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【発明の名称】 建設物用発光装置
【発明者】 【氏名】辰己 彰

【要約】 【課題】装飾や安全確保のために橋梁や塔、岸壁等の建設物に取付ける建設物用発光装置について、新規な発光態様が得られるようにするとともに、施工やメンテナンス作業が容易であるようにすること。

【解決手段】建設物X,Yの表面に固定する固定部2を設けるとともに、該固定部2に、内部に光を導く長尺の導光体3を装着し、該導光体3の端部には光源8を対設して、上記導光体3には、光源8より導いた光を反射して外へ放射する反射構造9,10,14を形成した建設物用発光装置1。
【特許請求の範囲】
【請求項1】建設物の表面に固定する固定部を設けるとともに、該固定部に、内部に光を導く長尺の導光体を装着し、該導光体の端部には光源を対設して、上記導光体には、上記光源より導いた光を外へ放射する反射構造を形成した建設物用発光装置。
【請求項2】前記建設物が橋梁である請求項1記載の建設物用発光装置。
【請求項3】前記建設物が岸壁である請求項1記載の建設物用発光装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば橋梁や岸壁などのような建設物に取付けて装飾や安全確保を行なうような建設物用発光装置に関する。なお、この発明において建設物とは、土木・建築により建設されたもののことである。
【0002】
【従来の技術】上述例のような建設物において発光を行なう例として一般的なものは、橋梁や塔に電飾を行なうことである。この場合には、多数の電球が用いられているが、このように電球を用いる構造では、施工時に多くのソケットを配設したり電球を一つずつ取付けたりする作業が必要であり、簡単ではなく、その上メンテナンス作業、特に電球の取換えなどが困難である難点もあった。
【0003】また発光は点で行なわれるため、見え方が一様であり、装飾や注意を喚起するための工夫可能な範囲が狭い難点もあった。
【0004】
【解決すべき課題及びそのための手段】そこでこの発明は、橋梁や塔の他、今まで発光装置のつけられなかった岸壁等にも取付けが可能で、所望の発光状態が得られ、施工等の作業も容易に行なえるような建設物用発光装置の提供を主たる課題とする。
【0005】そのための手段は、建設物の表面に固定する固定部を設けるとともに、該固定部に、内部に光を導く長尺の導光体を装着し、該導光体の端部には光源を対設して、上記導光体には、上記光源より導いた光を外へ放射する反射構造を形成した建設物用発光装置であることを特徴とする。なお、前記建設物は、橋梁であるも、岸壁であるもよい。上記橋梁とは、橋や鉄橋はもちろんのこと、高架道路をも意味する。
【0006】
【作用及び効果】すなわち、上述の構成によれば、発光装置の施工は、建設物の表面の所定位置に固定部を固定するとともに、この固定部に長尺の導光体を装着すればよい。導光体は、端部に対設した光源からの光を内部に導き、反射構造により外へ放射する。
【0007】このため、電球を用いて点で発光した場合と異なり、導光体の構成に応じて、また反射構造に応じて、多様な発光状態が得られる。したがって、装飾や注意を喚起するなどの発光目的に応じた所望の発光態様が得られ、従来にない発光装置となる。
【0008】また施工作業に当っては、例えば固定部を所定位置に固定した後でこの固定部に取付ければよく、このとき導光体は長尺であるので、固定部の間隔は長く、固定作業は電球による構成の場合に比して簡易迅速に行なえる。しかもメンテナンスに際しては、光源が電球であればそれを換えるだけでよく、光源の数が少なくすむので、作業は従来より簡単になる。また、上述のように光源の数が少なくすむ分、コストや維持費も低く抑えることができる。
【0009】
【実施例】この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。図1と図2は、建設物用発光装置1(以下、発光装置という)の使用状態を示す図で、図1では橋Xの欄干Xaに、図2では岸壁Yに、装飾や安全確保を目的として取付けた例を示している。この他、例えば塔や、建物の階段やベランダの手摺、道路のガードレール、道路の料金所付近などに取付けて使用するもよい。
【0010】発光装置1は、建設物の表面に固定する固定部2と、内部に光を導く長尺の導光体3と、該導光体3の端部に対設する光源とで構成されている。図3がその構成を示す斜視図である。
【0011】上述のように橋Xの欄干Xaや岸壁Yなど略平らな取付け面Xb,Ya上に取付けるので、固定部2は、縦に延びる支持脚4と、これの上端で横方向に延びる円筒状の連結管5とでT字形に形成している。支持脚4は中空状で、下端には鍔部6を形成している。そしてこの支持脚4内にソケット7を設け、光源としての電球8が連結管5内に位置するようにしている。電球8は商用電源により点灯する。点灯の仕方は、適宜の制御回路により制御される。
【0012】導光体3は、上記連結管5に挿着可能な丸棒状で、アクリル等適宜の透明の合成樹脂で形成している。透明のほか、有色透明や乳白色等、透光性を有せばよい。そしてその成形時には、気泡9と、反射用粉粒体10を混入して反射構造を形成している。反射用粉粒体10は、金粉、銀粉、アルミ蒸着フィルムの細片等でよい。また、気泡9のみ、あるいは反射用粉粒体10のみでもよい。このように反射構造を形成するのは、導光体3の端部を連結管5の端部に装着して、導光体3の端面を電球8に対設して使用するが、このとき、電球8から導光体3に入った光を外方へ向けて放射するためである。反射構造としては上述のほか、例えば導光体3の外周面に凹凸を形成のもよいが、上述例の方が外観上の綺麗さと光に色をつけた時に様々に変化して見栄えがする点で好ましい。
【0013】このように構成した発光装置1では、取付けは、建設物の表面の所定位置(取付け面Xa,Yb)に固定部2の支持脚4を固定するとともに、この固定部2の連結管5の両端部に長尺の導光体3の端部を挿着すればよい。導光体3は、端部に対設され電球8からの光を内部に導き、気泡9や反射用粉粒体10による反射構造により光を外へ放射する。
【0014】このため、導光体3の構成に応じて、また反射構造に応じて、多様な発光状態が得られる。したがって、装飾や注意を喚起するなどの発光目的に応じた所望の発光態様が得られ、従来にない発光装置となる。
【0015】また施工作業に当っては、固定部2を固定した後で、または固定しながら、導光体3を固定部2に取付ければよい。このとき導光体3は長尺であるので、固定部2の間隔は長く、固定作業は簡易迅速に行なえる。しかもメンテナンスに際しては、電球8を換えるだけでよく、電球8の数が少なくすむので、作業は従来より簡単になる。また、上述のように電球8の数が少なくすむ分、コストや維持費も低く抑えることができる。
【0016】さらに導光体3は発熱しないので、硬質であればそれ自体を手摺や柵等として使用することもできる。
【0017】以下、他の実施例を説明する。図4に示した発光装置1は、光源として色の異なる2色の電球8,8を用いた例を示している。各電球8は椀形の反射部材11内に保持されており、それぞれ反対方向に光を発するようにしている。なお、図示しない回転手段で仮想線で示したように水平方向に回転するようにするもよい。上記構成によれば、一本の導光体3について、その両端で色が異なるようにすれば、導光体3の長さ方向において色の変化が得られ、従来にない所望の発光状態を得ることができる。また、電球8が回転するようにすれば、導光体3から発する光の色が電球8,8の回転とともに変化するので、さらに変化を加えることができる。
【0018】図5に示した発光装置1は、光源として色の異なる発光ダイオード12…を用いて、導光体3の周方向において色が異なるようにした例を示している。すなわち、導光体3は、例えば光沢を有する金属パイプ等からなる芯材13の外周に、反射構造として周面から発光するようにした多数本の光ファイバ14…を配設し、その外側を、透明の外ケース15で覆っている。この透明の外ケース15は、シュリンクフィルムであるもよい。そして、固定部2の連結管5内には、上記多数本の光ファイバ14の端に対設するように上述の発光ダイオード12…を多数配設している。なお、上記光ファイバ14は、例えば螺旋状など、外観上装飾を与えて収納するもよい。
【0019】このように構成した発光装置1では、導光体3において、周方向で色が異なり、外観美麗な発光状態を得ることができる。また、外ケース15を柔軟性を有する樹脂で形成した場合には、発光装置1自体を手摺として使用したときに、クッション性を有し、不測の衝突時に緩衝作用をするとともに、外ケース15の摩擦抵抗で滑りにくく、利用時の安全性を確保でき、手摺としての価値も高まる。
【0020】なお、発光ダイオード12は必ずしも光ファイバ14に対して1本ずつ対応させる必要はない。発光ダイオード12と対向しない光ファイバ14には、両側の色の光が混じって入り虹色に輝き、より一そう美しさを増すことができる。また、図6に示したように、発光ダイオード12を回転板16上に支持し、この回転板16をモータ17により回転駆動するもよい。この場合には、回転板16の回転にともなって各光ファイバ14から発せられる光の色、すなわち導光体3の発光色とその位置が変化する。
【0021】図7に示した発光装置1は、例えばワイヤ等に対する取付けのように、建設物の取付け面Xb,Yaが大きくないような場合でも対応できるように導光体3の形態を細くした発光装置1である。固定部2は、縦に細長い角筒状で、下端には固定用の鍔部を形成している。そして固定部2内の中間部に、複数個の発光ダイオード12を配設している。導光体3は、周面から発光するようにした複数本の光ファイバ14を縦一列に並べて透明の外ケース15内に収納している。この場合も外ケース15は、シュリンクフィルムで構成するもよい。また、固定部2は、図示したような鍔部6を形成せずに、垂直またはそれに近い取付け面に対して寝かせるように取付け可能にするもよい。
【0022】上記一実施例における電球8、発光ダイオード12は、この発明の光源に対応し、気泡9、反射用粉粒体10、光ファイバ14は、反射構造に対応する。
【出願人】 【識別番号】595014941
【氏名又は名称】辰己 彰
【出願日】 平成10年6月19日(1998.6.19)
【代理人】 【識別番号】100067747
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 良昭
【公開番号】 特開2000−11703(P2000−11703A)
【公開日】 平成12年1月14日(2000.1.14)
【出願番号】 特願平10−173146