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【発明の名称】 車両用灯具
【発明者】 【氏名】秋山 精宏

【要約】 【課題】レンズ(着色透明カバー)の完全モノカラー化を図ることができ、成形コストや部品コストを低減すること。

【解決手段】赤色透明カバー18の内側に橙色発光LED13Aと白熱バルブ12Aを配し、発光波長領域の広い白熱バルブ12Aを点灯すると、カバー18で着色された赤色光が外部に照射され、発光スペクトルの狭い橙色発光LED13Aを点灯すると、単色光(橙色光)がカバー18を透過して外部に照射されるようにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 赤色透明カバーの内側に、橙色発光LEDを光源として配したことを特徴とする車両用灯具。
【請求項2】 請求項1記載の車両用灯具であって、前記赤色透明カバーの内側に、更に別の光源として白熱バルブを配したことを特徴とする車両用灯具。
【請求項3】 着色透明カバーの内側に、発光色の異なる少なくとも2種のLEDを配したことを特徴とする車両用灯具。
【請求項4】 請求項3記載の車両用灯具であって、前記発光色の異なる2種のLEDとして、橙色発光LEDと赤色発光LEDを配したことを特徴とする車両用灯具。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リヤコンビネーションランプ等に利用される車両用灯具に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の後部には、ターンシグナルランプやストップ・テールランプ等を組み合わせたリヤコンビネーションランプが装着されている。このリヤコンビネーションランプは、レンズ(透明カバー)の内側にターンシグナルランプ用及びストップ・テールランプ用の光源をそれぞれ配したもので、ターンシグナルランプは橙色(アンバー色)、ストップ・テールランプは赤色の着色光を外部に照射するように、ターンシグナルランプ部のレンズは橙色、ストップ・テールランプ部のレンズは赤色に設定されている。
【0003】ところで、最近では、外から見えるレンズ部分のモノカラー化の要請がある。例えば、従来では橙色のレンズと赤色のレンズを組み合わせたものを使用していたが、レンズ全面を赤色に見せたいという要望が出てきた。
【0004】その要望に応えるため、図4に示すように、白熱バルブ光源式の従来のリヤコンビネーションランプ1では、赤色のストップ・テールランプ部2に隣接するターンシグナルランプ部3の橙色光を出すために、レンズ3Aをピンク色、中の白熱バルブ(光源)4の前に緑色のキャップ5やインナーレンズを配置して、橙色の着色光を得るようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ストップ・テールランプ部2のレンズ2Aは赤色、ターンシグナルランプ部3のレンズ3Aは赤色に近いもののピンク色なので、完全なモノカラー化とは言い難かった。また、赤とピンクの樹脂材料を使用するため成形コストが高くなる上、緑色のキャップやインナーレンズを使用する必要があるので、部品コストも高くなるという問題があった。
【0006】本発明は、上記事情を考慮し、レンズ(着色透明カバー)の完全モノカラー化を図ることができ、成形コストや部品コストを低減することのできる車両用灯具を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記した目的を達成するため、請求項1の発明の車両用灯具は、赤色透明カバーの内側に、橙色発光LED(発光ダイオード)を光源として配したことを特徴とする。
【0008】この車両用灯具では、カバーが赤色であるから非点灯時はそのまま赤色に見えるが、内部のLEDを点灯すると、単色発光するLEDの橙色光のみが赤色透明カバーを透過して外に出る。つまり、発光スペクトルの狭いLEDの光は、単色光で橙色以外の成分を持たないから、赤色透明カバーを透過しても、色度変化がなく、単色の光(橙色光)となって出射する。よって、カバーは赤色であっても、LEDの点灯時には橙色光を外部に照射することができる。
【0009】また、請求項2の発明は、請求項1記載の車両用灯具であって、前記赤色透明カバーの内側に、更に別の光源として白熱バルブを配したことを特徴とする。
【0010】この車両用灯具では、LEDを点灯すると、前記のように橙色光を外部に照射することができるが、発光波長領域の広い白熱バルブを点灯すると、白熱バルブの光が赤色透明カバーを透過するときに赤色に着色されるので、赤色光を外部に照射することができる。
【0011】また、請求項3の発明の車両用灯具は、着色透明カバーの内側に、発光色の異なる少なくとも2種のLEDを配したことを特徴とする。
【0012】この車両用灯具では、カバーが適当な色に着色されているので、非点灯時はそのまま着色された色に見えるが、内部のLEDを点灯すると、単色発光するLEDの光のみがカバーを透過して外に出るので、カバーの色に関係なく、LEDの発光色を外部に照射することができる。
【0013】また、請求項4の発明は、請求項3記載の車両用灯具であって、前記発光色の異なる2種のLEDとして、橙色発光LEDと赤色発光LEDを配したことを特徴とする。
【0014】この車両用灯具では、カバーの色に関係なく、橙色発光LEDを点灯すれば橙色光を外部に照射することができるし、赤色発光LEDを点灯すれば赤色光を外部に照射することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0016】図1は、本発明の第1実施形態として示すリヤコンビネーションランプ11の構成図である。ランプハウジング14の前面側には、互いに隔壁15で仕切られた2つの凹所16、17が形成され、それら凹所16、17を覆うように、ランプハウジング14の前面には、一枚ものの赤色透明カバー(レンズ)18が固定されている。
【0017】このとき一方の凹所16は、ストップ・テールランプ部12を構成するもので、中には、光源としての白熱バルブ12Aが配されている。また、もう一方の凹所17は、ターンシグナルランプ部13を構成するもので、中には、光源としての橙色発光LED13Aを多数搭載したLED基板19が配されている。
【0018】白熱バルブ12Aは、夜間走行時等のランプ点灯操作に伴って点灯すると共にブレーキペダルのブレーキ操作に連動して点灯するものである。また、橙色発光LED13Aは、ターンシグナルスイッチ等の操作に連動して点滅するものである。
【0019】次に、図2の特性図を参照しながら作用を説明する。
【0020】このリヤコンビネーションランプ11は、カバー18が赤色であるから、非点灯時は、外部から見た場合、そのままの赤色に見える。
【0021】また、発光波長領域の広い白熱バルブ12Aを点灯した場合、その発光波長特性は、図2(a)に示す通りとなり、赤色透明カバー18の分光透過率は、図2(c)に示す通りとなり、この白熱バルブ12Aの光が赤色透明カバー18を透過するときの透過特性は、図2(d)に示す通りとなり、この結果赤色成分のみが透過するので、赤色光が外部に照射される。
【0022】一方、内部の橙色発光LED13Aを点灯した場合、その発光波長特性は、図2(b)に示す通りとなり、このLED13Aの光が赤色透明カバー18を透過するときの透過特性は、図2(d)に示す通りとなり、この結果単色発光するLED13Aの橙色光のみが、赤色透明カバー18を透過して外に出ることになる。つまり、橙色発光LED13Aの光は、単色光であり橙色以外の成分を持たないから、赤色透明カバー18を透過しても、単色の光(橙色光)となって出射する。よって、カバー18は赤色であっても、LED13Aの点灯時には、橙色光が外部に照射される。
【0023】このように、カバーを赤色透明カバー18の一枚ものとして構成したにも拘わらず、光源の違いによって赤色照明と橙色照明を使い分けることができるので、次の効果を奏することができる。
【0024】(1)カバーの完全モノカラー化が図れる。
(2)モノカラー化によりカバーの成形コストの低減が図れる。
(3)キャップやインナーレンズが不要であり、部品コストの低減が図れる。
【0025】次に、本発明の第2実施形態を説明する。
【0026】図3は、本発明の第2実施形態として示すリヤコンビネーションランプ21の構成図である。ランプハウジング24の前面側には、互いに隔壁25で仕切られた2つの凹所26、27が形成され、それら凹所26、27を覆うように、ランプハウジング24の前面には、一枚ものの着色透明カバー(レンズ)28が固定されている。この場合のカバー28の色は、車体色に近い色が望ましい。
【0027】このとき一方の凹所26は、ストップ・テールランプ部22を構成するもので、中には、光源としての赤色発光LED22Aを多数搭載したLED基板22Bが配されている。また、もう一方の凹所27は、ターンシグナルランプ部23を構成するもので、中には、光源としての橙色発光LED23Aを多数搭載したLED基板23Bが配されている。
【0028】赤色発光LED22Aは、夜間走行時等のランプ点灯操作に伴って点灯すると共にブレーキペダルのブレーキ操作に連動して点灯するものである。また、橙色発光LED23Aは、ターンシグナルスイッチ等の操作に連動して点滅するものである。
【0029】次に、作用を説明する。
【0030】このリヤコンビネーションランプ21は、カバー28が車体色に近い色であるから、非点灯時は、外部から見た場合、そのままのカバー28の色に見えるが、内部のLED22A、23Aを点灯すると、単色発光するLED22A、23Aの光のみがカバー28を透過して外に出るので、カバー28の色に関係なく、LED22A、23Aの発光色が外部に照射される。例えば、橙色発光LED23Aを点灯すれば橙色光が外部に照射され、赤色発光LED22Aを点灯すれば赤色光が外部に照射される。
【0031】このように、カバーを車体色に近い色の着色透明カバー28の一枚ものとして構成したにも拘わらず、LED光源の発光色の違いによって赤色照明と橙色照明を使い分けることができるので、次の効果を奏することができる。
【0032】(1)カバーの完全モノカラー化が図れる上、カバーの色を任意の色(例えば車体色やそれに近い色)に決めることができる。
(2)モノカラー化によりカバーの成形コストの低減が図れる。
(3)キャップやインナーレンズが不要であり、部品コストの低減が図れる。
【0033】なお、光源として使用するLEDの色は上記の例に特に限定されるものではなく、他の発光色を有するLEDを使用してもよい。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明によれば、カバーを完全に赤色に統一しながら、点灯時にはLEDの発光する橙色光をカバーを通して照射することができる。従って、完全モノカラー化により外観意匠を高めることができる上、成形コストの低減を図ることができる。また、キャップやインナーレンズが不要であるため、部品コストも低減することができる。
【0035】また、請求項2の発明によれば、赤色光は、白熱バルブによって出すため、LEDの使用を最小限に抑えることができる。また、LEDを点灯すれば橙色光を外部に照射することができるし、白熱ランプを点灯すれば赤色光を外部に照射することができるので、リアコンビネーションランプとして使用することができる。
【0036】また、請求項3の発明によれば、カバーの色に関係なく、LEDの発光色を外部に照射することができるので、車体色やそれに近い任意の色にカバーの色を統一することができる。従って、完全モノカラー化により外観意匠を高めることができる上、成形コストの低減を図ることができる。また、キャップやインナーレンズが不要であるため、部品コストも低減することができる。
【0037】また、請求項4の発明によれば、カバーの色に関係なく、橙色発光LEDを点灯すれば橙色光を外部に照射することができるし、赤色発光LEDを点灯すれば赤色光を外部に照射することができるので、リアコンビネーションランプとして使用することができる。
【出願人】 【識別番号】000000136
【氏名又は名称】市光工業株式会社
【出願日】 平成10年11月16日(1998.11.16)
【代理人】 【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和 (外8名)
【公開番号】 特開2000−149615(P2000−149615A)
【公開日】 平成12年5月30日(2000.5.30)
【出願番号】 特願平10−325534