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【発明の名称】 ホリゾントライト
【発明者】 【氏名】大河原 隆夫

【要約】 【課題】筐体本体とフィルタホルダ枠とを一体的に成型することにより、製造工程を容易にし且つ製造工程数を削減して製造コストの低コスト化を図る。

【解決手段】本発明のホリゾントライト20は、筐体21とフィルタホルダ枠部22とが一体的に成型されたもので、組み立てる場合には、この一体成型された筐体21内部に反射板15とランプ12とが取り付けらる。また筐体背面には、吸気口としてのスリット21a,排気口としての貫通口21bが設けられ、フィルタホルダ枠部22の底面には、吸気口スリット24a,24b及びL字型部材23が設けられている。よってランプ12や筐体内の気体を効率良く冷却できるで、色フィルタ17の色落ちを防止し、最適な照明性能が得られるとともに、一体成型構造の採用により、部品点数の削減、製造工程の簡素化及び工程数の削減が可能となり、結果として製造コストを大幅に低減することが可能となる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 照明光源を装着するソケットが内部に取り付けられた筐体と、前記照明光源からの光を反射する反射板が取り付けられ、該反射板を介して投射された照明光を透過する色フィルタを収容するために枠状に形成されたフィルタホルダ枠とにより構成された別体構造のホリゾントライト装置において;前記筐体と前記フィルタホルダ枠とを一体的に成型するとともに、成型した筐体内部に前記反射板を取り付けたことを特徴とするホリゾントライト。
【請求項2】 照明光源と;前記照明光源を装着するソケットが内部に取り付けられ、前記照明光源からの光を反射する反射板を内装するとともに、該反射板からの照明光を投射するための開口を有して形成された筐体と;前記筐体と一体的に成型され、前記反射板を介して投射された照明光を透過する色フィルタを収容するための枠状に形成されたフィルタホルダ枠と;を具備したことを特徴とするホリゾントライト。
【請求項3】 前記筐体の背面に、筐体内部の外気を排気するための複数の排気口と、筐体内に外気を取り込むための複数の吸気口とを設けるとともに、前記フィルホルダ枠の底面には、外気を取り込むための吸気口スリットと、前記照明光源からの直接光と前記反射板からの反射光とを遮光する遮光板とをそれぞれ受けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のホリゾントライト。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する分野】本発明は、舞台やスタジオ等における背景壁面を照明する照明装置としてのホリゾントライトに関し、特に部品点数を削減すると共に製造工程を簡易化することで全体的なコストの低減化を可能にしたホリゾントライトに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、舞台やスタジオ等の背景壁面(ホリゾント面ともいう)を照明する照明装置としては、一般にホリゾントライトが用いられている。このようなホリゾントライトは、通常、照明の明るさを制御する調光装置の操作によって、使用目的(シーン)に応じた最適な明るさとなるように調整される。これにより、その背景壁面上には、シーンに応じた最適な明るさや色合いのある照明光が得られることで、舞台やスタジオでの催しをより一層効果的に演出することが可能となる。
【0003】このようなホリゾントライトには、前記背景壁面を上方向から照明するアッパーホリゾントライト(UHともいう)と、下方向から照明するロアーホリゾントライト(LHともいう)とがある。このような各種のホリゾントライトを用いた舞台用、スタジオ用等の照明システムを図3に示す。
【0004】図3に示す照明システムでは、舞台、あるいはスタジオ等の背景側の壁にホリゾントライトからの照明を投影するのに好適なホリゾントシートが設けられ、このホリゾントシートの背景壁面に向かって、複数のアッパーホリゾントライト10aやロアーホリゾントライト10bからの照明光が照射される。
【0005】アッパーホリゾントライト10aは、図示しないフックを介して天井から垂下されたライト吊り下げ用のバトン2に固定されることで、所定位置に設置される。一方、ロアーホリゾントライト10bは、舞台、あるいはスタジオ等の床が前記ホリゾント面近傍で窪んで形成されるピットと俗に呼ばれる箇所の所定位置に設置している。
【0006】これらのホリゾントライト10a,10bは、それぞれ本体に装着されたフィルタホルダによってR・G・Bの各種異なる色フィルタが取れ付けられており、このR・G・Bの色順序で併設されるようになっている。これにより、各ホリゾントライトの照明光源の明るさを調整することにより、背景壁面、つまり、ホリゾント面が、そのシーンに応じた照明状態(例えば夕焼けシーンのような照明状態)となるように投影することができ、より一層の演出効果が得られるようになっている。
【0007】図4は上記ホリゾントライトの一例を示す構成図である。この図を用いてアッパーホリゾントライト及びロアーホリゾントライトの共通部分の構成を説明すると、ホリゾントライト10は、大きく分けると図4に示すように、金属板で形成され、照明光透過用の開口を有した略6角の台形状の筐体本体11と、該筐体本体11に脱着可能に取り付けられ、色フィルタ16を取り付けたフィルタホルダ16を収納するめたの開口を設けるように金属板で形成されたフィルタホルダ枠14とで主に構成されている。
【0008】筐体本体11内には、照明光源としてのランプ(例えばハロゲンランプ)12が設けられ、また、このランプ12を装着するための一対のソケット13が筐体本体11の両側面に設けられている。また、筐体本体11の背面側上下面には、俗にヨロイ戸と呼ばれる排気口11aが複数形成されるようになっている。つまり、図示はしないが背面側上面にある複数の排気口11aによって、ランプ12の発光による発熱に伴い温度上昇する気体を外部へと排出し、背面側下面にある複数の排気口11a(図示参照)によって、外気を吸気することにより、前記照明光源としてのランプ12を冷却するようにしている。また、このような排気口11aの形状は、通常の貫通口ではなく、本体金属板の延設面が該本体金属板の面位置よりも突出するように且つ開口を有して排気口11aを形成している。つまり、単に貫通口を設ける容易な成型作業ではなく、特殊で且つ煩雑な成型作業が必要となっている。
【0009】一方、フィルタホルダ枠14は、図中に示すように筐体本体11とは別体で枠状に成型されたもので、R・G・Bの各種の色フィルタ17を取り付けたフィルタホルダ16を、その開口を介して枠内に収納する。また、該フィルタホルダ枠14には、前記筐体本体11と組み立てた際に前記ランプの発した光を最適な角度で反射するための反射板15が取り付けられるようになっている。該反射板15は、一枚の板状の反射部材がランプ12近傍で適度な曲線を有し図中下方向に向けて楕円形状に形成されることにより成している。
【0010】次に、上記ホリゾントライトの組立方法を説明する。
【0011】上述したようなホリゾントライトを組み立てる場合、まず予めフィルタホルダ枠14に反射板15を取り付け、その後、該フィルタホルダ枠14を筐体本体11の開口のある前面に装着する。
【0012】この場合、該フィルタホルダ枠14を図4に示す矢印のように配置して載設し、その後、該フィルタホルダ枠14の所定位置に設けられたねじ孔14aと筐体本体11の所定位置に設けられたねじ孔11bとをネジで螺合する。これにより、フィルタホルダ枠14が筐体本体11に装着される。なお、ランプ12は、予め外しておき、フィルタホルダ枠14の装着後にソケット13に装着されることになる。
【0013】その後、組み立てられたホリゾントライト10は、目的に応じた箇所に設置され、対応する色の色フィルタ17が取り付けられたフィルタホルダ17をフィルタホルダ枠14の開口へと収納する。尚、フィルタホルダ17の収納は予め収納しておくようにしてもよい。
【0014】こうして、設置されたホリゾントライト10では、照明時、ランプ12の発した光が反射板15によって反射された後、筐体本体11の開口を介して色フィルタ17の面上を透過して、図3に示すホリゾント面を照射することで、ホリゾントライトとしての役割を果たす。
【0015】しかしながら、このような従来のホリゾントライトでは、上述したように筐体本体11とフィルタホルダ枠14とが別体構造となっているため、それに係る部品点数が多く、また組立作業も煩雑となってしまう。さらに、筐体本体11の排気口は特殊な製造工程が必須であることから、筐体本体自体の折曲工程などの製造工程数も増えることになる。このため、従来より照明システム全体の低コスト化の要求が望まれているが、ホリゾントライトを製造する上で製造コストが高価となってしまい、低コスト化を図ることが出来ないという問題点があった。
【0016】また、発光特性を大きく左右する反射板16がフィルタホルダ枠14に取り付けられる構造となっているため、組み立てた際には、予め最適な発光特性が得られるように反射板16との位置関係を考慮して配置されたソケット13との間で微妙にずれが生じてしまい、発光特性に悪影響を及ぼしてしまう虞れがあるという問題点もあった。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く、従来のホリゾントライトでは、筐体本体とフィルタホルダ枠とが別体構造となっているため、これに応じて部品点数が多く、また組立作業も煩雑となってしまい、また筐体本体11の排気口は特殊な製造工程が必須であることから、筐体本体自体の折曲工程などの製造工程数も増えることになるため、結果としてホリゾントライトを製造する上で製造コストが高価となってしまい、低コスト化を図ることが出来ないという問題点があった。
【0018】また、発光特性を大きく左右する反射板16がフィルタホルダ枠14に取り付けられる構造となっているため、組み立てた際には、予め最適な発光特性が得られるように反射板16との位置関係を考慮して配置されたソケット13との間で微妙にずれが生じてしまい、発光特性に悪影響を及ぼしてしまう虞れがあるという問題点もあった。
【0019】そこで、本発明では上記問題点に鑑みてなされたもので、筐体本体とフィルタホルダ枠とを一体的に成型することにより、製造工程を容易にし且つ製造工程数を削減して製造コストの低コスト化を図ることができるホリゾントライトの提供を目的とする。
【0020】また、本発明は一体成型構造の採用により、発光特性に悪影響を及ぼすことなく、最適な発光特性が得られるように精度良く組み立てることのできるホリゾントライトの提供を他の目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明によるホリゾントライトは、照明光源を装着するソケットが内部に取り付けられた筐体と、前記照明光源からの光を反射する反射板が取り付けられ、該反射板を介して投射された照明光を透過する色フィルタを収容するために枠状に形成されたフィルタホルダ枠とにより構成された別体構造のホリゾントライト装置において;前記筐体と前記フィルタホルダ枠とを一体的に成型するとともに、成型した筐体内部に前記反射板を取り付けたことを特徴とするものである。
【0022】請求項2に記載の発明によるホリゾントライトは、照明光源と;前記照明光源を装着するソケットが内部に取り付けられ、前記照明光源からの光を反射する反射板を内装するとともに、該反射板からの照明光を投射するための開口を有して形成された筐体と;前記筐体と一体的に成型され、前記反射板を介して投射された照明光を透過する色フィルタを収容するための枠状に形成されたフィルタホルダ枠と;を具備したものである。
【0023】請求項1及び請求項2記載の発明によれば、筐体とフィルタホルダ枠とが一体成型されるため、部品点数も少なく組立作業も容易となり、また、製造工程数の削減や製造工程の簡略化により、製造コストを大幅に低減することが可能となる。また、反射板は一体成型した筐体に取り付けるようになっているので、取り付けた際には、筐体のソケットと反射板との位置関係が設計時の寸法に基づく精度を満足するものとなり、すなわち、ランプ12と反射板15とのずれも生じることなく、最適な発光性能を得ることが可能となる。
【0024】請求項3に記載の本発明のホリゾントライトは、請求項1または請求項2に記載のホリゾントライトにおいて、前記筐体の背面に、筐体内部の外気を排気するための複数の排気口と、筐体内に外気を取り込むための複数の吸気口とを設けるとともに、前記フィルホルダ枠の底面には、外気を取り込むための吸気口スリットと、前記照明光源からの直接光と前記反射板からの反射光とを遮光する遮光板とをそれぞれ受けたことを特徴とするものである。
【0025】請求項3記載の本発明においては、請求項1及び請求項2に記載の発明と同様の効果が得られる他に、前記排気口、吸気口及び吸気口スリットは、簡単な成型作業で実施することができるので、さらに製造工程を簡素化でき、製造コスト低減化に大きく寄与する。また、前記排気口、吸気口及び吸気口スリットを設けることにより、筐体内の外気循環作用が活性化することで照明光源の効率的冷却を行うことができる。よって、照明光源の動作安定維持と使用耐用期限の確保を行うことができることは勿論のこと、また筐体内の気体の冷却が効率良く行われるので、熱せられた気体による色フィルタの色落ちも防止することが可能となり、最適な照明性能が得られるも可能である。
【0026】
【発明の実施の形態】発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0027】図1は本発明に係るホリゾントライトの一実施の形態を示す構成斜視図である。尚、図1に示すホリゾントライトは、図4に示す従来装置と同様の構成要素については、同一の符号を付している。
【0028】図1に示すように、本実施形態のホリゾントライト20は、例えば一枚の金属板を折曲あるいは切断などの製造工程が施されることによって、一体的に成型されるようになっている。つまり、従来の筐体本体とフィルタホルダ枠とが一体的に成型されることにより、本実施の形態のホリゾントライト20と成す。
【0029】具体的構成としては、ホリゾントライト20は、図1に示すように、金属板で形成され、照明光透過用の開口を有した略6角の台形状の筐体21と、該筐体21の前面に配置されるように金属板を延設して枠状に形成されるとともに、色フィルタ16を取り付けたフィルタホルダ16を収納するための開口を設けるように形成されたフィルタホルダ枠部22とが一体的に成型された構成となっている。
【0030】筐体21内には、照明光源としてのランプ(例えばハロゲンランプ)12が設けられ、また、このランプ12を装着するための一対のソケット13が筐体21内の両側面に設けられている。
【0031】また、筐体21の本体上面には、複数の貫通孔21bが形成され、また背面側上下面にも、排気口としての機能を有するスリット21aが複数形成されるようになっている。つまり、上記複数の貫通孔21bあるいは図示はしないが背面側上面にある複数のスリット21aによって、ランプ12の発光による発熱に伴い温度上昇する気体を外部へと排出し、背面側下面にある複数のスリット21a(図示参照)によって、外気を吸気することにより、前記照明光源としてのランプ12を冷却するようにしている。
【0032】このような貫通孔21b及びスリット21aの形状は、従来のヨロイ戸(図4中に示す排気口11a)のような特殊な形状ではなく、単なる金属板を貫通した形状に形成されたものである。つまり、本実施の形態では、従来技術ような特殊で且つ煩雑な成型作業を必要とせず、容易な穴明け、あるいは切断等の成型作業によって、上記複数の貫通孔21b及びスリット21aを形成することが可能となる。
【0033】一方、前記筐体21の前面に形成されたフィルタホルダ枠部22は、図中に示すように、R・G・Bの各種の色フィルタ17を取り付けたフィルタホルダ16を枠内に収納するための収納部及び開口を有して形成されている。
【0034】また、フィルタホルダ枠部22の両側側面の前面側には、図中に示すようにフィルタホルダ16を収容した際に該フィルタホルダ16の収容状態を係止するための係止部22aが形成されている。この係止部22aは、フィルタホルダ枠部22の側面からそれぞれ延設してなるもので、金属板としてのフィルタホルダ枠部22の両側側面を折曲、あるいは切断等の容易な成型作業によって形成される。このような係止部22aが形成されることにより、枠内に収容されたフィルタホルダ16がそれらの係止部22aによって係止されるので、フィルタホルダ枠部22からの落下を防止することが可能となる。
【0035】また、フィルタホルダ枠部22の両側側面の各内面には、フィルタホルダ16を収容する際に該フィルタホルダ16と接触しながら枠内へと案内するための案内部22cが設けられている。これらの案内部22cは、枠内内側へと突出するような形状に形成されており、さらにフィルタホルダ枠部11の側面に対して斜めとなるように設置されている。
【0036】この理由は、例えば図1に示すホリゾントライト20をアッパーホリゾントライトとして使用するものとすると、アッパーホリゾントライトでは、上下二段式に併設する場合もあり、このような場合には、上段に設置されたアッパーホリゾントライトが下端のアッパーホリゾントライトの発光により熱せられた気体に大きく影響してしまい、最悪発光性能に大きく左右してしまうことがある。また、フィルタホルダ16の収容作業がやりにくくなるという不都合もある。そこで、このような問題を解消するために、下段のアッパーホリゾントライトを上段のアッパーホリゾントライトよりも前に配置するようにずらした状態でバトン等に固定しているが、このような配置系体の二段式の場合でも、フィルタホルダ16のフィルタホルダ枠部22への収容を容易に行うために上記案内部22cを斜めに形成している。また、図2に示すように、フィルタホルダ枠部22の底面にフィルタホルダ挿入用の貫通孔22dを設けることにより、フィルタホルダ16の収容を上下どちらからの方向からでも出来ようになっている。これにより、特に2段式のアッパーホリゾントライトに適用すれば、発光性能に悪影響を与えることもなく、またフィルタホルダ16を収容する際の作業が容易となる。
【0037】ところで、発光性能に大きく左右する一つとしてランプ12と反射板15との位置関係があるが、本実施の形態のホリゾントライト20では、この点も改良が成されている。つまり、本実施の形態では、該ホリゾントライト20を組み立てた際にも、ランプ12と反射板15との位置関係にずれが生じることもなく、精度良く組み立てることができ、結果として最適な発光特性が得られるようになっている。
【0038】具体的には、上述したように筐体21内には、一対のソケット13が精度良く位置決めされて設けられているが、反射板15は該筐体21の一体成型後に該筐体21内の所定位置に後付されるようになっている。つまり、図4に示すようにフィルタホルダ枠14に反射板を取り付けた後に筐体本体11内に装着するものではなく、一体成型された筐体21内に単に反射板15を装着するだけでよい。したがって、筐体21内のソケット13と反射板15との位置関係は、設計時の寸法に基づく精度を満足したものとなり、すなわち、ランプ12と反射板15とのずれも生じることなく、最適な発光性能を有するホリゾントライト20を組み立てることが可能となる。
【0039】さらに、本実施の形態では、図1に示すホリゾントライト20をアッパーホリゾントライトとして適用した場合に、照明光源としてのランプの効率的冷却を行うとともに、他の被写体に影響を与えない漏洩光を生じさせない改良も成されている。このような改良例を図2を参照しながら説明する。
【0040】図2は上述したホリゾントライト20の断面図を示している。
【0041】通常、アッパーホリゾントライトは、照明光源の動作安定維持と使用耐用期間の確保のために、上述したように照明光源を内蔵した筐体内に外気を取り込み、且つ照明光源で熱せられた筐体内の気体を外部に排気し、筐体内の気体温度を常時一定に維持させているが、外気取り込み用、または外気排気用の排気口等の配置によっては、該排気口から照明光源からの直接光または色フィルタ17からの反射光が漏洩光となって投射し、照明を必要としない被写体を投射することもある。このため、天井面に投射する漏洩光については、特に問題はないが、下方向の漏洩光については、他の被写体を照射することなり、舞台、スタジオ等の照明設定の障害となってしまう。また筐体内21内に配置された照明光源12(ランプ)の冷却効率が劣化すると、これに伴い筐体21内の気体温度も上昇することになるが、このような状態にて長期間使用したとすると、色フィルタ17の色落ちが生じてしまう虞れもあり、照明性能に悪影響を及ぼすことになる。
【0042】そこで、本実施の形態では、このような不都合を解消するために、図2に示すように、ホリゾントライト20のフィルタホルダ枠部22の下端面に漏洩光を遮光する遮光板としてのL字型部材23及び吸気用スリット24a,24bが設けられている。
【0043】前記吸気用スリット24a,24bは、さらに筐体内の温度を冷却するための外気を吸入するために設けられたもので、筐体背面側のある吸気用スリット21a(図1参照)と併用することで、筐体21内の内部の外気循環を向上させることができ、、その結果、ランプ12の発熱を一定に保持し、動作安定維持と使用耐用期間の確保を行うことができる。また、冷却効率が向上することで、色フィルタ16の色落ち等も防止可能であり、長時間使用したとしても、照明性能が劣化することもない。
【0044】また、上記L字型部材23は、フィルタホルダ枠部22の下端面に着脱可能に設けられ、その表面には、反射率が低く、光吸収率の良好な塗装剤、例えば黒色艶消し塗装を施したり、あるいは光吸収色を有し、祖面形成された材質を用いることにより、上記排気用スリット24a,24bからの漏洩光を確実に遮光することが可能となる。
【0045】したがって、上記L字型部材23及び吸気用スリット24a,24bを設けたことにより、従来よりもさらに照明光源の効率的冷却を行うことができるとともに、他の被写体に漏洩光を与えることもなく、最適な照明性能が得られることになり、さらに、色フィルタの色落ちも上記効率的冷却によって色フィルタの使用耐用期間も確保することが可能となる。
【0046】尚、図2に示すアッパーホリゾントライト20では、筐体21の頂部につり下用の取付部材25と、バトンに固定するためのフック26とが設けられることにより、天井から垂下されたライト吊り下げ用のバトンに固定されて所定位置に配置されるようになっている。また、図示はしないが、筐体21の背面には、ランプ12と接続される接続ケーブルが突出しており、該接続ケーブルを介して調光室(図示せず)からのランプ12の発光を制御するための調光制御信号が供給されることにより、ランプ12の発光が制御されるようになっている。
【0047】次に、上記ホリゾントライトの組立方法を説明すると、本実施の形態においては、筐体21とフフィルタホルダ枠部22とが一体的に成型されているので、この成型品としての筐体21に反射板15を取り付け、その後、ランプ12を筐体内21内のソケット13に装着するだけでホリゾントライト20を組み立てることが可能となる。
【0048】その後、組み立てられたホリゾントライト20は、目的に応じた箇所に設置され、対応する色の色フィルタ17が取り付けられたフィルタホルダ17をフィルタホルダ枠14の開口へと収納する。尚、フィルタホルダ17の収納は予め収納しておくようにしてもよい。
【0049】こうして、設置されたホリゾントライト20では、照明時、ランプ12の発した光が反射板15によって反射された後、筐体本体21の開口を介して色フィルタ17の面上を透過して、ホリゾント面(図3参照)を照射することで、ホリゾントライトとしての役割を果たすことになる。
【0050】したがって、本実施形態例によれば、上述したように筐体とフィルタホルダ枠部とを一体的に成型したことにより、部品点数を削減することで組立作業を容易に行うことができ、また排気口などの成型作業も容易であることから、結果として、製造工程の簡略化を図るとともに製造コストを大幅に低減することが可能となる。さらに、L字型部材や排気用スリット等の筐体内の外気循環作用を向上させる構造が採用されているので、照明光源を確実に冷却することが可能となり、また色フィルタの色落ちも防止することができる。これにより、高性能な発光特性が得られると共に、照明機器としての使用耐用期限を確保することができるいう高価も得る。
【0051】尚、本実施形態例においては、アッパーホリゾントライトとロアーホリゾントライトとに共通して使用可能なホリゾントライトにおける一体構造について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、照明光源、反射板及び色フィルタを用いて照明するあらゆる照明器具についても適用することが可能であり、同様の効果を得ることが可能である。
【0052】
【発明の効果】請求項1及び請求項2の発明によれば、筐体とフィルタホルダ枠とが一体成型されるため、部品点数も少なく組立作業も容易となり、また、製造工程数の削減や製造工程の簡略化により、製造コストを大幅に低減することが可能となる。また、反射板は一体成型した筐体に取り付けるようになっているので、取り付けた際には、筐体のソケットと反射板との位置関係が設計時の寸法に基づく精度を満足するものとなり、すなわち、ランプ12と反射板15とのずれも生じることなく、最適な発光性能を得ることが可能となる請求項3記載の本発明によれば、請求項1及び請求項2に記載の発明と同様の効果が得られる他に、前記排気口、吸気口及び吸気口スリットは、簡単な成型作業で実施することができるので、さらに製造工程を簡素化でき、製造コスト低減化に大きく寄与する。また、前記排気口、吸気口及び吸気口スリットを設けることにより、筐体内の外気循環作用が活性化することで照明光源の効率的冷却を行うことができる。よって、照明光源の動作安定維持と使用耐用期限の確保を行うことができることは勿論のこと、また筐体内の気体の冷却が効率良く行われるので、熱せられた気体による色フィルタの色落ちも防止することが可能となり、最適な照明性能が得られるも可能である。
【出願人】 【識別番号】000003757
【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
【出願日】 平成10年12月24日(1998.12.24)
【代理人】 【識別番号】100076233
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 進
【公開番号】 特開2000−195314(P2000−195314A)
【公開日】 平成12年7月14日(2000.7.14)
【出願番号】 特願平10−367667