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【発明の名称】 屋外用照明器具
【発明者】 【氏名】鹿倉 智明

【要約】 【課題】照明器具から出射されて歩道側を不所望に照明するのを簡単な構造によって防止した屋外用照明器具を提供する。

【解決手段】垂直直線状のポールに照明器具本体を直結するように構成するとともに、照明器具本体内に配設される反射板にランプからの反射光がポールに集中するようの構成されたバック反射領域を備えた。バック反射領域は、任意の水平断面においてランプの発光中心を第1焦点とし、ポールを第2焦点とする楕円反射面を備えているか、任意の水平断面において複数の平面をそれぞれ中心が楕円曲線に内接するように連続させることにより、形成することができる。ポールの照明器具本体への直結は、ポールの先端を照明器具本体に嵌合するか、締付バンドを介して電柱からなるポールに装着するか、照明器具本体の背面でポールに直結することにより、行うことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】垂直直線状のポールに直結し得るように構成された照明器具本体と;照明器具本体内に配設されるとともに、ランプからの反射光がポールに集中するように構成されたバック反射領域を道路側に備えている反射板と;反射板内に配設されたランプと;を具備していることを特徴とする屋外用照明器具。
【請求項2】バック反射領域は、任意の水平断面においてポールおよびランプの発光中心をそれぞれ焦点とする楕円反射面を構成していることを特徴とする請求項1記載の屋外用照明器具。
【請求項3】バック反射領域は、任意の水平断面において複数の平面からなり、各平面の中心に内接する曲線がランプの発光中心およびポールをそれぞれ焦点とする楕円であることを特徴とする請求項1記載の屋外用照明器具。
【請求項4】照明器具本体は、垂直直線状のポールが直接嵌合して直結される構造であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一記載の屋外用照明器具。
【請求項5】照明器具本体は、取付バンドを介して電柱からなるポールに装着し得る構造であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一記載の屋外用照明器具。
【請求項6】照明器具本体は、背面で垂直直線状のポールに直結される構造であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一記載の屋外用照明器具。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、垂直直線状のポールに直結される屋外用照明器具に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平3−196404号公報には、道路を照明する照明器具と、照明器具を支持するポールなどの支持具とを有する道路照明装置において、照明器具自身の光の一部によって支持具を照明する支持具照明手段を設けた構造が記載されている。(従来技術1)
従来技術1は、道路照明用の光の一部によってポールなどの支持具を夜間に照明してドライバーに道路の道程として表示することによって、誘導性を向上させようとするものである。
【0003】また、従来技術1においては、支持具であるポールが上部で湾曲していて、照明器具が基幹部から1〜3m程度道路側へ突出するように構成されている。
【0004】これに対して、反射板からより前方へ配光できる高性能反射板が開発されつつあり、これに伴いコストの低い垂直直線状のポールに屋外用照明器具を直結する屋外用照明器具が用いられるようになってきた。(従来技術2)
ところが、屋外用照明器具において、反射板を液圧成形法などによって深絞り成形する場合に、反射板の道路側の先端部にランプからの光を所望の道路方向に反射させることができない不所望反射領域が形成されやすい。この不所望反射領域に入射したランプからの光は照明器具の背方へ反射されて歩道側へ漏れ、歩道側を不所望に照明してしまう。特に照明器具を垂直直線状のポールに直結すると、オーバーハングのあるポールの場合より照明器具が歩道側に移動することになるので、歩道側に漏れる不要な光のカットが一層重要になる。
【0005】そこで、従来は、不所望反射領域に遮光性の塗料を塗布したり、当該領域を切除したり、当該領域からの反射光をカットする遮光板を配設するなどの対策を施していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来技術1は、照明器具をなるべく道路上に位置させるために、ポールにはオーバーハングのあるものを用いているから、照明器具とポールの直線状の基幹部分との間の距離が大きい。そのため、支持具照明手段を経由して支持具側に出射した光のかなりの部分が支持具の左右に逸れてしまう。そして、逸れた光は歩道側を不所望に照明してしまうという問題がある。
【0007】従来技術2は、不所望反射領域の対策のために余分の工程を要するので、コストアップになるという問題がある。
【0008】本発明は、照明器具から出射されて歩道側を不所望に照明するのを簡単な構造によって防止した屋外用照明器具を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を達成するための手段】請求項1の発明の屋外用照明器具は、垂直直線状のポールに直結し得るように構成された照明器具本体と; 照明器具本体内に配設されるとともに、ランプからの反射光がポールに集中するように構成されたバック反射領域を道路側に備えている反射板と;反射板内に配設されたランプと;を具備していることを特徴としている。
【0010】本発明および以下の各発明において、特に指定しない限り用語の定義および技術的意味は次による。
【0011】「垂直直線状のポール」とは、ポールが直線状をなしていて、しかも垂直に設置して使用するポールである。また、ポールとは、屋外用照明器具専用の鋼管ポールの他にコンクリート柱、木柱やこれらからなる電柱に供架される場合の電柱などであってもよい。また、ポールの形状は、円柱、角柱、偏平柱など任意である。なお、ポールの長さは自由である。
【0012】照明器具本体は、その内部に反射板およびランプなどを収納するもので、金属または合成樹脂などによって形成することができる。
【0013】反射板は、ランプから放射された光を所定の配光を形成するように制光するもので、照明器具本体内に収納される。要すれば、照明器具本体の内面を反射板として利用することができる。
【0014】また、反射板は、照明器具を正規に設置した際に道路側に位置する部位にバック反射領域を備えている。バック反射領域は、道路を照明するのではなく、照明器具の背方へ反射光が出射する領域であって、さらに本発明においては当該反射光が照明器具を支持するポールに集中するように構成されている。
【0015】ランプは、反射板の内部の所定の位置に装着されるならば、どのような種類のものであってもよい。たとえば、水銀ランプ、メタルハライドランプ、高圧ナトリウムランプ、低圧ナトリウムランプおよび白熱電球などを用いることができる。
【0016】上記の構成の他に必要に応じて照明器具本体の下面を透明ガラスカバーによって閉鎖して、汚れや昆虫類が侵入しないように構成することができる。
【0017】そうして、本発明においては、バック反射領域からの反射光がポールに集中するので、当該反射光によって歩道側が不所望に照明されるようなことが殆どない。 なぜなら、照明器具は、ポールに直結される関係で、バック反射領域からのポールの見込み角が大きくなるから、バック反射領域からの反射光をポールに集中させることができるからである。
【0018】なお、バック反射領域からポールに集中する反射光は、照明器具がポールに直結されている関係で、ポールと照明器具との間の距離が短くなるので、ポールの上部近傍が照明されるだけであり、従来技術1のような誘導効果は得られない。
【0019】請求項2の発明の屋内用照明器具は、請求項1記載の屋外用照明器具において、バック反射領域は、任意の水平断面においてポールおよびランプの発光中心をそれぞれ焦点とする楕円反射面を構成していることを特徴としている。
【0020】本発明は、バック反射領域からの反射光をポールに集中させるための構成を規定している。すなわち、バック反射面は、ランプの発光中心およびポールをそれぞれ焦点とする楕円反射面であるから、第1焦点のランプから放射されてバック反射面に入射した光は、第2焦点に収れんするので、結局ポールに集中する。
【0021】請求項3の発明の屋外用照明器具は、請求項1記載の屋外用照明器具において、バック反射領域は、任意の水平断面において複数の平面からなり、各平面の中心に内接する曲線がランプの発光中心およびポールをそれぞれ焦点とする楕円であることを特徴としている。
【0022】本発明は、バック反射領域からの反射光をポールに集中させるための請求項2とは異なる構成を規定している。すなわち、バック反射面は、複数の平面を接続して構成されているが、全体として楕円に近似した反射面を構成する。なお、内接する曲線は、反射面となる平面の内面において計測するものとする。
【0023】そうして、本発明においては、複数の反射面を組み合わせてバック反射領域を構成しているので、バック反射領域を形成しやすい。
【0024】請求項4の発明の屋外用照明器具は、請求項1ないし3のいずれか一記載の屋外用照明器具において、照明器具本体は、垂直直線状のポールが直接嵌合して直結される構造であることを特徴としている。
【0025】本発明は、照明器具本体のポールに直結するための構造を規定するものである。
【0026】「ポールが直接嵌合する」とは、照明器具本体の下面にポールの上端を受け入れるポール挿入孔が形成され、照明器具本体がポールの上端に挿入されて装着されることを意味する。そして、照明器具本体は、内部にポールの先端に照明器具本体を固定する固定手段を備えていることが許容される。
【0027】請求項5の発明の屋外用照明器具は、請求項1ないし3のいずれか一記載の屋外用照明器具において、照明器具本体は、締付バンドを介して電柱からなるポールに装着し得る構造であることを特徴としている。
【0028】本発明は、照明器具本体のポールに直結するための他の構造を規定している。
【0029】照明器具本体を電柱供架する場合、電柱を抱持する締付バンドと照明器具本体との間にバンド挿通金具を照明器具本体の背面から突出させるのが一般的であり、そのため照明器具は若干電柱から離間するが、電柱は径が大きいから、バック反射領域からの見込み角を大きくでき、したがって所要の効果を奏することができるので、直結に含めて差し支えない。
【0030】請求項6の発明の屋外用照明器具は、請求項1ないし3のいずれか一記載の屋外用照明器具において、照明器具本体は、背面で垂直直線状のポールに直結される構造であることを特徴としている。
【0031】本発明は、照明器具本体をポールに直結するためのさらに他の構造を規定している。照明器具本体の背面でポールに直結するために、照明器具本体の背面にポールの上端に外側から挿入されるポールキャップ体を配設することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0033】図1は、本発明の屋外用照明器具の第1の実施形態における使用状態を示す縦断面図である。
【0034】図において、1は照明器具本体、2は反射板、3はランプ、Pはポールである。
【0035】照明器具本体1は、基体1a、蓋体1bおよび透明ガラスカバー1cを備えている。
【0036】基体1aは、下面が開放された箱状をなし、内部にポールPの先端部に固定する固定手段および安定器などの点灯装置(いずれも図示しない。)を内蔵している。
【0037】蓋体1bは、基体1aの下面の開口に装着されて開口を開閉自在に閉鎖しており、投光開口1b1およびポール挿入孔1b2を備えている。
【0038】透明ガラスカバー1cは、蓋体1bの投光開口1b1を内側から閉鎖しているが、反射板からの反射光の通過を許容するように配設されている。
【0039】反射板2は、アルミニウム板を液圧成形法によって深絞り成形して形成されたもので、その開放面が透明ガラスカバーに対面するように照明器具本体1内に定置されている。そして、反射板2の道路側にランプからの反射光がポールに集中するバック反射領域2aを備えている。
【0040】ランプ3は、たとえば高圧ナトリウムランプが用いられ、反射板2内の所定の位置に支持されている。
【0041】ポールPは、垂直直線状のものであって、その先端が照明器具1の蓋体1bに形成されたポール挿入孔1b2から内部に挿入されて照明器具本体1aに固定されている。すなわち、照明器具1はポールPに対して直接嵌合して直結されている。
【0042】図2は、本発明の屋外用照明器具の第1の実施形態におけるバック反射領域の作用を説明する概念図である。
【0043】バック反射領域2aは、任意の水平断面において、ランプ3の発光中心を第1焦点f1とし、ポールPの中心を第2焦点とする楕円曲線Eの一部を構成する曲面を備えている。
【0044】そうして、ランプの発光中心から出射されてバック反射領域2aに入射した光は、反射してポールPの中心に向かってポールの表面に到達する。
【0045】これに対して、ランプの発光部は一般的にある大きさを有しているから、発光中心すなわち第1焦点からずれた位置から出射した光は、バック反射領域2aで反射してポールPの中心からずれた表面に到達する。
【0046】しかしながら、照明器具は垂直直線状のポールPに直結されている関係でバック反射領域と発光中心との距離が小さいとともに、ポールPはある太さを有しているから、ポールから外れるバック反射領域における反射光は殆どない。
【0047】図3は、本発明の屋外用照明器具の第2の実施形態におけるバック反射領域の作用を説明する概念図である。
【0048】本実施形態においては、バック反射領域2aは水平断面において、複数の平面2a1の連続によって形成されている。そして、平面2a1は、その内面の中心が楕円曲線に内接するように配設されて連続している。
【0049】したがって、本実施形態のバック反射領域2aは、楕円曲面の反射面に近似した反射作用を行う。
【0050】図4は、本発明の屋外用照明器具の第3の実施形態を示す縦断面図である。
【0051】図において、図1と同一部分については同一符号を付して説明は省略する。
【0052】本実施形態は、電柱供架用の屋外用照明器具を提供するものである。
【0053】すなわち、照明器具本体1aの背面に締付バンド挿通金具1dを備えている。締付バンド挿通金具1dには、バンド挿通孔1d1を形成してあり、バンド挿通孔1d1に締付バンド(図示しない。)を挿通してから、電柱(図示しない。)に巻き付けて装着すると、バンド挿通金具1dの背面が電柱に圧接して照明器具1を電柱に装着する。
【0054】なお、バック反射領域2aによる反射作用は図1と同様である。
【0055】図5は、本発明の屋外用照明器具の第4の実施形態を示す縦断面図である。
【0056】図において、図1と同一部分については同一符号を付して説明は省略する。
【0057】本実施形態は、照明器具本体1aの背面で垂直直線状のポールに直結される点で異なる。
【0058】すなわち、照明器具本体1aの背面にポールPの先端に外側から挿入して装着されるポールキャップ体1eを固定したものである。図示を省略するが、ポールキャップ体1eには、複数の押ねじを装着してポールキャップ体1eをポールPの先端に固定する。
【0059】そうして、本実施形態においてもバック反射領域2aの作用は本質的に同様である。
【0060】
【発明の効果】請求項1ないし6の各発明によれば、垂直直線状のポールに照明器具本体を直結し得るように構成するとともに、照明器具本体内に配設される反射板に反射光がポールに集中するように構成されているバック反射領域を備えたことにより、道路側を所望配光で照明することができない反射光はポールに集中するので、歩道側へ漏れて歩道側を不所望に照明することが殆どないとともに、反射板の不要な部位を遮光性の塗料で塗布し、切除し、あるいは遮光板で覆うなどの対策が不要であるため、安価な屋外用照明器具を提供することができる。
【0061】請求項2の発明によれば、加えてバック反射領域が任意の水平断面においてランプの発光中心を第1焦点とし、ポールを第2焦点とする楕円反射面を構成していることにより、バック反射領域からの反射光を確実にポールに集中させる屋外用照明器具を提供することができる。
【0062】請求項3の発明によれば、加えてバック反射領域が任意の水平断面において複数の平面からなり、各平面の中心がランプの発光中心を第1焦点とし、ポールを第2焦点とする楕円曲線に内接していることにより、反射領域が楕円に近似していて、しかも製造しやすい屋外用照明器具を提供することができる。
【0063】請求項4の発明によれば、加えて照明器具本体に垂直直線状のポールが直接嵌合して直結されるように構成した屋外用照明器具を提供することができる。
【0064】請求項5の発明によれば、加えて照明器具本体を締付バンドを介して電柱からなるポールに装着する屋外用照明器具を提供することができる。
【0065】請求項6の発明によれば、加えて照明器具本体をその背面でポールに直結する屋外用照明器具を提供することができる。
【出願人】 【識別番号】000003757
【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
【出願日】 平成10年7月24日(1998.7.24)
【代理人】 【識別番号】100078020
【弁理士】
【氏名又は名称】小野田 芳弘
【公開番号】 特開2000−48605(P2000−48605A)
【公開日】 平成12年2月18日(2000.2.18)
【出願番号】 特願平10−210121