| 【発明の名称】 |
リフレクタ―可動型自動車用ヘッドランプ |
| 【発明者】 |
【氏名】白井 克忠
【氏名】松永 崇
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| 【要約】 |
【課題】Oリングその他のシール部材を介装することなくエイミングスクリューの回転支承部の防水をとることのできるリフレクター可動型ヘッドランプの提供。
【解決手段】ランプボディ10と、光源18を装着したリフレクター14と、ランプボディ10とリフレクター14間に介装されて、リフレクター14をランプボディ10に対し傾動可能に支持するエイミング機構Eとを備え、ランプボディ10に設けたスクリュー挿通孔10a,10bに回転可能に支承されたエイミングスクリュー30,40が回動することでリフレクター14が傾動するリフレクター可動型ヘッドランプにおいて、エイミングスクリュー30,40の筒状部50による被支承部34,44を合成樹脂で形成し、スクリュー挿通孔10a,10bを構成する筒状部50の内周面に摺接する円環状の弾性防水リブ34a,44aを、被支承部34,44に一体に形成し、防水リブ34a,44aの摺接部によってエイミングスクリューの回転支承部における防水が確保されて、従来必要であったOリング等のシール部材が不要となって、エイミング機構Eが簡潔となる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 容器状のランプボディと、光源の装着されたリフレクターと、前記ランプボディとリフレクター間に介装されて、前記リフレクターをランプボディに対し傾動可能に支持するエイミング機構と、を備え、ランプボディに設けられたスクリュー挿通孔に回転可能に支承されたエイミングスクリューが回動することで前記リフレクターが傾動するリフレクター可動型自動車用ヘッドランプにおいて、前記スクリュー挿通孔は、ランプボディに一体に形成された筒状部によって構成され、前記エイミングスクリューの少なくとも前記スクリュー挿通孔によって支承される部位が合成樹脂で形成されるとともに、前記エイミングスクリューのスクリュー挿通孔による被支承部に、スクリュー挿通孔の内周面に摺接する円環状の弾性防水リブが一体に形成されたことを特徴とするリフレクター可動型自動車用ヘッドランプ。 【請求項2】 前記エイミングスクリューのスクリュー挿通孔による被支承部の外周面には、防水リブの付け根部両側に沿って延びる環状溝が形成されたことを特徴とする請求項1に記載のリフレクター可動型自動車用ヘッドランプ。 【請求項3】 前記防水リブは、軸方向に並設されたことを特徴とする請求項1または2に記載のリフレクター可動型自動車用ヘッドランプ。 【請求項4】 前記エイミングスクリューのスクリュー挿通孔による被支承部の軸方向内側には、スクリュー挿通孔の周縁部に係合するフランジ部が被支承部と一体に形成されるとともに、前記フランジ部には、スクリュー挿通孔の周縁部に摺接するスカート状の第2の弾性防水リブが形成されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のリフレクター可動型自動車用ヘッドランプ。 【請求項5】 前記スクリュー挿通孔を構成する筒状部は後方に延出形成され、この後方延出端部は、周方向に分割された半径方向に拡縮可能な複数の分割揺動片によって構成されるとともに、前記分割揺動片の内側には、ランプボディの内側からスクリュー挿通孔に挿入したエイミングスクリューの被支承部に周設された係合溝に係合し、前記フランジ部と協働してエイミングスクリューを軸方向に位置決めする掛止部が形成されたことを特徴とする請求項4に記載のリフレクター可動型自動車用ヘッドランプ。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、光源を装着したリフレクターがエイミング機構によってランプボディに対し傾動可能に支持されたリフレクター可動型の自動車用ヘッドランプに関する。 【0002】 【従来の技術】従来のこの種の自動車用ヘッドランプは、光源を装着一体化したリフレクターがランプボディの前面において、1個の傾動支点である玉継ぎ手と、それぞれ軸方向に進退可能な2本のエイミングスクリューとから構成されたエイミング機構によって支持されている。エイミングスクリューは、ランプボディに設けられたスクリュー挿通孔に回転可能に支承されるとともに、ランプボディの前方に延出するエイミングスクリューのねじ部には、リフレクターに取着されたナット部材が螺合している。そして、エイミングスクリューを回動することで、ナット部材がエイミングスクリューに沿って進退し、玉継手とナット部材を結ぶ傾動軸周りにリフレクターが傾動し、これによってランプの光軸を調整できるようになっている。 【0003】また、エイミングスクリューを回転可能に支承するスクリュー挿通孔には、シール材であるOリングが介装されて、エイミングスクリューの回転支承部における防水がとられている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかし、前記した従来技術では、エイミングスクリューの回転支承部にOリングを設けることが不可欠で、これがエイミング機構を構成する部品点数を増やす一因となっていた。また、Oリングは一般にゴム製で、長時間にわたって水にさらされると劣化しやすいので、長期使用した場合に、エイミングスクリューの回転支承部における防水性が低下するという問題もある。 【0005】本発明は前記従来技術の問題点に鑑みなされたもので、その目的は、Oリングその他のシール部材を介装することなくエイミングスクリューの回転支承部の防水をとることのできるリフレクター可動型自動車用ヘッドランプを提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段および作用】前記目的を達成するために、請求項1に係るリフレクター可動型自動車用ヘッドランプにおいては、容器状のランプボディと、光源の装着されたリフレクターと、前記ランプボディとリフレクター間に介装されて、前記リフレクターをランプボディに対し傾動可能に支持するエイミング機構と、を備え、ランプボディに設けられたスクリュー挿通孔に回転可能に支承されたエイミングスクリューが回動することで前記リフレクターが傾動するリフレクター可動型自動車用ヘッドランプにおいて、前記スクリュー挿通孔を、ランプボディに一体に形成された筒状部によって構成し、前記エイミングスクリューの少なくとも前記スクリュー挿通孔によって支承される部位を合成樹脂で形成するとともに、前記エイミングスクリューのスクリュー挿通孔による被支承部に、スクリュー挿通孔の内周面に摺接する円環状の弾性防水リブを一体に形成するようにしたものである。エイミングスクリューの被支承部に形成されてスクリュー挿通孔の内周面に摺接する円環状の弾性防水リブは、スクリュー挿通孔内周面に圧接状態に保持されて、エイミングスクリューの回転支承部における防水を確保する。また、合成樹脂製防水リブは弾性(可撓性)をもつことから、エイミングスクリューの被支承部を筒状部(スクリュー挿通孔)に挿入する際には、防水リブが弾性変形して、エイミングスクリューのスクリュー挿通孔への組付けを妨げず、また防水リブとスクリュー挿通孔内周面間の摺接部が、エイミングスクリューの回動を妨げるものでもない。また、合成樹脂製防水リブは、ゴム製のOリングに比べ水によって劣化しにくい。請求項2においては、請求項1に記載のリフレクター可動型自動車用ヘッドランプにおいて、前記エイミングスクリューのスクリュー挿通孔による被支承部の外周面に、防水リブの付け根部両側に沿って円環状に延びる溝を形成するようにしたものである。防水リブの付け根に沿って延びる環状溝は、エイミングスクリューの被支承部の外表面積を大きくして、エイミングスクリューの回転支承部における保水量を高めるとともに、エイミングスクリューの被支承部とスクリュー挿通孔間において軸方向に延びる隙間を半径方向に蛇行する迷路状に構成して、ランプボディ内への水の侵入を有効に阻止すべく作用する。また、エイミングスクリューの回転支承部における防水性を高め、かつがたをなくすには、エイミングスクリューの被支承部とスクリュー挿通孔間の隙は小さい方がよいが、エイミングスクリューをスムーズに回動させるには、逆にこの隙はある程度大きい方がよく、互いに相反する。しかし、防水リブの両側に形成した環状溝は、エイミングスクリューの被支承部とスクリュー挿通孔間における隙を拡げることなく、防水リブの半径方向の突出量を大きくするべく作用する。このため防水リブの弾性(可撓性)が高められ、防水リブのスクリュー挿通孔内周面への追随が容易となり、防水リブとスクリュー挿通孔内周面間に生じる圧接力や摺動摩擦抵抗が軽減されて、エイミングスクリューの軽快な回動とエイミングスクリューのスクリュー挿通孔へのスムーズな挿入を可能にする。請求項3においては、請求項1または2に係るリフレクター可動型自動車用ヘッッドランプにおいて、前記防水リブを軸方向に並設するようにしたものである。防水作用をする防水リブとスクリュー挿通孔内周面間の円環状の摺接部が複数段となって、それだけエイミングスクリューの回転支承部における防水性が高められる。請求項4においては、請求項1〜3のいずれかに記載のリフレクター可動型自動車用ヘッドランプにおいて、前記エイミングスクリューのスクリュー挿通孔による被支承部の軸方向内側に、スクリュー挿通孔の周縁部に係合するフランジ部を形成するとともに、前記フランジ部に、スクリュー挿通孔の周縁部に摺接するスカート状の第2の弾性防水リブを形成するようにしたものである。エイミングスクリューのフランジ部に形成された第2の弾性防水リブが、スクリュー挿通孔周縁部に圧接状態に保持されて、エイミングスクリューの回転支承部をがたつかないように支持するとともに、エイミングスクリューの回転支承部における防水を確保する。また、合成樹脂製の第2の弾性防水リブは弾性(可撓性)をもつことから、第2の防水リブとスクリュー挿通孔内周面間の摺接部が、エイミングスクリューの回動を妨げるものではない。請求項5においては、請求項4に記載のリフレクター可動型自動車用ヘッドランプにおいて、前記スクリュー挿通孔を構成する筒状部を後方に延出形成し、この後方延出端部を、周方向に分割された半径方向に拡縮可能な複数の分割揺動片によって構成するとともに、前記分割揺動片の内側に、ランプボディの内側からスクリュー挿通孔に挿入したエイミングスクリューの被支承部に周設された係合溝に係合し、前記フランジ部と協働してエイミングスクリューを軸方向に位置決めする掛止部を形成するようにしたものである。ランプボディの内側からエイミングスクリューをスクリュー挿通孔に押し込むと、筒状部の後方延出端部を構成する分割揺動片が、エイミングスクリュー後端部に押されて半径方向外方に拡径するように弾性変形し、エイミングスクリュー後端部が筒状部後方に貫通し、分割揺動片の掛止部がエイミングスクリュー側の係合溝に係合しかつフランジ部がスクリュー挿通孔周縁部に当接することで、スクリュー挿通孔に対しエイミングスクリューが軸方向に位置決め固定される。 【0007】 【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を、実施例に基づいて説明する。 【0008】図1〜図5は本発明の一実施例を示し、図1は本発明の第1の実施例であるリフレクター可動型の自動車用ヘッドランプの正面図、図2は同ヘッドランプの水平断面図(図1に示す線II−IIに沿う断面図)、図3は同ヘッドランプの縦断面図(図1に示す線III−IIIに沿う断面図)、図4はエイミングスクリューの回転支承部を構成する筒状部を示し、(a)は同筒状部の拡大側面図、(b)は同筒状部の拡大背面図、(c)は同筒状部の拡大斜視図、図5はエイミングスクリューの回転支承部の拡大水平断面図である。 【0009】これらの図において、符号10は、ポリプロピレン樹脂製の容器状ランプボディで、ランプボディ10の前面開口部には前面レンズ12が組み付けられて灯室が画成されている。灯室内には、光源であるバルブ18を装着一体化したリフレクター14が、エイミング機構Eによって傾動可能に設けられている。 【0010】エイミング機構Eは、ランプボディ10とリフレクター14間に介装された固定傾動支点を構成する玉継手20と、ランプボディ10に設けられたスクリュー挿通孔10a,10bにそれぞれ回転可能に支承された一対のエイミングスクリュー30,40と、リフレクター14の背面側に突出するブラケット15a,15bにそれぞれ取着されるとともに、エイミングスクリュー30,40のねじ部32,42にそれぞれ螺合して移動傾動支点を構成する一対のナット部材38,48と、を備えて構成されている。符号22は、リフレクター14の背面に突設されたブラケット15cに取着された玉部材で、ランプボディ10の内側に一体に形成された玉受け部24に、この玉部材22の玉部23が支承されて、玉継手20が構成されている。 【0011】そして、エイミングスクリュー30を回動すると、ナット部材38がエイミングスクリューのねじ部32に沿って進退し、玉継手20とナット部材48を結ぶ傾動軸Ly周りにリフレクター14が傾動し、エイミングスクリュー40を回動すると、ナット部材48がエイミングスクリューのねじ部42に沿って進退し、玉継手20とナット部材38を結ぶ傾動軸Lx周りにリフレクター14が傾動する。即ち、エイミングスクリュー30は、ランプの光軸を傾動軸Ly周りに傾動調整する左右エイミングスクリューを構成し、エイミングスクリュー40は、ランプの光軸を傾動軸Lx周りに傾動調整する上下エイミングスクリューを構成している。 【0012】スクリュー挿通孔10a,10bは、図4に示すように、ランプボディ10に一体に形成されて後方に延出する円筒形状の筒状部50によって構成され、筒状部50の後方延出端部の左右の側壁には、上下方向所定距離隔てて軸方向に水平に延びるスリット52が設けられて、スリット52で挟まれた左右一対の分割揺動片である分割側壁53が左右方向(半径方向)に揺動できるように構成されるとともに、各分割側壁53の先端部内側には、半径方向内側に突出する掛止部54が形成された構造となっている。 【0013】一方、エイミングスクリュー30(40)は、図5に示すように、ねじ部32(42)の形成された前端側の金属製ねじ部本体31(41)と、後端側のポリアセタール樹脂製の後端部分33(43)から構成され、インサート成形により金属製ねじ部本体31(41)がポリアセタール樹脂製後端部分33(43)に一体化されている。 【0014】符号34(44)は、エイミングスクリュー30(40)の筒状部50によって支承される部位、即ち被支承部で、この被支承部34(44)の前端側には、筒状部前端面(スクリュー挿通孔の周縁部)50aに当接するフランジ部35(45)が一体に形成されており、被支承部34(44)の後端寄りには、筒状部50の掛止部54に係合する係合溝36(46)が周設されている。そして、このフランジ部35(45)と係合溝36(46)後端側の段差部36a(46a)とは、これらが筒状部50の前後端面50a,50bに当接して係合することで、スクリュー挿通孔10a,10bに対しエイミングスクリュー30(40)を軸方向に位置決め固定するべく作用する。 【0015】またエイミングスクリュー30(40)の後端部(被支承部34,44の後方)には、外形が断面六角型で、端面に角溝37a(47a)の設けられた回動操作部37(47)が一体に形成されている。回動操作部37(47)の外径は、被支承部34(44)の外径以下に形成されて、筒状部50の前方(図5左方向)からエイミングスクリュー30(40)後端部をスクリュー挿通孔10a(10b)に挿通できるようになっている。 【0016】また、エイミングスクリューの被支承部34(44)には、筒状部50(スクリュー挿通孔10a,10b)の内周面に摺接する円環状の弾性防水リブ34a(44a)が一体に形成されている。防水リブ34a(44a)の外径は、スクリュー挿通孔10a(10b)の内径よりわずかに大きく形成されて、防水リブ34a(44a)の先端部が常にスクリュー挿通孔10a(10b)の内周面に圧接されるようになっている。 【0017】被支承部34(44)の外周面における防水リブ34a(44a)の両側には、防水リブ34a(44a)に沿って延びる環状溝34b(44b)が形成されて、エイミングスクリューの被支承部34(44)とスクリュー挿通孔間における隙を拡げることなく、防水リブ34a(44a)の半径方向の突出量を大きくすることで、防水リブ34a(44a)の弾性(可撓性)が高められ、これによって防水リブ34a(44a)とスクリュー挿通孔10a(10b)内周面との間に適度の圧接力が作用するようになっている。 【0018】即ち、環状溝34b(44b)を設けないと、防水リブの突出量がそれだけ小さく、弾性(可撓性)が不十分なため、防水リブとスクリュー挿通孔内周面との間に過大な圧接力が作用し、エイミングスクリューの回動トルクが大きくなって、エイミングスクリューをスムーズに回動させたり、エイミングスクリューをスムーズにスクリュー挿通孔に挿着できないおそれがある。また、防水リブ34a(44a)の弾性(可撓性)を高めるには、被支承部34(44)とスクリュー挿通孔10a,10b間の隙を拡げて防水リブの突出量を大きくすればよいが、この隙が大きくなるに従って防水性が低下し、かつ回転支承部におけるがたも大きくなるため、好ましいことではない。 【0019】そこで、本実施例では、防水リブ34a(44a)の付け根に沿って環状溝34b(44b)を形成し、被支承部34(44)とスクリュー挿通孔10a(10b)内周面間における隙を拡げることなく、即ち防水性を低下させることなく、防水リブ34a(44a)の突出量を大きくして、防水リブ34a(44a)とスクリュー挿通孔10a(10b)内周面間に生じる圧接力や摺動摩擦抵抗を軽減するようになっている。したがって、エイミングスクリュー30(40)のスムーズな回動と、エイミングスクリュー30(40)のスクリュー挿通孔10a(10b)へのスムーズな挿着が可能となっている。 【0020】また、防水リブ34a(44a)は、軸方向に2カ所並設されており、防水リブ34a(44a)とスクリュー挿通孔10a(10b)内周面間の円環状の摺接部が2段となって、それだけエイミングスクリュー30(40)の回転支承部における防水性が高められている。 【0021】また、エイミングスクリュー30(40)のフランジ部35(45)には、スクリュー挿通孔10a(10b)の周縁部50aに摺接するスカート状の第2の弾性防水リブ35a(45a)が設けられている。この第2の弾性防水リブ35a(45a)は、筒状部50の前端面(スクリュー挿通孔周縁部)50aに圧接状態に保持されて、エイミングスクリュー30(40)の回転支承部における防水を確保するべく作用する。 【0022】また、この第2の弾性防水リブ35a(45a)は、エイミングスクリュー30(40)を軸方向に弾支して、エイミングスクリュー30(40)の回転支承部をがたつかないように支持する。 【0023】また、この合成樹脂製の第2の弾性防水リブ35aは適度の弾性(可撓性)をもつことから、第2の防水リブ35aとスクリュー挿通孔周縁部50a間の摺接部が、エイミングスクリュー30,40の回動を妨げるものではない。 【0024】次に、エイミングスクリュー30,40をランプボディ10の筒状部50に組み付ける方法について説明する。 【0025】まず、リフレクター14のブラケット15a,15bにエイミングスクリュー30,40を螺合させたナット部材38,48を取着し、ブラケット15cには、玉部材22を取着しておく。次に、玉部材22の玉部23を玉受け部24に圧入係合させるとともに、エイミングスクリュー30,40の後端部をスクリュー挿通孔10a,10bに押し込む。すると、筒状部50の後方延出端部を構成する分割側壁53が、エイミングスクリュー後端部に押されて半径方向外方に拡径するように弾性変形し、エイミングスクリュー後端部が筒状部50後方に貫通し、分割側壁53の掛止部54がエイミングスクリュー側の係合溝36(46)に係合し、かつフランジ部35(45)が筒状部前端面(スクリュー挿通孔周縁部)50aに当接することで、スクリュー挿通孔10a(10b)に対しエイミングスクリュー30(40)が軸方向に位置決め固定された状態となる。 【0026】図6〜図8は本発明の第2の実施例を示し、図6は第2の実施例であるリフレクター可動型の自動車用ヘッドランプの要部であるエイミングスクリューの回転支承部を構成する筒状部を示し、(a)は同筒状部の拡大側面図、(b)は同筒状部の拡大背面図、(c)は同筒状部の拡大斜視図、(d)は同筒状部の拡大断面図、図7はエイミングスクリューの被支承部の拡大側面図、図8はエイミングスクリューの回転支承部の拡大縦断面図である。 【0027】この第2の実施例では、前記した第1の実施例とほぼ同様の構造であるが、次の点で相違する。 【0028】まず第1に、前記した第1の実施例では、エイミング機構Eを構成するエイミングスクリュー30(40)側の係合溝36(46)が筒状部50側の2個の掛止部54で支持されていたが、この第2の実施例では、エイミング機構Eを構成するエイミングスクリュー30A(40A)側の係合溝36(46)が筒状部50A側の6個の掛止部54Aによって支持されている。 【0029】即ち、円筒形状の筒状部50Aの後方延出端部には、軸方向に沿って延びるスリット52Aが周方向等分6カ所に設けられて、スリット52Aで挟まれた分割揺動片である6個の分割側壁53Aがそれぞれ半径方向に揺動できるように構成され、各分割側壁53Aの先端部内側には、半径方向内側に突出する掛止部54Aが形成された構造となっている。 【0030】このため、エイミングスクリュー30A(40A)の被支承部に周設された係合溝36(46)は、筒状部50Aの分割側壁53Aによって周方向に均等に支承されることとなって、それだけエイミングスクリュー30A(40A)がスクリュー挿通孔10a,10bに対しがたつきにくいといえる。 【0031】第2に、エイミングスクリュー30A(40A)は、第1の実施例のエイミングスクリュー30(40)と同様、金属製のねじ部本体31(41)と合成樹脂製の後端部分33A(43A)とから構成されているが、第1の実施例では、図5に示されるように、ねじ部本体31(41)の六角頭部が後端部分33(44)の長手方向ほぼ中央部位置(エイミングスクリューの実際の被支承部のほぼ半分の位置)まで延びているのに対し、本実施例では、図8に示されるように、ねじ部本体31(41)の六角頭部が、後端部分33A(43A)の段差部36a(46a)を越えた位置(エイミングスクリューの実際の被支承部を越えた位置)まで延びた構造となっている。 【0032】このため、エイミングスクリュー30A(40A)の被支承部34A(44A)は、全長域にわたって外側の合成樹脂層の内部に金属製のねじ部本体31(41)が延在する構造となって、それだけエイミングスクリューにおける被支承部の強度が向上したものとなっている。 【0033】第3に、エイミングスクリュー30A(40A)の後端部(後端部分33A(43A)の後端部)には、前記した第1の実施例の場合と同様、六角ボルト形状の回動操作部37A(47A)が設けられているが、この回動操作部37A(47A)内には、円柱状突出部38(48)を取り囲んで、後方に開口する円筒形状の穴39(49)が形成されて、合成樹脂製の後端部分33A(43A)を成形する際に、回動操作部37A(47A)内にヒケが発生しにくいようになっている。 【0034】即ち、後端部分33A(43A)を成形するには、金型のゲートから円柱状突出部38(48)を介してキャビティ内に溶解樹脂が射出されるが、穴39(49)で囲まれた円柱状突出部38(48)を設けることで、回動操作部37A(47A)全体が略均一の厚さとなって、ゲートからキャビティ内に射出された溶解樹脂が回動操作部37A(47A)に相当するキャビティ内全体にスムーズに流入して、ヒケが発生することがない。 【0035】その他は、前記した第1の実施例と同一であるため、同一の符号を付すことにより、その説明は省略する。 【0036】なお前記した2つの実施例では、ランプボディ10はポリプロピレン樹脂で構成されるとともに、エイミングスクリュー30(40)、30A(40A)の後端部分33(43)、33A(43A)は、適度な弾力があり、耐摩耗性に優れ、しかもポリプロピレン樹脂との摺動性のよいポリアセタール樹脂で構成されているが、エイミングスクリュー30(40)、30A(40A)の後端部分33(43)、33A(43A)は、ポリアセタール樹脂に代えて、ナイロン樹脂で構成してもよい。 【0037】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項1に係るリフレクター可動型自動車用ヘッドランプによれば、エイミングスクリューに一体に形成されてスクリュー挿通孔内周面に摺接する防水リブによって、エイミングスクリューの回転支承部における防水が確保されるので、エイミングスクリューの回転支承部にOリングなどのシール部材を介装する必要がなくなり、それだけエイミング機構を構成する部品点数が減って、エイミング機構の構成が簡潔となるとともに、エイミング機構の組み付け作業も簡単となる。また、合成樹脂製防水リブは、長期使用しても水による劣化はなく、エイミングスクリューの回転支承部における長期にわたる防水が保証される。請求項2によれば、エイミングスクリューの回転支承部における防水性を低下させることなく、エイミングスクリューのスクリュー挿通孔への挿入抵抗や回動トルクを軽減できるので、エイミングスクリューの回転支承部における防水性を確保できるとともに、エイミングスクリューのスムーズな回動操作およびスクリュー挿通孔へのスムーズな組み付けが可能となる。請求項3によれば、軸方向に複数段にわたって防水がとられるので、それだけエイミングスクリューの回転支承部の防水性が向上したものとなる。請求項4によれば、エイミングスクリューの回転支承部は、スクリュー挿通孔内部における弾性防水リブによる防水手段と、ランプボディ内側のスクリュー挿通孔周縁部における第2の弾性防水リブによる防水手段の2カ所によって防水がとられているので、それだけエイミングスクリューの回転支承部における防水を確実なものとすることができる。請求項5によれば、ランプボディの内側からスクリュー挿通孔にエイミングスクリューを挿入させて組み付けることができるので、予めエイミング機構を連結一体化したリフレクターをランプボディに組み付けるようにすることで、ヘッドランプの組立が非常に簡単になる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001133 【氏名又は名称】株式会社小糸製作所
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| 【出願日】 |
平成11年7月7日(1999.7.7) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100087826 【弁理士】 【氏名又は名称】八木 秀人
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| 【公開番号】 |
特開2000−149624(P2000−149624A) |
| 【公開日】 |
平成12年5月30日(2000.5.30) |
| 【出願番号】 |
特願平11−192683 |
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