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【発明の名称】 信号表示灯
【発明者】 【氏名】古野 健一

【要約】 【課題】各種機械類の作動状況等を知らせるための表示灯において、装置の小型化、多機能化を図ることを目的とする。

【解決手段】支柱1に取り付けられた透光性を有する単一の円筒状ケーシング2に基板3などが内蔵され、基板3には発光波長の異なる3種類の発光ダイオード4,5,6が傾斜状態で固定されている。また、機械の作動状況に応じて、これらの発光ダイオード4,5,6を単独または連合して発光させるための電気回路が設けられている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 透光性を有する単一の筒状ケーシングと、前記筒状ケーシング内に前記筒状ケーシングの軸方向と直交するように配置された基板と、前記基板上に光軸を傾斜させて配列された発光波長の異なる複数の発光ダイオードと、前記発光ダイオードを単独または連合して発光させる電気回路とを備えた信号表示灯。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工場等において各種機械類の作動状況等を知らせるための信号表示灯に関する。
【0002】
【従来の技術】工場等に生産設備として設置されている各種機械類の作動状況あるいはメンテナンス時期の到来等を周囲の作業者等に知らせるため、従来より様々な信号表示灯が使用されている。従来より使用されている信号表示灯として、例えば、図7に示すようなもの、あるいは特公平7−40444号公報、実開昭60−87091号公報に記載されているものが知られている。
【0003】図7に示す表示灯70は、機械類の作動状況等に応じて赤色、黄色、緑色の3色のうちの何れか一つを発光表示するものであり、支柱74の先端部分に筒状のケーシング75が取り付けられ、このケーシング75は、上方より、赤色領域71、黄色領域72および緑色領域73の独立した3つの領域に区画され、それぞれの領域ごとに光源となる単色発光灯等(図示せず)が内蔵されている。
【0004】そして、各種機械類の作動状況等に応じて、各々の領域に内蔵された単色発光灯等が点灯されることによって、赤色領域71、黄色領域72、緑色領域73の何れかが、それぞれの色に発光するようになっている。
【0005】したがって、工場内の作業者等は、表示灯70において、赤色領域71、黄色領域72、緑色領域73のうちのどの部分が発光しているかを目視確認することによって、各種機械類の作動状況等を知ることができる。このほか、ケーシング自体を3種類に色分けし、それぞれのケーシングに白色光を内蔵させた構造のものもあるが、機能的には表示灯70と同様である。
【0006】また、従来の表示灯には4色以上の発光部分を有するものもあるが、これらはケーシングの区画数を増やした構造であり、基本的な構造は図7に示す表示灯と同様である。
【0007】一方、特公平7−40444号公報に記載された信号表示灯は、周囲に複数の発光ダイオードを放射状に配設した複数枚の円板状プリント配線板を2つ以上の柱状プリント配線板で一定間隔で離隔保持すると共に、柱状プリント配線板の端部にコネクタを取付けたものを光源部とするものである。
【0008】また、実開昭60−87091号公報に記載された多色発光ダイオード表示灯は、筒板の全周にわたって色の異なる発光ダイオードを多数分散配置し、同色の発光ダイオードのみ点灯するように結線したものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】図7に示す従来の信号表示灯の場合、ケーシング75が、赤色領域71、黄色領域72および緑色領域73の独立した3つの領域に区画されており、ケーシング75を3段構造とする必要があるため、装置が大型化しがちであり、広い設置スペースを必要とする。このような傾向は、4色以上の発光部分を有する表示灯の場合、さらに顕著である。
【0010】また、従来の表示灯は、2〜3色あるいはこれ以上の複数色の発光を行うことが可能であるが、発光領域はそれぞれ独立状態に区画されているので、混合色の発光を行うことはできない。すなわち、発光可能な色数はケーシングの区画数に限られている。
【0011】一方、特公平7−40444号公報に記載された信号表示灯の場合、複数色を発光させるためには色数と同じ段数だけ光源部を積み重ねる必要があるため、装置が大型化し、広い設置スペースを必要とする。また、各々の光源部は独立しているため、混合色の発光を行うことはできない。
【0012】また、実開昭60−87091号公報に記載された多色発光ダイオード表示灯の場合、同色の発光ダイオードのみ点灯するように結線されているため、混合色の発光を行うことは不可能である。さらに、この多色発光ダイオード表示灯の場合、各発光ダイオードの光軸がそれぞれ外周方向を向いているため、もし、複数色の発光ダイオードを点灯させたとしても、色混じりが悪く、混合色の発光を行うことはできない。
【0013】そこで、本発明は、装置の小型化を図ることが可能であって、複数色をそれぞれ単独または混合して発光させることのできる、信号表示灯を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため、本発明の信号表示灯は、透光性を有する単一の筒状ケーシングと、この筒状ケーシング内に筒状ケーシングの軸方向と直交するように配置された基板と、基板上に光軸を傾斜させて配列された発光波長の異なる複数の発光ダイオードと、発光ダイオードを単独または連合して発光させる電気回路とを備えたものである。ここで、基板上に光軸を傾斜させて配列とは、基板の面方向に対して発光ダイオードの光軸が斜めに交差するように配列することをいい、基板の面方向に対して発光ダイオードの光軸が直角または平行となる配列は除外される。
【0015】この発明により、装置の小型化を図ることが可能であって、複数色をそれぞれ単独または混合して発光させることのできる、信号表示灯が得られる。
【0016】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の発明は、透光性を有する単一の筒状ケーシングと、この筒状ケーシング内に筒状ケーシングの軸方向と直交するように配置された基板と、基板上に光軸を傾斜させて配列された発光波長の異なる複数の発光ダイオードと、発光ダイオードを単独または連合して発光させる電気回路とを備えたものであり、単一のケーシングが、各々の発光ダイオード単色あるいはこれらの混合色に発光するという作用を有する。
【0017】以下、本発明の実施の形態について、図1〜図4を用いて説明する。図1は第1実施形態の信号表示灯10を示す一部切欠正面図であり、図1において、支柱1に取り付けられた単一の円筒状ケーシング2は透光性を有し、その内部には基板3などが内蔵され、基板3には、それぞれ発光波長の異なる3種類の発光ダイオード4,5,6が固定されている。ここで、基板3は円筒状ケーシング2の軸方向と直交するように配置され、機械の作動状況等に応じて、これらの発光ダイオード4,5,6を単独または連合して発光させるための電気回路(図示せず)が設けられている。
【0018】また、発光ダイオード4,5,6の光を円筒状ケーシング2の内周面に均一に照射して、円筒状ケーシング2をムラなく発光させるため、図1に示すように、基板3は円筒状ケーシング2の軸方向と直交するように配置されるとともに、発光ダイオード4,5,6は、各々の光軸4a,5a,6aが、それぞれ基板3と斜めに交差するような傾斜状態に固定されている。
【0019】さらに、図2は信号表示灯10の横断面図であるが、図2において、複数の発光ダイオード4,5,6は、円形状の基板3の周縁部分に沿って、この順序で規則的に配列されている。また、前述と同様、発光ダイオード4,5,6から発された光を円筒状ケーシング2の内周面に均一に照射し、円筒状ケーシング2をムラなく発光させるため、図2に示すように、発光ダイオード4,5,6は、それぞれの光軸4a,5a,6aの延長線が基板3の周縁3aの内側を向くような状態で固定されている。
【0020】なお、本実施形態の信号表示灯10では、発光ダイオード4,5,6は、各々3個ずつ、合計12個配列しているが、この個数に限定するものではないので、基板3のサイズや信号表示灯10に要求される明るさなどの各種条件に応じて適切な個数を配列することができる。また、基板3に対する発光ダイオード4,5,6の傾斜角度は特に限定するものではないので、発光ダイオード4,5,6のサイズ、配列間隔あるいは基板3や円筒状ケーシング2のサイズなどに応じて適切な角度とすることができる。
【0021】ここで、図3を参照して、信号表示灯10の発光状態について説明する。図3(a)〜(d)は信号表示灯10の発光状態を示す説明図であるが、発光ダイオード4,5,6のうちの発光ダイオード4を発光させると図3(a)に示すように信号表示灯10の円筒状ケーシング2は緑色に発光し、発光ダイオード5を発光させると図3(b)に示すように円筒状ケーシング2は青色に発光し、発光ダイオード6を発光させると図3(c)に示すように円筒状ケーシング2は赤色に発光する。
【0022】また、発光ダイオード4,5,6を連合して発光させると、緑色光、青色光および赤色光が混合されるため、図3(d)に示すように、信号表示灯10の円筒状ケーシング2全体は白色光に近い色に発光する。
【0023】すなわち、発光ダイオード4,5,6のうちのいずれか1種類を発光させることにより、円筒状ケーシング2を、それぞれ緑色、青色、赤色のうちのいずれかの一つの色に発光させることができ、発光ダイオード4,5,6を連合して発光させることにより、円筒状ケーシング2を白色光に近い色に発光させることができる。
【0024】このように、本実施形態の信号表示灯10の場合、単一の円筒状ケーシング2を異なる色に交代的に発光させることが可能であるため、従来の表示灯のように、ケーシングを各色別に複数に区画する必要がなく、装置の小型化を図ることができ、設置スペースをより小さくすることができる。
【0025】また、本実施形態の信号表示灯10においては、発光ダイオード4,5,6のうちの何れか2種類を連合して発光させることによって、緑色、青色、赤色のうちの何れか2色が混合した色に円筒状ケーシング2を発光させることが可能である。さらに、発光ダイオード4,5,6を3種類とも連合して発光させることにより、円筒状ケーシング2を白色光に近い色に発光させることが可能である。
【0026】すなわち、本実施形態の信号表示灯10の場合、発光ダイオード4,5,6が具備している3色よりも多い、4種類以上の信号を表示することが可能であるため、多様な機能を発揮させることができる。
【0027】なお、このように発光ダイオード4,5,6の発光色をそれぞれ、光の三原色である緑色、青色、赤色としておけば、これらの発光ダイオード4,5,6を単独あるいは連合して発光させることにより、可視光線に含まれる様々な色に円筒状ケーシング2を発光させることも可能となる。
【0028】図4は第2実施形態の信号表示灯40を示す一部切欠正面図であり、本実施形態の信号表示灯40においては、支柱41に取り付けられた単一の円筒状ケーシング42は透光性を有し、その内部には2枚の基板43,44が上下に配置され、基板43,44には、それぞれ発光波長の異なる3種類の発光ダイオード4,5,6が固定されている。ここで、基板43,44はそれぞれ円筒状ケーシング42の軸方向と直交するように配置され、機械の作動状況等に応じて、これらの発光ダイオード4,5,6を単独または連合して発光させるための電気回路(図示せず)が設けられている。
【0029】また、発光ダイオード4,5,6の光を円筒状ケーシング42の内周面に均一に照射して、円筒状ケーシング42をムラなく発光させるため、図4に示すように、基板43,44は円筒状ケーシング42の軸方向と直交するように配置されるとともに、発光ダイオード4,5,6は、各々の光軸4a,5a,6aが、それぞれ基板43,44と斜めに交差するような傾斜姿勢で固定されている。
【0030】本実施形態の信号表示灯40の場合、発光ダイオード4,5,6が配列された2枚の基板43,44が円筒状ケーシング42の内部に上下に配置されているため、前述した第1実施形態の信号表示灯10より明るく発光させることが可能である。なお、他の部分の構造、機能については信号表示灯10と同様である。
【0031】図5は第3実施形態の信号表示灯50を示す横断面図であり、本実施形態の信号表示灯50においては、支柱51に取り付けられた単一の円筒状ケーシング52は透光性を有し、その内部には基板53が配置され、基板53には、発光波長の異なる3種類の発光ダイオード4,5,6が固定されている。ここで、基板53は円筒状ケーシング52の軸方向と直交するように配置され、機械の作動状況等に応じて、これらの発光ダイオード4,5,6を単独または連合して発光させるための電気回路(図示せず)が設けられている。
【0032】また、発光ダイオード4,5,6の光を円筒状ケーシング52の内周面に均一に照射して、円筒状ケーシング52をムラなく発光させるため、図5に示すように、基板53は円筒状ケーシング52の軸方向と直交するように配置されるとともに、発光ダイオード4,5,6は、各々の光軸4a,5a,6aが、それぞれ基板53と斜めに交差するような傾斜姿勢で固定されている。
【0033】信号表示灯50の場合、発光ダイオード4,5,6の光軸4a,5a,6aはそれぞれ隣接する発光ダイオード4,5,6の方向に傾斜するように配列されているため、発光ダイオード4,5,6を連合して発光させたときの光の混合状態が良好であり、円筒状ケーシング52を色むらなく発光させることができる。なお、他の部分の構造、機能については信号表示灯10と同様である。
【0034】図6は第4実施形態の信号表示灯60を示す横断面図であり、本実施形態の信号表示灯60においては、支柱61に取り付けられた単一の円筒状ケーシング62は透光性を有し、その内部には基板63が配置され、基板63には、発光波長の異なる3種類の発光ダイオード4,5,6が固定されている。ここで、基板63は円筒状ケーシング62の軸方向と直交するように配置され、機械の作動状況等に応じて、これらの発光ダイオード4,5,6を単独または連合して発光させるための電気回路(図示せず)が設けられている。
【0035】また、発光ダイオード4,5,6の光を円筒状ケーシング62の内周面に均一に照射して、円筒状ケーシング62をムラなく発光させるため、図6に示すように、基板63は円筒状ケーシング62の軸方向と直交するように配置されるとともに、発光ダイオード4,5,6は、各々の光軸4a,5a,6aが、それぞれ基板63と斜めに交差するような傾斜姿勢で固定されている。
【0036】信号表示灯60の場合、発光ダイオード4,5,6は、各々の光軸4a,5a,6aが円筒状ケーシング62の中心軸に向かって傾斜した状態で配列されているため、発光ダイオード4,5,6から発された光は、円筒状ケーシング62内を斜め上方へ向かって通過した後、円筒状ケーシング62内周面に照射される。したがって、円筒状ケーシング62内における光路が長くなり、発光直後より拡散した状態で円筒状ケーシング62外へ出ていくようになり、円筒状ケーシング62全体をムラなく均一に発光させることができる。
【0037】また、信号表示灯60の場合、発光ダイオード4,5,6の光軸4a,5a,6aは、それぞれ円筒状ケーシング62の中心軸に向かっているため、発光ダイオード4,5,6を連合して発光させたときの光の混合状態も良好であり、円筒状ケーシング62を色むらなく発光させることができる。なお、他の部分の構造、機能については信号表示灯10と同様である。
【0038】さらに、信号表示灯60の場合、支柱61の直径を極力小さくすることにより、支柱61の影が円筒状ケーシング62に映るのを防止しているが、円筒状ケーシング62の強度を高めることにより、円筒状ケーシング62内部から支柱61を無くした構造とすることも可能である。
【0039】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、装置の小型化を図ることが可能であって、複数色をそれぞれ単独または混合して発光させることができるという有利な効果が得られる。
【出願人】 【識別番号】000005843
【氏名又は名称】松下電子工業株式会社
【出願日】 平成10年12月24日(1998.12.24)
【代理人】 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄 (外2名)
【公開番号】 特開2000−195303(P2000−195303A)
【公開日】 平成12年7月14日(2000.7.14)
【出願番号】 特願平10−367074