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【発明の名称】 携帯用照明装置
【発明者】 【氏名】寺山 雅也

【氏名】鈴木 文夫

【要約】 【課題】集束照射・拡散照射の切換えを簡略な構造で実行できると共に、拡散照射時の拡散方向より略全方位に照射できる携帯用照明装置を提供する。

【解決手段】ケース1の一側面に配設される集光用ランプ3及び拡散用ランプ4のうち、集光用ランプ3を拡散用ランプ4よりも後退させた位置に配設するようにしているので、前方及び四周の全方向へ投射される拡散用ランプ4からの拡散光を集光用ランプ3によりほぼ遮蔽することがなくなり、略全方向に均等な光量の拡散光を照射できる
【特許請求の範囲】
【請求項1】 所定方向へ集光させて光を投射する集光用ランプと、所定方向へ拡散させて光を発光する拡散用ランプとをケースの一側面に各々併設して形成され、前記ケースの一側面において集光用ランプを拡散用ランプよりも後退させた位置に配設することを特徴とする携帯用照明装置。
【請求項2】 前記請求項1に記載の携帯用照明装置において、前記集光用ランプの外周前方に透明体のガイド部を配設することを特徴とする携帯用照明装置。
【請求項3】 前記請求項1又は2に記載の携帯用照明装置において、前記集光用ランプの前方を透明体で形成し、前記拡散用ランプの前方及び/又は側方を半透明体のカバーで形成することを特徴とする携帯用照明装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、集光用ランプを点灯させて投光器として使用すると共に、拡散用ランプを点灯させてランタンとして使用することができる携帯用照明装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の携帯用照明装置として図6に示すものがあり、図6に従来の携帯用照明装置の概略構造断面図として示す。同図において従来の携帯用照明装置は、筒状の収納部に電池6を収納するケース100と、このケース100の一端側に配設され光を投射する透明体及び半透明体で形成される投射部200と、この投射部200内に収納され、前記電池6から電流を供給されて発光するランプ300と、このランプ300の外周部分に配設されランプ300からの光を投射部200側へ反射させるリフレクタ301と、前記ケース100の外周部分に配設され、リフレクタ301を前後に移動させてランプ300からの光を収束光線又は拡散光線に切換える切換部500とを備える構成である。
【0003】前記投射部200は、ケース100との連結部分にはランプ300からの光を拡散させる半透明体で形成される拡散部220と、内面を略回転放物鏡体で形成され前方へランプ300からの光を照射する照射部210とを備える構成である。前記拡散部220は、半透明体以外に内面を凹凸状とした透明体で形成される場合もある。
【0004】次に、前記構成に基づく従来の携帯用照明装置の光の照射と拡散とを切換える動作について説明する。まず、光を前方に収束光線で照射するサーチライトとして使用する場合には切換部500を操作してリフレクタ301をランプ300の近傍外周に位置させるようにする。このようにリフレクタ301をランプ300の外周に位置させることによりランプ300からの拡散光は先方へ反射され、さらに投射部200の照射部210により前方へ反射されて対象領域へ収束光線として照射される。
【0005】また、光を全方向へ拡散照射するランタンとして使用する場合には、切換部500を操作してリフレクタ301をランプ300の外周から前方へ移動させる。このリフレクタ301の前方への移動(図6中の破線位置)によりランプ300からの拡散光が投射部200の拡散部220で散乱光となり、この散乱光が周囲へ照射されることとなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の携帯用照明装置は以上のように構成されていたことから、集束照射と拡散照射とに切換える機械的な機構を必要とし構造が複雑化するという課題を有する。特に、散乱光線を照射するランタンとして使用する場合には、その照射方向が外周の一部分へのみ照射できるのみで前方への拡散照射が不十分となりランタンとしての機能を十分に発揮できないという課題を有していた。
【0007】本発明は、前記課題を解消するためになされたもので、集束照射・拡散照射の切換えを簡略な構造で実行できると共に、拡散照射時の拡散方向より略全方位に照射できる携帯用照明装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る携帯用照明装置は、所定方向へ集光させて光を投射する集光用ランプと、所定方向へ拡散させて光を発光する拡散用ランプとをケースの一側面に各々併設して形成され、前記ケースの一側面において集光用ランプを拡散用ランプよりも後退させた位置に配設するものである。このように本発明においては、ケースの一側面に配設される集光用ランプ及び拡散用ランプのうち、集光用ランプを拡散用ランプよりも後退させた位置に配設するようにしているので、前方及び四周の全方向へ投射される拡散用ランプからの拡散光を集光用ランプにより遮蔽することがなくなり、略全方向に均等な光量の拡散光を照射できる。
【0009】本発明に係る携帯用照明装置は必要に応じて、集光用ランプの外周前方に透明体のガイド部を配設するものである。このように本発明においては、透明体のガイド部を集光用ランプの外周前方に配設することにより、集光用ランプからの投射光の集光性を向上させると共に、拡散用ランプからの拡散光を透明体により透過させて拡散性をより確実に維持できる。
【0010】本発明に係る携帯用照明装置は必要に応じて、集光用ランプの前方を透明体で形成し、前記拡散用ランプの前方及び/又は側方を半透明体のカバーで形成するものである。このように本発明においては、透明体で集光用ランプの前方を形成し、半透明体で拡散用ランプの前方及び/又は側方を形成することにより、集光性及び拡散性をより確実に維持できる。
【0011】
【発明の実施の形態】(本発明の第1の実施形態)以下、本発明の第1の実施形態に係る携帯用照明装置を図1ないし図4に基づいて説明する。この図1は本実施形態に係る携帯用照明装置の縦断面図、図2は図1記載の携帯用照明装置の外観斜視図、図3は図1記載の携帯用照明装置における電池収納部の横断面図、図4は図3に記載の電池収納部に収納される電池の接続回路図である。
【0012】前記各図において本実施形態に係る携帯用照明装置は、前記図6に記載する従来の携帯用照明装置と同様にケース1(図6では100に相当)、投射部2(図6では200に相当)を共通して備え、この構成に加え、前記ケース1に複数種類の電池6を特定の組合せでのみ収納する構成と共に、投射部2を集光用ランプ3及び拡散用ランプ4を併設する構成である。前記投射部2は集光用ランプ3からの光を前方へ案内するガイド部21と、前記拡散用ランプ4からの光を略全方向へ拡散照射する拡散カバー部22とを備える構成である。
【0013】前記ガイド部21は、略筒状の内側壁が平滑面の透明体で形成される筒体21aと、この筒体21aの中間部位に設けられ、表裏面を各々平滑面の透明体で形成される仕切部21bと、この仕切部21bの前方に凹部として形成される射出部21cとを備える構成である。前記拡散カバー部22は、拡散用ランプ4の側方外周に配設されて内壁面をストライプ状の凹凸形状とする透明体で形成された側方拡散部22aと、前記拡散用ランプ4の前方に配設されて半透明体で形成された前方拡散部22bとを備える構成である。
【0014】前記投射部2の基板14には集光用ランプ3及び拡散用ランプ4が配設され、この集光用ランプ3は基板14に埋設した状態で配設され、また前記拡散用ランプ4は基板14から突出した状態で配設される構成である。前記集光用ランプ3は、放物面鏡からなるリフレクタ31を介して前記ガイド部21における筒体21aの基部側に取付けられる構成である。
【0015】前記ケース1は、筒体の側面側に形成されて前記投射部2の基板14に配設される集光用ランプ3及び拡散用ランプ4と電池6とを各々接続する配線が収納される前面配線収納部11と、筒体中間部に形成されて複数種類の電池6を同種の種類の電池6のみが装着されるように収納する電池収納部12と、筒体の後面側に着脱自在に取付けられ、前記各電池6が各々同種の種類毎に4個づつ直列に接続される配線を収納する蓋部15とを備える構成である。前記電池収納部12の外周側壁には、前記集光用ランプ3及び拡散用ランプ4の点灯を切換える切換えスイッチ5と把持部16とが取付けられ、また前記蓋部15の外側壁には釣り下げ取っ手17が取付けられる構成である。
【0016】前記電池収納部12は、単一形電池を収納する単一形電池収納部611、・・・、614と、単二形電池を収納する単二形電池収納部621、・・・、624と、単三形電池を収納する単三形電池収納部631、・・・、634とを備える構成である。特に、図3中において単一形電池収納部611に対して単二形電池収納部621及び単三形電池収納部634が一部重複する状態で配設され、また単一形電池収納部612に対して単二形電池収納部622及び単三形電池収納部631が一部重複する状態で配設され、また単一形電池収納部613に対して単二形電池収納部623及び単三形電池収納部632が一部重複する状態で配設され、さらに単一形電池収納部614に対して単二形電池収納部624及び単三形電池収納部633が一部重複する状態で配設される。
【0017】また、単二形電池収納部621(又は622、623、624)に対する単一形電池及び単三形電池の各収納部611・631(又は612・632、613・633、614・634)の配設状態も各々一部重複する状態で配設される構成である。このように各々一部重複した状態で配設されることから、前記単一形電池、単二形電池、単三形電池の各収納部611、・・・、634へ異種の電池を同時に収納することができなくなる。
【0018】さらに、前記単一形電池、単二形電池、単三形電池の各収納部611、・・・、634は各々図4(A)、(B)に記載するように単一形電池収納部611、・・・、614を直列に接続し、単二形電池収納部621、・・・、624を直列に接続し、単三形電池収納部631、・・・、634を直列に接続する構成とし、さらに各直列の接続の回路を各々並列に接続する構成である。この各直列接続及び各直列回路を並列接続する構成により、異種電池の同時接続をより確実に防止できることとなる。なお、図4(A)中の回路において、回路線分が二重に記載される部分は前記蓋部15内の配線を示し、回路線分が一重に記載される部分は前記前面配線収納部11の配線を示す。
【0019】次に、前記構成に基づく本実施形態に係る携帯用照明装置の集光投射及び拡散照射の各動作と、この集光投射及び拡散照射の切換え動作について説明する。まず、ケース1の電池収納部12内に図4(B)に示すの直列回路の1つが導通状態となるように電池6が収納されているものとする。この状態で切換えスイッチ5を操作して集光用ランプ3が点灯するように接続すると集光用ランプ3で発光された拡散光のうちの側方へ射出される光がリフレクタ31により略平行光として前方へ反射されると共に、前記拡散光のうち斜め前方へ射出される光がガイド部21の筒体21aの内側壁で反射され、各々反射された光が前方の仕切部21bを透過して射出部21cを介して対象領域に投射される。
【0020】前記筒体21aの内側壁は透明体の平滑面で形成されることから、この平滑面に浅い角度で入射する拡散光を全反射して確実に前方へ射出できることとなる。前記切換えスイッチ5を再度操作して拡散用ランプ4を点灯するように接続すると、拡散用ランプ4で発光された拡散光を拡散カバー部22の側方拡散部22aでストライプ状に乱反射させると共に、前方拡散部22bで一様に乱反射させる。このように前方向への光を一様に乱反射させて前面を乳白色に照明し、さらに側方向への光をストライプ状に乱反射させて照明することから、点灯時のランタンとしての意匠効果を向上させることができる。
【0021】特に、前記拡散用ランプ4の点灯時において、前記集光用ランプ3が拡散用ランプ4の取付けられる基板14の表面より埋没した状態で配設されることから、集光用ランプ3により拡散用ランプ4からの光を遮蔽することなく全周方向への照明が可能となる。また、前記ガイド部21の筒体21a、仕切部21b及び射出部21cが共に透明体で形成されることから、拡散用ランプ4からの拡散光を遮蔽することなく、より確実に全周方向へ照明できることとなる。
【0022】(本発明の他の実施形態)図5は本発明の他の実施形態に係る携帯用照明装置の縦断面図を示す。同図において本実施形態に係る携帯用照明装置は、前記図1に記載の実施形態装置と同様にケース1、投射部2、集光用ランプ3及び拡散用ランプ4を共通して備え、前記投射部2の構造及び集光用ランプ3の取付構造を異にする構成である。
【0023】前記投射部2は、略ドーム状に形成される蓋体で形成され、この蓋体の外周辺部内壁をストライプ状の凹凸形状の透明体で形成される側方拡散部23aとし、前記蓋体の膨出凸部を半透明体で形成される前方拡散部23bとすると共に、この前方拡散部23bにおける前記集光用ランプ3の前方対向領域を透明体で形成される集光透過部23cとして形成される構成である。また、前記側方拡散部23aは凹凸形状の透明体で形成される他に前記前方拡散部23bと同様に半透明体で形成することもできる。
【0024】前記集光用ランプ3の外周前方にはガイド部18(図1では21に相当)が配設され、このガイド部18は、透明体又は半透明体からなる内側壁を平滑面18a、18bからなる略筒状体で形成される構成である。また、このガイド部18は、基板14に固定支持され、前記投射部2とは別体として形成される構成である。
【0025】前記集光用ランプ3は、基板14面よりやや露出させた状態でリフレクタ31内に収納されて取付けられる構成としているが、リフレクタ31の外側端を基板14面に一致させるように取付け、集光用ランプ3のみを基板14から突出するように構成することもできる。
【0026】次に、前記構成に基づく本実施形態の動作について説明する。まず、前記実施形態装置の動作について説明する。まず、前記実施形態と同様に切換えスイッチ5を操作して集光用ランプ3を点灯させると、この拡散光がリフレクタ31及び内側壁を平滑面18a、18bとするガイド部18で全反射されて前方へ略平行光として集光透過部23cを介して対象物へ投射されることとなる。
【0027】前記切換えスイッチ5を操作して拡散用ランプ4を点灯させると、この拡散光が側方拡散部23a及び前方拡散部23bで乱反射されて全周方向を略均一にランタンとして照明する。また、前記リフレクタ31及び集光用ランプ3が基板14面よりやや露出させて形成されるが、拡散用ランプ4よりも後退して配設されており、また、投射部2で全周方向へ乱反射させる形態であることから、ほぼ全周方向に均等な光量で照明が可能となる。
【0028】なお、前記実施形態に係る携帯用照明装置においては、側方拡散部22aの内側面のストライプ状の凹凸形状とする構成としたが、前方拡散部22bと同様に一様の半透明体で構成することもできる。前記側方拡散部22a及び前方拡散部22bの拡散カバー部22は、拡散用ランプ4からの光を散乱させるように形成されるいづれかの形態をとることができる。
【0029】
【発明の効果】本発明においては、ケースの一側面に配設される集光用ランプ及び拡散用ランプのうち、集光用ランプを拡散用ランプよりも後退させた位置に配設するようにしているので、前方及び四周の全方向へ投射される拡散用ランプからの拡散光を集光用ランプによりほぼ遮蔽することがなくなり、略全方向に均等な光量の拡散光を照射できるという効果を奏する。
【0030】また、本本発明においては、透明体のガイド部を集光用ランプの外周前方に配設することにより、集光用ランプからの投射光の集光性を向上させると共に、拡散用ランプからの拡散光を透明体により透過させて拡散性をより確実に維持できるという効果を有する。
【0031】さらに、本本発明においては、透明体で集光用ランプの前方を形成し、半透明体で拡散用ランプの前方及び/又は側方を形成することにより、集光性及び拡散性をより確実に維持できるという効果を有する。
【出願人】 【識別番号】000164461
【氏名又は名称】九州日立マクセル株式会社
【出願日】 平成11年3月15日(1999.3.15)
【代理人】 【識別番号】100099634
【弁理士】
【氏名又は名称】平井 安雄
【公開番号】 特開2000−268601(P2000−268601A)
【公開日】 平成12年9月29日(2000.9.29)
【出願番号】 特願平11−68929