| 【発明の名称】 |
車両用灯具 |
| 【発明者】 |
【氏名】玉井 裕之
|
| 【要約】 |
【課題】耐熱プロテクタ及びその取付け部材が、外部から透けて見えない車両用灯具を提供すること。
【解決手段】合成樹脂製ランプボディ1の後頂部8内側に形成された有効反射面7と、該有効反射面7に連設して前方へ延設された非有効反射面6(6a、6b)と、から構成されたリフレクタ4で囲まれた灯室2内に設けられた光源バルブ3の発する熱から、前記非有効反射面6(6a、6b)を保護してランプボディ1の変形を防止するため、前記灯室2内に平板状の耐熱プロテクタ5(5a、5b)が配設された車両用灯具において、前記耐熱プロテクタ5(5a、5b)を、前記有効反射面7と前記非有効反射面6(6a、6b)の境界部分にランプボディ1を貫通して設けられたスリット状開口部9(9a、9b)に挿着固定して、前記非有効反射面に沿って前方に延出する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 容器状のランプボディと、前記ランプボディの内側に一体形成され、配光の形成に寄与する有効反射面と前記有効反射面に連接されて直接配光の形成に寄与しない平坦な非有効反射面と、を備えたリフレクタと、前記ランプボディの前面開口部に組付け一体化された前面レンズと、前記ランプボディの後頂部に設けられた光源挿着孔に挿着され、ランプボディと前面レンズで画成された灯室に配置された光源と、前記ランプボディの非有効反射面に沿って配設された平板状の耐熱プロテクタと、を備えた車両用灯具において、前記耐熱プロテクタは、前記有効反射面と前記非有効反射面の境界部分にランプボディを貫通して設けられたスリット状開口部に挿着固定されて、前記非有効反射面に沿って前方に延出することを特徴とする車両用灯具。 【請求項2】 前記耐熱プロテクタは、ランプボディの前記非有効反射面を形成する領域を弾性的に挟持することによって固定されたことを特徴とする請求項1に記載された車両用灯具。 【請求項3】 前記耐熱プロテクタは、略矩形の板状部材を折り返すことにより、立壁を介して対向する上板と下板で構成された断面コの字型に形成され、前記下板が前記灯室内に配設されたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用灯具。 【請求項4】 前記上板には、前記立壁側に延出する切り起こし部が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の車両用灯具。 【請求項5】 前記下板には、前記非有効反射面に対する圧接力を高める突起部が前記上板方向側に突設されたことを特徴とする請求項3又は4に記載の車両用灯具。 【請求項6】 前記耐熱プロテクタの立壁には、左右方向中心から左右いずれかの側に離間した部分に切り欠き孔が設けられており、スリット状開口部周縁における前記切り欠き孔に対応する部位には、前記切り欠き孔に係合する係合係合凸部が設けられたことを特徴とする請求項3から5のいずれかに記載の車両用灯具。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、バックアップランプ等の車両用灯具に関し、更に詳細には、車両用灯具を構成するランプボディの灯室(「ハウジング」ともいう。)内に配設された光源バルブが発する熱によって、ランプボディが変形するのを防止するために、熱遮断用の耐熱プロテクタを灯室内に取付けた車両用灯具に関する。 【0002】 【従来の技術】従来から、光源バルブの発する光を反射して外部に出射する有効反射面と該有効反射面に連設された非有効反射面を備え、前面に開口するリフレクタが一体に形成された合成樹脂製のランプボディにおいて、このランプボディの灯室内に配設された光源バルブが発する熱によって、前記非有効反射面部分のランプボディが変形するという問題を解決するために、鉄板等で形成された耐熱プロテクタを灯室内に取り付けて、光源バルブの熱を遮断するという技術が提案され、一般に採用されてきた。 【0003】以下、この従来技術の典型的な構成を、耐熱プロテクタが取り付けられた車両用灯具の従来の構造を簡易に示す図である図7,8を参照しながら、具体的に説明する。光透過性のレンズ27(図8参照)が装着される前方の平坦なフランジ部20から後方に膨出して形成されたランプボディ21内部に形成された灯室29には、光源バルブ22が、ランプボディ21の後頂部28の所定箇所に設けられたバルブ光源挿着孔(図示せず)に後方から挿着されて、灯室29内に臨むように配設されている。 【0004】この光源バルブ22の上下に位置するいわゆる非有効反射面25(有効反射面24以外のリフレクタ部分)は、光源バルブ22の熱の影響を直接受ける部位であるため、この部位で、合成樹脂によって形成されたランプボディ21部材の変形が起こりやすい。このため、光源バルブ22による熱を遮断する何らかの対策を講じ、ランプボディ21を熱から有効に保護する必要がある。 【0005】そこで、その対策として、光源バルブ22の上下それぞれの非有効反射面25に、一対の断面L字状の対向する平行なレール23(23a、23b)を前後方向に突設し、このレール23(23a、23b)の内側へ、耐熱プロテクタ26(26a、26b)を前方(レンズ27側)からスライド挿入して取付けて、非有効反射面25を覆い、光源バルブ22の熱を遮断する技術が一般的に採用されている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図8に示すように、上記したような従来の耐熱プロテクタ26(26a、26b)の取付け構造を採用すると、熱プロテクタ26(26a、26b)がレンズ27に近接した位置に配設されることになるため、上記レール23(23a、23b)の前端部231(231a、231b)及び耐熱プロテクタ26(26a、26b)の前端部261(261a、261b)が、レンズ27から透けて見えてしまって見栄えが悪く、デザイン上不具合となり、商品価値も低下する。そこで、本発明の目的は、耐熱プロテクタ及びその取付け部材が、外部から透けて見えない車両用灯具を提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を採用する。請求項1では、容器状のランプボディと、前記ランプボディの内側に一体形成され、配光の形成に寄与する有効反射面と前記有効反射面に連接されて直接配光の形成に寄与しない平坦な非有効反射面と、を備えたリフレクタと、前記ランプボディの前面開口部に組付け一体化された前面レンズと、前記ランプボディの後頂部に設けられた光源挿着孔に挿着され、ランプボディと前面レンズで画成された灯室に配置された光源と、前記ランプボディの非有効反射面に沿って配設された平板状の耐熱プロテクタと、を備えた車両用灯具において、前記耐熱プロテクタを、前記有効反射面と前記非有効反射面の境界部分にランプボディを貫通して設けられたスリット状開口部に挿着固定して、前記非有効反射面に沿って前方に延出する。この手段によれば、ランプボディ後頂部側から前方に向けて耐熱プロテクタが挿着され、かつレンズに近接するリフレクタ部分に耐熱プロテクタ取付け用の部材を形成する必要もないことから、耐熱プロテクタ等がレンズから透けて見えてデザイン上不具合となり、商品価値が低下するということがなくなる。また、スリット状開口部は、光源から発せられる熱の放熱作用を高めるとともに、呼吸作用を発揮して結露の発生を防止する。尚、このようなスリット状開口部を設けたとしても、ランプボディを周回するシートパッキンによって、ランプボディの背面側が防水されているので問題はない。 【0008】請求項2では、前記耐熱プロテクタを、前記非有効反射面を構成するランプボディ部材を弾性的に挟持することによって固定する。この耐熱プロテクタの取付け手段によれば、耐熱プロテクタ自体でランプボディ部材を挟持する構成であるため、リフレクタ部分に耐熱プロテクタ取付け用の特別の部材を形成する必要もなくなって、ランプボディ自体の成型作業がより簡易になるとともに、灯室内の設計を簡略化できる。また、ランプボディ部材を「弾性的」に挟持する構成としたことで、簡易な構成で確実に耐熱プロテクタを固定できる。 【0009】請求項3では、請求項1又は2に記載された耐熱プロテクタを、略矩形の板状部材を折り返すことにより、立壁を介して対向する上板と下板で構成された断面コの字型に形成して、前記下板を前記灯室内に配設する。この手段では、耐熱プロテクタを、略矩形の板状部材を折り返して形成するという簡易な方法で、ランプボディ部材を弾性的に挟持するという作用を容易に得ることができる。即ち、耐熱プロテクタを構成する対向する上板と下板の間の間隔をランプボディ部材の肉厚よりも狭く形成することによって、ランプボディ部材を挟持する圧接力を得ることができる。また、前記下板を前記灯室内に配設する手段により、該下板の面積をより大きくすることによって、ランプボディ部材を挟持する圧接力を保持しながら、非有効反射面をより広範囲に覆うことが可能となる。 【0010】請求項4では、請求項3に記載の上板には、前記立壁側に延出する切り起こし部を形成する。この手段では、「切り起こし部」が後方に向かって切り起こされて形成されているので、耐熱プロテクタの挿着時は抵抗にならないが、一旦挿着されると後方へ移動しずらくなるので、外れにくくなる。 【0011】請求項5では、請求項3又は4に記載された下板には、非有効反射面に対する圧接力を高めるために設けられた突起部を、前記上板方向側に突設する。この手段では、断面コの字形状をなす耐熱プロテクタの下板に設けられ、非有効反射面に当接する突起部が、耐熱プロテクタの非有効反射面に対する圧接力を高め、耐熱プロテクタをより強固に固定する。また、耐熱プロテクタ下板の先端の角部を非有効反射面にこすることがないので、非有効反射面を傷つけることがなくなる。 【0012】請求項6では、請求項3から5のいずれかに記載の耐熱プロテクタの立壁には、左右方向中心から左右いずれかの側に離間した部分に切り欠き孔を設け、前記スリット状開口部の周縁における前記切り欠き孔に対応する部位には、前記切り欠き孔に係合する係合凸部を設ける。この手段によれば、下板と上板を間違えずに、即ち、下板が常に非有効反射面に対向するように耐熱プロテクタを挿着することができ、また、これを速やかに視認することができるようになるため、挿着作業が容易になる。 【0013】 【発明の実施の形態】次に、本発明の好適な実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る車両用灯具の耐熱プロテクタ取付け構造をランプボディ周辺部の縦断面によって示す図、図2は、図1に示す線I−Iに沿う同ランプボディ周辺部の水平断面図、図3は、車両用灯具に取付けられる耐熱プロテクタの全体斜視図、図4は、図1に示すA部位を拡大して示す図、図5は、本発明に係る車両用灯具のランプボディを後ろ側から見た背面図、図6は、同ランプボディに耐熱プロテクタが取付けられた様子を図4に示すB部位を拡大することにより示す図、である。 【0014】まず、図1、図2は、本発明に係る車両用灯具の耐熱プロテクタ取付け構造の好適な実施形態として、自動車の後方に配設されるバックアップランプのランプボディ1周辺部分の全体構造を示したものである。 【0015】本実施形態の構成を具体的に説明すると、まず、ランプボディ1の後頂部8に挿着された光源バルブ3から出射された光を透過して白色光を外部に放って、実際にバックアップランプとして機能する白色レンズ141と、該白色レンズ141と一体に成形されて、該白色レンズ141の上下に配設される、赤色や橙色等の色彩で構成されるダミーレンズ142、143と、を備えた前面レンズ14が、前方(即ち、自動車の後方側)に開口する灯室2を備えたランプボディ1に対して、該ランプボディ1の前面開口部19に覆い被さるように組付け一体化されて、符号17a、17bに示す部分で溶着固定されている。 【0016】ランプボディ1は、前方から後方へ所定形状に膨出成形された合成樹脂製の部材であり、大別して、リフレクタ4を備え、光源バルブ3を配設された空間である灯室2と、該灯室2を取り囲むダミーレンズ142、143内側のダミー領域16(16a、16b)と、を備え、このダミー領域16a、16bの後方部分で、自動車のボディ13にシートパッキン15を介在させて、固定されている。尚、図2に示す符号151は、ランプボディ1を車体13に固定する締着ボルトである。 【0017】ここで、灯室2周辺の構造を詳細に説明すると、灯室2の内側部分は、アルミ蒸着等された、いわゆるリフレクタ4が形成されている。このリフレクタ4は、ランプボディ1の後頂部8の内面に形成された有効反射面(光源バルブ3の出射する光を前方のレンズへ向けて有効に反射する反射面)7と、光源バルブ3の上下に形成された平坦な非有効反射面(光源バルブ3の出射する光を前方のレンズに向けて有効に反射する機能を果たさない反射面)6(6a、6b)と、から構成されている。 【0018】光源バルブ3は、後頂部8に形成された光源挿着孔12(図5も参照)にソケット部301が嵌着されて、灯室2内部にバルブが臨むように配設されているが、この光源バルブ3から放たれる熱が、ランプボディ1の前記非有効反射面6(6a、6b)形成領域を変形させてしまうおそれがある。 【0019】そのため、リフレクタ4によって囲まれて形成された空間である灯室2内に臨む光源バルブ3の発する熱から、光源バルブ3に正対する領域で熱の影響が最も大きい非有効反射面6(6a、6b)を熱から保護すべく、前記灯室2内に鉄板等で形成された板状の耐熱プロテクタ5(5a、5b)を配設する。 【0020】この耐熱プロテクタ5(5a、5b)の配設場所としては、ランプボディ1の前方部分、即ちレンズ14に近接する位置も考えられるが、レンズ14から耐熱プロテクタ5(5a、5b)透けて見えてしまいデザイン上不具合となってしまうので、採用できない。 【0021】そこで、本実施例では、耐熱プロテクタ5(5a、5b)を、有効反射面7と非有効反射面6(6a、6b)の上下それぞれの境界部分に細長のスリット状開口部9(9a、9b)を形成し、このスリット状開口部9(9a、9b)から上下それぞれの非有効反射面6(6a、6b)に沿って、耐熱プロテクタ5(5a、5b)を前方へ挿着する。 【0022】尚、前記スリット状開口部9(9a、9b)は、灯室2内の熱の放熱作用を高めるとともに、呼吸作用を発揮して結露の発生を防止するという役割も果たしている。また、このようなスリット状開口部9(9a、9b)を設けたとしても、ランプボディ1のダミー領域16(16a、16b)の背面を、ランプボディ1を取り囲むように立壁状に形成されている脚102(102a、102b)と車体13との間に周回するシートパッキン15が介在されて、ランプボディ1の背面側が防水されているので問題はない。 【0023】以下、具体的に耐熱プロテクタ5(5a、5b)の取付け構造を説明すると、図2に示すように、まず、耐熱プロテクタ5(5a、5b)として、略矩形の板状部材を折り返すことによって形成され、ランプボディ1部材の肉厚よりもやや幅が大きくなるように形成された立壁501と、該立壁501を介して対向する上板502と下板503とから構成された、断面略コの字形状をなす部材を用意する。 【0024】この耐熱プロテクタ5(5a、5b)の下板503部分が、上記スリット状開口部9(9a、9b)から非有効反射面6(6a、6b)に沿って前方に挿入され、上板502と下板503でランプボディ1部材を弾性的に挟持して、固定する(図1に示すA部の拡大図である図3を参照)。 【0025】ここで、下板503は、上板502よりも前方にせり出して、より大きく形成されており(上板502の前後長l1<下板503の前後長l2)、非有効反射面6(6a、6b)を、より広範囲な領域で、光源バルブ3の熱から有効に保護できるように工夫されている。 【0026】以下、ランプボディ1部材を弾性的に挟持する耐熱プロテクタ5(5a、5b)の構成について、更に具体的に説明すると、上板502には、後方に向かって、立壁501側に延出する略二等辺三角形状の切り起こし部504が形成され、その三角形の頂点部分5041が、ランプボディ1部材の外面101に当接するとともに、下板503の立壁501側の内面5031がランプボディ1内側の非有効反射面6(6a、6B)に圧接している。 【0027】この切り起こし部504は、後方に向かって、立壁501側に延出して切り起こされているため、耐熱プロテクタ5(5a、5b)の前方への挿着作業の際には障害とならないが、後方に向けては、当接部分が抵抗となるという作用が発揮されるため、自動車の振動等によって、耐熱プロテクタ5(5a、5b)が外れにくい構造となっている。 【0028】一方、下板503には、非有効反射面6(6a、6b)に対する圧接力を高めて、振動を防止する突起部505が、上板502方向側に突設されている。この突起部505は、非有効反射面6(6a、6b)に当接(図4に示す符号5051部分で当接)し、上記した切り起こし部504とともに、ランプボディ1部材を弾性的に挟持している。尚、下板503の途中には、斜め下方に向けて形成された斜面508が左右方向に設けられており、突起部505の圧接力を好適なものとする作用を果たしている。 【0029】また、この突起部505を形成したことによって、耐熱プロテクタ5(5a、5b)挿着の際に、下板503の前端角部507が、非有効反射面6(6a、6b)をこすって、アルミ蒸着膜を剥がしてしまう等の不具合がなくなるため、作業者が余計な注意を払わなくて済むので、耐熱プロテクタ5(5a、5b)の挿着作業が容易になる。 【0030】尚、この突起部505を、図2等に示す様に、略半球状に形成すれば、突起部505の当接部分5051によっても、非有効反射面6(6a、6b)を傷つけることなくなるので、耐熱プロテクタ5(5a、5b)を挿着作業がより容易になる。 【0031】ここで、耐熱プロテクタ5(5a、5b)の立壁501部分には、符号Xで示す中心線に対応する左右方向中心部分からやや右側に離間した部分に、切り欠き孔506が設けられている。尚、切り欠き孔506の形成位置は、符号Xで示す左右方向中心Xからやや右側の位置に限定するものではなく、左側であってもかまわない。 【0032】この切り欠き孔506は、図5に示すランプボディ1の後頂部8の有効反射面7と非有効反射面6(6a、6b)の上下それぞれの境界部分に、後方に向けて左右方向細長に形成された突壁部10(10a、10b)の一部から更に後方に突設された係合凸部11(11a、11b)を係合させるために設けられた孔である。尚、上下の係合凸部11(11a、11b)は、切り欠き孔506の位置に対応して、左右方向逆側に突設されている。 【0033】即ち、図5において楕円で囲って示したB部を、更に拡大した図である図5に示すように、突壁部10(10a、10b)は、耐熱プロテクタ5(5a、5b)が、スリット状開口部9(9a、9b)から非有効反射面6(6a、6b)に沿って、前方へ挿着されたときに、立壁501の内側部分が対向する部分となり、係合凸部11(11a、11b)は、耐熱プロテクタ5(5a、5b)の切り欠き孔506に係合する部分となる。 【0034】このように、係合凸部11(11a、11b)を形成して、耐熱プロテクタ5(5a、5b)の切り欠き孔506に係合させるという手段を採用した理由は、耐熱プロテクタ5(5a、5b)の挿着作業の際、上板502と下板503の配置を間違わないようにするためである。 【0035】具体的には、下板503は、上記したように非有効反射面6(6a、6b)を光源バルブ3の熱から有効に保護する目的から、上板502よりも長く(大きく)形成されているため、この下板503を確実に非有効反射面6(6a、6b)側に対向させて、耐熱プロテクタ5(5a、5b)を挿着する必要がある。 【0036】そこで、仮に、短い上板502を非有効反射面6(6a、6b)に対向させて挿着してしまった場合(挿着方向を間違った場合)には、切り欠き孔506と係合凸部11(11a、11b)の位置が一致しないようにして、切り欠き孔506に係合凸部11(11a、11b)が係合できない状態とするため、切り欠き孔506を中心線X部分からやや右側にずれた位置に形成する。 【0037】即ち、切り欠き孔506を、図2に示す中心線X上に形成して、この切り欠き孔506位置に対応する突壁部10(10a、10b)の位置に係合凸部11(11a、11b)を形成した場合には、耐熱プロテクタ5(5a、5b)の挿着方向を問わずに、常に係合凸部11(11a、11b)が、切り欠き孔506に係合してしまう構成となってしまうため、耐熱プロテクタ5(5a、5b)の挿着方向の間違いを、作業者が速やかに視認することができなくなる。 【0038】しかし、本実施例のような構成を採用すれば、耐熱プロテクタ5(5a、5b)の挿着方向を間違った場合には、左右方向にずれた位置に形成されている切り欠き孔506位置と、同様に左右方向にずれた位置に形成された係合凸部11(11a、11b)の位置関係が、左右逆となるため、切り欠き孔506と係合凸部11(11a、11b)が係合できない状態となる。 【0039】このため、耐熱プロテクタ5(5a、5b)の挿着方向が間違っていることを、作業者が速やかに視認できるので、上板502と下板503の所望の配置構成を確実に得ることができるようになる。 【0040】また、切り欠き孔506に係合凸部11(11a、11b)を係合させて、耐熱プロテクタ5(5a、5b)を挿着するという構成を採用したことにより、自動車の振動等による耐熱プロテクタ5(5a、5b)位置の左右方向へのズレを有効に防止することもできる。更には、上下のスリット状開口部9(9a,9b)に装着する耐熱プロテクタ5a、5bの共通化を図ることもできる。 【0041】尚、以上説明した、本発明に係る車両用灯具は、自動車のバックアップランプに限定するものではなく、その他の車両用灯具に広く応用できるものである。 【0042】 【発明の効果】本願によって開示される発明によれば、ランプボディ後頂部側から前方に向けて耐熱プロテクタを挿着し、かつレンズに近接するリフレクタ部分に耐熱プロテクタ取付け用の部材を形成する必要もないことから、耐熱プロテクタ等がレンズから透けて見えて、デザイン上不具合となることがないため、商品価値が低下するということもない。 【0043】また、使用する耐熱プロテクタを、略矩形の板状部材を折り返すことによって、立壁を介して対向する上板と下板で構成された断面コの字形状をなす部材とすれば、耐熱プロテクタを容易に装着でき、かつランプボディ部材を弾性的に挟持させて、耐熱プロテクタを確実に固定することができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000001133 【氏名又は名称】株式会社小糸製作所
|
| 【出願日】 |
平成10年12月25日(1998.12.25) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100087826 【弁理士】 【氏名又は名称】八木 秀人
|
| 【公開番号】 |
特開2000−195307(P2000−195307A) |
| 【公開日】 |
平成12年7月14日(2000.7.14) |
| 【出願番号】 |
特願平10−368732 |
|