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【発明の名称】 車両用ランプ
【発明者】 【氏名】佐々木 浩

【氏名】浜本 英夫

【要約】 【課題】リフレクターの裏面側のスペースを狭めることができるようにする。

【解決手段】ヘッドランプ10は、リフレクター16から一対の脚部36がレンズ18へ向けて突出されており、この脚部の先端にソケット40が取り付けられている。ソケットには、ヘッドランプバルブ12が装着されたバルブホルダ46が、レンズ側からヘッドランプバルブを先に挿入して装填され、この後に、接続コネクタ52及びフードキャップ68が取り付けられる。これにより、レンズ側からヘッドランプバルブを交換でき、ハウジング14の車室内側にヘッドランプバルブをリフレクターから引き出すスペースが不要となる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 所定の位置に配置されたバルブが発した光を所定の方向へ向けて反射するリフレクターと、前記リフレクターに対向して配置されてリフレクターで反射された光を透過するレンズと、前記リフレクターの所定の位置から前記レンズ側へ向けて突設された脚部と、前記バルブが装着されるバルブホルダと、前記脚部の突出先端に取り付けられて、前記レンズ側から前記リフレクターとの間に挿入される前記バルブが装着されている前記バルブホルダを所定の位置に保持するソケットと、を含むことを特徴とする車両用ランプ。
【請求項2】 前記脚部が前記バルブへ通電するための配線基板となっていることを特徴とする請求項1記載の車両用ランプ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両に設けられるヘッドランプ等の車両用ランプに関する。
【0002】
【従来の技術】図3には、車両に設けられるヘッドランプの一例を示している。このヘッドランプ80は、ハウジング82内に凹鏡面状のリフレクター84が設けられ、このリフレクター84の車両前方側にレンズ86が配置されている。また、リフレクター84には、中央部の所定の位置にヘッドランプバルブ88が装着されるソケット90が取付けられている。
【0003】これにより、ヘッドランプ80では、ヘッドランプバルブ88から発せられた光がリフレクター84で集光されてレンズ86へ向けて反射され、レンズ86を透過した光によって車両前方側の所定の領域が照明されるようになっている。
【0004】一方、リフレクター84に取付けられているソケット90には、リフレクター84の裏側へ向けてヘッドランプバルブ88への通電用の電極92が突設されており、この電極92に電気配線が接続される。このために、ソケット90とっ電気配線が接続される電極92を隠蔽するカバー94が取付けられている。
【0005】ところで、このように構成されている従来構造のヘッドランプ80では、ヘッドランプバルブ88を交換する場合、リフレクター84の裏側のカバー94を外した後、リフレクター84からソケット90を外してヘッドランプバルブ88を引き出すようになっている。
【0006】したがって、ヘッドランプ80の車体内方側のエンジンルーム内に、ヘッドランプバルブ88が装着されたソケット90をリフレクター84内から引き出すためのスペースが必要となっている。
【0007】このために、カバー94とバッテリ等のエンジンルーム内の部品70との間隔xを、少なくとも約45mm程度確保しなければならないという問題があると共に、リフレクター84とハウジング82の間隔を大きく空ける必要がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、ヘッドランプ等のバルブ交換のために、ヘッドランプの車体内方側に設けられるスペースを省略ないし狭めることができる車両用ランプを提案することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、所定の位置に配置されたバルブが発した光を所定の方向へ向けて反射するリフレクターと、前記リフレクターに対向して配置されてリフレクターで反射された光を透過するレンズと、前記リフレクターの所定の位置から前記レンズ側へ向けて突設された脚部と、前記バルブが装着されるバルブホルダと、前記脚部の突出先端に取り付けられて、前記レンズ側から前記リフレクターとの間に挿入される前記バルブが装着されている前記バルブホルダを所定の位置に保持するソケットと、を含むことを特徴とする。
【0010】この発明によれば、リフレクターからレンズへ向けて突設された脚部にソケットが設けられている。バルブは、ホルダに装着されてレンズ側からソケットへ挿入して脚部の間へ配置され、このバルブが装着されているホルダをソケットへ組付けることにより取付けられる。また、交換のためにバルブを取り外すときには、脚部の間からレンズ側へ引き出せば良い。
【0011】これにより、バルブを直接手で触れることなく交換するときに、リフレクターの裏側にバルブの着脱のためのスペースを設ける必要がなくなるので、リフレクターとリフレクターを収容するハウジングとの間隔を狭めることができると共にハウジングとこのハウジングに隣接する車両部品の間隔も狭めることができる。
【0012】このような本発明では、バルブが脚部の間に配置されるので、リフレクターで反射される光に脚部の影が生じないように細くすることが好ましい。
【0013】請求項2に係る発明は、前記脚部が前記バルブへ通電するための配線基板となっていることを特徴とする。
【0014】この発明によれば、脚部がバルブへ通電するためのバッテリからの配線用となっている。これにより、バルブとリフレクターの反射面との間の部品を少なくでき、レンズを透過して照射される光に部品の影によるムラが生じるのを防止できる。
【0015】このような脚部は、導電材料で形成しても良く、絶縁材料によって形成した脚部に電気配線を沿わせたり、配線パターンを設けるなどの種々の構成を適用することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。
【0017】図1には、本実施の形態に係る車両のヘッドランプ10が示されている。このヘッドランプ10は、ヘッドランプバルブ12から発した光によって車両前方側を照明するようになっている。
【0018】なお、図中の矢印F方向は、車両前方側を示している。また、本実施の形態では、車両のヘッドランプ10に本発明を適用して説明するが、本発明の構造は、ヘッドランプ10に限らずテールランプやウインカー等の車両の種々のランプに適用することができる。さらに、ヘッドランプ10としては、ハイビーム用、ロービーム用ないしロー/ハイ切換え用であっても良い。
【0019】このヘッドランプ10は、車両の図示しない車体に取付けられているハウジング14を備えている。このハウジング14は、車両前方側へ向けて徐々に開口が広げられて鏡面状の凹部が形成されており、内部には、反射面が車両前方側へ向けられたリフレクター16が配置されている。
【0020】また、ヘッドランプ10には、ハウジング14の前面側を覆うようにレンズ18が配置されており、リフレクター16はヘッドランプバルブ12が発した光をレンズ18へ向けて反射するようになっている。なお、レンズ18とリフレクター16の間には、サブリフレクター20が配置されており、リフレクター16とリフレクター20によってヘッドランプバルブ12が発した光を集光して反射し、レンズ18を透過した光が車両前方側の所定の領域に照射されるようにしている。
【0021】このレンズ18は、着脱可能に車両の図示しない車体に取付けられるようになっており、レンズ18の周縁部が、ハウジング14の周縁先端部に形成されている溝22内にゴムパッキン等の緩衝部材24を介して嵌め込まれて組付けられて固定される。なお、レンズ18の取付けは、着脱が可能であればネジ止等の任意の方法で取り付けることができ、本実施の形態では、詳細な説明を省略する。
【0022】リフレクター16には、中央部に凸部26が設けられている。この凸部26は、車両前方側へ向けて突出されるように形成され、三角錐形状の頂部を切り取った形状となっており、この頂部に丸孔28が形成されている。
【0023】また、リフレクター16には、車両後方側の面に立壁30が凸部26が形成されている領域を囲うように突設されている。この立壁30は、カバーキャップ32に嵌め込まれて、立壁30によって形成される開口が閉塞されている。なお、ハウジング14は、このカバーキャップ32を囲うように形成され、カバーキャップ32に対向する底部34が平板状となっている。
【0024】ところで、リフレクター16には、凸部26の周縁部の所定の位置に脚部36が対で設けられている。脚部36は、凸部26を挟んで対で配置されており、それぞれの中間部がリフレクター16を貫通している。また、脚部36は、車両後方側の端部がカバーキャップ32に取付けられている支持ブロック38に挿入されて固定されている。
【0025】図1及び図2に示されるように、リフレクター16から車両前方側へ向けて突出している脚部36の先端部には、ソケット40が取付けられている。
【0026】図2に示されるように、このソケット40には、中央部に穿設された略丸孔によってホルダ支持部42が形成されている。また、ソケット40には、リフレクター16側の端部に、ホルダ支持部42を形成する丸孔状の開口を狭めるようにフランジ部44が形成されている。
【0027】ソケット40には、外径形状が略円柱状に形成されてヘッドランプバルブ12が装着されているバルブホルダ46が取付けられるようになっている。バルブホルダ46は、ヘッドランプバルブ12側からホルダ装填部42内に挿入され、バルブホルダ46のリフレクター16側の面がフランジ部44の表面に当接するように嵌め込まれる。
【0028】これにより、図1に示されるように、ソケット40とリフレクター16の間にヘッドランプバルブ12が配置される。この状態では、ヘッドランプバルブ12の先端の非発光部分がリフレクター16に形成されている凸部26の丸孔28内に入り込むようになっている。
【0029】なお、バルブホルダ46は、ヘッドランプバルブ12が予め一体に組付けられているものであっても良く、ヘッドランプバルブ12を別に装着するものであっても良い。また、図2に示されるように、バルブホルダ46には、外周部を切り欠くようにして形成した突起部48が形成されており、この突起部48がソケット40のバルブ装填部42に形成されている溝部50に嵌め込まれることにより、バルブホルダ46のソケット40に対する相対回転が防止されると共に、ヘッドランプバルブ12の向きが決められるようになっている。
【0030】このソケット40には、接続コネクタ22が取付けられるようになっている。接続コネクタ52は、バルブ装填部42を塞ぐようにソケット40に取付けられる。接続コネクタ52は、図示しない付勢手段によってバルブホルダ46をフランジ部44の表面に密接させるようになっており、これにより、バルブホルダ46がソケット40に確実に保持され、ヘッドランプバルブ12がリフレクター16内の所定の位置に配置される。すなわち、バルブホルダ46をソケット40の所定の位置に組付けることにより、ヘッドランプバルブ12がリフレクター16に対して位置決めされる。
【0031】図1に示されるように、ソケット40には、リフレクター16側の面に反射鏡54が設けられている。この反射鏡54は、反射面となっている凹面側がリフレクター16側へ向けられ、円筒状の基部56がソケット40に取付けられている。これにより、ヘッドランプバルブ12は、発光する中間部が脚部36の間で開放されており、ヘッドランプバルブ12から発せられた光が反射鏡54、凸部26の表面及びリフレクター16の反射面によって効率よく集光されながら反射される。
【0032】一方、脚部36は、ヘッドランプバルブ12から発せられた光に影が生じないように細幅の帯板形状となっている。この脚部36は、導電性材料によって形成されており、リフレクター16の貫通部分は、図示しない絶縁材によって電気的に絶縁されている。
【0033】また、図2に示されるように、対で設けられている脚部36のそれぞれは、ソケット40と反対側の端部に接続端子58を介して電気配線60が接続されている。この電気配線60は、グロメット62を通過してハウジング14(図2では図示省略)の裏面側に引き出されて、車両の図示しないバッテリに接続されている。なお、接続端子60は、支持ブロック38内で脚部36に接続されていても良く、また、脚部36の先端部を屈曲させるなどして支持ブロック38から引き出して、この引き出された部分に接続端子58を接続しても良い。
【0034】この脚部36は、ソケット40側がソケット40の周面に密着されている。また、バルブホルダ46には、それぞれがヘッドランプバルブ12に接続されている一対の電極64が突設されており、脚部36と電極64を互いに接続することにより、図示しないバッテリの電力がヘッドランプバルブ12へ供給されるようになっている。
【0035】一方、接続コネクタ52には、電極66が対で配置されている。電極66は、例えば帯板状の導電性板材が略コ字状に屈曲されている。それぞれの電極66の一方の端部は、接続コネクタ52をソケット40に被せるように組付けることによりソケット40の周面に露出している脚部36に緊密に接触するようになっており、他方の端部は、バルブホルダ46から突出している電極64に緊密に接触するようになっている。電極66と脚部36の間及び電極66と電極64の間のそれぞれは、例えば電極66の両端部を板ばね状とするなどの付勢手段を設けることにより互いに接近する方向に付勢され、電気抵抗が生じないように緊密に接触するようになっている。
【0036】これにより、接続コネクタ52をソケット40に組付けると、図示しないバッテリからヘッドランプバルブ12へ点灯用電力が供給可能となる。
【0037】なお、図1に示されるように、ヘッドランプ10では、接続コネクタ52をソケット40に組付けた後に、この接続コネクタ52をフードキャップ68で覆うようになっている。このフードキャップ68は、例えばソケット40に取付けられた接続コネクタ52を嵌め込むようにして取り付ける。
【0038】このように形成されているヘッドランプ10では、図示しないスイッチ操作によって、電気配線60の間にバッテリの電力が印加されると、この電力が、脚部36、接続コネクタ52の電極66を介してバルブホルダ46の電極64へ供給される。これにより、バルブホルダ46に装着されているヘッドランプバルブ12が点灯する。ヘッドランプ10では、ヘッドランプバルブ12が点灯することにより発せられた光が反射鏡54、凸部26の表面及びリフレクター16の表面で集光されながらレンズ18へ向けて反射され、このレンズ18を透過した光によって車両前方の所定の領域を照明する。
【0039】このようなヘッドランプ10に設けられるヘッドランプバルブ12は、たま切れ等が発生すると交換する必要がある。
【0040】ヘッドランプ10では、ヘッドランプバルブ12を交換するときには、先ずレンズ18を取り外して、ヘッドランプバルブ12が取付けられているリフレクター16の内部を開放する。この後、ソケット40に取付けられているフードキャップ68及び接続コネクタ52を取り外す。これにより、ソケット40からヘッドランプバルブ12が装着されているバルブホルダ46の取出しが可能となる。
【0041】この後、バルブホルダ46をソケット40のバルブ装填部42から引き出すことにより、ヘッドランプバルブ12が脚部36の間から引き出されてヘッドランプ10から取り外される。
【0042】一方、ヘッドランプ10へヘッドランプバルブ12を取付けるときには、ヘッドランプバルブ12が装着されているバルブホルダ46又はヘッドランプバルブ12をバルブホルダ46に装着した後、ヘッドランプバルブ12側からバルブホルダ46をソケット40のホルダ装填部42へ挿入する。このとき、バルブホルダ46の突起部48がソケット40の溝部50に嵌まり込むと共にフランジ部42にバルブホルダ46が当接することによりヘッドランプバルブ12が、リフレクター16内の一定の位置に一定の向きで配置される。
【0043】この後、接続コネクタ52をソケット40に取付けると共に接続コネクタ52にフードキャップ68を取付け、さらに、レンズ18をハウジング14に組付けて固定する。これにより、ヘッドランプ10にヘッドランプバルブ12が装着される。
【0044】このように、ヘッドランプ10では、ヘッドランプバルブ12の交換をリフレクター16の裏側からではなく、リフレクター16の前面側(レンズ18側)から行なうようになっている。このとき、ヘッドランプバルブ12側からソケット40へ挿入するために、リフレクター16の裏側から交換を行なうときと同じようにヘッドランプバルブ12に手を触れることなくヘッドランプバルブ12を装填できるようになっている。
【0045】これにより、図1に示されるように、ヘッドランプ10のハウジング14の車両内方側(車両後方側)にヘッドランプバルブ12の交換を行なうため、ハウジング14と例えばエンジンルーム内のバッテリ等の部品70との間に、ハウジング14からヘッドランプバルブ12を引き出すためのスペースが不要となる。これにより、例えばバッテリなどのエンジンルーム内の部品70をヘッドランプ10のハウジング14に接近して配置することができる。このときのハウジング14と部品70との間隔Xは、約20mm(X=20mm)程度ですむ。
【0046】また、リフレクター16の裏面側にヘッドランプバルブ12で電力を供給するための電極が大きく突出することがない。
【0047】したがって、図3に示されるように、従来、リフレクター84に取付けられているソケット90から電極92が突出していたために、リフレクター84とハウジング82の間隔も大きく確保する必要があったが、本実施の形態では、リフレクター16とハウジング14の間隔も狭めることができ、従来に比べて約40mm程度のスペースの削減が可能となっている。
【0048】これにより、車両のコンパクト化は勿論、ヘッドランプ10のハウジング14に隣接するエンジンルーム内の部品配置の自由度が増すと共に、部品配置に余裕を持たせることができる。
【0049】なお、本実施の形態は、本発明の構成を限定するものではない。本発明は、レンズ18側からリフレクター16に対する所定の位置にヘッドランプバルブ12を装填するものであり、これに伴う、各部品の構成及び組付けは任意で良い。例えば、本実施の形態では、導電材料によって脚部36を形成したが、脚部をベーク板等の絶縁材料によって形成して、この脚部に電気配線を沿わせるか、プリントするようにしても良い。
【0050】本実施の形態では、対で配置した脚部36によってヘッドランプバルブ12が取付けられるソケット40を保持するようにしているが、脚部は3本以上設けて、より強固にソケットを支持するなど種々の構成を適用することができる。
【0051】
【発明の効果】以上説明した如く本発明は、レンズ側からバルブ交換が可能となっているので、ランプのハウジングと車体部品の間の間隔を狭めることができると言う優れた効果が得られる。また、本発明では、ホルダの支持とバルブへの配線を一体とした脚部を設けているので、部品点数を少なくすることができると共に、バルブから発せられる光に影が生じるのを防止できる。
【出願人】 【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
【出願日】 平成10年11月10日(1998.11.10)
【代理人】 【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳 (外3名)
【公開番号】 特開2000−149617(P2000−149617A)
【公開日】 平成12年5月30日(2000.5.30)
【出願番号】 特願平10−319268