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【発明の名称】 携帯式信号灯
【発明者】 【氏名】中野 誠一

【要約】 【課題】歩行者が夜間に交通事故に合うのを防止する信号灯を提供する。

【解決手段】グリップ部(10)の両端部又は一端部に点灯ランプ(25)と背後の反射板(27)と設け、点灯ランプの前方のカバー部(14)には点灯ランプを通る中心軸線を中心として所定の角度範囲部位(17)を光透過性とし、回転板(19)をカバー部に対してほぼ平行にかつ回転自在に支持し、複数の光透過部分(22)を中心軸線を中心として配列し、ラチェット(26)とラチェット歯(23)との噛合と歩行者の腕振り動作によって回転円板を一方向にのみ間欠回転させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 歩行者が手に持って通行中であることを警告する信号灯において、歩行者が把持しうるグリップ部と、該グリップ部の両端部又は一端部に設けられる点灯ランプと、該点灯ランプに通電して上記点灯ランプを点灯させる電源部と、上記点灯ランプの背後に設けられ、光を前方に反射する反射板と、上記点灯ランプの前方に取付けられ、上記点灯ランプを通る中心軸線を中心として所定の角度範囲が光透過性に、残部が光不透過性に形成されたカバー部と、該カバー部に対してほぼ平行にかつ回転自在に支持され、全体として光不透過性で、かつ複数の光透過部分が上記点灯ランプを通る中心軸線を中心として配列して形成される一方、外縁部にラチェット歯が形成された回転円板と、上記ラチェット歯と噛合され、歩行者の腕振り動作によって上記回転円板の一方向への間欠回転のみを許容しかつ逆方向への回転を規制するラチェットとを備えたことを特徴とする携帯式信号灯。
【請求項2】 歩行者が手に持って通行中であることを警告する信号灯において、歩行者が把持しうるグリップ部と、該グリップ部の両端部又は一端部に設けられる点灯ランプと、該点灯ランプに通電して上記点灯ランプを点灯させる電源部と、上記点灯ランプの背後に設けられ、光を前方に反射する反射板と、上記点灯ランプの前方に取付けられ、全体として光不透過性で、かつ複数の光透過部分が上記点灯ランプを通る中心軸線を中心として配列して形成されたカバー部と、該カバー部に対してほぼ平行にかつ回転自在に支持され、上記点灯ランプを通る中心軸線を中心として所定の角度範囲が光透過性に、残部が光不透過性に形成される一方、外縁部にラチェット歯が形成された回転円板と、上記ラチェット歯と噛合され、歩行者の腕振り動作によって上記回転円板の一方向への間欠回転のみを許容しかつ逆方向への回転を規制するラチェットとを備えたことを特徴とする携帯式信号灯。
【請求項3】 歩行者が手に持って通行中であることを警告する信号灯において、歩行者が把持しうるグリップ部と、該グリップ部の両端部又は一端部に設けられる点灯ランプと、該点灯ランプに通電して上記点灯ランプを点灯させる電源部と、上記点灯ランプの背後に設けられ、上記点灯ランプを通る中心軸線を中心として所定の角度範囲に光を反射する反射板と、上記点灯ランプの前方に取付けられ、上記反射板からの光が反射される部位が光を透過しうるカバー部と、該カバー部に対してほぼ平行にかつ回転自在に支持され、全体として光不透過性で、かつ複数の光透過部分が上記点灯ランプを通る中心軸線を中心として配列して形成される一方、外縁部にラチェット歯が形成された回転円板と、上記ラチェット歯と噛合され、歩行者の腕振り動作によって上記回転円板の一方向への間欠回転のみを許容しかつ逆方向への回転を規制するラチェットとを備えたことを特徴とする携帯式信号灯。
【請求項4】 上記複数の光透過部分が相互に異なる色を透過するようになした請求項1ないし3のいずれかに記載の携帯式信号灯。
【請求項5】 上記複数の光透過部分が光を乱反射するようにレンズ状をなす請求項1ないし4のいずれかに記載の携帯式信号灯。
【請求項6】 上記ラチェットが板ばねで形成されている請求項1ないし3のいずれかに記載の携帯式信号灯。
【請求項7】 懐中電灯を利用して通行中であることを警告する信号灯であって、懐中電灯の先端に着脱可能に取付けうる形態をなし、上記懐中電灯のランプを通る中心軸線を中心として所定の角度範囲が光透過性に、残部が光不透過性に形成されたカバー部と、該カバー部に対してほぼ平行にかつ回転自在に支持され、全体として光不透過性で、かつ複数の光透過部分が上記点灯ランプを通る中心軸線を中心として配列して形成される一方、外縁部にラチェット歯が形成された回転円板と、上記ラチェット歯と噛合され、歩行者の腕振り動作によって上記回転円板の一方向への間欠回転のみを許容しかつ逆方向への回転を規制するラチェットとを備えたことを特徴とする携帯式信号灯用部品。
【請求項8】 懐中電灯を利用して通行中であることを警告する信号灯であって、懐中電灯の先端に着脱可能に取付けうる形態をなし、全体として光不透過性で、かつ複数の光透過部分が上記点灯ランプを通る中心軸線を中心として配列して形成されたカバー部と、該カバー部に対してほぼ平行にかつ回転自在に支持され、上記懐中電灯のランプを通る中心軸線を中心として所定の角度範囲が光透過性に、残部が光不透過性に形成される一方、外縁部にラチェット歯が形成された回転円板と、上記ラチェット歯と噛合され、歩行者の腕振り動作によって上記回転円板の一方向への間欠回転のみを許容しかつ逆方向への回転を規制するラチェットとを備えたことを特徴とする携帯式信号灯用部品。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は携帯式信号灯に関し、特に歩行者が夜間に交通事故に合うのを防止できるようにした信号灯に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、歩行者が夜間に道路を通行する場合、足元を照明するために懐中電灯を携帯することが多い。
【0003】しかし、懐中電灯の光は自動車の運転者にはなかなか視認し難い一方、歩行者は運転者が懐中電灯の光を確認しているものと誤解しやすく、自動車の運転者は走行中に歩行者が突然道路に現れるような印象を受けて慌て、運転操作を誤って歩行者と接触し、あるいは歩行者にぶつかるおそれがあった。
【0004】他方、特開平9−82102号公報や実開平3−82501号公報に示されるように、発光色を変えられるようにした携帯式信号灯が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来公報記載の構造では発光色を変更できるものの、常に発光しているので、歩行者がこれを携帯し、しかも例えば赤色に発光していても、車体前照灯から発せられる強力な光に埋没してしまい、運転者には依然として視認し難く、歩行者に気づくのが遅れるおそれがある。
【0006】本発明はかかる問題点に鑑み、自動車の運転者にも確実に視認でき、歩行者が交通事故に巻き込まれるのを防止できるようにした携帯式信号灯を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本件発明者は上述の課題を解決すべく鋭意研究した結果、光が点滅すると自動車の運転者にも比較的容易に視認できること、及び歩行者の腕振り動作を利用して光を点滅させればよいことに着目し、本発明を完成するに至った。
【0008】即ち、本発明に係る携帯式信号灯は、歩行者が手に持って通行中であることを警告する信号灯において、歩行者が把持しうるグリップ部と、該グリップ部の両端部又は一端部に設けられる点灯ランプと、該点灯ランプに通電して上記点灯ランプを点灯させる電源部と、上記点灯ランプの背後に設けられ、光を前方に反射する反射板と、上記点灯ランプの前方に取付けられ、上記点灯ランプを通る中心軸線を中心として所定の角度範囲が光透過性に、残部が光不透過性に形成されたカバー部と、該カバー部に対してほぼ平行にかつ回転自在に支持され、全体として光不透過性で、かつ複数の光透過部分が上記点灯ランプを通る中心軸線を中心として配列して形成される一方、外縁部にラチェット歯が形成された回転円板と、上記ラチェット歯と噛合され、歩行者の腕振り動作によって上記回転円板の一方向への間欠回転のみを許容しかつ逆方向への回転を規制するラチェットとを備えたことを特徴とする。
【0009】本発明の特徴の1つは不透明な回転円板の中心軸線の廻りには複数の光透過部分を設ける一方、回転円板にラチェット歯を形成し、該ラチェット歯にラチェットを噛合させ、腕振り運動を利用して回転円板を一方向に間欠回転させ、回転円板の光透過部分に点灯ランプ及び反射板からの光を透過させる一方、回転円板と平行に設けたカバー部の光透過性部位と回転円板の光透過部分とが一致した時に前方に光を透過させるようにした点にある。これにより、前方及び/又は後方からは光で点滅しているように見え、自動車の運転者にも確実に視認することができ、運転者が慌てて交通事故を起こすおそれを解消できる。
【0010】回転円板に光透過部分を、カバー部の所定角度範囲に光透過性部位を形成したが、逆に回転円板の所定角度範囲に光透過性部位を、カバー部に光透過部分を形成してもよい。
【0011】即ち、本発明に係る携帯式信号灯は、歩行者が手に持って通行中であることを警告する信号灯において、歩行者が把持しうるグリップ部と、該グリップ部の両端部又は一端部に設けられる点灯ランプと、該点灯ランプに通電して上記点灯ランプを点灯させる電源部と、上記点灯ランプの背後に設けられ、光を前方に反射する反射板と、上記点灯ランプの前方に取付けられ、全体として光不透過性で、かつ複数の光透過部分が上記点灯ランプを通る中心軸線を中心として配列して形成されたカバー部と、該カバー部に回転自在に支持され、上記点灯ランプを通る中心軸線を中心として所定の角度範囲が光透過性に、残部が光不透過性に形成され、外縁部にラチェット歯が形成された回転円板と、上記ラチェット歯と噛合され、歩行者の腕振り動作によって上記回転円板の一方向への間欠回転のみを許容しかつ逆方向への回転を規制するラチェットとを備えたことを特徴とする。
【0012】また、カバー部又は回転円板の所定角度範囲に光透過性部位を形成し、光透過部分と一致した時に光を透過させることにより点滅を得るようにしたが、反射板で所定の角度範囲のみに光を反射させることによっても同様の効果が得られる。この場合、点灯ランプの光が直接前方に照射されないように考慮される必要がある。
【0013】即ち、本発明に係る携帯式信号灯は、歩行者が手に持って通行中であることを警告する信号灯において、歩行者が把持しうるグリップ部と、該グリップ部の両端部又は一端部に設けられる点灯ランプと、該点灯ランプに通電して上記点灯ランプを点灯させる電源部と、上記点灯ランプの背後に設けられ、上記点灯ランプを通る中心軸線を中心として所定の角度範囲に光を反射する反射板と、上記点灯ランプの前方に取付けられ、上記反射板からの光が反射される部位が光を透過しうるカバー部と、該カバー部に回転自在に支持され、全体として光不透過性で、かつ複数の光透過部分が上記点灯ランプを通る中心軸線を中心として配列して形成され、外縁部にラチェット歯が形成された回転円板と、上記ラチェット歯と噛合され、歩行者の腕振り動作によって上記回転円板の一方向への回転のみを許容しかつ逆方向への回転を規制するラチェットとを備えたことを特徴とする。
【0014】グリップ部はどのような形状でもよいが、歩行者が手に把持することを考慮すると、円筒状又は角筒状となすのがよい。電源部はどのような部位に設けてもよく、点灯ランプと電線で接続するようにしてもよいが、携帯性を考慮すると、グリップ部内に内蔵するのが好ましい。
【0015】自動車の前照灯からの光が強力であることを考慮すると、異なる色に点滅するのがよい。そこで、複数の光透過部分は相互に異なる色を透過するようになすのが好ましい。さらに、遠方からも視認できるように、複数の光透過部分は光を乱反射するようにレンズ状となすのがよい。
【0016】ラチェット歯とラチェットの噛合は歩行者の腕振り動作によって回転円板を一方向に間欠回転させうるのが肝要である。両者の噛合が強固な噛合であると、激しく腕振りを行っても回転円板が間欠回転し難い。そこで、ラチェット歯とラチェットとはある程度の遊びをもって噛合しているのがよい。具体的にはラチェットを板ばねで形成し、板ばねの弾性によって遊びを設けることができる。ラチェットはラチェット歯と対向して噛合しうる位置であれば、どのような部位に支持してもよい。
【0017】また、既存の懐中電灯を利用して携帯式信号灯を構成することもできる。即ち、本発明によれば、懐中電灯を利用して通行中であることを警告する信号灯であって、懐中電灯の先端に着脱可能に取付けうる形態をなし、上記懐中電灯のランプを通る中心軸線を中心として所定の角度範囲が光透過性に、残部が光不透過性に形成されたカバー部と、該カバー部に対してほぼ平行にかつ回転自在に支持され、全体として光不透過性で、かつ複数の光透過部分が上記点灯ランプを通る中心軸線を中心として配列して形成される一方、外縁部にラチェット歯が形成された回転円板と、上記ラチェット歯と噛合され、歩行者の腕振り動作によって上記回転円板の一方向への間欠回転のみを許容しかつ逆方向への回転を規制するラチェットとを備えたことを特徴とする携帯式信号灯用部品を提供できる。
【0018】また、本発明によれば、懐中電灯を利用して通行中であることを警告する信号灯であって、懐中電灯の先端に着脱可能に取付けうる形態をなし、全体として光不透過性で、かつ複数の光透過部分が上記点灯ランプを通る中心軸線を中心として配列して形成されたカバー部と、該カバー部に対してほぼ平行にかつ回転自在に支持され、上記懐中電灯のランプを通る中心軸線を中心として所定の角度範囲が光透過性に、残部が光不透過性に形成される一方、外縁部にラチェット歯が形成された回転円板と、上記ラチェット歯と噛合され、歩行者の腕振り動作によって上記回転円板の一方向への間欠回転のみを許容しかつ逆方向への回転を規制するラチェットとを備えたことを特徴とする携帯式信号灯用部品を提供することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を添付図面に示す具体例に基づいて説明する。図1ないし図4は本発明に係る携帯式信号灯の好ましい実施形態を示す。図において、グリップ部10はほぼ円筒状をなし、その内部には図示していないが電池(電源部)が内蔵され、その外表面にはスイッチ12が設けられている。グリップ部10の両端には円錐台形状部12、12が形成され、該円錐台形状部12の先端外周面には雄ねじ13が刻設され、該雄ねじ13にはカバー部14の雌ねじ15が螺合されている。
【0020】カバー部14は短尺のほぼ円筒状をなし、その先端部裏面にはその中心にピン穴部16が突設され、又先端円板状部分はピン穴部16を中心として所定の角度範囲の部位17が光透過性に、残部18が光不透過性に形成されている。
【0021】カバー部14の裏側には回転板19が設けられている。この回転板19の表面中心にはピン受け部20が突設され、該ピン受け部20はカバー部14のピン穴部16に回転可能に外嵌され、ピン穴部14とピン受け部20には連結ピン21が挿通されて回転板19がカバー部14に回転自在に支持されている。
【0022】この回転板19は全体として光不透過性の材料で製作されているが、3つの光透過部分22・・・がピン受け部20を中心として120°毎の角度間隔をあけて形成され、該3つの光透過部分22・・・は光を乱反射するように断面外形が円弧状をなすとともに、相互に異なる色、例えば赤色、青色、黄色を透過するようになっている。なお、光透過部分22は透明の材料で形成し、着色フィルムを貼着してもよく、透明な材料に着色塗料を混合するようにしてもよい。また、回転板19の外縁部は若干前方に曲折され、その裏面にはラチェット歯23が刻設されている。
【0023】また、グリップ部10の両端円錐台形状部分内には反射板27が固定され、該反射板27の中心にはソケット24が取付けられ、該ソケット24には点灯ランプ25が取付けられ、又ソケット24と電池との間は通電回路(図示せず)によって接続され、該通電回路の途中には上記スイッチ11が介設されている。また、反射板23には板ばね製のラチェット26の一端がリベット等によって固定され、該ラチェット26の先端は上記回転板19のラチェット歯23に噛合されている。
【0024】歩行者が夜間に道路を通行する場合、本例の信号灯を手で持ち、スイッチ11をONして腕を振って歩行すればよい。すると、点灯ランプ25が点灯し、後方への光は反射板27が前方に反射され、点灯ランプ25からの光及び反射板27からの光が前方に放射されて回転板19の光透過部分22・・・を透過する。
【0025】一方、回転板19は腕振り動作によって回転力を受け、ラチェット26とラチェット歯23との噛合によって間欠回転され、カバー部14の光透過性部位17に来た時に信号灯から前方に光を照射し、前方及び後方の遠くからは3色が点滅しているように見える。その結果、自動車の運転者にも確実に視認することができ、運転者が慌てて交通事故を起こすおそれを解消できる。
【出願人】 【識別番号】598011695
【氏名又は名称】中野 誠一
【出願日】 平成11年1月11日(1999.1.11)
【代理人】 【識別番号】100071434
【弁理士】
【氏名又は名称】手島 孝美
【公開番号】 特開2000−207901(P2000−207901A)
【公開日】 平成12年7月28日(2000.7.28)
【出願番号】 特願平11−3619