図面の読解上ハッチングを省略してある部分がある。
【0009】この実施形態における本発明の前照灯は、図3に示すように、ランプハウジング1及びレンズ10及びバックカバー11により灯室12が画成形成されている。この灯室12内には、リフレクタ13及び集光レンズ14及びシェード15がフレーム16を介して配置されている。
【0010】このリフレクタ13には、光源としての放電灯2が着脱可能に取り付けられている。この放電灯2には、ソケット20が着脱可能に取り付けられている。このソケット20には、放電時のノイズを吸収するノイズフィルタ(図示せず)が内蔵されている。
【0011】一方、ランプハウジング1には、放電灯2を点灯する放電灯点灯回路装置3が設けられている。この放電灯点灯回路装置3と前記ソケット20との間には、高電圧用コード30及び低電圧用コード31及びバルブ検出用コード32が接続されている。この高電圧用コード30及び低電圧用コード31及びバルブ検出用コード32は、チューブ体4中にそれぞれ挿通されている。
【0012】前記チューブ体4は、フレキシブル性の材質、この例では、スポンジからなり、前記高電圧用コード30が挿通される第1挿通孔41と、前記低電圧用コード31及び前記バルブ検出用コード32が共に挿通される第2挿通孔42とが、それぞれ近接された状態で設けられている。特に、この例におけるチューブ体4は、図2に示すように、断面めがね形状(繭玉形状)をなし、前記第1挿通孔41と前記第2挿通孔42とを結ぶ方向(図2中破線矢印方向)の長さが大であり、前記方向に対して直交する方向(図2中の実線矢印方向)の長さが小である。
【0013】この実施の形態における本発明の前照灯は、以上の如き構成からなり、以下その作用について説明する。まず、放電灯点灯回路装置3を介して放電灯2を点灯すると、放電灯2からの光はリフレクタ13で反射され、その反射光はリフレクタ13の第2焦点(図示せず)に集光され、かつ第2焦点を通って拡散され、さらにシェード15及び集光レンズ14を経て前方に照射され、その照射光が所定の配光パターンのロービーム又はハイビームとして前方に照射される。
【0014】そして、この実施形態における本発明の前照灯は、チューブ体として、例えばスポンジ等のフレキシブル性の材質からなり、高電圧用コード30が挿通される第1挿通孔41と、低電圧用コード31及びバルブ検出用コード32がそれぞれ挿通される第2挿通孔42とが、それぞれ近接された状態で設けられているチューブ体4を使用するものである。
【0015】この結果、この実施形態における本発明の前照灯は、チューブ体4の近接された第1挿通孔41と第2挿通孔42とにより、高電圧用コード30と低電圧用コード31及びバルブ検出用コード32との間の距離を近くに確保できるので、この高電圧用コード30と低電圧用コード31との間が近くなると、浮遊容量が増大し、高圧パルスの減衰を防止でき、高電圧パルスが低下せずに、放電灯2に印加できる。
【0016】また、この実施形態における本発明の前照灯は、チューブ体4の第2挿通孔42中に低電圧用コード31及びバルブ検出用コード32を挿通させることにより、複数本のコード、この例では、2本のコード31、32を束ねることができるので、灯室12内において、コード31、32がばらばらにならず、配線位置を規制でき、組み立て配線が向上する。
【0017】さらに、この実施形態における本発明の前照灯は、チューブ体4にスポンジ等のフレキシブル性の材質のものを使用することにより、高電圧用コード30及び低電圧用コード31及びバルブ検出用コード32を屈曲させることができるので、灯室12内における配線レイアウト条件に対しての規制が少なくて済む。特に、この実施形態のように、断面めがね形状をなすチューブ体4を使用することにより、図2に示すように、第1挿通孔41と第2挿通孔42とを結ぶ方向への屈曲は困難であるが、この方向に対して直交する方向への屈曲は容易である。
【0018】さらにまた、この実施形態における本発明の前照灯は、チューブ体4の第1挿通孔41中に高電圧用コード30が、また、第2挿通孔42中に低電圧用コード31及びバルブ検出用コード32がそれぞれ挿通されているので、コード30、31、32同士が捩れたりするのを防止できる。従って、灯室12内のうち、手の届かない箇所のコード30、31、32配線においては、コード30、31、32同士が捩れるのを防止できる。しかも、チューブ体4を介してコード30、31、32に直接手や指が触れることがないので、安全性が大である。
【0019】なお、上述の実施形態においては、自動車用前照灯としてのプロジェクタ型ヘッドランプの例について説明したが、本発明の前照灯は、その他の前照灯、例えば鉄道車両用前部標識灯、リニアモーターカーの前部標識灯等の光源として放電灯が使用されている前照灯にも適用できる。
【0020】また、上述の実施形態においては、第2挿通孔42中に低電圧用コード31と共にバルブ検出用コード32を挿通させたものであるが、このバルブ検出用コード32の他に、フェイルセーフ用コード(放電灯2がソケット20から万が一外れてしまった時に、高電圧用コード30に高電圧が流れないように構成されたフェイルセーフ機構のコード)等を挿通しても良い。
【0021】さらに、上述の実施形態においては、チューブ体4の断面形状がめがね形状をなしているが、本発明の前照灯に使用されるチューブ体の断面形状は特に限定されない。しかも、チューブ体4としては、スポンジ等を使用したが、その他のフレキシブル性の材質のものを使用しても良い。
【0022】
【発明の効果】以上から明らかなように、本発明の前照灯は、近接された第1挿通孔と第2挿通孔とにより、高電圧用コードと低電圧用コードとの間の距離を近くに確保できる。また、第2挿通孔中に低電圧用コードやその他のコードを挿通させることにより、複数本のコードを束ねることができる。さらに、フレキシブル性の材質を使用することにより、高電圧用コード及び低電圧用コードを屈曲させることができる。
【出願人】 【識別番号】000000136
【氏名又は名称】市光工業株式会社
【出願日】 平成11年3月2日(1999.3.2)
【代理人】 【識別番号】100059269
【弁理士】
【氏名又は名称】秋本 正実
【公開番号】 特開2000−251506(P2000−251506A)
【公開日】 平成12年9月14日(2000.9.14)
【出願番号】 特願平11−54272