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【発明の名称】 車両用灯具
【発明者】 【氏名】福島 勝一

【要約】 【課題】光ムラがなく、全体が均一に点灯する構造の車両用灯具とする。

【解決手段】内面17が立壁となっていると共に内部にバルブ13が設けられ車体16のコーナ部分に取り付けられるランプハウジング12と、ランプハウジング12の開口部を覆うようにランプハウジング12に取り付けられるレンズ14と、バルブ13の周囲を覆い、車体外方側の外側部にバルブ13の光の一部を外側後方へ出射させる外側プリズム22を形成すると共に、車体内方側の内側部に、バルブ13の光の一部を内側後方へ出射させる内側プリズム23を形成したアンバーキャップ15とを備えており、内側プリズム23によりランプハウジング12の内側隅部に到達する光量が増大する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 内面が立壁になっていると共に内部にバルブが設けられ車体のコーナ部分に取り付けられるランプハウジングと、該ランプハウジングの開口部を覆うようにランプハウジングに取り付けられるレンズと、前記バルブの周囲を覆い、車体外方側の外側部に前記バルブの光の一部を外側後方へ出射させる外側プリズムを形成したアンバーキャップとを備えた車両用灯具において、前記アンバーキャップの車体内方側の内側部に、前記バルブの光の一部を内側後方へ出射させる内側プリズムを形成したことを特徴とする車両用灯具。
【請求項2】 請求項1記載の車両用灯具であって、前記外側プリズムと前記内側プリズムとが、相互に互換可能な光出射方向を有して形成されていることを特徴とする車両用灯具。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ターンシグナルランプなどの車両用灯具に関する。
【0002】
【従来の技術】図3は、フロントターンシグナルランプに使用されている従来の車両用灯具を示し、合成樹脂からなるランプハウジング1と、ランプハウジング1の前面の開口部を覆うレンズ2と、ランプハウジング1に取り付けられて点灯するバルブ3とを備えている。
【0003】ランプハウジング1は、車体4のコーナ部分に取り付けられる。また、ランプハウジング1の立壁1aには、金属を蒸着したり、あるいは金属色塗装が施されている。
【0004】レンズ2は、バルブ3からの光及び立壁1aから反射した光を透過させる。このレンズ2は車体の前後方向に延びており、これにより車体の前方及び外側方に光を出射させる。
【0005】バルブ3は、ソケット5に取り付けられており、ソケット5をランプハウジング1に取り付けられることにより、バルブ3が、ランプハウジング1内に固定される。このバルブ3の周囲には、透光性のアンバー色となっているアンバーキャップ6が配置される。
【0006】アンバーキャップ6は、ランプハウジング1に取り付けられることによって、バルブ3を周囲から包囲しており、これにより、バルブ3からの光がアンバー色となってレンズ2から出射する。この光を出射させるため、アンバーキャップ6には、プリズム7,8が一体的に設けられる。この内、プリズム7は、アンバーキャップ6の前部内側面に形成されており、バルブ3からの光を前方に出射させる(出射光L1)ように作用する。一方、プリズム8は、アンバーキャップ6における車体外方側の外側面に形成されており、バルブ3からの光を車体の外側後方へ出射させる(出射光L2)ように作用する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の車両用灯具では、アンバーキャップ6の内側部に対向するランプハウジング1の隅部1bに到達する光は、前方方向の指向性を有しているので、前記指向性から外れる側方から見た場合、隅部1bが暗くなり(図3中、斜線で示す)、これによりランプハウジング1の全体を均一な明るさとすることが難しく、良好な見栄えの点灯を行うことができない。
【0008】本発明はこのような従来の問題点を考慮してなされたものであり、ランプハウジングの全体を均一の明るさとすることができ、点灯の見栄えを向上させることが可能な車両用灯具を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、請求項1の発明は、内面が立壁となっていると共に内部にバルブが設けられ車体のコーナ部分に取り付けられるランプハウジングと、該ランプハウジングの開口部を覆うようにランプハウジングに取り付けられるレンズと、前記バルブの周囲を覆い、車体外方側の外側部に前記バルブの光の一部を外側後方へ出射させる外側プリズムを形成したアンバーキャップとを備えた車両用灯具において、前記アンバーキャップの車体内方側の内側部に、前記バルブの光の一部を内側後方へ出射させる内側プリズムを形成したことを特徴とする。
【0010】また、請求項2の発明は、請求項1記載の車両用灯具であって、前記外側プリズムと前記内側プリズムとが、相互に互換可能な光出射方向を有して形成されていることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施形態の断面図、図2はその正面図である。この実施の形態の車両用灯具11は自動車のターンシグナルランプに適用されるものであり、ランプハウジング12と、バルブ13と、レンズ14と、アンバーキャップ15とを備えている。
【0012】ランプハウジング12は、合成樹脂によって成形されており、車体16のコーナ部分に取り付けられる。一般に、ターンシグナルランプでは、光を前方に出射すると共に、側方及び後方にも出射する必要がある。このため、ランプハウジング12は、車体の前部から側部後方にかけて延びるような形状に成形されており、12aは、車体の前部側に対応した部分、12bは、車体の側部後方側に対応した部分である。
【0013】また、これらの部分12a、12bに対応した前面及び側面が開口されており、これにより光を前方,側方,及び後方に出射するようになっている。さらに、ランプハウジング12の立壁の内面17には、金属を蒸着したり、金属色塗装が施されており、これにより内面17は化粧される。
【0014】バルブ13は、ランプハウジング12の内部に取り付けられ、この取り付け状態で点灯する。ランプハウジング12への取り付けは、バルブ13をソケット18に取り付け、このソケット18をランプハウジング12に螺合等させることにより行われる。なお、ソケット18とランプハウジング12との間には、パッキン19が挟み込まれることによりランプハウジング12内部の防水性が確保されている。
【0015】レンズ14は、バルブ13からの光及び内面17から反射した光を透過するものであり、ランプハウジング12の上述した開口部を覆うようにランプハウジング12に取り付けられる。このため、レンズ14は、車体の前部から側部後方にかけて延びた形状に成形されている。
【0016】この形態におけるレンズ14では、車体の側部に対応した部分に、車体への接近方向に湾曲したショルダー部14aが形成されており、このショルダー部14aの内面に、プリズムからなる後方案内部14bが形成されている。この後方案内部14bは、バルブ13や内面17からの光を車体の後方に導くものである。
【0017】アンバーキャップ15は、バルブ13の周囲に形成したランプハウジング12の嵌合部12cに嵌め込まれ、この嵌め込みによってバルブ13の周囲に位置するようにランプハウジング12に取り付けられている。
【0018】また、このアンバーキャップ15は、その下部にビス25(図2参照)を貫通させることにより、ビス25によりランプハウジング12への定位置に固定される。
【0019】アンバーキャップ15は、車両の右折や左折を示唆するためのものであり、このため、透光性のアンバー色となっている。アンバーキャップ15は、図2に示すように、上下方向に延びた楕円筒状に成形されており、バルブ13が挿入される底面部分が開口される以外は、バルブ13の全周囲を覆っており、これによりバルブ13からの光をアンバー色に変えて外方に放出する。
【0020】この形態におけるアンバーキャップ15には、その前部内側面に前面プリズム21が形成されると共に、車体外方側の外側部にバルブ13の光の一部を外側後方へ出射させる外側プリズム22が形成されており、かつ車体内方側の内側部にバルブ13の光の一部を内側後方へ出射させる内側プリズム23が形成されている。これらのプリズム21,22,23は、アンバーキャップ15の周面に細かな凹凸を形成することにより設けられるものであり、バルブ13からの光を所定方向に出射するように作用する。
【0021】すなわち、前面プリズム21は、バルブ13に臨むアンバーキャップ15の前面に形成されており、バルブ13からの光の一部を、レンズ14を介して車体の前方に照射される出射光L1を出射させる。外側プリズム22は、車体外方側に位置するアンバーキャップ15の外側面に形成されており、バルブ13からの光の一部を、レンズ14の後方案内部14bを介して車体の外側後方に照射される出射光L2を出射させる。
【0022】内側プリズム23は、車体内方側に位置するアンバーキャップ15の内側面に形成されている。この内側プリズム23は、バルブ13からの光の一部を、ランプハウジング12内の内側後方へ照射される出射光L3を出射させる。この出射光L3は、ランプハウジング12の車体の前部側に対応した部分12aの根元部12dに到達し、これにより根元部12dの光量が増大して根元部12dが明るくなる。
【0023】また、バルブ13からの光の他の部分は、ランプハウジング12の内面17によって反射してレンズ14を透過する。
【0024】このように本実施形態においては、バルブ13から出射した光が、アンバーキャップ15の前面プリズム21および外側プリズム22を通り、レンズ14を介して車体の前方および外側方,外側後方へ出射すると共に、その一部がアンバーキャップ15の内側プリズム23を通って、ランプハウジング12内の内側後方へ出射するように構成されているので、特にランプハウジング12内の内側後方へ出射する光(出射光L3)により、ランプハウジング12の内側隅部(根元部12d)に到達する光量が増大し、これによりランプハウジング12内に光ムラを生じることなく、灯具の全体が均一の明るさとなり、見栄えを向上させることができる。
【0025】さらに、外側プリズム22と内側プリズム23とは、好ましくは相互に互換可能な光出射方向を有して形成される。具体的には、外側プリズム22及び内側プリズム23が、同一の出射角度θ(図1参照)で拡散光L2及びL3を出射するように設計する。この出射角度θは、例えば45°に設定される。
【0026】この場合、アンバーキャップ15を内,外側逆に組み付けた場合でもバルブ13から出射した光の出射方向が正規組み付けのときと同一となる。このためアンバーキャップ15の組み付けに際して、内,外側に対する位置決めが不要で、その分組み付け性が向上するばかりでなく、車体の両側部の車両用灯具を共通したアンバーキャップ15で構成することができ、これにより部品点数の削減を図ることができる。
【0027】
【発明の効果】請求項1の発明では、バルブから出射した光は、アンバーキャップの前面および外側プリズムを通り、レンズを介して車体の前方および外側方,外側後方へ出射すると共に、その一部がアンバーキャップの内側プリズムを通って、ランプハウジング内の内側後方へ出射する。このランプハウジング内の内側後方へ出射する光により、ランプハウジングの内側隅部に到達する光量が増大し、これにより灯具の全体が均一の明るさとなり、見栄えを向上させることができる。
【0028】また、請求項2の発明では、外側プリズムと内側プリズムとが、相互に互換可能な光出射方向を有して形成されているため、アンバーキャップを内,外側逆に組み付けた場合でもバルブから出射した光の出射方向が同一となる。このためアンバーキャップの組み付けに際して、内,外側に対する位置決めが不要で、その分組み付け性が向上するばかりでなく、車体の両側部の車両用灯具を共通したアンバーキャップで構成することができ、これにより部品点数の削減を図ることができる。
【出願人】 【識別番号】000000136
【氏名又は名称】市光工業株式会社
【出願日】 平成10年11月16日(1998.11.16)
【代理人】 【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和 (外8名)
【公開番号】 特開2000−149623(P2000−149623A)
【公開日】 平成12年5月30日(2000.5.30)
【出願番号】 特願平10−325530