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【発明の名称】 スポットライトにおけるカッタ―装置
【発明者】 【氏名】田中 庸道

【要約】 【課題】カッター羽根のスライド操作を容易に行え、位置決め状態では軽度の振動等でずれない程度に固定できるスポットライトのカッター装置を提供する。

【解決手段】押え部材51、52で操作軸23の短径23b側を保持するフリー状態では、各カッター羽根2は、操作軸23によるスライド操作を容易に行い得る程度の低抵抗に圧接している。押え部材51、52で操作軸23の長径23a側を保持するロック状態では、操作軸23のスライドが規制され、カッター羽根2は軽度の振動等でずれない程度に固定される。フリー状態とロック状態の切換えは操作軸23の回動操作で行う。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 アパーチャ部を囲むよう配した複数枚のカッター羽根を支持枠内でスライド自在に保持して、アパーチャ部を通過する光を任意枠形にカットし得るよう形成したスポットライトのカッター装置において、カッター羽根のスライドを規制するロック機構を各カッター羽根ごとに設けたことを特徴とするスポットライトのカッター装置。
【請求項2】 羽根板にスライド操作用の操作軸を回動自在に取付けて上記カッター羽根を形成し、前記操作軸は、長径側と短径側の二種類の径を有する断面形状とし、該操作軸の上下に押え部材を配すると共に、両押え部材で操作軸の長径側を保持する時には操作軸のスライドが規制される一方、両押え部材で操作軸の短径側を保持する時には操作軸がスライド自在となるよう、上下の押え部材を付勢して上記ロック機構を形成した請求項1記載のカッター装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスポットライトにおけるカッター装置に関し、詳しくは、複数枚のカッター羽根を手動によりスライドさせて光を任意枠形にカットするスポットライトのカッター装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種カッター装置は、金属薄板からなる羽根板に操作軸を固定したカッター羽根を、アパーチャ部を囲むよう複数枚、通常は上下左右4枚のカッター羽根を配し、各カッター羽根は、前後二枚の押え板からなる支持枠内にて圧接状態で重合状に保持してスライド自在とし、操作軸の操作で各カッター羽根を個々にスライド方向に動かして、アパーチャ部を通過する光を台形,三角形,菱形,スリット形等の任意枠形にカットするようになっている。
【0003】上記した従来の技術によれば、各カッター羽根がスライド自在で且つ位置決めした各カッター羽根が容易に移動しないよう、前後二枚の押え板の間に各カッター羽根を圧接状態に重ねてコイルバネの圧力で押圧保持しているので、操作軸による各カッター羽根のスライド操作が重くなり、必ずしも操作性が良いとは言えず、微調整が困難であるという問題があった。
【0004】本発明は上記した従来事情に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、各カッター羽根のスライドは容易に行うことが出来、位置決めした状態においては軽度の振動等でずれない程度の固定をすることが出来るスポットライトのカッター装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するために本発明のカッター装置は、カッター羽根のスライドを規制するロック機構を各カッター羽根ごとに設けたことを要旨とする。
【0006】このような構成によれば、各カッター羽根を圧接状に重ねてコイルバネ等の付勢部材による圧力で保持した場合、各カッター羽根がそのスライドを規制されるロック機構を備えるので、各カッター羽根相互の圧接状態を、操作軸によるスライド操作を容易に行い得る程度の低抵抗のものとすることが出来る。
【0007】また本発明は、羽根板にスライド操作用の操作軸を回動自在に取付けて上記カッター羽根を形成し、前記操作軸は、長径側と短径側の二種類の径を有する断面形状とし、該操作軸の上下に押え部材を配すると共に、両押え部材で操作軸の長径側を保持する時には操作軸のスライドが規制される一方、両押え部材で操作軸の短径側を保持する時には操作軸がスライド自在となるよう、上下の押え部材を付勢して上記ロック機構を形成したことを要旨とする。
【0008】このように構成した場合、上下の押え部材が操作軸の短径側を保持する時(フリー状態)には、両押え部材による操作軸の保持は軽負荷状態であり、且つ各カッター羽根相互の圧接状態は、操作軸によるスライド操作を容易に行い得る程度の低抵抗のものである。一方、上下の押え部材が操作軸の長径側を保持する時(ロック状態)には、両押え部材による操作軸の保持は重負荷状態であり、操作軸のスライドは規制され、カッター羽根は軽度の振動等でずれない程度の固定がなされた状態に維持される。そして、前記フリー状態とロック状態の切換えは、操作軸の回動操作で行うことが出来る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例を図1〜図5を参照して説明する。本例のカッター装置は、アパーチャ部1を囲むよう上下左右に配した4枚のカッター羽根2を、円筒形の支持枠3内でスライド自在に保持して、アパーチャ部1を通過する光を任意枠形にカットし得るよう形成したものである。
【0010】各カッター羽根2は、金属薄板により略扇形状に形成した羽根板21の中心部に軸受部材22を固定すると共に、その軸受部材22によりスライド操作用の操作軸23を回動自在に支持してなる。
【0011】夫々の羽根板21は、支持枠3の上板31と下板32の間に装填したコイルスプリング4により、操作軸23によるスライド操作を容易に行い得る程度の押圧力をもって重合状に配されている。
【0012】操作軸23は、断面が角を丸めた長方形状に形成して、長辺側になる長径23aと短辺側になる短径23bを直交方向に有し、断面円形とした小径内端部24を軸受部材22に挿入して回動自在に支持される。操作軸23の外端部には操作用の摘み25を取付けてある。尚、操作軸23は、少なくとも後述の上下の押え部材51,52で保持される部分が正方形状の断面になるのを除くことは言うまでもない。
【0013】支持枠3は、円形板からなる上板31と下板32の中心部に、アパーチャ部1に連通する窓孔33を有し、且つ上板31と下板32の外周縁の間に、ロック機構5を介して、操作軸23がスライド自在に配される。
【0014】ロック機構5は、操作軸23を保持する上下の押え部材51,52と、押え部材52を押え部材51方向へ付勢する付勢部材53からなる。
【0015】押え部材51,52は、支持枠3の外周縁における各カッター羽根2の回動範囲(本例では90度程度)をカバーする円弧形状の帯板からなる。一方の押え部材51は上板31の外周縁に沿って固定され、他方の押え部材52は下板32側に配設した付勢部材53により押え部材51方向へ付勢され、これら両押え部材51、52の間に、操作軸23がスライド自在に保持される。
【0016】付勢部材53は、下板32に固定したスプリング54によりプランジャ55を押え部材52に押圧付勢するよう保持してなり、スプリング54による付勢力は、両押え部材51、52で操作軸23の長径23a側を保持する時には操作軸23のスライドが規制される一方、両押え部材51、52で操作軸23の短径23b側を保持する時には操作軸23がスライド自在となる程度とする。
【0017】付勢部材53は押え部材52の長さ方向に沿って適宜間隔ごとに配される。押え部材52の両端部はビス等の抜止部材56で下板32側に固定し、付勢部材53による付勢範囲を適宜に規制される。
【0018】以上のように構成した本例のカッター装置は、上下の押え部材51、52が操作軸23の短径23b側を保持するフリー状態(図4(b)参照)では、両押え部材51、52による操作軸23の保持は軽負荷状態であり、且つ各カッター羽根2における羽根板21相互の圧接状態は、操作軸23によるスライド操作を容易に行い得る程度(コイルスプリング4による押圧力のみ)の低抵抗のものである。よってこの状態では、各カッター羽根2の操作性に優れると共に微調整も容易に行うことが出来る。
【0019】この状態から操作軸23を回動操作して、上下の押え部材51、52が操作軸23の長径23a側を保持するロック状態(図4(a)参照)にすると、両押え部材51、52による操作軸23の保持は重負荷状態になり、操作軸23のスライドは規制され、各カッター羽根2は軽度の振動等でずれない程度の固定がなされた状態に維持される。尚、本例では操作軸23の断面形状を〔0012〕で述べたように、断面略長方形状で且つ四角部分は角の取れた湾曲形状としたが、必ずしもこの形状に限定されるものではなく、長径23aと短径23bを直交方向に有する断面形状であれば良い。しかし乍ら、フリー状態とロック状態を切換える際の操作性並びにフリー状態とロック状態におけるガタツキを防止して当該状態を確実に維持せんとすることを考えれば、断面略長方形状で且つ四角部分は角の取れた湾曲形状とすることが好ましい。
【0020】
【発明の効果】本発明のカッター装置は以上説明したように、カッター羽根のスライドを規制するロック機構を各カッター羽根ごとに設けたので、各カッター羽根相互の圧接状態は操作軸によるスライド操作を容易に行い得る程度の低抵抗のものとすることが出来る。従って、各カッター羽根の操作性に優れると共に微調整も容易に行え、且つ位置決めした状態においては軽度の振動等でずれない程度の固定をすることが出来る。また、各カッター羽根を圧接状に重ねて保持するためのコイルバネ等の付勢部材による付勢力を従来より軽負荷にすることが出来るので、カッター羽根相互の摺接による損傷が低減されると共に、付勢部材の寿命等も従来より長くなり、信頼性の向上、製作コスト,保守管理コストの低減等の効果が期待できる。
【0021】また、長径側と短径側の二種類の径を有する回動自在な操作軸を上下の押え部材で保持するようにし、且つ両押え部材で操作軸の長径側を保持する時には操作軸のスライドが規制される一方、両押え部材で操作軸の短径側を保持する時には操作軸がスライド自在となるよう、上下の押え部材を付勢してロック機構を形成した場合、操作軸を回動して長径側と短径側を切り換えるだけの極めて簡単な操作でロック状態とフリー状態の切換えを行えるので、操作性が更に向上する等、多くの効果を奏する。
【出願人】 【識別番号】390032573
【氏名又は名称】丸茂電機株式会社
【出願日】 平成10年12月28日(1998.12.28)
【代理人】 【識別番号】100068607
【弁理士】
【氏名又は名称】早川 政名 (外2名)
【公開番号】 特開2000−195305(P2000−195305A)
【公開日】 平成12年7月14日(2000.7.14)
【出願番号】 特願平10−373683