トップ :: F 機械工学 照明 加熱 武器 爆破 :: F21 照明




【発明の名称】 発光スティック
【発明者】 【氏名】大田原 勲夫

【氏名】小山 昭宏

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】 発光ダイオードと、該発光ダイオードを点滅制御するパルス点灯制御回路と、振動を感知してスイッチングする振動センサーと、直流電源と、を収納した筺体を、透明プラスチック棒の一方端部に前記発光ダイオードの発光部が前記透明プラスチック棒の先端面に位置するように取り付けてなることを特徴とする発光スティック。
【請求項2】 前記透明プラスチック棒における前記筺体が取り付けられた端部と反対の先端部に梨地処理が施されていることを特徴とする請求項1記載の発光スティック。
【請求項3】 前記透明プラスチック棒の表面に溝が刻設されていることを特徴とする請求項1記載の発光スティック。
【請求項4】 前記透明プラスチック棒が、溝を刻設したテーパー状の先端部を有する筺体側部分と、該筺体側部分の前記先端部に水密に嵌着する先端側部分と、からなることを特徴とする請求項1または請求項2または請求項3に記載の発光スティック。
【請求項5】 発光ダイオードを点滅制御するパルス点灯制御回路と、振動を感知してスイッチングする振動センサーと、直流電源と、を収納した筺体を、筒状スティックの一方端部に取り付けるとともに前記筒状スティックの他方の先端部にまで内側から配線コードを導出してこれに接続された発光ダイオードを該先端部に配設したことを特徴とする発光スティック。
【請求項6】 前記筺体の側面にスリットを設けるとともに絶縁性板片を前記スリットから筺体内部に挿脱することで前記直流電源の前記パルス点灯制御回路との導通をON/OFFするスイッチ機構とした構造を特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の発光スティック。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に玩具乃至日用品の技術分野に属し、詳細には、揺れもしくは振動を与えるとスイッチが入って発光ダイオード(略してLEDとも称する。)を暫時点滅させる点滅発光手段を備えてスティック部分が発光する発光スティックに関する。
【0002】
【従来の技術】玩具や日用品の分野で、長さが数十cm程度の棒状のもの自身がその用法において発光する仕組みを備えたものは数少ない。例えば、おもちゃの剣やペン型ライトでスイッチにて定常的に発光するという例が散見される程度である。ましてや、通常の用法において自動的に点滅発光する機能を備えた商品はスティックのような形状の商品では未だ無い。
【0003】用法において自動的に点滅発光することで商品価値を高めたものとしては、スティック状のもの以外に目を向ければ、履物が挙げられる。
【0004】即ち、歩くと振動または圧力を感知して自動的に発光点滅する装置を踵部分や甲の部分に取り付けた靴(特に子供靴)が既に市販されている。これに関しては、本発明者が先に発明した特願平9−246302号の明細書に上記発光点滅する装置を備えた靴における改良を加えた新たな構造の振動センサーが提示されている。
【0005】図6は上記振動センサーの構造を説明するための断面図である。図において振動センサー24は、プリント基板29上に固定された平板電極26と、前記平板電極26と絶縁しつつ平板電極26を閉塞するようにプリント基板29上に固定された上部半球状蓋部35と下部円筒部36と下端鍔部37とからなる一体成形の導電性金属容器25と、前記導電性金属容器25の内部空間に密閉されるとともに振動によって内部空間を自由に移動して前記平板電極26と前記導電性金属容器25とを導通する開閉接点となる導電性金属球27と、からなる構造である。上部半球状蓋部35は鋳型成形を容易にし、全回転対称形で方向性に片寄りがなく、逆さにした場合に導電性金属球が底に安定するという利点がある。また、占有面積も最小となって小型化の要請が強い場合に利点がある。また、下端鍔部37はフランジとなってプリント基板29との水密な接着を可能にし密閉性に貢献する。加えてプリント基板との間に密閉シール38を挟むことも優れて良好な密閉性を実現するであろう。なお、上記上部半球状蓋部35の外直径は約4mmであり、導電性金属球27は直径2〜3mm程度である。また導電性金属容器25の材質は例えば真鍮であり、導電性金属球27は真鍮に金メッキをしたものを使用している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記靴に限らず、玩具や日用品の分野の商品において、使用中に自動的にその物品が美しく赤色や緑色に発光点滅するならば、注目度が高くなって商品価値が一層高まることが予想される。この点、透明(薄く着色された半透明を含む。)な棒状のもの(スティック)が発光点滅すると効果的な演出が得られる商品として、グラスの中の酒類を掻き混ぜるマドラー、指揮棒、イベントやコンサートで使用するライト、ボールペン、おもちゃの杖やナイフ等が考えられる。何れも通常の用法において必然的に揺れや振動を与えて使用する形態を備えるものである。
【0007】これらは手に持って使用することが一般であることから、大きさや形状から商品を一般的に類型化すれば所謂スティックであって、発光源としては少量の光束で済むので発光ダイオードを適用することが期待される。
【0008】言うまでもなく、発光ダイオードは消費電力が少なく、熱を出さない、小型である、寿命が長い、低電圧で駆動できるので回路が簡単である等の優れた長所がある光源である。
【0009】しかしながら、発光ダイオードの光量は小さいので、スティックを効果的に発光させる必要がある。
【0010】本発明は上記事情に鑑みて為されたものであり、使用中に揺れや振動を感知して棒状部分が発光点滅する新規な発光スティックを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の目的を達成するため、(1)発光ダイオードと、該発光ダイオードを点滅制御するパルス点灯制御回路と、振動を感知してスイッチングする振動センサーと、直流電源と、を収納した筺体を、透明プラスチック棒の一方端部に前記発光ダイオードの発光部が前記透明プラスチック棒の先端面に位置するように取り付けてなることを特徴とする発光スティックを提供する。
【0012】(2)また、前記透明プラスチック棒における前記筺体が取り付けられた端部と反対の先端部に梨地処理が施されていることを特徴とする上記(1)記載の発光スティックを提供する。
【0013】(3) また、前記透明プラスチック棒の表面に溝が刻設されていることを特徴とする上記(1)記載の発光スティックを提供する。
【0014】(4) また、前記透明プラスチック棒が、前記溝を刻設したテーパー状の先端部を有する筺体側部分と、該筺体側部分の前記先端部に水密に嵌着する先端側部分と、からなることを特徴とする上記(1)または(2)または(3)に記載の発光スティックを提供する。
【0015】(5) また、発光ダイオードを点滅制御するパルス点灯制御回路と、振動を感知してスイッチングする振動センサーと、直流電源と、を収納した筺体を、筒状スティックの一方端部に取り付けるとともに前記筒状スティックの他方の先端部にまで内側から配線コードを導出してこれに接続された発光ダイオードを該先端部に配設したことを特徴とする発光スティックを提供する。
【0016】(6) さらに、前記筺体の側面にスリットを設けるとともに絶縁性板片を前記スリットから筺体内部に挿脱することで前記直流電源の前記パルス点灯制御回路との導通をON/OFFするスイッチ機構とした構造を特徴とする上記(1)〜(5)の何れかに記載の発光スティックを提供する。
【0017】なお、本発明における「スティック」は、例えばグラスの中の酒類等を掻き混ぜるマドラー、指揮棒、イベントやコンサートで使用するペンライト、ボールペン、おもちゃの杖やナイフ等の手に持てる程度の大きさの棒状のもの一般を意味する。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0019】図1は本発明に係る発光スティックの適用例であるマドラーの外観(平面視形状、側面視形状)を示す図である。図2は本発明に係る発光スティックに備える発光点滅装置の構造を説明するための平面視形状、側面視形状である。図3は本発明に係る発光点滅装置の回路ブロック図である。図4は本発明に係る発光スティックの光路の例を示す部分拡大図である。図5は本発明に係る発光スティックの先端部の形状と反射・屈折の手段を説明する部分拡大図である。
【0020】図1または図2において、発光スティック60は、発光ダイオード21と、該発光ダイオード21を点滅制御するパルス点灯制御回路22と、振動を感知してスイッチングする平板電極26と導電性金属容器25と導電性金属球27とからなる振動センサー24と、直流電源としてボタン電池28と、をプリント基板29に搭載した発光点滅装置50を収納した筺体1(上蓋1b、下蓋1aとの組合せ)を、透明プラスチック棒3の一方端部3aに前記発光ダイオード21の発光部が前記透明プラスチック棒3の先端面に位置するように取り付けた構造である。 上記発光スティック60をマドラーとして使用すれば、掻き混ぜる際に振動センサー24がON/OFFを繰り返してその度にパルス点灯制御回路22が働いて発光ダイオード21を点滅させるので、優れて視覚的に美しいマドラーとなって趣のある演出効果が得られる。
【0021】ここに、上記パルス点灯制御回路22はIC化されており、該ICチップ23をプリント基板29の裏面側に直接搭載してワイヤボンディングするチップオンボードが採られている。また、図2では1個の発光ダイオード21がプリント基板29の端に付設されているが、図3に示されるように赤と緑といった異なる発光ダイオードを一つにした2色LEDでもよい。この2色LED21は連鎖して点滅するように点滅させるのが好ましく、また一度振動センサー24のスイッチがONまたはOFFすると2〜3回連鎖して点滅して点滅を停止し、次に再度振動センサー24のスイッチが切り換わらないと点滅しないようにするのが電力消費を節約して電池寿命を長くする観点から望ましく、パルス点灯制御回路22には例えばワンショットマルチバイブレータ回路を使用する。なお、抵抗Rは発光ダイオード21の電流を制限し保護するための保護抵抗である。
【0022】以上のような図2の発光点滅装置50は縦40mm、横Y=22mm、厚さ5mm程度と非常に小型である。
【0023】上記マドラーとしての発光スティック60の透明プラスチック棒3は、透明性に優れたプラスチック材(例えばアクリル樹脂)を使用した直径6mm程度の円形断面で、長さ14cm程度のスティックであり、その表面は鏡面仕上げとなっていて、一方端面から入射した発光ダイオード21の光束はそのほぼ全量が直進して他端部に到達して外部に放射するので、透明プラスチック棒3の先端3bのみが光ることになる。しかしこれでは発光領域が限られて光るマドラーとしての商品価値が小さいと考えられる。畢竟、透明プラスチック棒3の各所が光るようにすることが望ましいのである。
【0024】そこで、第一の手段として、前記透明プラスチック棒3における前記筺体1が取り付けられた端部3aと反対の先端部3bに図5に示されるような梨地処理が施されている発光スティックとした。この梨地処理は例えば透明プラスチック棒3の先端部3bをサンドブラスト法によって表面処理するもので、微小な凹凸が処理部分に一面に形成されているので、透明プラスチック棒3内部を直進してきた光が該凹凸面にて多方向に乱屈折して放出され、発光面が拡大するという効果が得られる。
【0025】この梨地処理は透明プラスチック棒3の表面に広く形成してもよいが、透明プラスチック棒3内部を直進する光束は凹凸面に当たる量が少ないので、先端部3bに処理するのが最も効果的といえる。また、光束があまりに広くに拡散すると発光面は暗くなって発光効果が薄れるという問題が出てくる。
【0026】そこで、第二の手段として、図4に示されるように前記透明プラスチック棒3の表面の複数箇所に溝4(図4のような筋状のV溝の他に筋状のU溝、斑点状の円形溝や矩形溝等が適用可能である。)が刻設されているものを使用する。
【0027】上記構成であれば、発光ダイオード21から透明プラスチック棒3に入射した光束は表面に近い光束が溝4にて屈折、反射して外部に放散されるのでその溝部分が光って見えることになり光演出効果が増大する。勿論、上記光束の反射、屈折は透明プラスチック棒3の屈折率と空気の屈折率の大きな相違に基づくものである。
【0028】ところで、上記溝を表面に刻設する手段は上記発光スティック60を指揮棒、ペンライト、玩具等に使用する場合は効果的な構成であるが、マドラーのように水その他の液体に浸して使用する場合には溝4での光束の反射、屈折が殆ど無くて外部に光が出て行かないので問題となる。即ち、透明プラスチック棒3と水を典型とする液体の屈折率がほぼ同等であり、使用の際に溝4を埋めて液体が満たされるので、溝4の反射面、屈折面としての意味が無くなってしまうのである。
【0029】そこで、第三の手段として、図5に示されるように前記透明プラスチック棒3について、溝4を刻設したテーパー状の先端部8を有する筺体側部分3′と、該筺体側部分3′の前記先端部8に水密に嵌着する先端側部分7と、の2つからなるように構成する。
【0030】上記構成によれば、透明プラスチック棒3の内部を直進してきた光束は外側の光路から順に溝4a、4b、4c、4dに分けて当たって反射、屈折を行い外部に適量を放散していくのである。ここに、上記溝4a、4b、4c、4dに存する僅かの空間が液体に接触せずに空気があることが反射、屈折に役立っていることが重要である。
【0031】上記のように透明プラスチック棒3について図5における溝4を刻設したテーパー状の先端部8の構成、敷延すれば透明プラスチック棒3の全体または部分をテーパー状にして、そこに溝4を段々に刻設する構成は、前記第二の手段における改良形として一般の商品についても有効である。
【0032】なお、上記発光スティック60を実現する手段としては、前記パルス点灯制御回路22と、前記振動センサー24と、ボタン電池28と、を収納した筺体を、筒状スティックの一方端部に取り付けるとともに前記筒状スティックの他方の先端部にまで内側から配線コードを導出してこれに接続された発光ダイオード21を該先端部に配設することでもよい。但し、上記構成では筒状スティックの先端部のみが発光するので、比較的単純な光演出効果となり、透明な部材を用いない場合、例えば玩具等に適用可能であろう。
【0033】ところで、前述の発光スティック60は振動が与えられると常に発光するように回路が構成されており、使用しない場合に振動が与えられても作動しないようにする電源スイッチは構成要素に入っていなかった。蓋し、発光点滅装置50は非常に小さくする必要が一般に要求され、新たにボタンスイッチ等を配設する余裕が無かったのである。しかし、ボタン電池28の無用な消費は避けることが望ましい。
【0034】この点、図1に示されるように前記筺体1の側面にスリット2を設けるとともに絶縁性板片9を前記スリット2から筺体1の内部に挿脱自在とすることで前記ボタン電池28の前記パルス点灯制御回路22との導通を電極板面41または42の接触部分の導通/絶縁でON/OFFするスイッチ機構を新たに付加する。
【0035】上記スイッチ機構は単純であり、新たにプリント基板29に配設する必要が無く、図1のような小型の筺体1に簡単に付設することができる。
【0036】念のために付言すれば、本発明に係る発光スティック60の透明プラスチック棒3の先端部3bの形状は図1のような単なるアールの他に例えば大きな球形状やスプーン形状、涙滴状等に変形させてもよい。また、筺体1の形状は上記図1に示した平面視形状が徳利状のものに限らず任意の形状が適用される。例えば、マドラーとして使用するものは前記筺体1がウィスキーボトル形状とすると意匠的に注目されるであろうし、ペンライトのような玩具としてはパンダ等の動物キャラクターをデザインするのも好ましいであろう。
【0037】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の発光スティックは下記の優れた効果を発揮する。
【0038】(1)振動センサーによるスイッチングによって発光ダイオードが自動発光点滅するので、動きに合わせた光演出効果が得られる。
【0039】(2)また、特に透明プラスチック棒の表面に溝を刻設することで、先端部のみならず透明プラスチック棒の各所を発光点滅させることができ一層の光演出効果が得られる。
【0040】(3)また、透明プラスチック棒の先端部の梨地処理によって発光の拡散が得られ、先端部の光演出効果が高まる。
【0041】(4)また、直流電源のスイッチ機構を新たな設置場所を確保することなく設けることができるので、無駄な電力消費が防止できる。
【0042】(5)さらに、テーパー状とした部分に溝を設けるとともに水密としているので、マドラーとして使用しても透明プラスチック棒の光演出効果が減衰しない。
【出願人】 【識別番号】000165022
【氏名又は名称】群馬電機株式会社
【出願日】 平成10年10月20日(1998.10.20)
【代理人】 【識別番号】100092808
【弁理士】
【氏名又は名称】羽鳥 亘
【公開番号】 特開2000−123602(P2000−123602A)
【公開日】 平成12年4月28日(2000.4.28)
【出願番号】 特願平10−298164