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【発明の名称】 電球形蛍光ランプ
【発明者】 【氏名】松本 光生

【要約】 【課題】電球形蛍光ランプの口金13とカバー11との固定強度を高め、組立の自動化を容易にする。

【解決手段】カバー11に口金13および発光管14を取り付け、カバー11内に点灯回路を収納する。口金13の嵌合部34をカバー11の口金取付部22の外側に嵌合する。嵌合部34の外側からポンチングによって嵌合部34を口金取付部22側に突き抜けた状態で口金取付部22にかしめられるかしめ部35を設ける。かしめ部35では、嵌合部34の外側から口金取付部22にかしめられるとともにそのかしめ方向の先端側が分離されて口金取付部22が露出する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 口金取付部を有するカバーと;カバーに取り付けられる発光管と;カバー内に収納される点灯回路と;カバーの口金取付部の外側に嵌合される嵌合部、および嵌合部の外側から口金取付部にかしめられるとともにそのかしめ方向の先端側が分離されて口金取付部が露出するかしめ部を有する口金と;を具備していることを特徴とする電球形蛍光ランプ。
【請求項2】 かしめ部は、口金取付部側を頂部とする略円錐形状であることを特徴とする請求項1記載の電球形蛍光ランプ。
【請求項3】 かしめ部は、先端側が尖ったニードルピンによるポンチングによって形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の電球形蛍光ランプ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、口金を備えた電球形蛍光ランプに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、一般照明用電球のソケットに装着可能な口金を備えた電球形蛍光ランプでは、一端に口金が固定された樹脂製のカバーを備え、このカバーの内部に点灯回路を収納し、カバーの他端に発光管が保持されたホルダを取り付けるとともに、必要に応じて発光管を覆うグローブを取り付けている。
【0003】口金とカバーとの固定は、口金をカバーの一端に設けられた口金取付部に被せて接着剤により接着固定しており、また、十分な固定強度を確保する場合には、接着剤による接着固定に加えて、口金をカバーの口金取付部にねじ込むことで補助的に仮固定するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来、口金とカバーとを接着剤により接着固定しているが、十分な固定強度を確保する場合には、口金をカバーの口金取付部にねじ込んで補助的に仮固定する必要があり、口金のねじ込み作業が必要で、組立の自動化が困難となる問題を有している。
【0005】本発明は、このような点に鑑みなされたもので、口金とカバーとの固定強度を高め、組立の自動化を容易にできる電球形蛍光ランプを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の電球形蛍光ランプは、口金取付部を有するカバーと;カバーに取り付けられる発光管と;カバー内に収納される点灯回路と;カバーの口金取付部の外側に嵌合される嵌合部、および嵌合部の外側から口金取付部にかしめられるとともにそのかしめ方向の先端側が分離されて口金取付部が露出するかしめ部を有する口金と;を具備しているものである。
【0007】そして、嵌合部の外側から口金取付部にかしめられるとともにそのかしめ方向の先端側が分離されて口金取付部が露出するかしめ部を有するので、かしめ深さを深くするとともにかしめ代を増大させ、口金とカバーとの固定強度を高め、さらに、カバーの口金取付部が露出することによってかしめ状態を目視による確認を容易にし、組立の自動化にも容易に対応可能とする。
【0008】請求項2記載の電球形蛍光ランプは、請求項1記載の電球形蛍光ランプにおいて、かしめ部は、口金取付部側を頂部とする略円錐形状であるものである。
【0009】そして、かしめ部は口金取付部側を頂部とする略円錐形状であり、かしめ深さを深くしてかしめ代を増大させ、口金とカバーとの固定強度を高める。
【0010】請求項3記載の電球形蛍光ランプは、請求項1または2記載の電球形蛍光ランプにおいて、かしめ部は、先端側が尖ったニードルピンによるポンチングによって形成されているものである。
【0011】そして、先端側が尖ったニードルピンによるポンチングによってかしめ部を容易に形成可能とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0013】図1および図2に第1の実施の形態を示し、図1は電球形蛍光ランプの口金とカバーとの固定部分を拡大した一部の断面図、図2は電球形蛍光ランプの一部を切り欠いた側面図である。
【0014】図2において、電球形蛍光ランプは、カバー11、グローブ12、口金13、発光管14、点灯回路15およびホルダ16などにより構成され、カバー11とグローブ12とで略球状(ボール状)に形成されている。なお、以下、カバー11の一端の口金13側を上側として説明する。
【0015】カバー11は、例えばポリブチレンテレフタレート(PBT)などの耐熱性を有する白色の合成樹脂にて形成され、下方に拡開する略円環状のカバー本体21、およびこのカバー本体21から上方に延設された略円筒状の口金取付部22を有している。カバー本体21の下端部にグローブ12が係合されて取り付けられる開口縁部23が形成され、この開口縁部23より内側に略円筒状の発光管取付部24が下方へ向けて突出形成されている。口金取付部22の下端部に口金13が嵌合される径大な口金嵌合部25が形成されている。
【0016】また、グローブ12は、透明あるいは光拡散性を有する乳白色などで、ガラスあるいは合成樹脂により、略球状に形成されている。グローブ12の上端には、発光管14が挿通されるとともにカバー11の内側に係合される開口縁部28が形成されている。
【0017】また、口金13は、E26形などのエジソン形の口金を構成するもので、絶縁部31を有し、この絶縁部31の上端中央に導電性を有する先端口金部32が固定され、絶縁部43の外周にソケットに螺合される導電性を有する略円筒状の螺合口金部33が形成されている。螺合口金部33の下端にはカバー11の口金取付部22の口金嵌合部25の外側すなわち外周に嵌合される嵌合部(カバー嵌合部)34が形成されている。螺合口金部33は、金属製であり、例えば、黄銅が用いられたり、金属の表面にニッケルメッキが施されて構成されている。そして、この嵌合部34の複数箇所には、嵌合部34の外側から口金取付部22にかしめられるとともにそのかしめ方向の先端側が分離されて口金取付部22が露出するかしめ部35が形成されている。かしめ部35は、嵌合部34の外周の複数方向、例えば8方向から相対してポンチングされ、それら8箇所で口金13とカバー11とをかしめて固定している。
【0018】また、発光管14は、略同形状の3本のU字状屈曲形のバルブ38を所定の位置に配置し、図示しない連通管で順次接続して、1本の放電路が形成されている。各バルブ38は、内面に蛍光体膜が形成されているとともに、内部にアルゴンなどの希ガスや水銀などが封入されている。発光管14の両端部に位置する各バルブ38の端部には図示しない電極が配置され、各電極はバルブ38の外部に導出された図示しないワイヤを通じて点灯回路15に電気的に接続されている。
【0019】また、点灯回路15は、回路基板41を備え、この回路基板41の上面あるいは両面に複数の電気部品42が実装され、発光管14の高周波点灯を行なうインバータ回路が構成されている。なお、回路基板41の両面に電気部品42が実装される場合には、回路基板41の上面に比較的耐熱性の弱い電解コンデンサ、フィルムコンデンサなどの電気部品42が実装され、回路基板41の下面には比較的耐熱性が強いとともに厚さ寸法が小さいダイオード、抵抗などのチップ状の電気部品42が実装される。
【0020】また、ホルダ16は、例えばポリブチレンテレフタレート(PBT)などの耐熱性を有する合成樹脂にて形成され、下部には発光管14の各バルブ38の端部が挿通されて接着剤により接着固定され、上部には点灯回路15の回路基板41が取り付けられ、一体的にユニット化されている。そして、ホルダ16は、カバー11の発光管取付部24の内側に挿入され、図示しない爪構造によって発光管取付部24に固定されている。
【0021】次に、図1において、かしめ部35は、嵌合部34の外側から、略円錐状の先端が尖ったニードルピン(ポンチ)によるポンチングによって形成されており、嵌合部34を口金取付部22側に突き抜けた状態で口金取付部22にかしめられている。そして、かしめ部35は、ポンチングにより、口金取付部22側を頂部とする略円錐形状に窪む形状となり、ポンチング過程でその頂部45側が基端部46側に対して引っ張られて延びるとともにその延びが限界を超えることで亀裂が生じて切り離され、分離された頂部45側と基端部46側との間に口金取付部22が露出する開口部(亀裂部)47が形成されている。
【0022】なお、かしめ部35の各寸法は、例えば、口金13の嵌合部34の肉厚aは0.2〜0.3mm程度、カバー11の口金取付部22(口金嵌合部25)の肉厚bは3mm程度、かしめ部35の開口48側の直径cは1.5mm、かしめ部35の深さdは0.7mm程度となっている。
【0023】そして、口金13の嵌合部34の外側からのポンチングによって嵌合部34をカバー11の口金取付部22側に突き抜けた状態で口金取付部22にかしめるので、かしめ部35のかしめ深さを深くできるとともにかしめ代を増大でき、口金13とカバー11との固定強度を高めることができ、組立の自動化にも容易に対応できる。
【0024】また、かしめ部35において嵌合部34を突き抜けると開口部47が開口され、この開口部47を通じてカバー11の口金取付部22が露出するので、嵌合部34を突き抜けた状態すなわちかしめ状態を目視により容易に確認できる。このとき、カバー11が白色であると、例えば黄銅色などの口金13との色の区別がつきやすく、容易に確認できる。なお、カバー11の色は何色でもよいが、口金13との区別がつきやすいほうが好ましい。
【0025】また、かしめ部35はカバー11の口金取付部22側を頂部とする略円錐形状であり、その頂部45側が分離される状態までかしめ深さを深くしてかしめ代を増大でき、口金13とカバー11との固定強度を高めることができ、しかも、かしめ深さを深くしても、カバー11の口金取付部22に割れなどが発生することがない。
【0026】また、先端側が尖ったニードルピンによるポンチングによってかしめ部35を容易に形成でき、組立の自動化を容易にできる。
【0027】次に、図3ないし図5に第2の実施の形態を示し、図3は電球形蛍光ランプの断面図、図4はカバーの一部を切り欠いた側面図、図5はカバーの底面図である。なお、第1の実施の形態と同一構造については同一符号を用いてその説明を省略する。
【0028】カバー11のカバー本体21の内面に、開口縁部23の内側に沿って複数のリブ51が放射状に突出形成され、これらリブ51より上方にホルダ16を位置決めおよび係止する複数のストッパ52および複数の係止爪53が形成されている。
【0029】グローブ12の開口縁部28にはリブ51の下面に係合される段部54が形成され、開口縁部28の先端側はリブ51の内周側に進入配置される。
【0030】口金13は、第1の実施の形態と同様のかしめ部でカバー11の口金取付部22にかしめ固定されている。
【0031】発光管14には1本のバルブを鞍形に屈曲したバルブ38が用いられている。
【0032】ホルダ16は、円板状の仕切板部55、この仕切板部55の周縁から上方に向けて立設された周縁部56を有しており、カバー11の内側に挿入して取り付ける際に周縁部56の上端がストッパ52に当接されるとともに周縁部56に係止爪53が引っ掛かって係止される。
【0033】そして、組立工程において、カバー11にホルダ16を取り付けた後、カバー11の開口縁部23の内側のリブ51とホルダ16の周縁部56との間に例えばシリコーン接着剤などの接着剤57を注入し、グローブ12の開口縁部28をカバー11の開口縁部23の内側に合わせ、グローブ12の開口縁部28の先端をリブ51とホルダ16の周縁部56との間の接着剤57に挿入する。
【0034】グローブ12の開口縁部28の先端をリブ51とホルダ16の周縁部56との間の接着剤57に挿入すると、接着剤57が複数のリブ51の間に押し出されるため、カバー11に対する接着剤57の接着面積が増大し、カバー11とグローブ12との接着強度を高めることができる。
【0035】また、グローブ12の開口縁部28がリブ51に係合し、グローブ12をカバー11に位置決めできる。
【0036】そして、上述した各実施の形態の電球形蛍光ランプを備えることで照明器具を構成することができる。
【0037】なお、かしめ部35は、略円錐形状とすることでかしめ深さを深くすることができるが、略円錐形状に限らず、例えば略角錐形状、略円筒形状、略球曲面形状などでもよく、いずれの形状でも嵌合部34をカバー11の口金取付部22側に突き抜けた状態で口金取付部22にかしめることにより、かしめ部35のかしめ深さを深くしてかしめ代を増大でき、口金13とカバー11との固定強度を高めることができる。
【0038】また、上述の各実施の形態では、発光管14を覆うグローブ12を備えた構成としたが、発光管14が露出する構成としてもよい。
【0039】また、発光管の形状は、例えばU字状あるいはH字状のバルブを2本、3本あるいは4本などを接続して構成したり、1本のバルブを鞍形に屈曲して構成してもよい。
【0040】
【発明の効果】請求項1記載の電球形蛍光ランプによれば、口金の嵌合部の外側からカバーの口金取付部にかしめられるとともにそのかしめ方向の先端側が分離されて口金取付部が露出するかしめ部を有するので、かしめ部のかしめ深さを深くできるとともにかしめ代を増大でき、口金とカバーとの固定強度を高めることができ、さらに、カバーの口金取付部が露出することによってかしめ状態を目視により容易に確認でき、組立の自動化にも容易に対応できる。
【0041】請求項2記載の電球形蛍光ランプによれば、請求項1記載の電球形蛍光ランプの効果に加えて、かしめ部は口金取付部側を頂部とする略円錐形状であり、かしめ深さを深くしてかしめ代を増大させ、口金とカバーとの固定強度を高めることができる。
【0042】請求項3記載の電球形蛍光ランプによれば、請求項1または2記載の電球形蛍光ランプの効果に加えて、先端側が尖ったニードルピンによるポンチングによってかしめ部を容易に形成できる。
【出願人】 【識別番号】000003757
【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
【出願日】 平成10年12月8日(1998.12.8)
【代理人】 【識別番号】100062764
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 襄 (外2名)
【公開番号】 特開2000−173302(P2000−173302A)
【公開日】 平成12年6月23日(2000.6.23)
【出願番号】 特願平10−348651