| 【発明の名称】 |
車輌用灯具の装飾部材及びその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】水戸部 敏昭
【氏名】相川 信治
【氏名】中村 浩一
【氏名】間部 三千広
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| 【要約】 |
【課題】灯具ボディと反射鏡との間の隙間を覆うなどして灯具を前方から見た場合の見栄えを良くするために配設されるエクステンションの表面に、金属調の文字やマークを表現するする場合であっても、金属調の文字やマークの部分が剥がれ落ちたり消えたりすることがないようにする。
【解決手段】エクステンション1にアルミニウム蒸着を施してアルミニウム蒸着面3を形成し、このアルミニウム蒸着面3の上に文字、マークを型取ったシール9を貼り、このシール9が貼られた部分を含むアルミニウム蒸着面3の上からさらにメタリック塗装5を施し、シール9を剥すことによりメタリック塗装部4の中にアルミニウム蒸着面3が露出した領域から成る金属調の文字、マーク6を形成する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 前面レンズの内側に配設され、下地に金属蒸着された反射面を形成して反射面の一部を反射部にするとともに、反射面の他の部分にはさらに塗装が施されて塗装部になっている車輌用灯具の装飾部材において、上記塗装部中に、非塗装部を形成することによって下地の上記反射面を露出させた領域から成る文字、マークを形成したことを特徴とする車輌用灯具の装飾部材。 【請求項2】 装飾部材の曲面部に文字、マークを表現したことを特徴とする請求項1に記載の車輌用灯具の装飾部材。 【請求項3】 先ず、装飾部材に金属蒸着を施して反射面を形成し、次に、上記反射面の上に文字、マークを型取ったシールを貼り、次に、上記シールが貼られた部分を含む反射面の上からさらに塗装を施し、次に、上記シールを剥すことにより塗装部中に上記反射面が露出した領域から成る文字、マークを形成することを特徴とする車輌用灯具の装飾部材の製造方法。 【請求項4】 装飾部材の曲面部に文字、マークを表現することを特徴とする請求項3に記載の車輌用灯具の装飾部材の製造方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、主に自動車用の灯具において、灯具ボディと反射鏡との間の隙間を覆うなどして灯具を前方から見た場合の見栄えを良くするために配設されるエクステンションと呼ばれる装飾部材に関するものである。詳しくは、このようなエクステンションの表面に鮮明で見栄えの良い金属調の文字やマークを表現することによって自動車用の灯具におけるデザイン的効果を一層高めようとしたものであり、具体的にはこのような金属調の文字やマークが剥がれ落ちたり、消えたりすることがないようにする技術に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、灯具の前方から見た見栄えを良くするために配設されるエクステンションと呼ばれている装飾部材の表面に金属調の文字やマークを表現する際は、塗装された面の上に金属調の文字やマークを印刷したシールを貼り付けていた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところが、上記したように金属調の文字やマークを印刷したシールを貼り付ける方法だと、シールが剥がれ落ちてしまうという問題があった。なぜなら、内部に光源を有し前面はレンズで覆われている自動車用の灯具の場合には、シールが貼られているエクステンションがきわめて高温になる。また、点灯時と非点灯時におけるシールとエクステンションの素材の違いにもとづく熱膨張率の差などによっても、シールが剥がれ易くなるからである。特に、エクステンションの曲面部に金属製のシールを曲面に合わせ曲げて貼った場合は、曲げられて貼られたシールには常に強い応力がかかり、したがってシールの端の方から剥がれてしまい易い。 【0004】そこで、本発明は、上記した問題点を克服し、エクステンションと呼ばれている自動車用灯具の装飾部材の表面に、金属調の文字やマークを表現するする場合であっても、金属調の文字やマークの部分が剥がれ落ちたり消えたりすることがないようにすることを課題とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記した課題を解決するために、本発明車輌用灯具の装飾部材は、塗装部の中に、非塗装部を形成することによって下地の反射面を露出させた領域から成る文字、マークを形成したものであり、本発明車輌用灯具の装飾部材の製造方法は、先ず、装飾部材に金属蒸着を施して反射面を形成し、次に、反射面の上に文字、マークを型取ったシールを貼り、次に、シールが貼られた部分を含む反射面の上からさらに塗装を施し、次に、シールを剥すことにより塗装部中に反射面が露出した領域から成る文字、マークを形成したのである。 【0006】従って、本発明車輌用灯具の装飾部材及びその製造方法にあっては、塗装部の中の金属調の文字やマークは下地の反射面が露出しているだけのものであるから、塗装された面の上に文字やマークを印刷したシールを貼る場合のように、シールが剥がれ落ちる心配が全くない。 【0007】 【発明の実施の形態】以下に、本発明車輌用灯具の装飾部材及びその製造方法の実施の形態を添付図面に従って説明する。 【0008】各図面に示されたものは本発明を自動車用前照灯のエクステンションに適用したものである。 【0009】図1に示すエクステンション1は、図示しない灯具ボディと反射鏡との間の隙間を覆うなどして灯具を前方から見た場合の見栄えを良くするために配設される装飾部材である。 【0010】図1に示すように、前方から見たエクステンション1の全体形状は、角が丸みを帯びた略四角形状をしており、アルミニウム蒸着部2とメタリック塗装部3とから成る。 【0011】アルミニウム蒸着部2はアルミニウム蒸着面3から成っていて、図示しない光源からの光を灯具の前方へ向けて反射する。 【0012】メタリック塗装部4はアルミニウム蒸着面3の上にメタリック塗装5を施した部分であり、灯具を前方から見た場合のデザイン的効果を高めるものである。 【0013】メタリック塗装部4の中に金属調の文字(マーク)6が表現されている。図1及び図2に示すように、金属調の文字6は、文字の形をした部分だけメタリック塗装5をやり残すことにより、下地のアルミニウム蒸着面3が文字の形をした部分だけ露出するようにしたものである。 【0014】金属調の文字6は、図1及び図2に示すように、エクステンション1の周縁部に近い部分であって表面が曲面になっている部分に形成されている。 【0015】エクステンション1の前面側は、全体の形状がエクステンション1と同じように略四角形状をした前面レンズ7で覆われている(図1参照)。 【0016】前面レンズ7には、ほとんど素通しに近いレンズを用いている(図1参照)。エクステンション1のメタリック塗装部4に形成した金属調の文字6を前面レンズ7を通して灯具の前方からはっきり見ることができなければ、メタリック塗装部4にわざわざデザイン的効果を狙って金属調の文字を形成する意味がなくなるからである。 【0017】しかして、上述した自動車用前照灯のエクステンション1のメタリック塗装部4に表現される金属調の文字(マーク)6は、次のようにして形成される。なお、図3乃至図9は金属調の文字6の形成方法を順を追って説明するための概略図である。 【0018】先ず、マスキングシール8をあらかじめ用意しておく。 【0019】マスキングシール8は、文字やマークの形状をしているシール9の裏面がシール接着剤10を介して離型紙11に貼られているとともにシール9の表面はアプリ接着剤12を介してアプリケーションフィルム13に貼られているものである(図3参照)。 【0020】それから、上記のシール9が貼られることになるエクステンション1(ワーク)については、先ずその表面全体にわたりアルミニウム蒸着を施しアルミニウム蒸着面3を形成しておく(図4参照)。 【0021】次に、あらかじめ用意しておいた上記マスキングシール8について、先ず離型紙11だけを剥がす(図5参照)。 【0022】この場合、シール接着剤10によるシール9と離型紙11との結合力は弱く、アプリ接着剤12によるシール9とアプリケーションフィルム13との結合力の方が強いので、アプリケーションフィルム13を離型紙11から離す方向へ向けて引っ張ると、シール9はアプリケーションフィルム13に貼られたままの状態で離型紙11から剥がされる。 【0023】なお、シール接着剤10によるシール9と離型紙11との結合力が弱いのは、シール接着剤10が離型紙11から簡単に剥がれるためであるから、離型紙11を剥がした場合、シール接着剤10は離型紙11から剥がれたシール9の方にそのまま付着している(図5参照)。 【0024】次に、このようにして離型紙11から剥がされたマスキングシール8を、こんどはエクステンション1(ワーク)に形成されたアルミニウム蒸着面3(図4参照)上に貼り付け、次いでアプリケーションフィルム13だけを引っ張って剥がす(図6参照)。 【0025】この場合、シール接着剤10によるシール9とエクステンション1(ワーク)のアルミニウム蒸着面3との結合力はかなり強く、こんどはアプリ接着剤12によるシール9とアプリケーションフィルム13との結合力の方が弱いので、アプリケーションフィルム13をエクステンション1(ワーク)から離す方向へ向けて引っ張ると、こんどはアプリケーションフィルム13だけがシール9から剥がれ、シール9はエクステンション1(ワーク)のアルミニウム蒸着面3に貼られたまま残る。 【0026】なお、アプリ接着剤12はアプリケーションフィルム13からよりもシール9からの方が剥がれ易いので、アプリケーションフィルム13をシール9から剥がした場合、アプリ接着剤12はアプリケーションフィルム13の方に付着する。したがって、シール9の上面はむき出しになっている(図6参照)。 【0027】次に、このようにして文字やマークを型取ったシール9が貼り付けられたエクステンション1(ワーク)のアルミニウム蒸着面3上にメタリック塗装5を施す(図7参照)。 【0028】この場合、アルミニウム蒸着面3に貼り付けられているシール9の上面は上述したようにむき出しになっているので、シール9が貼り付けられている部分について見れば、メタリック塗装5はシール9の上面に施されることになる(図7参照)。 【0029】次に、常温風乾燥によってメタリック塗装された面を仮乾燥させた後、セロファンテープ14をシール9上面のメタリック塗装された面に貼り付け、次いでセロファンテープ14を引っ張って剥がす(図8参照)。 【0030】この場合、セロファンテープ14の接着力はきわめて強いので、セロファンテープ14とシール9のメタリック塗装面との結合力もきわめて強い。そのため、シール接着剤10によるシール9とエクステンション1(ワーク)のアルミニウム蒸着面3との結合力の方が弱いので、セロファンテープ14をエクステンション1(ワーク)から離す方向へ向けて引っ張ると、上面がメタリック塗装されたシール9は、そのメタリック塗装面がセロファンテープ14に貼られたままの状態でエクステンション1(ワーク)のアルミニウム蒸着面3から剥がされる。 【0031】なお、シール接着剤10はシール9からよりもエクステンション1(ワーク)のアルミニウム蒸着面3からの方が剥がれ易いので、シール9をエクステンション1(ワーク)のアルミニウム蒸着面3から剥がした場合、シール接着剤10はシール9の方に付着する。そのため、文字やマークを型取ったシール9が張り付けられていた部分はアルミニウム蒸着面3がむき出しになる(図8参照)。したがって、エクステンション1のメタリック塗装部4の中に金属調の文字やマーク6が表現されることになる(図9参照)。 【0032】そして、最後に、エクステンション1(ワーク)を乾燥炉内に入れてメタリック塗装された面の本乾燥を行うことにより処理が終了する。 【0033】以上のようにして、エクステンション1のメタリック塗装部4の中に、塗装し残すことによって下地のアルミニウム蒸着面3が露出している領域から成る文字(マーク)6が形成される(図9参照)。 【0034】この場合、メタリック塗装部4の下地としてはアルミニウム蒸着面3が形成されていて、このアルミニウム蒸着面3が露出することになるので、露出している部分は金属調に光って見える。したがって、メタリック塗装部4中に金属調の文字(マーク)6を形成することができる(図9参照)。 【0035】なお、上記した実施の形態において示した各部の具体的な形状乃至構成は、本発明を実施するに当たっての具体化のほんの一例を示したものにすぎない。したがって、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならない。 【0036】 【発明の効果】以上に記載したところから明らかなように、本発明車輌用灯具の装飾部材は、前面レンズの内側に配設され、下地に金属蒸着された反射面を形成して反射面の一部を反射部にするとともに、反射面の他の部分にはさらに塗装が施されて塗装部になっている車輌用灯具の装飾部材において、塗装部中に、非塗装部を形成することによって下地の反射面を露出させた領域から成る文字、マークを形成したことを特徴とし、本発明車輌用灯具の装飾部材の製造方法は、先ず、装飾部材に金属蒸着を施して反射面を形成し、次に、反射面の上に文字、マークを型取ったシールを貼り、次に、シールが貼られた部分を含む反射面の上からさらに塗装を施し、次に、シールを剥すことにより塗装部中に反射面が露出した領域から成る文字、マークを形成することを特徴とする。 【0037】従って、本発明車輌用灯具の装飾部材及びその製造方法にあっては、装飾部材の塗装部中に形成された金属調の文字やマークは、下地の金属蒸着された反射面が露出し見えているものであるから、塗装部の上に金属調の文字やマークを印刷したシールを貼る場合のように、シールが剥がれ落ちる心配が全くない。 【0038】請求項2と請求項4に記載した発明にあっては、貼り付けられたシールに応力がかかりやすい装飾部材の曲面部に文字やマークを形成することにしているが、かかる部分に文字やマークを印刷したシ−ルを貼らなくても済むので、かかる部分にも簡単に金属調の文字やマークを表現することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001133 【氏名又は名称】株式会社小糸製作所
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| 【出願日】 |
平成11年2月18日(1999.2.18) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100069051 【弁理士】 【氏名又は名称】小松 祐治
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| 【公開番号】 |
特開2000−243109(P2000−243109A) |
| 【公開日】 |
平成12年9月8日(2000.9.8) |
| 【出願番号】 |
特願平11−40347 |
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