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【発明の名称】 車輌灯具用レンズ
【発明者】 【氏名】秋山 一夫

【氏名】杉山 富士彦

【氏名】西崎 昌彦

【要約】 【課題】見栄え及び指触感、すなわち、指で触ったときの感触を良好にすることを課題とする。

【解決手段】複数の部分レンズ2、3が溶着により一体に形成された車輌灯具用レンズ1であって、互いに溶着された部分レンズの少なくとも一方のものの境界部側の表面3b、4aを境界に近づくに従って後方に変位するようにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数の部分レンズが溶着により一体に形成された車輌灯具用レンズであって、互いに溶着された部分レンズの少なくとも一方のものの境界部側の表面を境界に近づくに従って後方に変位するようにしたことを特徴とする車輌灯具用レンズ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規な車輌灯具用レンズに関する。詳しくは、見栄え及び指触感を良好にする技術に関する。
【0002】
【従来の技術】車輌灯具用レンズには複数の部分レンズを溶着により一体化したものがある。例えば、いわゆるコンビネーションランプに使用するレンズなどがある。
【0003】例えば、図2に示すように、部分レンズaと部分レンズbとを溶着により一体化する場合、双方から溶着脚c、dを突設し、これら溶着脚c、dを相手方の部分レンズa又はbに当接した状態で溶着するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、溶着時の治具の精度や位置決め精度の問題等種々の原因により、部分レンズaとbとが、図2に示すように、ずれて溶着されてしまうことがある。すると、境界部eにおいて段差fが生じ、見栄えが悪く、また、指で触ったときの感触が悪いという問題がある。
【0005】そこで、本発明は、見栄え及び指触感、すなわち、指で触ったときの感触を良好にすることを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明車輌灯具用レンズは、上記した課題を解決するために、互いに溶着された部分レンズの少なくとも一方のものの境界部側の表面を境界に近づくに従って後方に変位するようにしたものである。
【0007】従って、本発明車輌灯具用レンズにあっては、互いに溶着された部分レンズ同士にずれが生じたとしても、正面側から見て元々窪みのある部分でのずれであるので、視覚的に目立たず、また、指で触っても、元々の窪みの方が与えるインパクトが強く、上記ずれをほとんど感じさせることがない。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、本発明車輌灯具用レンズの実施の形態を添付図面を参照して説明する。なお、図示した実施の形態は2つの部分レンズを溶着により一体化した車輌灯具用レンズ1について適用したものである。
【0009】車輌灯具用レンズ1は、2つの部分レンズ2と3とが溶着により一体化して成るものである。溶着の手段は特に問うものではない。
【0010】部分レンズ2の接合端部、すなわち、部分レンズ3と溶着される側の端部に表面2aと連続し部分レンズ方へと突出した溶着脚4が突設されている。そして、該溶着脚4の部分レンズ3との境界部5側端部の表面4aは境界部5に行くに従って後方へ変位する傾斜面とされている。
【0011】また、部分レンズ2の接合端部には、後方へ突出した接合脚6が形成されている。
【0012】もう一方の部分レンズ3の接合端部には後方へ突出した接合脚7が形成され、該接合脚7の後端寄りの部分から部分レンズ2の方へ突出した溶着脚8が形成されている。そして、該溶着脚8の突出量P8(溶着前の溶着脚8の形状を図1に2点鎖線で示す)は表面側に位置している部分レンズ2の溶着脚4の突出量P4よりかなり大きくなっている。
【0013】また、部分レンズ3の表面3aのうち境界部5側端部3bは境界部5に行くに従って後方へ変位する傾斜面とされている。
【0014】そして、上記2つの部分レンズ2、3を溶着、例えば、振動溶着法により溶着するには、先ず、互いの接合端部が当接される。すなわち、部分レンズ3の溶着脚8の先端面が部分レンズ2の接合脚6に当接される。
【0015】そして、一方又は双方の部分レンズ2、3に振動が与えられ、部分レンズ3の溶着脚8と部分レンズ2の接合脚6の互いに接触している部分が溶融して一体化していく。そして、部分レンズ2の溶着脚4が部分レンズ3の接合端面に当接した直後に振動が解除され、溶着脚4及び部分レンズ3のうち該溶着脚4が当接していた部分は僅かに溶融した状態となる。
【0016】上記のようにして溶着された部分レンズ2と3との境界部5には2つの傾斜面3b、4aによって窪み、すなわち、断面V字状の溝9が形成される。
【0017】上記車輌灯具用レンズ1にあっては、溶着により接合された2つの部分レンズ2と3との間にV字状の溝9が形成されるので、部分レンズ2と3との間に前後に多少のずれがあっても、上記V字溝9によって視覚的に目立つことが無く、また、部分レンズ2と3を境界部5を横断するように指でなぞったとしても、指に与える感触はV字溝9の方がはるかに大きく、部分レンズ2と3との間の僅かなずれなどほとんど感じることがない。
【0018】なお、上記車輌灯具用レンズ1にあっては、部分レンズ2、3の接合端部に傾斜面4a、3bを形成したが、該部分はアール(R)面としても良い。
【0019】また、傾斜面又はアール(R)面は部分レンズ2、3の双方に形成する必要はなく、少なくとも、部分レンズ2、3のどちらか一方に形成すれば、その目的を達成することができる。ただ、部分レンズ2、3の双方に傾斜面又はアール(R)面を形成した方が見栄えがより良好になり、また、指触感も良好となる。
【0020】さらに、上記実施の形態においては、2つの部分レンズを溶着により一体化した車輌灯具用レンズ1を例として示したが、本発明は3つ以上の部分レンズを溶着により一体化した車輌灯具用レンズにも適用可能であることは勿論である。
【0021】なお、上記した実施の形態において示した各部の形状及び構造は、何れも本発明を実施するに際して行う具体化のほんの一例を示したものに過ぎず、これらによって、本発明の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならないものである。
【0022】
【発明の効果】以上に記載したところから明らかなように、本発明車輌灯具用レンズは、複数の部分レンズが溶着により一体に形成された車輌灯具用レンズであって、互いに溶着された部分レンズの少なくとも一方のものの境界部側の表面を境界に近づくに従って後方に変位するようにしたことを特徴とする。
【0023】従って、本発明車輌灯具用レンズにあっては、互いに溶着された部分レンズ同士にずれが生じたとしても、正面側から見て元々窪みのある部分でのずれであるので、視覚的に目立たず、また、指で触っても、元々の窪みの方が与えるインパクトが強く、上記ずれをほとんど感じさせることがない。
【出願人】 【識別番号】000001133
【氏名又は名称】株式会社小糸製作所
【出願日】 平成11年2月22日(1999.2.22)
【代理人】 【識別番号】100069051
【弁理士】
【氏名又は名称】小松 祐治
【公開番号】 特開2000−243108(P2000−243108A)
【公開日】 平成12年9月8日(2000.9.8)
【出願番号】 特願平11−42781