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【発明の名称】 車両用灯具
【発明者】 【氏名】渋谷 祐次

【氏名】山本 英嗣

【要約】 【課題】車両用灯具の灯具ボディに設ける空気孔構造の防水効果を高めるとともに、金型構造の複雑化を防止し、設計の自由度を高める。

【解決手段】灯具ボディ11の背面に開口された空気孔101と、灯具ボディと一体に形成されて空気孔101を覆う状態に曲げ変形可能な防水カバー106とを備え、防水カバー106は曲げ変形された状態のときに空気孔101の上側領域、左右領域、正面領域をそれぞれ覆う上壁部108、側壁部111及び正面壁部109が一体に形成され、かつ上壁部108は連結部110において灯具ボディ11に曲げ変形可能に連結されている。防水カバー106の上壁部108、側壁部111、正面壁部109により空気孔101の上側領域、左右領域、正面領域を覆い、これらの領域から空気孔101への水の浸入を有効に防止する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 内部に灯室を構成する灯具ボディの背面に配設され、前記灯室を外部に連通するための空気孔構造を備える車両用灯具において、前記空気孔構造は、前記灯具ボディの背面に開口された空気孔と、前記灯具ボディと一体に形成され、かつ曲げ変形されたときに前記空気孔を覆う状態とされる防水カバーとを備え、前記防水カバーは、前記曲げ変形された状態のときに前記空気孔の上側領域、左右領域、正面領域をそれぞれ覆う上壁部、側壁部及び正面壁部が一体に形成され、かつ前記上壁部において前記灯具ボディに連結されていることを特徴とする車両用灯具。
【請求項2】 前記空気孔の一部には係止部が一体に設けられ、また前記正面壁部の内面には係合片が突設され、前記防水カバーが曲げ変形された位置において前記係合片が前記係止部に係合して前記防水カバーの曲げ変形状態が保持される請求項1に記載の車両用灯具。
【請求項3】 前記空気孔の左右両側にはそれぞれ前記灯具ボディの背面に突設された防水壁が配置され、前記防水カバーが曲げ変形された状態で前記側壁部が前記防水壁の各外側に重なる状態で位置される請求項1又は2に記載の車両用灯具。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車等の車両に装備され、灯具ボディと前面レンズとで構成される灯室内を外部に通気するための通気孔(空気孔)構造を有する車両灯具に関し、特に空気孔構造における防水性を高めた構成の車両用灯具に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車両用灯具は、灯具ボディと前面レンズとで灯室を構成し、その灯室内にリフレクタや光源を内装する構成がとられている。この場合、灯室内が気密状態であると、灯室内に存在する水分の逃げ道がなく、外気温が低下したような場合に当該水分が前面レンズに結露し、灯具の配光特性を劣化し、あるいは灯具の概観の見栄えを低下することになる。このため、従来から灯具ボディの一部、ないし複数箇所に、灯室内を外気に通気するための空気孔を設けることが行われている。しかしながら、単に空気孔を開口するのみでは、雨水や泥水等が空気孔を通して灯室内に浸入することになり、灯具の機能を低下する要因となるおそれがある。そこで、空気孔を覆うようなカバーを設け、このカバーによって通気を確保する一方で、外部からの水の浸入を防止した空気孔構造が提案されている。
【0003】図6(a)はこのような空気孔構造の一例を示す斜視図であり、また図7はその縦断面図である。灯具ボディ11の背面の上下の複数箇所のそれぞれに、灯室内と外部とを連通する円筒状をした空気孔201が開口されており、この空気孔201の外周に円周下側に切り欠きを有する外筒壁202が設けられ、さらにその四周位置にそれぞれ矩形の防水壁203〜206が立設されている。そして、前記防水壁の一つ、この例では灯具の上側に位置する防水壁203には曲げ変形可能な矩形の板状をした防水カバー207が一体に連結されており、この防水カバーはその連結部208においてほぼ直角に曲げ変形可能とされている。そして、図6(b)のように、前記防水カバー207を直角に曲げ変形したときには、当該防水カバー207の先端に設けられた突片211が下側に位置する防水壁206に設けられた係止穴210に係合し、これにより前記防水壁203〜206で囲まれる領域を防水カバー207で覆い、前記空気孔201を前記防水カバー207と防水壁203〜206で覆うことが可能とされている。このようにして空気孔201を覆うことで、空気孔201を通して灯室内に浸入しようとする外部の水を防水カバー207及び防水壁203〜206で阻止し、さらに外筒壁202及び空気孔201の円筒壁とで阻止することが可能となる。また、その一方で防水壁203〜206の相互間に生じている隙間、防水カバー207と防水壁204,205との間に生じている隙間、及び外筒壁202の切り欠きを通して灯室内と外部との通気が確保されるなお、通常では、この種の空気孔構造は灯具ボディの上部と下部に設けており、これら上部と下部の空気孔を通して灯室内に空気を循環させ、灯室内での通気性を高める構成が採用されることが多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の空気孔構造では、前記したように防水壁203〜206と防水カバー207との間には隙間があり、この隙間を通して通気を確保しているが、この隙間は防水カバー207と防水壁203〜206の各縁部が微小寸法で対峙されている構成にすぎないため、この隙間の寸法をを高精度に管理しないと、逆に隙間を通して外部の水が防水壁203〜206内に浸入し、さらに空気孔201を通して灯室内にまで浸入するおそれがある。特に、灯具ボディの上側に配置される空気孔構造は、自動車に装備したときには雨水や泥水に晒される確率が高いため、前記した水分が浸入され易い状態にある。また、防水カバーが平板状であるために塑性変形し易く、前記した防水カバーと防水壁との隙間が拡大し防水効果がさらに低下されるおそれもある。
【0005】また、前記空気孔構造を構成する防水壁203〜206や防水カバー207は灯具ボディと一体に樹脂成形によって形成されているが、前例の空気孔構造では、防水カバー207と灯具ボディ11との連結部208に形成する凹溝209を形成するため、及び防水カバーの先端に設けた突片が係止される係止穴をそれぞれ形成するためには、図7に矢印で示すように、灯具ボディを樹脂成形するための金型K11,K12の離型方向に対して、これと交差する灯具の上方、及び下方にそれぞれ逃げるスライダS11,S12を金型に設ける必要がある。このため、灯具の上下方向のそれぞれにスペースが確保される空気孔構造ではその樹脂成形は可能であるが、例えば、灯具ボディの背面に設けられる電球ソケットの挿通穴の直上位置、あるいは直下位置に空気孔構造を配置する要求がある場合に、前記スライダS11,S12のいずれかが当該電球ソケット挿通穴のスリーブ等に干渉することになり、当該スライダの移動に制約を受け、前記したような構成の空気孔構造を構成することは困難になる。
【0006】本発明の目的は、防水効果を高めるとともに、設計の自由度を高めた空気孔構造を備える車両用灯具を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の空気孔構造は、灯具ボディの背面に開口された空気孔と、前記灯具ボディと一体に形成され、曲げ変形したときに前記空気孔を覆う防水カバーとを備えており、前記防水カバーは、前記曲げ変形された状態のときに前記空気孔の上側領域、左右領域、正面領域をそれぞれ覆う上壁部、側壁部及び正面壁部が一体に形成され、かつ前記上壁部において前記灯具ボディに曲げ変形可能に連結されていることを特徴とする。ここで、前記空気孔の一部には係止部が一体に設けられ、また前記正面壁部の内面には係合片が突設され、前記防水カバーが曲げ変形された位置において前記係合片が前記係止部に係合して前記防水カバーの曲げ変形状態が保持される構成とする。また、前記空気孔の左右両側にはそれぞれ前記灯具ボディの背面から突出された防水壁が設けられ、前記防水カバーが曲げ変形された状態で前記側壁部が前記防水壁の各外側に重なる状態で位置される構成とすることが好ましい。
【0008】本発明では、防水カバーには上壁部、側壁部、正面壁部が一体に設けられ、それぞれ空気孔の上側領域、左右領域、正面領域を覆うため、これらの領域から空気孔への水の浸入を有効に防止でき、防水効果を高めることが可能となる。また、防水カバーに設けた係合片を空気穴に設けた係止部に係合して防水カバーを覆った状態に保持するため、係合穴を設けるためのスライダは不要となり、金型構造の複雑化が防止でき、かつ空気孔構造の配設位置を任意に設計することも容易となる。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1は本発明を自動車の4灯式前照灯に適用した車両用灯具の、片側の前照灯を背面方向から見た概略斜視図である。同図は自動車の右側前照灯HLであり、走行ビームランプHHLとすれ違いピームランプLHLとが灯具ボディ11内に一体的に配設されている。すなわち、樹脂成形された灯具ボディ11の前面開口には、開口縁に沿って延長されるシール溝12内にその周縁部14が挿入されかつ封止された状態に前面レンズ13が取着されており、これら前面レンズ13と前記灯具ボディ11とで灯室を形成し、その灯室内にリフレクタ15及び電球16が内装されて前記各ランプHHL,LHLを構成している。なお、前記灯具ボディ11の背面には、前記各ランプの電球16を支持している電球ソケット17を灯具ボディ11内に配設するための電球ソケット挿通穴18が開口されており、この電球ソケット挿通穴18の開口縁に設けられたスリーブ19には環状のゴムキャップ20が被せられ、前記電球ソケット挿通穴18と電球ソケット17との間の防水を図っている。さらに、前記灯具ボディ11の背面には、前記すれ違いビームランプLHLの電球ソケット挿通穴18の直上位置に1つの空気孔構造100が、また灯具ボディ11の左右両端近傍のそれぞれの下部位置に2つの空気孔構造200A,200Bがそれぞれ配設されている。
【0010】前記空気孔構造のうち、下部の2つの空気孔構造200A,200Bは、この実施形態では従来と同様の空気孔構造を採用している。すなわち、図6に示したように、灯室内と外部とを連通する円筒構造の空気孔201が開口されており、この空気孔201の外周に沿って円周下側に切り欠き部を有する外筒壁202が設けられ、さらにその上下、左右の四周を囲むように防水壁203〜206が立設されている。そして、灯具の上側に位置する防水壁203には矩形の板状をした防水カバー207が一体に連結されており、その連結部208は上面側から凹溝209を形成することで薄肉に形成されてていることで前記防水カバー207は前記連結部208においてほぼ直角に曲げ変形可能とされている。そして、この防水カバー207を曲げ変形し、当該防水カバー207の先端に設けられた突片211を下側の防水壁206に設けられた係止穴210に係合することで、前記防水壁203〜206と防水カバー207とで前記空気孔201の開口を覆っている。
【0011】この空気孔構造では、前記したように防水カバー207と防水壁203〜206、さらに外筒壁202とで空気孔201における防水効果を確保する。また、その一方で、隣接する防水壁203〜206の相互間の隙間、防水カバー207と両側の防水壁204,205との間の隙間、及び外筒壁202の切り欠き部を通して通気性を確保している。なお、この従来と同様な構成の空気孔構造では、前記したように、防水カバー207と防水壁204,205の隙間を通して水分が浸入することはあるが、灯具ボディ11の下部に配設される空気孔構造は、上部に配設される空気孔構造に比較して雨水や泥水に晒されることが少なく、そのために外部から水分が浸入するおそれは極めて少ないため、灯具ボディ11の下部に限定して構成する限り、前記した問題が生じることは少ない。また、この空気孔構造200A,200Bを灯具ボディ11と一体に樹脂成形する場合に、スライダが必要であることは前記した通りであるが、電球ソケット挿通穴18の直上、あるいは直下を避けた位置に配置しているため、スライダが灯具ボディと干渉することもなく、灯具ボディの上方及び下方に逃げるスライダを配置することは容易であり、その樹脂成形が可能となる。
【0012】一方、前記灯具ボディ11の上部に配設されている空気孔構造100を図2(a)の拡大斜視図に示す。また、図2(b)はその縦断面図である。前記灯具ボディ11の背面には、長円形の筒状をした空気孔101が開口されており、その両側にはそれぞれ前記空気孔101を挟むように一対の防水壁102が灯具ボディ11の上下方向に向けて所要の長さで立設されている。前記各防水壁102の内面には前記空気孔101の下辺に沿って円弧状の延長壁103が突設されており、各延長壁103の先端部は前記空気孔101の直下位置において微小間隙で対向配置されている。また、前記空気孔101の下辺の円周一部には、筒軸方向、すなわち灯具ボディ11の前後方向に沿って外径方向に突出される凹溝104が形成されており、かつ前記凹溝105の外側端部は係止板105によって塞がれている。なお、前記空気孔101、防水壁102、延長壁103はそれぞれ灯具ボディ11と一体に樹脂成形されている。
【0013】また、前記空気孔101の上側に沿った位置には、前記灯具ボディ11の水平方向にわたって前記一対の防水壁102を含む長さの防水カバー106が前記灯具ボディ11と一体に樹脂成形されている。前記防水カバー106は、前記灯具ボディ11の上側面に立設されている突条片107から上方に向けて突設された上壁部108を有し、さらに前記上壁部108から灯具ボディ11の背面方向に突出された正面壁部109を有して断面形状がL字型をした板部材として形成されている。なお、この実施形態では前記正面壁部109の先端形状は、前記電球ソケット挿通穴18のスリーブ19の円周に沿うようにその一部が円弧状に切り欠き形成されている。そして、前記灯具ボディ11の突条片107と前記上壁部108とが連結されている連結部110は、両者がそれぞれの板厚よりも小さい寸法で灯具ボディ11の前後方向にずれていることで結果的に薄肉に形成され、前記連結部110において前記防水カバー106が灯具ボディ11の上下方向に曲げ変形可能とされている。また、前記防水カバー106では、前記上壁部108の突出高さは前記空気孔101が灯具ボディ11の背面から突出している長さよりも若干長く形成され、また前記正面壁部109は前記防水壁102の上下方向の長さよりも若干長く形成されている。さらに、防水カバー106の左右両側領域には、前記上壁部108から正面壁部109にわたって下方に向けて突出した側壁部111が一体に形成されている。また、前記正面壁部109の内面の左右方向のほぼ中央位置には、下方に向けてテーパ状をしたリブ112が一体に突出形成されており、前記リブ112の先端部には係合ブック113が形成されている。前記リブ112の長さは、リブ自身が所要の機械的な強度を確保できる一方で、前記係合フック113が前記空気孔101の係止板105に当接する位置関係となるように適宜の長さに設定されている。
【0014】以上のように構成される空気孔構造では、図3のように、灯具ボディ11の前後方向に離型する一対の金型K1,K2によって前記灯具ボディ11と共に前記空気孔101を樹脂成形することが可能である。また、この場合に、前記灯具ボディ11には従来構成のような防水カバーを係止するための係合穴(210)が不要であり、前記金型K1,K2の下側領域にはその離型方向に対するアンダーカット部が存在しないため、前記防水カバー106と灯具ボディ11の上縁部に存在するシール脚部12との間に生じるアンダーカット部を成形するための上方向に逃げる1つのスライダS1を設けるのみでその樹脂成形が実現できる。このため、前記したように電球ソケット挿通穴18の直上位置に空気孔構造100を配置した場合でも、前記スライダS1の移動が電球ソケット挿通穴18の周縁に存在するスリーブ19と干渉することはなく、その樹脂成形が可能になるととともに、従来に比較して金型構造を簡易化できる。
【0015】そして、前記空気孔構造100では、図4(a)及び(b)に斜視図と縦断面図を示すように、防水カバー106を薄肉に形成されている連結部110の易変形性を利用して下方に向けてほぼ90度の角度に曲げ変形すると、リブ112の係合フック113が、空気孔101の係止板105を乗り越え、凹溝104内に進入位置することで、係合フック113と係止板15とが係合し、この係合によって防水カバー106は曲げ変形した状態に保持される。この状態では、防水カバー106の上壁部108は空気孔101の上側領域を覆い、正面壁部109は空気孔101の正面領域を覆い、さらに両側の側壁部111は防水壁102のそれぞれの外側に沿った位置において空気孔の左右領域を覆うことになる。このとき、上側領域では、上壁部108は連結部110において灯具ボディ11に連結されているために、上壁部108と灯具ボディ11との間に間隙が生じることはなく、極めて高い防水効果が得られる。また、左右の領域では、図5に横断面図を示すように、側壁部111と灯具ボディ11との間の間隙は、その間に防水壁102が存在することによっていわゆるラビリンス構造となり、同様に極めて高い防水効果が得られる。
【0016】一方、下側の領域では、正面壁部109と灯具ボディ11との間に間隙が生じるが、この領域には灯具ボディ11の電球ソケット挿通穴18のスリーブ19の円周一部が存在し、かつその内側には防水壁102の内面から突出されている延長壁103が存在しているため、空気孔101が下側領域の間隙を通して外部に露呈する領域は、これらスリーブ19と両延長壁103によって狭い領域に制限されることになり、高い防水効果を得ることができる。これにより、外部の水分は防水カバー106によって上側方向、正面方向、左右方向のいずれの側からも空気孔101に浸入することが防止される。一方、前記したように防水カバー106が曲げ変形された状態でも、防水カバー106の正面壁部109及び側壁部110はそれぞれ灯具ボディ11の背面や防水壁102とは微小な間隙を保っているため、これらの間隙及び空気孔101を通して灯具ボディ11の内部と外部との通気性が確保されるため、空気孔構造100の本来の機能は確保される。
【0017】このように、本実施形態の空気孔構造100では、空気孔101の両側に防水壁102を備える一方、空気孔101を覆うための防水カバー106は、空気孔101の上側領域を覆う上壁部108と、空気孔101の正面領域を覆う正面壁部109と、空気孔101の左右領域をそれぞれ覆う側壁部111とを有しているので、特に空気孔101に対し上側方向、左右方向、正面方向からの防水性に優れたものとなる。したがって、灯具ボディ11の上部に空気孔構造を配設する場合に、この構造を採用することで極めて高い防水効果を得ることができる。また、その一方で、灯具ボディ11の上方に逃げる1つのスライダを用いての樹脂成形が可能であるため、電球ソケット挿通穴の直上位置への配置も可能となり、空気孔構造の配設位置の制約が少なくなり、設計の自由度が高められるとともに、金型構造の複雑化が防止でき、灯具の低価格化を図る上で有効なものとなる。
【0018】なお、前記実施形態では、空気孔構造100を灯具ボディ11の電球ソケット挿通穴18の直上に配設しているため、空気孔101の下側領域には電球ソケット挿通穴のスリーブ19が存在し、このスリーブ19によって下側領域の間隙が狭くなり、防水効果の点では有効であるが、このようなスリーブが存在しない場合においても、防水壁102の延長壁103によって下側領域の防水効果として十分な防水効果が得られるものであることは言うまでもない。また、前記実施形態では、灯具ボディの上部に配設された空気孔についてのみ本発明の空気孔構造を適用しているが、灯具ボディの下部に配設される空気孔についても本発明の空気孔構造を採用することが可能である。さらに、前記実施形態では、本発明を二灯式の前照灯に適用しているが、単灯式の前照灯、あるいはその他のランプであっても灯室内と外部とを連通する空気孔構造を備える車両用灯具であれば、本発明を同様に適用することは可能である。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、空気孔を覆うための防水カバーに、上壁部、側壁部、正面壁部が一体に設けられ、曲げ変形したときに各壁部が空気孔の上側領域、左右領域、正面領域を覆うため、これらの領域から空気孔への水の浸入を有効に防止でき、防水効果を高めることが可能となる。特に、防水カバーは上壁部において灯具ボディに曲げ変形可能に一体成形されるため、上側領域からの防水効果を極めて高いものにすることが可能である。また、防水カバーに設けた係合片を空気穴に設けた係止部に係合して防水カバーを覆った状態に保持するため、係止穴を設けるためのスライダは不要となり、金型構造の複雑化が防止でき、かつ空気孔構造の配設位置を任意に設計することも容易となる。
【出願人】 【識別番号】000001133
【氏名又は名称】株式会社小糸製作所
【出願日】 平成10年9月18日(1998.9.18)
【代理人】 【識別番号】100081433
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 章夫
【公開番号】 特開2000−100209(P2000−100209A)
【公開日】 平成12年4月7日(2000.4.7)
【出願番号】 特願平10−264375