| 【発明の名称】 |
車両用前照灯 |
| 【発明者】 |
【氏名】大滝 澄人
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| 【要約】 |
【課題】放電バルブを備えた車両用前照灯において、点灯回路への給電が行われているときにはバルブ交換不能な構成を実現させる。
【解決手段】ランプボディ12に形成されたバルブ交換用の開口部12cを閉塞するバックカバー32を、そのロックネジ挿通片32aにおいてロックネジ36によりランプボディ12に固定することにより、該バックカバー32を開放不能とする。その上で、バックカバー32のロックネジ挿通片32a下方近傍に形成されたコネクタ係止片32bにおいて点灯回路側コネクタ30を上向きに固定支持する。そしてこの点灯回路側コネクタ30にバッテリ電源側コネクタ102が連結されたとき、バッテリ電源側コネクタ102によりロックネジ36が覆われる構成とする。これによりコネクタ連結状態では、ロックネジ36の離脱作業を不能とし、バックカバー32の取外しおよび放電バルブ18の交換も不能とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 放電バルブと、この放電バルブを保持するリフレクタと、このリフレクタを収容するとともに、該リフレクタのバルブ保持部の近傍に上記放電バルブを交換するための開口部が形成されたランプボディと、上記開口部を閉塞するようにして上記ランプボディに取り付けられたバックカバーと、上記放電バルブに接続されて該放電バルブを点灯させる点灯回路と、この点灯回路に接続された、バッテリ電源側コネクタと連結可能な点灯回路側コネクタと、を備えた車両用前照灯において、上記バックカバーが、着脱可能なロック部材により上記ランプボディに開放不能に固定されており、上記点灯回路側コネクタに上記バッテリ電源側コネクタが連結されたとき、これらコネクタにより上記ロック部材が覆われるように構成されている、ことを特徴とする車両用前照灯。 【請求項2】 上記ランプボディに対する上記バックカバーの取付けが、該バックカバーを上記開口部に当接させて該開口部の中心軸線回りに回動させることにより行われるように構成されている、ことを特徴とする請求項1記載の車両用前照灯。 【請求項3】 上記バックカバーに、上記点灯回路側コネクタを固定支持するコネクタ支持部が設けられている、ことを特徴とする請求項1または2記載の車両用前照灯。 【請求項4】 上記点灯回路側コネクタが、上記バックカバーと一体的に形成されている、ことを特徴とする請求項1または2記載の車両用前照灯。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本願発明は、放電バルブを備えた車両用前照灯に関するものであり、特に、放電バルブの点灯回路とバッテリ電源との間の配線構造に関するものである。 【0002】 【従来の技術】放電バルブは高輝度照射が可能なことから、近年、車両用前照灯の光源としても採用されるようになってきている。 【0003】上記放電バルブを点灯させるためには、該放電バルブに高電圧を印加する必要がある。このため、放電バルブを備えた車両用前照灯においては、放電バルブとバッテリ電源との間に点灯回路を設け、該点灯回路において電源電圧を20kV程度まで昇圧した後これを高電圧コードを介して放電バルブに供給するようになっている。 【0004】ところで、一般に、放電バルブを収容するランプボディにはバルブ交換用の開口部が形成されており、バルブ交換の際にはこの開口部を介して放電バルブの出し入れが行われるようになっているが、バルブ交換時以外は開口部はバックカバーにより閉塞されて、ランプボディ内への塵埃等の侵入を防止するようになっている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】上記のような放電バルブを備えた車両用前照灯においては、バルブ交換時、ユーザの手の指が開口部を介してランプボディ内へ挿入されて高電圧コードあるいは放電バルブ接続用のソケット等に触れることとなる。その際、仮に、放電バルブに対する給電が行われている状態のままであるとすれば、高電圧コードが破損していたような場合あるいはソケットの端子部に指が触れてしまった場合には、ユーザが高電圧に曝されてしまうこととなる。 【0006】したがって、高電圧の発生源である点灯回路への給電が行われているときにはバルブ交換を行えないようにすることが望ましい。 【0007】本願発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、放電バルブを備えた車両用前照灯において、点灯回路への給電が行われているときにはバルブ交換を行えないようにすることができる車両用前照灯を提供することを目的とするものである。 【0008】 【課題を解決するための手段】本願発明は、点灯回路への給電が行われるのは点灯回路側コネクタにバッテリ電源側コネクタが連結されているときのみであることに鑑み、バックカバーを開放不能に固定するロック部材を両コネクタに覆われるようにして設け、コネクタ連結状態ではロック部材の離脱作業を行えない構成とすることにより、上記目的達成を図るようにしたものである。 【0009】すなわち、本願発明は、請求項1に記載したように、放電バルブと、この放電バルブを保持するリフレクタと、このリフレクタを収容するとともに、該リフレクタのバルブ保持部の近傍に上記放電バルブを交換するための開口部が形成されたランプボディと、上記開口部を閉塞するようにして上記ランプボディに取り付けられたバックカバーと、上記放電バルブに接続されて該放電バルブを点灯させる点灯回路と、この点灯回路に接続された、バッテリ電源側コネクタと連結可能な点灯回路側コネクタと、を備えた車両用前照灯において、上記バックカバーが、着脱可能なロック部材により上記ランプボディに開放不能に固定されており、上記点灯回路側コネクタに上記バッテリ電源側コネクタが連結されたとき、これらコネクタにより上記ロック部材が覆われるように構成されている、ことを特徴とするものである。 【0010】上記「ロック部材」は、バックカバーをランプボディに対して開放不能に固定することができ、かつ該ロック部材自体が着脱可能なものであれば、その具体的構成は特に限定されるものではなく、例えば、ネジ、バネ、クリップ等が採用可能である。 【0011】上記「これらコネクタにより上記ロック部材が覆われる」とは、ロック部材の離脱作業を行うことができない位置に、点灯回路側コネクタおよびバッテリ電源側コネクタのうちの少なくとも一方が位置することを意味するものである。 【0012】上記「点灯回路側コネクタ」は、バッテリ電源側コネクタと連結されていない状態では、ランプボディあるいはバックカバー等に固定支持された構成であってもよいし、固定支持されずにある程度フリーな状態になる構成であってもよく、要するにコネクタ連結時にロック部材が覆われる構成となっていればよい。 【0013】 【発明の作用効果】上記構成に示すように、本願発明に係る車両用前照灯は、バックカバーを開放不能に固定するロック部材が、コネクタ連結状態では両コネクタに覆われており、その離脱作業を行うことができないので、バックカバーを取り外すことができず、したがってバルブ交換を行うことができなくなる。 【0014】このように本願発明によれば、放電バルブを備えた車両用前照灯において、点灯回路への給電が行われているときにはバルブ交換を行えないようにすることができる。そして、これによりユーザに不測の危害が及ぶおそれをなくすことができ、ユーザ保護の十全を図ることができる。 【0015】上記構成において、ランプボディに対するバックカバーの具体的取付構造は特に限定されるものではないが、請求項2に記載したように、バックカバーをランプボディの開口部に当接させてその中心軸線回りに回動させることにより取付けを行う構成とすれば、ロック部材としてはバックカバーの回動を阻止する構成とすれば足りるので、ロック部材の構成簡素化を図ることができる。 【0016】また上記構成において、ランプボディあるいはバックカバー等に点灯回路側コネクタを固定支持するコネクタ支持部を設けるようにすれば、コネクタ連結時にロック部材を確実に覆う構成とすることが容易となるが、その際、請求項3に記載したように、コネクタ支持部をバックカバーに設けるようにすれば、該コネクタ支持部を簡易な構成とすることができ、かつロック部材近傍に容易に配置することができる。なお、この場合において、コネクタ支持部は、バックカバーと一体形成されたものであってもよいし、バックカバーに別部材を取り付けることにより構成されたものであってもよい。 【0017】あるいは、このようにコネクタ支持部を設ける代わりに、請求項4に記載したように、点灯回路側コネクタ自体をバックカバーと一体的に形成すれば、請求項3記載の構成の場合と同様の作用効果を少ない部品点数で実現することができる。 【0018】 【発明の実施の形態】以下、図面を用いて、本願発明の実施の形態について説明する。 【0019】図1は、本願発明の一実施形態に係る車両用前照灯を示す背面図であり、図2は、そのII方向矢視図である。また、図3は、本実施形態の作用を示す要部背面図である。 【0020】図1に示すように、本実施形態に係る車両用前照灯10は、ランプボディ12とレンズ(図示せず)とで形成される空間内に左右1対のリフレクタ14、16が設けられてなっている。 【0021】リフレクタ14には、放電バルブ(メタルハライドバルブ)18が保持されており、リフレクタ16には、ハロゲンバルブ20が保持されている。 【0022】放電バルブ18は、その点灯のために高電圧を必要とするため、ソケット22および高圧コード24を介して点灯回路ユニット26(点灯回路)に一旦接続された後、給電コード28を介して点灯回路側コネクタ30に接続されている。なお、点灯回路ユニット26は、ランプボディ12の底面部に形成されたボス12gにネジ止め固定されている。 【0023】リフレクタ14は、リフレクタ16に対して後方側へオフセットして配置されており、これに伴いランプボディ12の後面部は、リフレクタ14の後方部位(以下、第1後面部12aという)がリフレクタ16の後方部位(以下、第2後面部12bという)に対して後方側へオフセットして形成されている。第1後面部12aの下部には、給電コード28を係止する係止片12hが形成形成されている。 【0024】ランプボディ12の第1および第2後面部12a、12bには、左右1対の円筒状の開口部12c、12dが後方へ突出するようにして各々形成されている。開口部12cは放電バルブ18交換用の開口部であり、開口部12dはハロゲンバルブ20交換用の開口部である。そして、このランプボディ12には、開口部12cを閉塞するようにして合成樹脂製のバックカバー32が取り付けられており、開口部12dを閉塞するようにしてラバー製のバックカバー34が取り付けられている。 【0025】ランプボディ12に対するバックカバー32の取付けは、該バックカバー32を開口部12cの後端面に当接させて該開口部12cの中心軸線回りに時計回り方向に回動させることにより行われ、ランプボディ12に対するバックカバー34の取付けは、該バックカバー34を開口部12dに後方から嵌め込むことにより行われるようになっている。 【0026】ランプボディ12の第1後面部12aにおける開口部12c近傍の開口部12d寄りやや上部には、張出し部12eが形成されており、この張出し部12eには、ネジ止め孔12f(図3(d)参照)が形成されている。 【0027】一方、バックカバー32の外周部には、ロックネジ挿通片32aおよびコネクタ係止片32b(コネクタ支持部)が該バックカバー32と一体で突出形成されている。 【0028】ロックネジ挿通片32aは、水平方向に延びているが、先端部が前方側へオフセットするようにしてクランク状に形成されており、この先端部にはネジ挿通孔32c(図3(d)参照)が形成されている。そして、このロックネジ挿通片32aは、バックカバー32を開口部12cに対して時計回り方向に所定の閉塞位置まで回動させたとき、ランプボディ12の張出し部12eと略面一となりかつネジ止め孔12fとネジ挿通孔32cとが同軸になるように形成設定がなされている。そして、バックカバー32が閉塞位置にあるとき、ネジ挿通孔32cを介してネジ止め孔12fにロックネジ36(ロック部材)を締付け固定することにより、バックカバー32をランプボディ12に開放不能に固定するようになっている。ロックネジ36は、特殊構造のネジであって、専用のドライバを使用しないと弛めることができないようになっている。そしてこれにより、一般ユーザが不用意にバックカバー32を外してしまうのを未然に防止するようになっている。 【0029】コネクタ係止片32bは、ロックネジ挿通片32aの下方に近接した位置において、下向きL字形で水平方向に突出形成されている。このコネクタ係止片32bには、点灯回路側コネクタ30が下方から嵌め込まれて固定支持されるようになっている。 【0030】点灯回路側コネクタ30には、車体側に設けられたバッテリ電源側コネクタ102が連結されるが、点灯回路側コネクタ30は上向きでコネクタ係止片32bに固定支持されているので、バッテリ電源側コネクタ102は上方側から連結される。これにより点灯回路側コネクタ30の上方近傍に位置するロックネジ36は、バッテリ電源側コネクタ102によりその後方側が覆われる。このためロックネジ36にその後方側からドライバの先端部を差し込むことができず、ロックネジ36を弛めることができなくなる。 【0031】次に、放電バルブ18を交換する際に行われるバックカバー32の取外し作業の手順について説明する。 【0032】図3(a)は、点灯回路側コネクタ30にバッテリ電源側コネクタ102が連結された状態を示す図であるが、この状態から、まず図3(b)に示すように、バッテリ電源側コネクタ102と点灯回路側コネクタ30との連結を解除し、ロックネジ36をドライバで弛めて取り外した後、図3(c)に示すように、点灯回路側コネクタ30をコネクタ係止片32bから引き抜き、その後、図3(d)に示すように、バックカバー32を反時計回り方向に回動させてバックカバー32をランプボディ12から取り外し、その開口部12cを開放することにより、放電バルブ18の交換を可能な状態とする。バルブ交換後は、上記と逆の作業を行うようにすればよい。 【0033】以上詳述したように、本実施形態においては、点灯回路側コネクタ30にバッテリ電源側コネクタ102が連結された状態では、バックカバー32を開放不能に固定するロックネジ36がバッテリ電源側コネクタ102に覆われており、その離脱作業を行うことができず、バックカバー32を取り外すことができない。したがって、点灯回路ユニット26への給電が行われているときにはバルブ交換不能となり、これによりユーザに不測の危害が及ぶおそれをなくすことができ、ユーザ保護の十全を図ることができる。 【0034】なお、本実施形態に係る車両用前照灯10は、ロックネジ36の取外し作業自体が特殊工具を用いなければできないように構成されており、これにより安全性確保が図られているのであるが、上記のように給電時のバルブ交換を不能とすることにより、特殊工具を備えた修理工場等におけるバルブ交換作業時の安全性についてもこれを十分に高めることができる。 【0035】また本実施形態においては、ランプボディ12に対するバックカバー32の取付けが、バックカバー32をランプボディ12の開口部12cに当接させてその中心軸線回りに回動させることにより行うように構成されているので、構成簡易なロックネジ36をロック手段として用いてバックカバー32の開放を阻止することができる。 【0036】さらに本実施形態においては、バックカバー32に一体形成されたコネクタ係止片32bにより点灯回路側コネクタ30を固定支持するように構成されているので、コネクタ連結時にロックネジ36を確実に覆うことができ、かつ、コネクタ支持構造を簡易な構成とするとともに、これをロックネジ36近傍に容易に配置することができる。 【0037】図4は、上記実施形態の変形例を示す要部背面図である。 【0038】図示のように、本変形例においては、バックカバー32に、バッテリ電源側コネクタ102を挿入するための挿入部32dが斜め上向きに形成されている。そして、この挿入部32d内に点灯回路側コネクタ部30がバックカバー32と一体的に形成されている。なお、上記実施形態におけるコネクタ支持部12bは本変形例では不要であるため、バックカバー32に形成されていない。 【0039】このように点灯回路側コネクタ30をバックカバー32と一体的に形成することにより、上記実施形態と同様の作用効果を少ない部品点数で実現することができる。 【0040】また、このような構成を採用することにより、給電コード28はランプボディ12内において引き回されることとなるので、点灯回路ユニット26をランプボディ12内に設けるようにした場合に、給電コード28をランプボディ12外へ延出させる必要がなくなる。そしてこれにより、ランプボディ12に給電コード28に延出させるための挿通孔を形成したり、そのシールのための構造を施す必要をなくすことができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001133 【氏名又は名称】株式会社小糸製作所
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| 【出願日】 |
平成10年6月25日(1998.6.25) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100099999 【弁理士】 【氏名又は名称】森山 隆
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| 【公開番号】 |
特開2000−11712(P2000−11712A) |
| 【公開日】 |
平成12年1月14日(2000.1.14) |
| 【出願番号】 |
特願平10−179405 |
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