| 【発明の名称】 |
液状体の移送方法及びその装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】大石 晴史
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| 【要約】 |
【課題】磁性塗料の品質を維持しつつ、移送時間の短縮と共に歩留りを向上させ、更にピグを用いた配管による塗料移送時のピグキャッチャーへのピグの衝突を防止する液状体の移送方法及びその装置を提供すること。
【解決手段】配管21に残留した磁性塗料36をピグ25により圧送する際、配管21に設けたセンサーR2、R3によってピグ25の通過を検知し、その時点での配管21内の加圧ガスN2 の圧力に応じて、加圧ガスを高圧から中圧に変更し、更に加圧を停止して残圧のみでピグを移動させる。これによりピグの移動速度が逐次緩和されるため、キャッチャー部24への衝突が防止されると共に、タンクローリー輸送に比べて移送時間が大幅に短縮されるので磁性塗料36は劣化しない。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 配管内に配した圧送具を圧力媒体によって圧送させることによって、前記配管内に存在する液状体を液状体収容部へ移送する移送方法において、前記圧送具の位置を検出し、この位置より後方側の前記配管内の圧力を検出し、この検出値に基づいて前記圧力媒体による移送圧力を変更することを特徴とする、液状体の移送方法。 【請求項2】 前記移送圧力を変更するために、前記位置及び前記配管内の圧力のそれぞれの検出情報を受けて動作するシーケンサーと、このシーケンサーにより動作して前記移送圧力の制御信号を出力するコントローラーとを用いる、請求項1に記載した液状体の移送方法。 【請求項3】 前記移送圧力を段階的に切り換える、請求項1に記載した液状体の移送方法。 【請求項4】 前記移送圧力を高圧からより低圧へと段階的に切り換えする、請求項3に記載した液状体の移送方法。 【請求項5】 前記移送圧力の切り換え後に前記圧送具を位置検出し、更に前記圧力媒体を遮断し、前記配管内の残圧によって前記圧送具を移動させる、請求項1に記載した液状体の移送方法。 【請求項6】 前記圧送具の位置を検出する位置検出手段を前記配管に設ける、請求項1に記載した液状体の移送方法。 【請求項7】 前記配管内の圧力を検出する圧力検出手段を前記配管に設ける、請求項1に記載した液状体の移送方法。 【請求項8】 前記圧力媒体として不活性の加圧ガスを使用する、請求項1に記載した液状体の移送方法。 【請求項9】 磁気記録媒体用の磁性塗料を移送する、請求項1に記載した液状体の移送方法。 【請求項10】 第1の貯蔵タンク内の前記磁性塗料を前記配管によって第2の貯蔵タンクへ移送する際、この第2の貯蔵タンク側に設けたキャッチャー部に前記圧送具を受ける、請求項9に記載した液状体の移送方法。 【請求項11】 配管内に配した圧送具を圧力媒体によって圧送させることによって、前記配管内に存在する液状体を液状体収容部へ移送するように構成した移送装置において、前記圧送具の位置を検出する位置検出手段と、前記位置より後方側の前記配管内の圧力を検出する圧力検出手段と、この圧力検出値に基づいて前記圧力媒体による移送圧力を変更する移送圧力変更手段とを有することを特徴とする、液状体の移送装置。 【請求項12】 前記移送圧力を変更するために、前記位置及び前記配管内の圧力のそれぞれの検出情報を受けて動作するシーケンサーと、このシーケンサーにより動作して前記移送圧力の制御信号を出力するコントローラーとを有する、請求項11に記載した液状体の移送装置。 【請求項13】 前記移送圧力が段階的に切り換えられる、請求項11に記載した液状体の移送装置。 【請求項14】 前記移送圧力が高圧からより低圧へと段階的に切り換えられる、請求項13に記載した液状体の移送装置。 【請求項15】 前記移送圧力の切り換え後に前記圧送具を位置検出し、更に前記圧力媒体を遮断し、前記配管内の残圧によって前記圧送具を移動させるようにした、請求項11に記載した液状体の移送装置。 【請求項16】 前記圧送具の位置を検出する位置検出手段が前記配管に設けられている、請求項11に記載した液状体の移送装置。 【請求項17】 前記配管内の圧力を検出する圧力検出手段が前記配管に設けられる、請求項11に記載した液状体の移送装置。 【請求項18】 前記圧力媒体として不活性の加圧ガスが使用される、請求項11に記載した液状体の移送装置。 【請求項19】 磁気記録媒体用の磁性塗料が移送される、請求項11に記載した液状体の移送装置。 【請求項20】 第1の貯蔵タンク内の前記磁性塗料が前記配管によって第2の貯蔵タンクへ移送され、この第2の貯蔵タンク側に前記圧送具を受けるキャッチャー部が設けられている、請求項19に記載した液状体の移送装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、各種の液状体を移送するための好適な液状体の移送方法及びその移送装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】ビデオテープ、オーディオテープ、磁気ディスク等の磁気記録媒体としては、強磁性粒子を結合剤中に分散させることによって調製された磁性塗料(以下、塗料と称することがある。)を非磁性支持体上に塗布形成した磁性層を有する、いわゆる塗布型の磁気記録媒体がその汎用性や生産性等の点から広く用いられている。 【0003】このような磁気テープ等の磁気記録媒体は、ベースフィルムの表面に磁性層が形成された構造であり、磁性層は磁性粒子を分散させた分散塗料に硬化剤と潤滑剤とを配合し、磁気テープの場合は混合した磁性塗料をベースフィルムの表面に塗布し、これを乾燥後、カレンダー処理及びスリット工程を経て形成される。 【0004】これらの磁気記録媒体に使用する磁性塗料の製造工程は、有機溶媒溶液を含有する結合剤と磁性粉等との混練を行う混練工程で得られた混練物に有機溶媒を加えてこの混練物の希釈を行う希釈工程と、この希釈工程で得られた希釈物に分散処理を施す分散工程とからなり、処理された磁性塗料は貯蔵タンクに収容された後に、別棟等に設置された受けタンクへ移送され、更に所定の処理後、磁気記録媒体の製造に供される。 【0005】図7は、上記した貯蔵タンクへの磁性塗料の移送方法として従来採られている、タンクローリーによる移送システムを示す。 【0006】図示の如く、タンクローリー移送システムは、移送元としては、移送元建屋部の貯蔵タンク18・タンクローリー受け払い配管ライン35、ポンプP1、バルブV1〜V3、移送先としては、受けタンク26、ポンプP2、バルブV4で構成され、塗料は移送元からタンクローリーTに積載されて別棟等の移送先へ搬送される。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このようなタンクローリーによる受け払いでは、受け払い時間に6時間程度を要し生産効率低下の要因であると共に、塗料静置時間も約6時間となるため品質への影響が懸念されている。また、受け払い後のタンクローリー内に塗料が残ることがあり歩留低下の要因にもなる。 【0008】そこで本出願人は、上記した移送元から移送先へのタンクローリーによる塗料の移送方法に代え、配管による塗料の移送を既に提案(特願平9−114661号、平成9年5月2日出願)し、実用化しているが、ピグがキャッチャー部へ到着した時のピグ本体とキャッチャー部との衝突による衝撃の問題がある。 【0009】そこで、本発明の目的は、塗料の品質を維持しつつ、移送時間の短縮と共に歩留を向上させ、更にピグの如き圧送具が圧送具の移動終点部と衝突することを防止する、液状体の移送方法及びその装置を提供することにある。 【0010】 【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、配管内に配した圧送具を圧力媒体によって圧送させることによって、前記配管内に存在する液状体を液状体収容部へ移送する移送方法において、前記圧送具の位置を検出し、この位置より後方側の前記配管内の圧力を検出し、この検出値に基づいて前記圧力媒体による移送圧力を変更することを特徴とする、液状体の移送方法(以下、本発明の移送方法と称する。)に係るものである。 【0011】本発明の移送方法によれば、検出した前記圧送具の位置及びこの圧送具後方の配管内の圧力値に基づいて、前記圧力媒体による移送圧力を変更するので、この圧送具の移動速度を、検出した圧力値に応じて変えることができる。従って、特に、圧送具がその移動終点部に到着する際に、キャッチャー部に衝突しないような十分に緩和された速度で到着させられ、その結果、タンクローリーによるが如き移送方法に比べて、移送時間の短縮と共に、配管内に存在している液状体が圧送具によって押し出されるので、歩留りが向上し、更に液状体の空気との接触率及び静置時間が極めて少ないので、液状体の品質低下を防止することができる。 【0012】また、本発明は、配管内に配した圧送具を圧力媒体によって圧送させることによって、前記配管内に存在する液状体を液状体収容部へ移送するように構成した移送装置において、前記圧送具の位置を検出する位置検出手段と、前記位置より後方側の前記配管内の圧力を検出する圧力検出手段と、この圧力検出値に基づいて前記圧力媒体による移送圧力を変更する圧力変更手段とを有することを特徴とする、液状体の移送装置(以下、本発明の移送装置と称する。)に係るものである。 【0013】本発明の移送装置によれば、上記した移送方法に基づくものであるので同様の効果が奏せられる再現性の良い移送装置を提供することができる。 【0014】ここで「圧送具」とは、前記配管内に密着して摺動可能であって前記液状体を押し出しながら移送(圧送)可能な部材であり、また、上記「圧送」とは、所定の圧力を作用させながら前記液状体を所定方向に送り出すことを意味し、高圧力、高速度での移送を含む概念である。 【0015】 【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形態を説明する。 【0016】上記した本発明の移送方法及び移送装置においては、前記移送圧力を変更するために、前記位置及び前記配管内の圧力のそれぞれの検出情報を受けて動作するシーケンサーと、このシーケンサーにより動作して前記移送圧力の制御信号を出力するコントローラーとを用いることが望ましい。 【0017】そして、前記移送圧力を段階的に切り換え、移送圧力を高圧からより低圧へと段階的に切り換えることが望ましい。 【0018】更に、前記移送圧力の切り換え後に前記圧送具を位置検出し、更に前記圧力媒体を遮断し、前記配管内の残圧によって前記圧送具を移動させることが効果を高める上で望ましい。 【0019】この場合、前記圧送具の位置を検出する位置検出手段及び、前記配管内の圧力を検出する圧力検出手段を前記配管に設けることが望ましい。 【0020】そして、前記圧力媒体として不活性の加圧ガスを使用することが望ましい。 【0021】これにより、磁気記録媒体用の磁性塗料を好適に移送することができ、磁性塗料の製造工程において、第1の貯蔵タンク内の磁性塗料を前記配管によって第2の貯蔵タンクへ移送する際、この第2の貯蔵タンク側に設けたキャッチャー部に前記圧送具を安全に受けることができる。 【0022】以下、本発明の実施の形態を更に詳細に説明する。 【0023】まず、図3及び図4により、磁性塗料の製造から移送までの過程を工程順に説明する。 【0024】磁性塗料の製造は、図3に示すように一次混合工程において、まず粉体投入口2から規定量の磁性粉・粉体添加剤を粉体混合装置3へ投入される。そして、粉体混合装置3で規定時間攪拌後、接着剤投入装置14から接着剤投入ライン15によって規定量の接着剤が粉体混合装置3へ投入される。 【0025】そして、粉体混合装置3で規定時間攪拌した後、混練工程の受けホッパー4内に、この湿潤された混合物が落とし込まれ、受けホッパー4内に溜まった混合物をスクリュー型搬送装置5によって混練装置6へ一定量づつ供給される。 【0026】混練工程の混練装置6に入った混合物はペースト状に混練され、二次混合工程のプレミックスタンク7へ連続的に供給され、予めプレミックスタンク7に投入されている有機溶剤にて溶解される。そして混練終了後、プレミックスタンク7に接着剤投入装置14から接着剤が接着剤投入ライン16によって規定量投入される。 【0027】二次混合工程において規定時間攪拌後に、分散工程のサービスタンク9へ移送配管8を通って移送され、更にこのサービスタンク9から配管10によって複数の分散装置11及びクッションタンク12により分散され、その後順次にレシーブタンク13へ移されて分散終了した磁性塗料となり、配管17を通って貯蔵工程の貯蔵タンク18へ移送される。 【0028】貯蔵工程においては、配管19からフィルターユニット20に移されてフィルターリングが行われる。そして、規定時間以上フィルターリング後、ポンプP1を作動し、配管21によって他建屋の貯蔵タンクへ移送される。そして、ポンプP1による移送の限界後は、ピグ発射用ランチャー部22へピグを装着し、N2ガスの圧力をかけてピグを発射し、配管21内に残った塗料を全て他建屋貯蔵工程の受けタンク26へ移送し、ピグはキャッチャー部24へ到着し完了する。 【0029】図1は、上記した貯蔵工程から他建屋貯蔵工程へのピグを用いた移送の拡大図であり、この図1により本実施の形態における移送装置を更に詳細に説明する。 【0030】この移送に際しては、まず、貯蔵タンク18から受けタンク26に至る配管21上のバルブV1、V2、V4、V5、V13を開き、その他のバルブは閉じてポンプP1を作動させる。貯蔵タンク18内の塗料がほぼ空になりポンプP1が空気を吸い込むようになればポンプP1の作動を止めるが、貯蔵タンク18内の塗料の残量は貯蔵タンク18を支持するように設置されたタンク重量計W1によって知ることができる。なお、ポンプP1駆動用のモーターMは塗料の種類や粘度等に応じて回転数がインバーターINVによって制御されている。 【0031】ポンプP1による移送の限界以後は、配管21内に残留している塗料をピグを用いて移送する。図2にピグによる移送の原理を示す。即ち、配管21内には空気を吸い込みポンプP1では移送できなくなった塗料36が残留しているため、配管21の内径より大きい径で弾性体からなるピグ25を配管21内に挿入し、ピグの背後にN2 ガス等の不活性ガスを導入してピグ25を圧送することによって、残留している塗料36を押し出すものである。なお、ピグ25が移動する配管のコーナー部はピグが容易に通過し得る曲率に形成されている。 【0032】従って、バルブV5、V6、V7、V13を開き、その他のバルブを閉じた状態で、最初に高圧のN2 ガスのバルブV8を開くことにより、ランチャー部22内に装着されているピグ25が、図2に示したように配管21内に残留している塗料36を配管21から押し出して受けタンク26へ移送する。 【0033】しかし、このとき配管21に設けられているセンサーR2がピグ25の通過を検知すると同時に、ピグ25が通過後の配管21内の圧力を圧力伝送器PP1が検出し、この検出圧力が設定値よりも低い場合には、バルブV8を閉じてバルブV9を開き、N2 ガスを高圧から中圧に切り替える。 【0034】これによりピグ25の移動速度は遅くなり、更にピグ25がセンサーR3によって通過を検知されるとバルブV9も閉められN2 ガスによる加圧が停止し、ピグ25は背後の配管21内の残圧だけで移動し、残留塗料を押しながらピグキャッチャー24へ到達して塗料の移送は終了する。 【0035】ピグ25のピグキャッチャー24への到達はピグキャッチャー24に設けられているセンサーR4によって検知され、更にバルブV11、V12が開き配管21内の残圧は残圧排出タンク37へ排出される。 【0036】上記した各部の一連の動作は制御機構によって制御されながら自動的に行われる。図5及び図6にこの制御機構を示す。まず、各部の機能を概略的に説明する。 【0037】図5に示す工程監視モニター部30では、ピグの移送運転状態表示、ピグ移送工程開始操作及びアラーム表示を行っている。 【0038】同じく図5に示すコントローラー部31では、ピグの移送制御での塗料移送運転指令J1・停止指令K1、ピグ移送での運転指令J2・停止指令K2・N2 圧切り替え制御での運転指令J3・停止指令K3、配管内残圧排出制御での運転指令J4・停止指令K4を行い、それぞれシーケンサーと通信している。 【0039】図6に示すシーケンサー部32では、図1におけるバルブV1〜V13へ開・閉を出力し、また、ポンプP1のモーターMにインバーターINVより回転数の制御を行う。そして、センサーR1〜R6によるピグ検知信号、圧力伝送器PP1、PP2による圧力検出信号、タンク重量計W1による計測値の入出力信号を扱っている。 【0040】次に、上記した図5及び図6による制御機能によって、図1で説明したピグによる配管内の残留塗料の移送動作の制御を説明する。 【0041】まず図5に示すように工程監視モニター部30でピグによる移送工程開始操作を行う。この操作はバス通信Aによってコントローラー部31へ通信され、コントローラー部31ではこの信号によってピグによる移送開始を認識する。 【0042】次に、コントローラー部31では、バス通信Aによる信号を認識後、移送工程としての移送制御を開始し、動作要求J1を図6に示すシーケンサー部32へ指令を出す。シーケンサー部32ではその指令を認識して図1に示すバルブV1、V2、V4、V5、V13へ開出力し、ポンプP1へ運転指令を出力する。この出力指令を受けて各機能が動作し、移送元の貯蔵タンク18から移送先の受けタンク26へ塗料の移送が開始される。 【0043】同時に、コントローラー部31の比較演算1において貯蔵タンク18内の塗料の残量の演算を行い、空検知であれば動作停止指令K1をシーケンサー部32へ通信する。シーケンサー部32ではその指令を認識して図1に示すバルブV1、V2、V4、V5、V13へ閉出力し、ポンプP1へ運転停止指令を出力する。その指令を受けて各機器が動作を停止し、ポンプによる移送工程は終了となる。 【0044】この移送工程が終了すればピグによる配管内の残留塗料の押出工程に自動的に進む。従って、作業者がピグ発射用のランチャー部22へピグ本体を装着する。このピグの装着はセンサーR1によって検知され、この信号がシーケンサー部32へ入力される。更に、その信号はコントローラー部31へ通信され、コントローラー部31はこの検知信号を認識すれば、ピグによる押出工程開始可となる。 【0045】ピグ押出工程開始可能な状態において、作業者が現場操作盤SBのスイッチS1をONすることによって押し出し工程がスタートする。このスタートスイッチS1の信号はシーケンサー部32へ入力され、更にコントローラー部31へ通信される。 【0046】コントローラー部31ではスイッチS1のON信号を認識し、ピグ押出工程として制御を開始し、動作要求J2をシーケンサー部32へ指令を出す。シーケンサー部32ではその指令を認識して、図1に示すバルブV5、V6、V7、V8、V13へ開出力する。この開出力指令を受けて各機器が動作し移送元の貯蔵タンク18から移送先の受けタンク26へ、まずN2 高圧を配管21内へ導入してピグを発射し塗料を押していく。 【0047】ピグが移動を始め、図1に示す配管21上のセンサーR2がピグの通過を検知すると、その検知信号はシーケンサー部32へ入力され、更に、コントローラー部31へ通信され認識される。コントローラー部31では、図1に示す圧力伝送器PP1によって検出したピグ通過後の配管21内の圧力値を演算し、比較演算2の結果現在値<設定値となったら、次のN2 圧への切り替えを行う。 【0048】従って、コントローラー部31ではそのN2 圧バルブ切り替えとして、N2 切替え要求J3により、図1に示すバルブB8閉、バルブB9開指令をシーケンサー部32へ出し、シーケンサー部32においてこれらのバルブへ出力し、N2 圧は高圧から中圧へ切り替わり、ピグの移動速度は低下する。 【0049】更にピグが前進してこのピグを図1に示すセンサーR3が検知すると、その検知信号はシーケンサー部32へ入力され、更に、コントローラー部31へ通信されて認識される。コントローラー部31はN2 圧バルブ全閉要求K3として図1に示すバルブB8・7閉指令をシーケンサー部32へ出し、シーケンサー部32においてこれらのバルブへ出力し、N2 圧は全閉となり、その後は配管21内の残圧によってピグの移動が行われ、やがてピグはキャッチャー22へ到着する。 【0050】キャッチャー24へ到着したピグをセンサーR4が検知すると、その検知信号はシーケンサー部32へ入力され、更に、コントローラー部31へ通信されて認識される。ピグがキャッチャー部24へ到着後は、配管内残圧排出制御となり、コントローラー部31によって動作要求J4として図1に示すバルブV11、V12開指令をシーケンサー部32へ出力し、シーケンサー部32においてこれらのバルブへ出力し残圧排出タンク37への残圧排出の動作となる。 【0051】ピグによる移送終了後の配管21内の残圧を図1に示す圧力伝送器PP1及びPP2によって検出し、この検出値をコントローラー部31へ通信し、比較演算3の結果、現在値<下限設定値となったら、コントローラー部31から、図1に示すバルブV5・V6・V11・V12・V13の閉指令をシーケンサー部32へ出力し、シーケンサー部32においてこれらのバルブへ出力してピグによる押出工程終了となり、ピグ移送制御は終了する。 【0052】なお、上記した本実施の形態におけるN2 ガスの高圧、中圧、低圧は下記表1の如く設定した。
【0053】また、N2 圧の切り替えは、センサーR2及びセンサーR3をピグが通過時の配管21の圧力値に応じて、高圧、中圧、低圧の3段階切替えを行えばよいが、上記表1に示すN2 圧の設定値の場合は、上述した高圧、中圧、残圧で十分である。 【0054】本実施の形態によれば、磁性塗料が劣化することなくその品質が維持されると共に、移送時間及び塗料の静置時間がタンクローリーによる移送に比べて大幅に短縮され、更に、ピグを圧送するN2 ガスを段階的に切り替えて、最後は残圧によってピグを移動させることにより移動速度が十分に緩和され、キャッチャー部にピグが衝突してダメージを受けることを防止することができる。 【0055】 【実施例】以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。 【0056】実施例1上記した実施の形態により移送した磁性塗料と、比較例としてタンクローリーにより移送した磁性塗料とを用いて磁気テープを作製し、それぞれのテープ特性を比較した。 【0057】まず、下記配合比のうち下記1〜7を粉体混合装置に投入し、10分間混合した。次にスクリュー型搬送装置を運転し、混合物を2軸型混練機へ移送し混練した。次に下記8〜10のメチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサノンを各々100重量部加え、更に、下記11を投入し、2時間希釈、攪拌した。次に、サンドミルにて6時間混合し、磁性塗料を調整した。 【0058】 <磁性塗料配合比> 1.Feメタル粉 100重量部 2.エスレックA(積水化学社製) 10重量部 3.ポリエステル系ポリウレタン N2304(日本ポリウレタン社製) 5重量部 4.カーボン 3重量部 5.アルミナ 5重量部 6.ステアリン酸 1重量部 7.ステアリン酸ブチル 1重量部 8.メチルエチルケトン 100重量部 9.トルエン 100重量部 10.シクロヘキサン 100重量部 11.ポリエステル系ポリウレタン N2304(日本ポリウレタン社製)5重量部【0059】上記磁性塗料を図1に示した実施の形態による装置を用いて、貯蔵タンク18から受けタンク26へ移送した。 【0060】比較例1実施例1と同様の組成、方法で磁性塗料を作製し、図7に示した如く、タンクローリーを介して貯蔵タンク18から受けタンク26へこの磁性塗料を移送した。 【0061】<評価>上記の要領で作製、移送された実施例1、比較例1の各磁性塗料に硬化剤としてコロネートL(日本ポリウレタン社製)を6重量部添加した後、14μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルムに乾燥後の厚みが2.0μmとなるように塗布し、磁場配向処理、乾燥処理を施して巻き取った。これを更にスーパーカレンダー処理を施した後、温度70℃にて所定時間硬化させて磁性層を形成した。 【0062】得られた原反を1/2インチ幅に裁断してサンプルテープ(ビデオ用テープ)を作製した。 【0063】これらの各サンプルテープについて、ソニー社製のビデオテープレコーダーBVW−70改造機を用い、角型比Rs及び光沢度(GLOSS)と、ドロップアウトを測定した。これらの測定結果を下記の表2に示す。 【0064】但し、上記角型比Rsは、磁性層形成後の各サンプルテープの残留磁束密度と飽和磁束密度との比を測定磁場10kOeでVSMを用いて測定した。このVSMとしては、東英工業社製の超高感度型振動試料型磁力計VSM−P10−15を使用した。 【0065】また、上記GLOSSは、磁性層形成後の各サンプルテープの光沢度を塗布方向と直角に入射角45°で測定し、標準板を100%として示した。なお、測定は日本電色工業社製のVG−ID型グロスメーターを使用した。このGLOSSは磁性粉末の分散性の尺度であり、この値が小さいと分散性が低下していることを示す。 【0066】また、ドロップアウトの測定には、シバソク社製のドロップアウトカウンターVH−01CZを使用した。 【0067】 表2 ───────────────────────────────── 角型比Rs GLOSS ドロップアウト ───────────────────────────────── 実施例1 90% 125% 5ケ/min (−16dB/10μsec) 比較例1 90% 125% 7ケ/min (−16dB/10μsec) ─────────────────────────────────【0068】表2に示したように、角型比Rs及びGLOSS(光沢度)は、実施例1の移送方法及び比較例1の移送方法で得られたサンプルテープはいずれも変化がなかったが、ドロップアウトについては実施例1は比較例1よりも減少していることから、品質が維持されることを証明できた。 【0069】上記した例は、本発明の技術的思想に基づいて種々に変形することが可能である。 【0070】例えば、段階的に切り替える加圧ガスの初期圧の設定値は実施の形態に示した以外の値に設定することができると共に、移送する塗料の粘度及び配管内の圧力に応じて、高圧→中圧の順以外に、中圧→低圧の順で行うこともできる。 【0071】また、ピグキャッチャー部にピグの衝突によるダメージを防止するために、コイルスプリング等の弾性体を設けることもできる。 【0072】また、磁性塗料の組成及びこの測定方法、測定条件は上記した例以外に適宜に設定することができる。 【0073】また、移送する対象物は磁性塗料に限らず、通常の塗料その他の全ての液状体の移送に適用することができるため、類似の産業分野においてこの方法及び装置を応用することが可能である。 【0074】 【発明の作用効果】上述した如く、本発明は、配管内に配した圧送具を圧力媒体によって圧送させることによって、前記配管内に存在する液状体を液状体収容部へ移送する移送方法において、前記圧送具の位置を検出し、この位置より後方側の前記配管内の圧力を検出し、この検出値に基づいて前記圧力媒体による移送圧力を変更するので、この圧送具の移動速度を検出した圧力値に応じて変えることができる。従って、特に、圧送具がその移動終点部に到着する際には、衝突しないような十分に緩和された速度で到着させられ、その結果、タンクローリーによるが如き移送方法に比べて、移送時間の短縮と共に、配管内に存在している液状体が圧送具によって押し出されるので、歩留りが向上し、更に液状体の空気との接触率及び静置時間が極めて少ないので、液状体の品質低下を防止することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002185 【氏名又は名称】ソニー株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年6月8日(1999.6.8) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100076059 【弁理士】 【氏名又は名称】逢坂 宏
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| 【公開番号】 |
特開2000−346298(P2000−346298A) |
| 【公開日】 |
平成12年12月15日(2000.12.15) |
| 【出願番号】 |
特願平11−160583 |
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