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【発明の名称】 照明用発電装置
【発明者】 【氏名】大倉 忠博

【氏名】大島 賢二

【要約】 【課題】照明の光源からの光エネルギーを効率よく電気エネルギーに変換して省電力化を図る。

【解決手段】高輝度放電ランプ4を覆うように設けられる光透過性カバー部材6と、この光透過性カバー部材6の一部位に一体成形され高輝度放電ランプ4からの光を集光する集光レンズ7と、集光レンズ7により集光した光を電気エネルギーに変換する光電変換部材から成る太陽電池8とを含んで成るものである。なお、集光レンズ7は、光透過性カバー部材6の一部位に着脱可能に固定させてもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】光源を覆うように設けられる光透過性カバー部材と、実質的に前記光源および/または前記光透過性カバー部材の近傍に設けられ前記光源からの光を集光する光学系と、前記光学系により集光した光を電気エネルギーに変換する光電変換部材とを含んで成ることを特徴とする照明用発電装置。
【請求項2】前記光学系は前記光源から発光された前記光を集光して光エネルギーを増大させる集光レンズであることを特徴とする請求項1記載の照明用発電装置。
【請求項3】前記光学系は前記光透過性カバー部材の一部位に一体成形されていることを特徴とする請求項1または2記載の照明用発電装置。
【請求項4】前記光学系は前記光透過性カバー部材の一部位に着脱可能に固定されていることを特徴とする請求項1または2記載の照明用発電装置。
【請求項5】前記光源は高輝度放電ランプであることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の照明用発電装置。
【請求項6】前記光源は低圧ナトリウムランプであることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の照明用発電装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は照明用発電装置に係り、特に照明からの光を利用して発電する照明用発電装置に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】現在、照明は我々の生活になくてはならないものであり、住宅、学校、事務所、デパート、商店、工場、道路など、あらゆるところで使用されている。このような照明の光源には、白熱電球、ハロゲン電球、蛍光ランプ、高輝度放電ランプなどが用いられ、電力を消費しながら発光するものである。
【0003】したがって、省電力化の観点から考えると、照明の光源に消費される電力は見過ごせない問題である。本発明は、このような従来の難点を解決するためになされたもので、照明の光源からの光エネルギーを効率よく電気エネルギーに変換して省電力化を図ることができる照明用発電装置を提供することを目的とする。
【0004】
【発明を解決するための手段】このような目的を達成する本発明の照明用発電装置は、光源を覆うように設けられる光透過性カバー部材と、実質的に光源および/または光透過性カバー部材の近傍に設けられ光源からの光を集光する光学系と、光学系により集光した光を電気エネルギーに変換する光電変換部材とを含んで成るものである。
【0005】このような照明用発電装置は、実質的に光源および/または光透過性カバー部材の近傍に設けられた光学系によって光源からの光エネルギーを増大させることができるので、光電変換部材はこの光エネルギーを高い収集効率で電気エネルギーに変換することができる。これにより、省電力化に寄与することができる。また、照明の光によって発電させることができるので、光エネルギーの有効利用を図ることができる。
【0006】また、本発明の照明用発電装置において光学系は、光源から発光された光を集光して光エネルギーを増大させる集光レンズであることが好ましい。これにより、光を収束し易くなる。また、本発明の照明用発電装置において光学系は、光透過性カバー部材の一部位に一体成形されていることが好ましい。これにより、光透過性カバー部材を本体に取付けるだけで、光源からの光を集光させることができる。
【0007】また、本発明の照明用発電装置において光学系は、光透過性カバー部材の一部位に着脱可能に固定されていることが好ましい。これにより、光源や光電変換部材の種類に応じた光学系を容易に組合わせることができる。また、本発明の照明用発電装置において光源は、高輝度放電ランプであることが好ましい。これにより、工場や公園の照明や、高速自動車道路やトンネルの照明など、高照度照明に適用させることができる。
【0008】また、本発明の照明用発電装置において光源は、低圧ナトリウムランプであることが好ましい。これにより、透視性の悪いトンネルの照明に適用させることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の照明用発電装置の実施の一形態について、図面を参照して説明する。本発明の照明用発電装置は、例えば図1に示すように、道路や公園などに設置されている街路灯1に適用される。街路灯1は照明器具2がポール3によって所定の取付高さに設けられ、この取付高さは光源の出力や道路幅の広さに応じて決定される。このような照明器具2は、光源である高輝度放電ランプ4と、高輝度放電ランプ4が固定された本体であるかさ体5と、かさ体5に高輝度放電ランプ4を覆うように取着され高輝度放電ランプ4から発光された光を透過させる光透過性カバー部材6とから構成されている。
【0010】高輝度放電ランプ4は、水銀ランプ、メタルハライドランプ、高圧ナトリウムランプなど照度の高いランプで、設置される場所に応じて選択される。また、かさ体5は、高輝度放電ランプ4から発光された光を効率よく照射するために、内方にアルミニウムなどの全反射材料がコーティングされていたり、あるいは、反射板が設けられている。光透過性カバー部材6は、高輝度放電ランプ4から発光された光を透過させるために、透明あるいは半透明の材料が使用されている。
【0011】また、光透過性カバー部材6の一部位には、高輝度放電ランプ4から発光された光を集光して光エネルギーを増大させる光学系としての集光レンズ7が一体成形されている。これにより、光透過性カバー部材6をかさ体5に取付けるだけで、高輝度放電ランプ4からの光を集光させることができるので、照明器具2の組立てが簡単になる。この集光レンズ7は、面の曲率半径、媒質の屈折率、高輝度放電ランプ4からの距離等によって、高輝度放電ランプ4から発光される光の照度を変えることができる。したがって、集光レンズ7が一体成形される光透過性カバー部材6の材料としては、無機ガラスや、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン(PS)、ジエチレングリコールビスアリルカーボネート(CR−39)、塩化ビニル樹脂(PVC)、AS樹脂、MS樹脂、ポリシクロヘキシメタクリレート(PCHMA)、ポリ4−メチルペンテン−1(TPX)等のプラスチックが好適である。
【0012】さらに、ポール3には、この集光レンズ7からの光エネルギーを電気エネルギーに変換する光電変換部材から成る所謂太陽電池8が設置されている。この太陽電池8のポール3に対する設置部位は、集光レンズ7から照射された光を高効率で収集することができるような位置、即ち、集光レンズ7によって集光された光の照度がもっとも高くなる位置である。これは、太陽電池8に電圧電流の照度依存性、最大発生電力の照度依存性があるからである。これにより、太陽電池8は集光レンズ7からの光エネルギーを高い収集効率で電気エネルギーに変換することができるので、省電力化に寄与することができる。ここで、収集効率とは、一単位の光(光子)が太陽電池に入った場合、何個の電子と正孔とが生じるかを%で表したものである。
【0013】このような太陽電池8としては、単結晶シリコン太陽電池、アモルファスシリコン太陽電池、化合物半導体太陽電池、湿式太陽電池、有機半導体太陽電池等を使用することが考えられるが、太陽電池の分光特性と光源とのマッチングが重要なので、光源の種類によって適宜選択される。このような集光レンズ7および太陽電池8で構成された照明用発電装置10は、インバータなどから構成されている制御系により街路灯1の補助電源として用いられる。
【0014】このインバータは、例えば図2に示すように、主としてトランジスタスイッチング素子21と、フィルタ回路22とから構成されている。トランジスタスイッチング素子21は、2系統のスイッチの開閉を交互に繰り返すことで太陽電池8の直流電力を矩形波状の交流電力に変換するものである。また、フィルタ回路22は、リアクトルとコンデンサとから構成され、パルス幅変調した電圧パルスをきれいな正弦波に変換するものである。
【0015】また、商用電源23と太陽電池8とを直流的に電気的な分離を行うために、インバータ20、商用電源23間に低周波絶縁トランス24が接続されている。これにより、太陽電池8の絶縁不良などの事故が商用電源23に及ぶことを防ぐことができる。なお、図3に示すように、インバータ20、商用電源23間には、インバータ20から電力が供給されている間は、インバータ20および高輝度放電ランプ4を接続させ、その電力供給が行われなくなると、商用電源23および高輝度放電ランプ4を接続させる制御部25が接続されている。
【0016】さらに、太陽電池8によって発電された電気を蓄えるために、蓄電池26を太陽電池8、インバータ20間に設けるとよい。このような蓄電池26は、太陽電池8から給電される直流電力を効率よく蓄えることができればよく、電気二重層コンデンサ、鉛畜電池、ニッケル−カドミウム蓄電池、ニッケル水素蓄電池、リチウムイオン蓄電池、リチウム蓄電池、酸化銀亜鉛蓄電池、ニッケル亜鉛蓄電池、ポリマ蓄電池、超伝導フライホイル蓄電池等を用いることができる。
【0017】また、停電時に非常灯27を点灯させることができるように、インバータ20に自立運転機能(図示せず)を具備させてもよい。この際、蓄電池26に蓄電された電力で非常灯27を点灯させようにインバータ20を設定する。このような照明用発電装置10が設けられた街路灯1の給電動作について説明する。
【0018】夜間に、街路灯1の高輝度放電ランプ4を商用電源23にて点灯させると、高輝度放電ランプ4から発光された光が光透過性カバー部材6の集光レンズ7で集光される。この集光レンズ7から照射された光は、高輝度放電ランプ4自体から発光された光に比べて照度が高くなるなので、太陽電池8によって高効率で収集される。したがって、太陽電池8は集光レンズ7からの光エネルギーを高い収集効率で電気エネルギーに変換させることができる。
【0019】太陽電池8で発電された直流電力は、インバータ20によって交流電力に変換され、定周波絶縁トランス24を介して高輝度放電ランプ4に給電される。なお、高輝度放電ランプ4の電力の消費量が太陽電池8の発電量を上回ると、制御部25によって商用電源23から交流電力が給電されることになる。このように、集光レンズ7によって高輝度放電ランプ4からの光エネルギーを増大させることができるので、太陽電池8はこの光エネルギーを高い収集効率で電気エネルギーに変換することができる。
【0020】また、昼間は、太陽電池8が太陽光によって発電することができるので、やはり街路灯1の補助電源として機能する。なお、本発明の実施の一形態によれば、照明用発電装置10の集光レンズ7を光透過性カバー部材6と一体成形させていたが、これに限らず、光透過性カバー部材6の一部位に着脱可能に固定させてもよい。これにより、光源や太陽電池の種類に応じた集光レンズを容易に組合わせることができるので、メンテナンスが簡単になる。
【0021】また、本発明の実施の一形態によれば、制御系は太陽電池8で発電された電力を補助電源として制御していたが、これに限らず、太陽電池8からの電力を売電するようにしてもよい。また、本発明の実施の一形態によれば、制御系に低周波絶縁トランスを使用していたが、これに限らず、小型化、低価格化させるために高周波絶縁トランスあるいはトランスレスにしてもよい。
【0022】また、本発明の実施の一形態によれば、照明用発電装置10を街路灯1に適用させていたが、これに限らず、トンネルの照明に適用させてもよい。トンネルの照明器具は図4(a)、(b)に示すように、トンネル50内の壁に所定間隔で並列設置される光源としての低圧ナトリウムランプ31と、低圧ナトリウムランプ31が固定された本体32と、本体32に低圧ナトリウムランプ31を覆うように取着され低圧ナトリウムランプ31から発光された光を透過させる光透過性カバー部材33とから構成されている。なお、光源に低圧ナトリウムランプ31を使用するのは、トンネル内では排気ガスで曇りやすいからで、交通過密トンネルの場合には、先行車の識別がし易いような高輝度放電ランプが好適である。
【0023】集光レンズ34は実質的に低圧ナトリウムランプ31の近傍、即ち、本体32の両側面32a、32bに設けられ、太陽電池35はこれら照明器具30間にそれぞれ設置されている。これにより、複数の太陽電池35で発電させることができるので、トンネル50内の複数の照明器具30の補助電源として有効な手段となる。
【0024】なお、上述した実施の形態においては、光学系としての集光レンズを光源または光透過性カバー部材の何れ一方に設けていたが、これに限らず、両方に設けてもよい。この場合、それら集光レンズに応じた光電変換部材をそれぞれ設置することはいうまでもない。
【0025】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明の照明用発電装置によれば、光学系によって光源からの光エネルギーを増大させることができるので、光電変換部材は光源自体からの光より高い収集効率で光エネルギーから電気エネルギーに変換することができる。これにより、省電力化に寄与することができる。また、照明の光によって発電させることができるので、光エネルギーの有効利用を図ることができる。
【出願人】 【識別番号】000251141
【氏名又は名称】林原 健
【出願日】 平成10年8月10日(1998.8.10)
【代理人】 【識別番号】100108486
【弁理士】
【氏名又は名称】須磨 光夫
【公開番号】 特開2000−57815(P2000−57815A)
【公開日】 平成12年2月25日(2000.2.25)
【出願番号】 特願平10−226346