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【発明の名称】 移動式照明装置
【発明者】 【氏名】板坂 由門

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】 車両(1)上に旋回及び起伏自在に取り付けた伸縮ブーム(3)の先端部(4)に、その前面側に複数の照明灯(6),(6),・・を備えた照明ユニット(5)を着脱自在に取り付けてなる移動式照明装置であって、上記照明ユニット(5)が、上記伸縮ブーム(3)の先端部(4)に着脱自在に連結される中央ユニット(5A)と、該中央ユニット(5A)の両端縁(5Aa),(5Ab)のそれぞれに、該中央ユニット(5A)の厚さ方向に折曲動可能に連結された第1及び第2側部ユニット(5B),(5C)とを備えて構成されるとともに、上記第1及び第2側部ユニット(5B),(5C)は上記中央ユニット(5A)に対する折曲方向と略同方向に折曲自在とされた複数の折曲部材(5B1,5B2)、同(5C1,5C2)でなる折曲構造とされ、上記第1及び第2側部ユニット(5B),(5C)の上記中央ユニット(5A)に対する折曲角度と、該第1及び第2側部ユニット(5B),(5C)における上記複数の折曲部材(5B1,5B2)、同(5C1,5C2)相互間の折曲角度とがそれぞれ任意に設定可能とされていることを特徴とする移動式照明装置。
【請求項2】 請求項1において、上記照明ユニット(5)は、上記第1側部ユニット(5B)と上記第2側部ユニット(5C)とが上記中央ユニット(5A)の両端縁(5Aa),(5Ab)からこれに略直交する同一方向にそれぞれ延出する格納時姿勢と、上記第1側部ユニット(5B)と上記第2側部ユニット(5C)とが上記中央ユニット(5A)の両端縁(5Aa),(5Ab)からこれに略平行な方向にそれぞれ延出して略同一平面を形成する平面展開姿勢と、上記第1及び第2側部ユニット(5B),(5C)における上記複数の折曲部材(5B1,5B2)、同(5C1,5C2)のうち、上記中央ユニット(5A)に隣接する基端側折曲部材(5B1),(5C1)が上記中央ユニット(5A)の両端縁(5Aa),(5Ab)からこれに略平行な方向にそれぞれ延出して略同一平面を形成するとともに、上記基端側折曲部材(5B1),(5C1)の外側端縁に隣接する外側折曲部材(5B2)、(5C2)が上記基端側折曲部材(5B1),(5C1)の延出方向よりもさらに上記中央ユニット(5A)の背面側に後退状態で延出する過展開姿勢と、を選択可能とされていることを特徴とする移動式照明装置。
【請求項3】 請求項2において、上記第1及び第2側部ユニット(5B),(5C)における上記基端側折曲部材(5B1),(5C1)は上記中央ユニット(5A)との連結位置が該中央ユニット(5A)の両端縁(5Aa),(5Ab)よりも幅方向内側に設定されるとともにこれら基端側折曲部材(5B1),(5C1)間に跨がって配置された駆動手段(7)により折曲駆動される一方、上記外側折曲部材(5B2)、(5C2)は上記基端側折曲部材(5B1),(5C1)との連結位置が少なくとも上記中央ユニット(5A)の両端縁(5Aa),(5Ab)よりも幅方向外側に設定されるとともに上記平面展開姿勢及び過展開姿勢においては上記中央ユニット(5A)側に配置したユニット支持機構(25)により折曲姿勢が保持されることを特徴とする移動式照明装置。
【請求項4】 請求項3において、上記ユニット支持機構(25)は、過展開姿勢における上記外側折曲部材(5B2)、(5C2)の姿勢を複数段に設定し得るように構成されていることを特徴とする移動式照明装置。
【請求項5】 請求項2において、上記第1及び第2側部ユニット(5B),(5C)における上記外側折曲部材(5B2)、(5C2)は、上記平面展開姿勢と過展開姿勢との間においては、上記伸縮ブーム(3)の先端部(4)に対して上記照明ユニット(5)を着脱する際に該照明ユニット(5)を吊下状態で昇降させるワイヤー機構で構成された引上機構(34)により折曲駆動されることを特徴とする移動式照明装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、複数個の照明灯を備え、車両に搭載された伸縮ブームの先端部に装着されて所要の照明作用を行う移動式照明装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】屋外のイベント会場、各種競技会場等の照明設備が常設されていない場所での夜間のイベント開催等に際して、一時的な照明装置として移動式照明装置が採用されることが多い。この移動式照明装置は、車両上に旋回及び起伏自在に取り付けた伸縮ブームの先端部に、複数の照明灯を備えた照明ユニットを揺動自在に且つ着脱自在に取り付けて構成される。かかる移動式照明装置は、伸縮ブームの先端部に照明ユニットを装着した状態で、該伸縮ブームの起伏・旋回・伸縮の調整、及び照明ユニットの揺動調整により該照明ユニットの三次元位置と照明光の照射方向とを任意に設定できること、その移動時には照明ユニットを伸縮ブームから取り外して他の車両で別送することでより大きな照明ユニット(即ち、より大きな照度能力をもつ照明ユニット)を装備することができること、等の利点から近年多用される傾向にある。
【0003】ところで、従来の移動式照明装置として、上記照明ユニットを、上記伸縮ブームの先端部に連結される中央ユニットと、該中央ユニットの両縁部にそれぞれ側部ユニットを折曲可能に連結した分割・折曲構造とし、該中央ユニットに対して上記各側部ユニットを適宜角度に折曲させてこれを展開することで、上記照明ユニット全体としての照射範囲を調整するようにしたものが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このように照明ユニットを、中央ユニットとその両縁部のそれぞれに折曲可能に連結された側部ユニットとで構成し、該側部ユニットを一体的に回動させて該側部ユニットの上記中央ユニットに対する折曲角度を調整することで照明ユニット全体としての照射範囲を調整する構造を採用したものにおいては、該照射範囲を180°以上にとることは理論上は可能ではあるものの、実際上は構造的あるいはコスト的な理由からその実現は困難であった。
【0005】即ち、通常、上記側部ユニットは、上記中央ユニットに対して略直交する方向に延出する格納姿勢と、該直交ユニットと同一平面を形成するようにその側方へ延出する展開姿勢との間でその姿勢が選択され、この展開姿勢において照明光の照射が行われる。また、上記側部ユニットの展開操作は、上記中央ユニット側に配置した油圧シリンダ等の駆動手段により、該側部ユニットを一体的に回動させて行うのが一般的である。
【0006】従って、かかる構造において、例えば、上記照明ユニットの照射範囲を180°以上に設定しようとすれば、上記各側部ユニットはこれを上記格納姿勢から上記展開姿勢の間の回動範囲(約90°)を越えてさらに回動させる必要があり、しかもこの場合において該側部ユニットの駆動を油圧シリンダにて行う構成とすると、該油圧シリンダのストローク範囲内において上記側部ユニットを90°以上の角度範囲で回動させる必要があることから、該油圧シリンダのストロークが増大してこれが大型化し、コスト的に、あるいは重量的にその実現が困難となる。そして、かかる問題は、左右の側部ユニットを単一の油圧シリンダにより駆動する構成の場合には、特に顕著となる。また、左右の側部ユニットをそれぞれ個別の油圧シリンダにより駆動する構成とした場合には、油圧機器の増加に伴う重量増により、移動式照明装置全体としての安定性能に悪影響を及ぼすこととなり、これも最適な手段とは言い難いものである。
【0007】かかる従来の移動式照明装置における問題点に鑑み、本願発明では、照明ユニットの照射範囲の拡大を、安価且つ簡単な構成にて実現することを目的としてなされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願発明ではかかる課題を解決するための具体的手段として次のような構成を採用している。
【0009】本願の第1の発明では、車両1上に旋回及び起伏自在に取り付けた伸縮ブーム3の先端部4に、その前面側に複数の照明灯6,6,・・を備えた照明ユニット5を着脱自在に取り付けてなる移動式照明装置において、上記照明ユニット5を、上記伸縮ブーム3の先端部4に着脱自在に連結される中央ユニット5Aと、該中央ユニット5Aの両端縁5Aa,5Abのそれぞれに、該中央ユニット5Aの厚さ方向に折曲動可能に連結された第1及び第2側部ユニット5B,5Cとを備えて構成するとともに、上記第1及び第2側部ユニット5B,5Cはこれを、上記中央ユニット5Aに対する折曲方向と略同方向に折曲自在とされた複数の折曲部材5B1,5B2、同5C1,5C2でなる折曲構造とし、上記第1及び第2側部ユニット5B,5Cの上記中央ユニット5Aに対する折曲角度と、該第1及び第2側部ユニット5B,5Cにおける上記複数の折曲部材5B1,5B2、同5C1,5C2相互間の折曲角度とをそれぞれ任意に設定可能としたことを特徴としている。
【0010】本願の第2の発明では、上記第1の発明にかかる移動式照明装置において、上記照明ユニット5を、上記第1側部ユニット5Bと上記第2側部ユニット5Cとが上記中央ユニット5Aの両端縁5Aa,5Abからこれに略直交する同一方向にそれぞれ延出する格納時姿勢と、上記第1側部ユニット5Bと上記第2側部ユニット5Cとが上記中央ユニット5Aの両端縁5Aa,5Abからこれに略平行な方向にそれぞれ延出して略同一平面を形成する平面展開姿勢と、上記第1及び第2側部ユニット5B,5Cにおける上記複数の折曲部材5B1,5B2、同5C1,5C2のうち、上記中央ユニット5Aに隣接する基端側折曲部材5B1,5C1が上記中央ユニット5Aの両端縁5Aa,5Abからこれに略平行な方向にそれぞれ延出して略同一平面を形成するとともに、上記基端側折曲部材5B1,5C1の外側端縁に隣接する外側折曲部材5B2、5C2が上記基端側折曲部材5B1,5C1の延出方向よりもさらに上記中央ユニット5Aの背面側に後退状態で延出する過展開姿勢とを選択可能としたことを特徴としている。
【0011】本願の第3の発明では、上記第2の発明にかかる移動式照明装置において、上記第1及び第2側部ユニット5B,5Cにおける上記基端側折曲部材5B1,5C1はこれを上記中央ユニット5Aとの連結位置が該中央ユニット5Aの両端縁5Aa,5Abよりも幅方向内側に設定するとともにこれら基端側折曲部材5B1,5C1間に跨がって配置された駆動手段7により折曲駆動する一方、上記外側折曲部材5B2、5C2は上記基端側折曲部材5B1,5C1との連結位置を少なくとも上記中央ユニット5Aの両端縁5Aa,5Abよりも幅方向外側に設定するとともに上記平面展開姿勢及び過展開姿勢においては上記中央ユニット5A側に配置したユニット支持機構25により折曲姿勢を保持することを特徴としている。
【0012】本願の第4の発明では、上記第3の発明にかかる移動式照明装置において、上記ユニット支持機構25を、過展開姿勢における上記外側折曲部材5B2、5C2の姿勢を複数段に設定し得るように構成したことを特徴としている。
【0013】本願の第5の発明では、上記第2の発明にかかる移動式照明装置において、上記第1及び第2側部ユニット5B,5Cにおける上記外側折曲部材5B2、5C2を、上記平面展開姿勢と過展開姿勢との間においては、上記伸縮ブーム3の先端部4に対して上記照明ユニット5を着脱する際に該照明ユニット5を吊下状態で昇降させるワイヤー機構で構成された引上機構34により折曲駆動することを特徴としている。
【0014】
【発明の効果】本願発明ではかかる構成とすることにより次のような効果が得られる。
【0015】■ 本願の第1の発明にかかる移動式照明装置では、上記照明ユニット5を、中央ユニット5Aとその両端縁5Aa,5Abのそれぞれに折曲動可能に連結された第1及び第2側部ユニット5B,5Cとを備えて構成し且つ上記第1及び第2側部ユニット5B,5Cを上記中央ユニット5Aに対する折曲方向と略同方向に折曲自在とされた複数の折曲部材5B1,5B2、同5C1,5C2でなる折曲構造とするとともに、上記第1及び第2側部ユニット5B,5Cの上記中央ユニット5Aに対する折曲角度と、該第1及び第2側部ユニット5B,5Cにおける上記複数の折曲部材5B1,5B2、同5C1,5C2相互間の折曲角度とをそれぞれ任意に設定可能としている。
【0016】従って、この発明にかかる移動式照明装置によれば、従来のように上記第1及び第2側部ユニット5B,5Cをそれぞれ単一構成とする場合に比して、上記中央ユニット5Aに対する折曲点の数が増加し、しかもこれら各折曲点においてはその折曲角度をそれぞれ任意に設定可能であることから、上記第1及び第2側部ユニット5B,5Cを、上記中央ユニット5Aの前面よりもさらに後方側へ容易に展開させることができ、それだけ上記照明ユニット5全体としての照射範囲の拡大が図れるものである。
【0017】また、上記第1及び第2側部ユニット5B,5Cを油圧シリンダによって展開駆動する構成を採用したとしても、該第1及び第2側部ユニット5B,5Cの各複数の折曲部材5B1,5B2、同5C1,5C2を適宜折曲させることで、例えば該第1及び第2側部ユニット5B,5Cを従来のように一体構造とした場合に比して、上記照明ユニット5全体としての照射範囲を同じとした場合には、上記油圧シリンダのストロークを短くしてそのコンパクト化を図ることができ、延いては上記照明ユニット5の軽量化、低コスト化が期待できるものである。
【0018】さらに、上記第1側部ユニット5Bの複数の折曲部材5B1,5B2の折曲角度と、上記第2側部ユニット5Cの折曲部材5C1,5C2の折曲角度とを同様に設定することで上記中央ユニット5Aを中心として左右対称の照射範囲を実現することができる外に、これら両者の折曲角度を適宜異ならせることで上記中央ユニット5Aに対して左右非対称の照射範囲を実現することもできる。従って、移動式照明装置の使用時においては、その設置位置とか周辺環境あるいは照射対象側の条件等、種々の条件に対応した最適な照明を容易に得ることができ、それだけ上記移動式照明装置の汎用性が向上するものである。
【0019】■ 本願の第2の発明にかかる移動式照明装置によれば、上記■に記載の効果に加えて次のような特有の効果が奏せられる。即ち、この発明にかかる移動式照明装置では、上記照明ユニット5を、上記第1側部ユニット5Bと上記第2側部ユニット5Cとが上記中央ユニット5Aの両端縁5Aa,5Abからこれに略直交する同一方向にそれぞれ延出する格納時姿勢と、上記第1側部ユニット5Bと上記第2側部ユニット5Cとが上記中央ユニット5Aの両端縁5Aa,5Abからこれに略平行な方向にそれぞれ延出して略同一平面を形成する平面展開姿勢と、上記第1及び第2側部ユニット5B,5Cにおける上記複数の折曲部材5B1,5B2、同5C1,5C2のうち、上記中央ユニット5Aに隣接する基端側折曲部材5B1,5C1が上記中央ユニット5Aの両端縁5Aa,5Abからこれに略平行な方向にそれぞれ延出して略同一平面を形成するとともに、上記基端側折曲部材5B1,5C1の外側端縁に隣接する外側折曲部材5B2、5C2が上記基端側折曲部材5B1,5C1の延出方向よりもさらに上記中央ユニット5Aの背面側に後退状態で延出する過展開姿勢とを選択可能としている。
【0020】従って、上記照明ユニット5はこれが格納姿勢に設定された状態では略「コ」字状の折曲形態をもつことから、その非使用時には、何ら専用の置台等を用いることなくこれをそのまま地面上に自立載置することができるとともに、上記照明ユニット5を上記伸縮ブーム3の先端部4側に装着する場合にはこれを地面上に載置させたまま装着作業を行うことができ、保管性の向上と装着作業の簡略化とが図れるものである。
【0021】また、上記照明ユニット5を上記伸縮ブーム3の先端部4に装着した状態でこれを平面展開姿勢に設定すると、該照明ユニット5は略平板状に展開し、該照明ユニット5に備えられた照明灯6,6,・・によって略180°の照射範囲が確保される。さらに、上記照明ユニット5が過展開姿勢に設定されると、該照明ユニット5は照射方向前方側に膨出する折曲板状に展開し、該照明ユニット5に備えられた照明灯6,6,・・によって180°よりもさらに大きな照射範囲が確保される。従って、上記照明ユニット5の姿勢を平面展開姿勢と過展開姿勢の間で選択して設定することで、多様な要求照射形態に容易に対応することができ、その結果、移動式照明装置の汎用性の更なる向上が期待できるものである。
【0022】■ 本願の第3の発明にかかる移動式照明装置によれば、上記■に記載の効果に加えて次のような特有の効果が奏せられる。即ち、この発明にかかる移動式照明装置では、上記第1及び第2側部ユニット5B,5Cにおける上記基端側折曲部材5B1,5C1を上記中央ユニット5Aとの連結位置が該中央ユニット5Aの両端縁5Aa,5Abよりも幅方向内側に設定するとともにこれら基端側折曲部材5B1,5C1間に跨がって配置された駆動手段7により折曲駆動させるようにしているので、上記連結位置が上記中央ユニット5Aの両端縁5Aa,5Abよりも幅方向内側に偏位している分だけ、例えば上記連結位置を該両端縁5Aa,5Abよりも幅方向外側に設定した場合に比して、上記駆動手段7の作動範囲、例えば該駆動手段7を油圧シリンダで構成した場合にはそのストロークが短くなることから駆動手段7のコンパクト化が図れ、延いては照明ユニット5の軽量化及び低コスト化が期待できる。
【0023】さらに、上記外側折曲部材5B2、5C2と上記基端側折曲部材5B1,5C1との連結位置を少なくとも上記中央ユニット5Aの両端縁5Aa,5Abよりも幅方向外側に設定しているので、該外側折曲部材5B2、5C2の折曲角度を、上記中央ユニット5Aの両端縁5Aa,5Abとの干渉を生じることなく、より大きく確保でき、照射範囲の更なる拡大が可能となる。また、上記中央ユニット5Aの両端縁5Aa,5Abに上記外側折曲部材5B2、5C2との干渉回避用の切欠等を設ける必要がないことから、該切欠等を設ける場合に比して、上記中央ユニット5Aの強度性能を高く維持することができる。
【0024】また、上記平面展開姿勢及び過展開姿勢においては上記外側折曲部材5B2、5C2の姿勢を上記中央ユニット5A側に配置したユニット支持機構25により保持するようにしているので、該外側折曲部材5B2、5C2の姿勢が安定的に保持され、延いては照明ユニット5の使用時における安全性と信頼性とが高められることになる。
【0025】■ 本願の第4の発明にかかる移動式照明装置によれば、上記■に記載の効果に加えて次のような特有の効果が奏せられる。即ち、この発明にかかる移動式照明装置では、上記ユニット支持機構25を、過展開姿勢における上記外側折曲部材5B2、5C2の姿勢を複数段に設定し得るように構成しているので、該外側折曲部材5B2、5C2の姿勢変更のみによって上記照明ユニット5全体としての照射範囲を容易に変更設定でき、例えば従来のように外側折曲部材を一体構成としこれを全体的に変位させることで照射範囲の変更を行うものに比して、照射範囲の変更操作が容易迅速となり、その操作性が高められるものである。
【0026】■ 本願の第5の発明にかかる移動式照明装置によれば、上記■に記載の効果に加えて次のような特有の効果が奏せられる。即ち、この発明にかかる移動式照明装置では、上記第1及び第2側部ユニット5B,5Cにおける上記外側折曲部材5B2、5C2を、上記平面展開姿勢と過展開姿勢との間においては、上記伸縮ブーム3の先端部4に対して上記照明ユニット5を着脱する際に該照明ユニット5を吊下状態で昇降させるワイヤー機構で構成された引上機構34により折曲駆動するようにしているので、該引上機構34が上記外側折曲部材5B2、5C2の展開駆動手段と上記照明ユニット5の装着時における昇降駆動手段とに兼用され、それだけ部品点数の低減による装置の構造の簡略化、あるいは低コスト化が促進されるものである。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本願発明にかかる移動式照明装置を好適な実施形態に基づいて具体的に説明する。
【0028】図1には、本願発明の実施形態にかかる移動式照明装置Zを示している。この移動式照明装置Zは、車両1上に搭載された旋回台2に、テレスコ状に順次嵌挿された複数のブーム3A〜3Dでなる伸縮ブーム3の基端部を起伏自在に連結するとともに、該伸縮ブーム3を起伏用油圧シリンダ18により起伏駆動可能とし、さらに該伸縮ブーム3の先端部、即ち、先端ブーム3Dの先端に設けたブームヘッド4に後述する取付基台9を枢支軸17によって該伸縮ブーム3の起伏面に沿う方向に揺動自在に連結するとともに、該取付基台9に対して後述する照明ユニット5を着脱自在に取り付けて構成されている(図2、図7、図8参照)。
【0029】そして、この移動式照明装置Zは、照明作業の開始前及び照明作業の終了後は、同図の下部に実線図示するように上記伸縮ブーム3を略水平に倒伏させ且つ全縮とした状態で、そのブームヘッド4に揺動自在に装着されている上記取付基台9に対して上記照明ユニット5を着脱する。
【0030】また、上記照明ユニット5を使用して照明作業を行う場合には、同図上部に実線図示するように、上記ブームヘッド4に取付基台9を介して照明ユニット5を取り付けた状態で、上記伸縮ブーム3を適当に伸長、起仰及び旋回させて上記照明ユニット5の三次元位置を決定するとともに、該照明ユニット5の展開状態を調整してその照射範囲を適宜設定する。尚、この際、図示しない揺動用油圧シリンダにより上記取付基台9を上記枢支軸17を中心として矢印a−b方向に適宜回動させることで上記照明ユニット5の上下方向における照射方向が決定される。しかる後、上記照明ユニット5の各照明灯6,6,・・を点灯させて照明作業を行う。以上が移動式照明装置Zの全体構成の概略である。
【0031】以下においては、本願発明の要旨である上記照明ユニット5の具体的構造、並びに該照明ユニット5の上記伸縮ブーム3側への取付構造等について説明する。
【0032】A:照明ユニット5の構造照明ユニット5は、図2〜図4に示すように、次述の中央ユニット5Aと第1側部ユニット5Bと第2側部ユニット5Cとからなる分割構造の枠体であって、その展開状態においては略正方形状の平面形状を有するとともに、その前面側には複数個の照明灯6,6,・・を備えて構成される。
【0033】A−1:中央ユニット5A中央ユニット5Aは、上記照明ユニット5の幅方向の中央部分を構成するものであって、長矩形の平面形状をもつ枠体で構成され、且つその前面側には所定の配置パターンで複数の照明灯6,6,・・が取り付けられている。この中央ユニット5Aは、後述する取付基台9を介して上記伸縮ブーム3の先端部に位置するブームヘッド4に着脱自在に取り付けられるものであり、このため、該中央ユニット5Aの背面側の中央位置には、図3及び図7、図8にそれぞれ示すように、正方形の各頂点に対応するようにして四個のユニット取付ブラケット8,8,・・が設けられている。この四個のユニット取付ブラケット8,8,・・で構成される固定部には、後述する如く上記照明ユニット5を伸縮ブーム3側に引き上げた時、後述の取付基台9の下端に設けた矩形の平面形態をもつ嵌合部9aが嵌合される。そして、この各ユニット取付ブラケット8,8,・・の内側部分に上記取付基台9を嵌合させた状態でこれら両者間を連結軸10,10により連結することで、上記中央ユニット5Aは上記取付基台9を介して上記伸縮ブーム3のブームヘッド4部分に連結されることになる。
【0034】また、上記中央ユニット5Aの長軸方向において前後する一対の上記ユニット取付ブラケット8,8の中間位置には、後述する引上用ワイヤー36によって上記照明ユニット5を上記取付基台9側に吊り上げる場合においてその掛止点となるワイヤーブラケット35,35がそれぞれ設けられている。
【0035】一方、この中央ユニット5Aの長辺側の一端縁5Aaと他端縁5Abには、それぞれ後述する第1側部ユニット5Bと第2側部ユニット5Cとが折曲自在に連結される。このため、この中央ユニット5Aの上記一端縁5Aaと他端縁5Abの前面側には、図3、図5及び図6に示すように、該中央ユニット5Aの長軸方向に所定間隔をもって前後一対のユニット取付部19,19がそれぞれ設けられている。このユニット取付部19は、後述する各側部ユニット5B,5Cの各基体部5B1,5C1の一部を収容可能な矩形スペースで構成され、該ユニット取付部19をその幅方向に挟んで対向する二位置にはそれぞれブラケット21,21が対向状態で立設配置されている。尚、このブラケット21の適宜離間した二位置には、後述の第1枢支軸11と連結ピン13がそれぞれ貫挿可能とされている。また、このブラケット21の近傍には、連結ピン13が貫挿されるブラケット24が取り付けられている。
【0036】さらに、上記中央ユニット5Aをその短軸方向に挟んで対向する左右一対の上記ユニット取付部19,19間には、これら両者間に跨がるようにして油圧シリンダ7が配置されている。この油圧シリンダ7は、上記中央ユニット5Aに対して上記各側部ユニット5B,5Cを同時に折曲駆動(展開駆動)させるためのもので、特許請求の範囲中の「駆動手段7」に該当し、そのロッド側の端部とチューブ側の端部には、後述するように、該各側部ユニット5B,5Cの連結ブラケット41,41が連結ピン15を介してそれぞれ連結される。
【0037】また、上記中央ユニット5Aの上記各ユニット取付部19,19,・・に対応する部位の背面側には、ユニット支持機構25,25,・・がそれぞれ配置されている。このユニット支持機構25は、後述するように、上記各側部ユニット5B,5Cの各ユニット本体部5B2,5C2を所定の展開位置で姿勢保持するためのものであって、図5に示すように、上記中央ユニット5Aにその短軸方向に向けて固定された固定台26と該固定台26に対して進退移動自在とされた可動杆27と、これら両者間に挿脱自在に貫挿配置される前後一対の固定ピン28,30と、これら各固定ピン28,30の中間位置にあって上記可動杆27側の長穴31に貫挿されることで該可動杆27を上記固定台26に対して摺動案内するガイドピン29とを備えている。そして、上記固定ピン28を上記可動杆27側に設けた三個のピン孔32,32,32の一つに選択的に貫挿させるとともに、上記固定ピン30を上記固定台26側に設けた三個のピン孔33,33,33の何れかに選択的に貫挿させることで、上記固定台26に対する上記可動杆27の前方突出量を三段階に変更設定できるようになっている。また、上記可動杆27の先端ブラケット16には、連結ピン14を介して上記各側部ユニット5B,5Cのユニット本体部5B2,5C2に設けたブラケット23が連結可能とされ、該ユニット本体部5B2,5C2は上記可動杆27の突出量に対応した展開位置で姿勢保持される。
【0038】A−2:第1側部ユニット5B及び第2側部ユニット5C第1側部ユニット5Bと第2側部ユニット5Cは、相互に反対勝手に製作されることを除いて全く同様の構造をもつものであり、従ってここでは上記第1側部ユニット5Bを例にとってその構造等を説明し、これを第2側部ユニット5Cの説明に援用する。
【0039】上記第1側部ユニット5Bは、図3及び第5図、第6図にそれぞれ示すように、一対の基体部5B1,5B1と、略長矩形の平面形状を有する枠体でなるユニット本体部5B2とを備えて構成される。
【0040】尚、この実施形態においては、上記第1側部ユニット5B側の上記一対の基体部5B1,5B1、及び上記第2側部ユニット5C側の一対の基体部5C1,5C1が、共に特許請求の範囲中の「折曲部材」に該当する。
【0041】上記基体部5B1は、略矩形の箱状体で構成され、その一端側は上記中央ユニット5Aの長辺側の端縁5Aaよりも短軸方向内側位置において、該中央ユニット5Aに設けた上記ブラケット21に対して第1枢支軸11により枢着されている。そして、この基体部5B1は、上記連結ピン15を介して連結された上記油圧シリンダ7の伸縮動により、図5に実線図示するように上記中央ユニット5Aからその側方へ延出する第1位置と、鎖線図示するように上記中央ユニット5Aに対して略直交する方向に延出する第2位置との間で回動自在とされている。また、この基体部5B1は、上記第1位置においては上記中央ユニット5Aの上記ブラケット24との間に跨がって貫挿された連結ピン13によってその位置が保持され、また上記第2位置においては上記ブラケット21との間に上記連結ピン13を差し替えることでその位置が保持されるようになっている。
【0042】一方、上記基体部5B1が第1位置に設定された状態では、該基体部5B1の他端側は上記中央ユニット5Aの長辺側の端縁5Aaよりも短軸方向外側に延出している。そして、この基体部5B1の他端側には、第2枢支軸12を介して次述のユニット本体部5B2の基端部が枢着されている。
【0043】上記ユニット本体部5B2は、図3及び図5に示すように、上記中央ユニット5Aと略同等の長軸方向寸法をもつ枠体で構成されるものであって、その前面側には所定の配置パターンで複数の照明灯6,6,・・が取り付けられている。また、このユニット本体部5B2は、その長辺側の一方の縁部における上記中央ユニット5Aの上記ユニット取付部19,19に対応する位置に、それぞれ連結ブラケット41,41を設けている。そして、上記ユニット本体部5B2は、図5及び図6に示すように、上記各連結ブラケット41,41が上記第2枢支軸12,12によって上記基体部5B1側に枢着されることで、該第2枢支軸12を中心として上下方向に回動自在とされている。
【0044】即ち、上記ユニット本体部5B2は、図5に実線図示するように、上記基体部5B1の延長上に位置する第1位置と、同図に鎖線図示するように上記基体部5B1に対して上方に所定角度だけ折曲した状態で延出する第2位置との間で姿勢変更可能とされている。さらに、上記第2位置における上記ユニット本体部5B2の折曲角度は、上記ユニット支持機構25における上記可動杆27の突出量に対応して三段階に選択設定可能となっている。
【0045】尚、上記ユニット本体部5B2は、その第1位置においては、上記基体部5B1との間に跨がって配置した連結ピン14によりその位置が固定保持される。また、上記第2位置における位置保持は、上述のように上記ブラケット23と上記ユニット支持機構25の可動杆27の先端とを上記連結ピン16によって連結することで実現される。
【0046】また、この実施形態においては、上記第1側部ユニット5Bの基体部5B1と第2側部ユニット5Cの基体部5C1が特許請求の範囲中の「基端側折曲部材」に該当し、上記第1側部ユニット5Bのユニット本体部5B2と第2側部ユニット5Cのユニット本体部5C2が特許請求の範囲中の「外側折曲部材」に該当する。
【0047】以上のように構成された上記照明ユニット5は、図4に示すように、必要に応じて三つの異なる姿勢(折曲姿勢)に選択的に設定される。
【0048】即ち、第1の姿勢は、同図に鎖線図示するように、上記伸縮ブーム3のブームヘッド4部分に上記取付基台9を介して連結固定された上記中央ユニット5Aの両端縁5Aa,5Abにおいて上記第1及び第2側部ユニット5B,5Cがそれぞれ第1位置に位置設定され、これら三者が略「コ」字状に連結された姿勢であり、以下においてはこの姿勢を「格納姿勢」という。この格納姿勢においては、上述のように、上記連結ピン13が上記ユニット本体部5B2のブラケット21と上記基体部5B1との間に跨がって貫挿配置されることで該中央ユニット5Aと上記第1及び第2側部ユニット5B,5Cとの相対変位が規制されているので、上記照明ユニット5は上記第1及び第2側部ユニット5B,5Cの先端をそれぞれ接地させた状態で地面上に自立することができる。従って、上記照明ユニット5は、非使用時には上記格納姿勢で保管されるとともに、これを使用する場合には後述のように上記格納姿勢において上記伸縮ブーム3側に着脱される。
【0049】第2の姿勢は、図4に実線図示するように、上記第1及び第2側部ユニット5B,5Cの各基体部5B1,5C1が共に第1位置に設定されるとともに、上記各ユニット本体部5B2,5C2も共に第1位置に設定され、結果的に上記第1及び第2側部ユニット5B,5Cが共に上記中央ユニット5Aの両端縁5Aa,5Abからそれぞれ側方に直線状に延出した姿勢であり、以下においては、この姿勢を「平面展開姿勢」という。この平面展開姿勢においては、上記中央ユニット5A及び上記第1及び第2側部ユニット5B,5Cにそれぞれ設けられた上記照明灯6,6,・・が共に該照明ユニット5の前面側に配列され、該照明ユニット5全体としての照射範囲は略180°の角度範囲とされる。
【0050】第3の姿勢は、図4に鎖線図示するように、上記第1及び第2側部ユニット5B,5Cの各基体部5B1,5C1が共に第1位置に設定されるとともに、上記各ユニット本体部5B2,5C2は共に第2位置に設定された姿勢であり、以下においてはこの姿勢を「過展開姿勢」という。この過展開姿勢においては、上記照明ユニット5の幅方向中央寄りに上記中央ユニット5Aと上記第1及び第2側部ユニット5B,5Cの各基体部5B1,5C1とが直線状に延設される一方、該照明ユニット5の幅方向外端寄りには上記第1及び第2側部ユニット5B,5Cの各ユニット本体部5B2,5C2が該照明ユニット5の背面側へ後退傾斜した状態で延設されている。従って、この過展開姿勢においては、上記照明ユニット5全体としての照射範囲は、上記平面展開姿勢における照射範囲(約180°)よりも更に拡大されている。
【0051】尚、上記過展開姿勢は、図4に示す姿勢のみではなく、上記ユニット支持機構25の調整により、図4において鎖線図示する姿勢と実線図示する平面展開姿勢との間において三段階に設定されることは既述の通りである。
【0052】B:伸縮ブーム3の構造上記伸縮ブーム3は、図1、図2、図7及び図8に示すように、共に角筒状に形成されたベースブーム3Aとセカンドブーム3Bとサードブーム3Cとトップブーム3Dとを伸縮自在なる如くテレスコ状に順次嵌挿するとともに、該伸縮ブーム3の先端部、即ち、上記トップブーム3Dの先端にはブームヘッド4を取り付けて構成されている。
【0053】上記ブームヘッド4の下端部には、枢支軸17を介して次述の取付基台9が、該伸縮ブーム3の起伏面に沿う方向に揺動自在に取り付けられている。また、上記ブームヘッド4側には、上記取付基台9を揺動駆動するための揺動用油圧シリンダ(図示省略)が配置されている。
【0054】さらに、上記ベースブーム3Aの両外側面には、引上用シリンダ37と該引上用シリンダ37により引き上げられる引上用ワイヤー36とでなる引上機構34,34がそれぞれ配置されている。そして、この一対の引上用ワイヤー36,36は、上記ベースブーム3Aに設けたシーブ38及び次述の取付基台9に設けたシーブ39を介して下方へ引き出され、その先端は上記照明ユニット5の上記中央ユニット5Aに設けた上記一対のワイヤーブラケット35,35に対して連結可能とされている。従って、上記各引上用ワイヤー36,36の先端を上記中央ユニット5A側の上記各ワイヤーブラケット35,35に連結し、この状態で上記引上用シリンダ37,37を伸縮駆動させることで上記照明ユニット5は昇降され、例えば図1に鎖線図示するように、地面側に格納姿勢で載置された上記照明ユニット5を略水平に倒伏された上記伸縮ブーム3のブームヘッド4側に引き上げてこれを上記取付基台9に連結したり、逆に、上記取付基台9側に連結されていた上記照明ユニット5を地面側に降ろして載置することができるものである。
【0055】一方、この実施形態においては、上記引上機構34を、上述の如く上記照明ユニット5の着脱作業に使用する外に、これを上記照明ユニット5の展開作業にも利用するようにしている。即ち、図7及び図8に示すように、上記サードブーム3Cの先端部の左右両側面にはそれぞれシーブ40,40が側方に傾斜状態で配置されている。そして、上記各引上機構34,34の各引上用ワイヤー36,36は、必要に応じて上記シーブ39,39から取り外してこれを上記各シーブ40,40に掛け回すことができるようになっている。従って、図4に示すように、上記シーブ40,40を介して引き出された上記各引上用ワイヤー36,36の先端を、平面展開姿勢にある上記照明ユニット5における上記第1及び第2側部ユニット5B,5Cの上記各ユニット本体部5B2,5C2にそれぞれ設けたブラケット20,20に連結し、この状態で上記油圧シリンダ37,37をそれぞれ縮小させて上記引上用ワイヤー36,36を引き込むことで、上記各ユニット本体部5B2,5C2をそれぞれ平面展開姿勢時における第1位置から過展開姿勢時における第2位置まで引き上げることができる。
【0056】C:取付基台9の構造上記取付基台9は、上記伸縮ブーム3のブームヘッド4に揺動自在に支持されて、上記照明ユニット5の取付部材となるものであって、図7及び図8にそれぞれ示すように、その上端部は枢支軸17によって上記ブームヘッド4側に揺動自在に枢支される一方、その下端部9aは、上記中央ユニット5A側に設けた上記各ユニット取付ブラケット8,8,・・の内側に嵌合し得るような矩形形状とされている。尚、上記取付基台9と上記ブームヘッド4との間には、図示しない揺動用油圧シリンダが連結されており、該油圧シリンダの伸縮動により該取付基台9は上記枢支軸17を中心として矢印a−b方向に揺動せしめられ、これによって上記照明ユニット5の上下方向における照射方向が設定されることは既述の通りである。
【0057】D:操作方法等続いて、上記照明ユニット5を備えた移動式照明装置Zを使用して照明作業を行う場合について、その操作方法等を説明する。
【0058】照明ユニット5の装着作業は、照明を必要とする現場へ車両1と照明ユニット5とを別輸送した後、該現場においてこれらを組付けて移動式照明装置Zを構成する際に行われる。先ず、上記照明ユニット5の輸送であるが、この照明ユニット5の際しては、該照明ユニット5を「格納姿勢」とした状態でこれを輸送用車両の荷台に積み込んで輸送する。
【0059】この場合、上記照明ユニット5はその「格納姿勢」において自立可能とされているので、例えば専用の置き台を必要とせず、そのまま輸送用車両の荷台に自立載置し、そのままこれを輸送することができるので、輸送作業が簡略化されその作業能率が良好となる。さらに、この照明ユニット5の輸送は、該照明ユニット5を「格納姿勢」にして行われ、しかもこの「格納姿勢」においては全ての照明灯6,6,・・の照射面が折曲方向の内側に指向し、外部には露出していないことから、輸送時における照明灯6,6,・・の損傷が確実に防止される。
【0060】上記照明ユニット5を照明現場に輸送した後、該照明ユニット5を伸縮ブーム3のブームヘッド4に装着する。この照明ユニット5の装着作業に際しては、先ず、図1に示すように、上記伸縮ブーム3を略水平に倒伏させ且つ全縮とし、この状態で上記車両1を待機させる。しかる後、上記照明ユニット5をその輸送形態のまま、即ち、「格納姿勢」のまま、上記伸縮ブーム3のブームヘッド4の旋回軌跡上に位置する地面上に載置自立させる。
【0061】そして、先ず、上記伸縮ブーム3を旋回させてそのブームヘッド4を上記照明ユニット5の直上方に位置させる。この状態で、上記伸縮ブーム3に設けた上記引上用シリンダ37,37を作動させてその引上用ワイヤー36,36を上記照明ユニット5側に降下させ、これを該照明ユニット5の上記各ワイヤーブラケット35,35に連結する。しかる後、上記各引上用シリンダ37,37を同期状態で縮小作動させ、上記照明ユニット5を上記取付基台9側に引き上げて上記中央ユニット5A側の各ユニット取付ブラケット8,8,・・の内側に上記取付基台9の下端部を嵌合させ、且つこれら両者を連結軸10,10によって連結固定する。以上で、上記照明ユニット5の取付基台9側への連結作業が完了する。
【0062】尚、この実施形態においては、上記照明ユニット5を地面上に載置自立状態で待機させた場合について説明しているが、他の実施形態においては上記照明ユニット5を輸送用車両の荷台上に載置自立させた状態で待機させても良い。
【0063】上記照明ユニット5の取付基台9側への連結作業が完了すると、上記各引上用ワイヤー36,36を上記照明ユニット5側から切り離す。そして、上記照明ユニット5を平面展開姿勢で使用する場合には、上記各引上用ワイヤー36,36を上記ベースブーム3A側に格納するが、上記照明ユニット5を過展開姿勢で使用する場合には上記第1及び第2側部ユニット5B,5Cの展開作業に備えて上記各引上用ワイヤー36,36を上記ベースブーム3A側に仮置きする。
【0064】次に、上記照明ユニット5の展開作業に移る。先ず、上記中央ユニット5Aの上記ブラケット21と上記第1及び第2側部ユニット5B,5Cの各基体部5B1,5C1との間に装着されていた上記連結ピン13を取り外して該第1及び第2側部ユニット5B,5Cを共に回動可能な状態とする。しかる後、上記油圧シリンダ7を縮小作動させ、上記第1及び第2側部ユニット5B,5Cを共に外側に展開させてこれを平面展開姿勢に設定する。ここで、上記各連結ピン13,13を上記中央ユニット5A側の上記ブラケット24,24と上記第1及び第2側部ユニット5B,5Cの各基体部5B1,5C1との間に貫挿し、該各基体部5B1,5C1を上記中央ユニット5Aと一体化させる。
【0065】この状態においては、上記照明ユニット5は、図4に実線図示する平面展開姿勢に設定されているので、該照明ユニット5を平面展開姿勢で使用する場合には、ここで該照明ユニット5の展開作業が完了する。
【0066】これに対して、上記照明ユニット5を過展開姿勢で使用する場合には、さらに上記第1及び第2側部ユニット5B,5Cの各ユニット本体部5B2,5C2を展開させる。即ち、上記引上機構34,34の各引上用ワイヤー36,36を上記各シーブ40,40に掛け替えてその先端をそれぞれ上記各ユニット本体部5B2,5C2に設けた上記ブラケット20,20に連結する。しかる後、上記各引上用シリンダ37,37を少しだけ縮小させて該各引上用ワイヤー36,36に適宜の張力を与えた状態で上記連結ピン14,14を取り外し、上記各ユニット本体部5B2,5C2を回動自在とする。この状態で上記各引上用シリンダ37,37を適宜量だけ縮小させて上記引上用ワイヤー36,36を介して上記各ユニット本体部5B2,5C2を上記第2枢支軸12を中心として上方へ回動させる。そして、所望の回動位置となった時点で、上記引上用シリンダ37,37の縮小動を停止し、且つ上記ユニット支持機構25,25によって上記各ユニット本体部5B2,5C2をその時点の姿勢で連結ピン14を上記可動杆27の先端ブラケット16に嵌挿して固定保持する。これで、上記照明ユニット5は、平面展開姿勢における照射範囲よりも大きな照射範囲をもつ過展開姿勢に設定される。尚、上記各引上用ワイヤー36,36は、上記ユニット支持機構25,25による姿勢保持が実現された時点で上記照明ユニット5側から取り外して上記ベースブーム3A側に格納する。
【0067】後は、上記伸縮ブーム3を適宜作動させて上記照明ユニット5を所定の三次元位置に位置設定するとともに、上記揺動用油圧シリンダ(図示省略)により該照明ユニット5を適宜揺動させて上下方向の照射方向を設定し照射作業を開始すれば、予め設定した所要の照射範囲での照射作業が実現される。
【0068】E:その他(1) 上記実施形態においては、上記第1及び第2側部ユニット5B,5Cを、共に基体部5B1,5C1とユニット本体部5B2,5C2とからなる二分割構造とし、且つ該各基体部5B1,5C1はこれを単なる連結部材として構成しているが、本願発明はかかる構成に限定されるものではなく、例えば上記第1及び第2側部ユニット5B,5Cを二以上の分割構造としたり、また上記各基体部5B1,5C1を上記各ユニット本体部5B2,5C2と同様に枠体状に形成してここに照明灯6,6,・・を備える構成とすることも可能である。
【0069】(2) 上記実施形態においては、上記第1側部ユニット5Bと第2側部ユニット5Cとを同一状態に展開する場合を例にとって説明したが、本願発明はかかる構成に限定されるものではなく、上記第1側部ユニット5Bと第2側部ユニット5Cの展開状態は必要に応じてそれぞれ個別に設定することもできることは勿論である。
【0070】(3) 上記実施形態においては、上記各ユニット本体部5B2,5C2の展開を、上記照明ユニット5の吊り下げに使用される引上機構34,34を利用して行うようにしているが、本願発明はかかる構成に限定されるものではなく、例えば、上記引上機構34とは別に専用の展開駆動手段を備えることも可能であり、また駆動アクチュエータとして油圧シリンダに代えて他のアクチュエータ、例えば油圧モータ等を使用することも可能である。
【出願人】 【識別番号】000148759
【氏名又は名称】株式会社タダノ
【出願日】 平成10年12月1日(1998.12.1)
【代理人】 【識別番号】100075731
【弁理士】
【氏名又は名称】大浜 博
【公開番号】 特開2000−173305(P2000−173305A)
【公開日】 平成12年6月23日(2000.6.23)
【出願番号】 特願平10−341441