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【発明の名称】 ガス供給装置とそのガス供給方法
【発明者】 【氏名】菅原 一郎

【要約】 【課題】半導体製造装置に用いられるガス充填容器交換時のパージ用不活性ガスの消費量を極力抑えると共に、充填管脱着時の自由度と作業性を損なわずに充填管内への大気流入の防止を可能にしたガス供給装置を提供する。

【解決手段】自動遮断弁1、減圧弁2、送気弁3を備えた実ガス送気ラインと、逆止弁4、開閉弁5を備えた不活性ガスパージラインと、逆止弁7、開閉弁6を備えた排気ラインと、これらのガスラインを合流してガス充填容器9の容器元栓8の口金接続部に前記ガスラインを接続する充填管14とで構成したガス供給装置において、前記充填管14に実ガス送気ライン接続用の第1のポートと、不活性ガスパージライン接続用の第2のポートと、前記第2のポートに連通し且つ容器元栓8の口金接続用の第3のポートとを設け、前記第1のポートと第2のポートとの間に開閉可能な分流弁10を設けたことを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 実ガスを消費設備に供給するための自動遮断弁、減圧弁、送気弁を備えた実ガス送気ラインと、配管内を不活性ガスに置換するための逆止弁、開閉弁を備えた不活性ガスパージラインと、残ガス及びパージガスの排気をするための逆止弁、開閉弁を備えた排気ラインと、これらのガスラインを合流してガス充填容器の容器元栓の口金接続部に前記ガスラインを接続する充填管とで構成したガス供給装置において、前記充填管に実ガス送気ライン接続用の第1のポートと、不活性ガスパージライン接続用の常時開放の第2のポートと、前記第2のポートに連通し且つ容器元栓の口金接続用の常時開放の第3のポートとを設け、前記第1のポートと第2のポートとの間に開閉可能な分流弁を設けたことを特徴とするガス供給装置。
【請求項2】 前記充填管の第2のポートに、不活性ガスパージラインへのガスの流入を阻止する逆止弁を一体的に設けたことを特徴とする請求項1記載のガス供給装置。
【請求項3】 実ガスを消費設備に供給するための自動遮断弁、減圧弁、送気弁を備えた実ガス送気ラインと、配管内を不活性ガスに置換するための逆止弁、開閉弁を備えた不活性ガスパージラインと、残ガス及びパージガスの排気をするための逆止弁、開閉弁を備えた排気ラインと、これらのガスラインを合流してガス充填容器の容器元栓の口金接続部に前記ガスラインを接続する充填管とで構成したガス供給装置において、前記充填管に実ガス送気ライン接続用の第1のポートと、不活性ガスパージライン接続用の第2のポートと、容器元栓の口金接続用の第3のポートとを設けると共に、前記第3のポートに対し、前記第1のポートと第2のポートとを選択的に切換える切換弁を一体的に設けたことを特徴とするガス供給装置。
【請求項4】 実ガスを消費設備に供給するための自動遮断弁、減圧弁、送気弁を備えた実ガス送気ラインと、配管内を不活性ガスに置換するための逆止弁、開閉弁を備えた不活性ガスパージラインと、残ガス及びパージガスの排気をするための逆止弁、開閉弁を備えた排気ラインと、これらのガスラインを合流してガス充填容器の容器元栓の口金接続部に前記ガスラインを接続する充填管とで構成したガス供給装置において、前記充填管に実ガス送気ライン接続用の第1のポートと、不活性ガスパージライン接続用の第2のポートと、容器元栓の口金接続用の第3のポートとを設け、前記第1のポートに実ガス送気方向にのみ開く第1の逆止弁を一体的に設けると共に、前記第2のポートに不活性ガスパージラインへのガスの流入を阻止する第2の逆止弁を一体的に設けたことを特徴とするガス供給装置。
【請求項5】 前記排気ラインは、実ガス送気ラインに設けられた自動遮断弁より前記ガス充填容器側の実ガス送気ラインから分岐して設けられていることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のガス供給装置。
【請求項6】 実ガスを消費設備に供給するための自動遮断弁、減圧弁、送気弁を備えた実ガス送気ラインと、配管内を不活性ガスに置換するための逆止弁、開閉弁を備えた不活性ガスパージラインと、残ガス及びパージガスの排気をするための逆止弁、開閉弁を備えた排気ラインと、これらのガスラインを合流してガス充填容器の容器元栓の口金接続部に前記ガスラインを接続する充填管とで構成し、前記充填管に実ガス送気ライン接続用の第1のポートと、不活性ガスパージライン接続用の第2のポートと、容器元栓の口金接続用の第3のポートとを設けたガス供給装置のガス供給方法であって、前記充填管の第1のポートと実ガス送気ラインに設けられた自動遮断弁迄の前記実ガス送気ラインを不活性ガスでパージ置換する第1の工程と、前記充填管の第1のポートと実ガス送気ラインに設けられた自動遮断弁迄の実ガス送気ライン内の不活性ガスを実ガス送気ライン内に閉じ込める第2の工程と、前記充填管の第3のポートを前記ガス充填容器から取り外すと共に、前記第3のポートに不活性ガスを供給する第3の工程と、前記充填管の第3のポートを交換用のガス充填容器に接続する第4の工程と、前記充填管の第3のポートと実ガス送気ラインに設けられた自動遮断弁迄の実ガス送気ラインを真空にする第5の工程と、前記交換用のガス充填容器から所定のガスを前記実ガス送気ラインに供給する第6の工程と、を含むことを特徴とするガス供給装置のガス供給方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体製造に用いられる特殊材料ガスのガス供給装置とそのガス供給方法に係り、特に、ガス充填容器交換の際に、取り外した充填管の口金接続部の開口部より配管内に大気の流入を防止する機能を備えるガス供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の半導体用特殊材料ガスのガス供給装置は、図8に示す通り、実ガスを消費設備に供給するための自動遮断弁1、減圧弁2、送気弁3を備えた実ガス送気ラインと、配管内を不活性ガスに置換するためのパージ逆止弁4、パージ開閉弁5、止め弁21を備えた不活性ガスパージラインと、配管内の残ガス及びパージガスの排気をするための排気開閉弁6、排気逆止弁7を備えた排気ラインと、これらのガス流路を合流してガス充填容器9の容器元栓8の口金接続部に当該ガス流路を接続する止め弁付二重充填管18を有している。
【0003】この止め弁付二重充填管18の口金接続部はガス充填容器9の交換の際に取り付け取り外しがあるため、固定配管ではなくある程度自由度をもたせた構造にしている。そして、その口金接続部は、図9に示すように不活性ガスパージラインの止め弁21の部分を含めた溶接一体構造のものが多い。半導体用特殊材料ガスには可燃性や毒性、腐食性といった危険性の高いガスが多くあり、ガス充填容器9の交換においては、容器元栓8を閉めた後に止め弁付二重充填管18内部の残ガスを不活性ガスにて排気ラインにパージ置換し安全な状態にしてから口金接続部を外している。
【0004】そして、新しいガス充填容器に交換する場合、外した口金接続部を再度接続し、気密試験後に再び止め弁付二重充填管18内部に侵入した大気を不活性ガスにて排気ラインにパージ置換し、更には排気ラインより配管内を真空引きしてから容器元栓8を開けて実ガス置換後に送気に切り替えるといった操作手順が一般的である。
【0005】また、半導体用特殊材料ガスは極めて高純度のガスが求められているために、ガス充填容器交換の際の脱着により大気に曝露される止め弁付二重充填管18の口金接続部の口元配管内部においても、大気が侵入して内壁に大気中の水分や汚染物質、パーティクル等が吸着されないように、開放中は図9の太い実線矢印で示すように不活性ガスパージラインから口金接続部の開口部に向けて不活性ガスをパージしている。不活性ガスとしては、窒素ガスやアルゴンガスが一般的に用いられている。
【0006】図10は、特開平2−203100号公報をもとにした従来のガス供給装置(以下、公知例1という)の構成図である。実ガス送気ラインには自動遮断弁1が設けられ、不活性ガスパージラインにはパージ逆止弁4、パージ開閉弁5、更にバイパス開閉弁22が設けられている。尚、排気ラインは省略している。
【0007】そして、図11に示すように、前記したガス流路を合流してガス充填容器9の容器元栓8の口金接続部にガス流路を接続する二重充填管19は、溶接一体構造になっている。この例の場合、ガス充填容器9の交換の際に取り外した二重充填管19の口金接続部の開口部より配管内に大気の流入を防止するため、取り外している間は不活性ガスパージラインのパージ開閉弁5とバイパス開閉弁22の両方を開き、二重充填管19を構成する2つのガス流路から図11の太い実線矢印で示すように口金接続部の開口部に向けて不活性ガスをパージしている。
【0008】図12は、特開平7−2223号公報をもとにした従来のガス供給装置(以下、公知例2という)の構成図である。実ガス送気ラインには自動遮断弁1、減圧弁2、送気弁3が設けられ、不活性ガスパージラインにはパージ開閉弁5、充填管パージ逆止弁11が設けられている。排気ラインへの単独の開閉弁はなく、切換逆止弁付充填管20に組み込まれた切換弁12がこのラインへの開閉機能を司っている。
【0009】そして、これらのガス流路を合流してガス充填容器9の容器元栓8の口金接続部に当該ガス流路を接続する切換逆止弁付充填管20もまた充填管パージ逆止弁11を含め切換弁12を組み込んだ溶接一体構造のものが多い。この例の場合、ガス充填容器9の交換の際に取り外した切換逆止弁付充填管20の口金接続部の開口部より配管内に大気の流入を防止するため、取り外している間は切換逆止弁付充填管20に組み込まれた切換弁12が排気ライン側に開放され、実ガス送気ライン側が閉じる。また、不活性ガスパージラインのパージ開閉弁5が開き、図13の太い実線矢印で示すように口金接続部の開口部と排気ラインの2方向に向けて不活性ガスをパージしている。
【0010】しかし、上記した従来の装置では、以下のような問題があった。第1の問題点は、公知例1及び公知例2の場合においては、ガス充填容器交換の際の不活性ガスパージ量が多くなり不経済なことである。その理由は、図10の公知例1の場合では大気解放されるガス流路が2つあり、不活性ガスパージラインのパージ開閉弁5とバイパス開閉弁22の両方を開きパージするため、配管内に大気が逆拡散しない流量は2流路分必要となるからである。叉、図12の公知例2の場合では不活性ガスをパージしても通常陰圧になっている排気ラインに不活性ガスが引き込まれるため、口金接続部の開口部側にも流れるようにするには排気ラインの排気能力以上の量を流す必要があるからである。
【0011】第2の問題点は、公知例1の場合、不活性ガスパージラインにバイパス開閉弁22が追加されるため、配管構成及びその操作や制御系の構成が複雑になることである。第3の問題点は、公知例2の場合、ガス充填容器交換の際の切換逆止弁付充填管20の口金接続部の脱着取扱い振り回しが困難になることである。
【0012】その理由は、切換逆止弁付充填管20に集合するガス流路配管が実ガス送気ラインと不活性ガスパージラインと排気ラインの3つになるからである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記した従来技術の欠点を改良し、特に、半導体製造装置に用いられるガス充填容器の交換の際にパージする不活性ガスの消費量を極力抑えると共に、充填管脱着時の自由度と作業性を損なわずに充填管の配管内に大気の流入を防止することを可能にした新規なガス供給装置とそのガス供給方法を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した目的を達成するため、基本的には、以下に記載されたような技術構成を採用するものである。即ち、本発明に係わるガス供給装置の第1態様は、実ガスを消費設備に供給するための自動遮断弁、減圧弁、送気弁を備えた実ガス送気ラインと、配管内を不活性ガスに置換するための逆止弁、開閉弁を備えた不活性ガスパージラインと、残ガス及びパージガスの排気をするための逆止弁、開閉弁を備えた排気ラインと、これらのガスラインを合流してガス充填容器の容器元栓の口金接続部に前記ガスラインを接続する充填管とで構成したガス供給装置において、前記充填管に実ガス送気ライン接続用の第1のポートと、不活性ガスパージライン接続用の常時開放の第2のポートと、前記第2のポートに連通し且つ容器元栓の口金接続用の常時開放の第3のポートとを設け、前記第1のポートと第2のポートとの間に開閉可能な分流弁を設けたことを特徴とするものであり、叉、第2態様は、前記充填管の第2のポートに、不活性ガスパージラインへのガスの流入を阻止する逆止弁を一体的に設けたことを特徴とするものであり、叉、第3態様は、実ガスを消費設備に供給するための自動遮断弁、減圧弁、送気弁を備えた実ガス送気ラインと、配管内を不活性ガスに置換するための逆止弁、開閉弁を備えた不活性ガスパージラインと、残ガス及びパージガスの排気をするための逆止弁、開閉弁を備えた排気ラインと、これらのガスラインを合流してガス充填容器の容器元栓の口金接続部に前記ガスラインを接続する充填管とで構成したガス供給装置において、前記充填管に実ガス送気ライン接続用の第1のポートと、不活性ガスパージライン接続用の第2のポートと、容器元栓の口金接続用の第3のポートとを設けると共に、前記第3のポートに対し、前記第1のポートと第2のポートとを選択的に切換える切換弁を一体的に設けたことを特徴とするものであり、叉、第4態様は、実ガスを消費設備に供給するための自動遮断弁、減圧弁、送気弁を備えた実ガス送気ラインと、配管内を不活性ガスに置換するための逆止弁、開閉弁を備えた不活性ガスパージラインと、残ガス及びパージガスの排気をするための逆止弁、開閉弁を備えた排気ラインと、これらのガスラインを合流してガス充填容器の容器元栓の口金接続部に前記ガスラインを接続する充填管とで構成したガス供給装置において、前記充填管に実ガス送気ライン接続用の第1のポートと、不活性ガスパージライン接続用の第2のポートと、容器元栓の口金接続用の第3のポートとを設け、前記第1のポートに実ガス送気方向にのみ開く第1の逆止弁を一体的に設けると共に、前記第2のポートに不活性ガスパージラインへのガスの流入を阻止する第2の逆止弁を一体的に設けたことを特徴とするものであり、叉、第5態様は、前記排気ラインは、実ガス送気ラインに設けられた自動遮断弁より前記ガス充填容器側の実ガス送気ラインから分岐して設けられていることを特徴とするものである。
【0015】叉、本発明に係わるガス供給装置のガス供給方法の態様は、実ガスを消費設備に供給するための自動遮断弁、減圧弁、送気弁を備えた実ガス送気ラインと、配管内を不活性ガスに置換するための逆止弁、開閉弁を備えた不活性ガスパージラインと、残ガス及びパージガスの排気をするための逆止弁、開閉弁を備えた排気ラインと、これらのガスラインを合流してガス充填容器の容器元栓の口金接続部に前記ガスラインを接続する充填管とで構成し、前記充填管に実ガス送気ライン接続用の第1のポートと、不活性ガスパージライン接続用の第2のポートと、容器元栓の口金接続用の第3のポートとを設けたガス供給装置のガス供給方法であって、前記充填管の第1のポートと実ガス送気ラインに設けられた自動遮断弁迄の前記実ガス送気ラインを不活性ガスでパージ置換する第1の工程と、前記充填管の第1のポートと実ガス送気ラインに設けられた自動遮断弁迄の実ガス送気ライン内の不活性ガスを実ガス送気ライン内に閉じ込める第2の工程と、前記充填管の第3のポートを前記ガス充填容器から取り外すと共に、前記第3のポートに不活性ガスを供給する第3の工程と、前記充填管の第3のポートを交換用のガス充填容器に接続する第4の工程と、前記充填管の第3のポートと実ガス送気ラインに設けられた自動遮断弁迄の実ガス送気ラインを真空にする第5の工程と、前記交換用のガス充填容器から所定のガスを前記実ガス送気ラインに供給する第6の工程と、を含むことを特徴とするものである。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係わるガス供給装置の実施の形態について説明する。図1を参照すると、本発明の形態は実ガスを消費設備に供給するための自動遮断弁1、減圧弁2、送気弁3を備えた実ガス送気ラインと、配管内を不活性ガスに置換するためのパージ逆止弁4、パージ開閉弁5を備えた不活性ガスパージラインと、残ガス及びパージガスの排気をするための排気逆止弁7、排気開閉弁6を備えた排気ラインと、これらのガス流路を合流してガス充填容器9の容器元栓8の口金接続部に当該ガス流路を接続する分流弁付充填管14を有する。分流弁付充填管14は実ガス送気ラインと不活性ガスパージラインの2本の自由度をもったガス流路配管と容器元栓8の口金接続部直近に分流弁10を設けて合流する。
【0017】分流弁10の3つのポートは、図2に示すように2つの常時開放ポートを不活性ガスパージライン側と容器元栓8の口金接続部側に設け、分流開閉ポートを実ガス送気ライン側に設ける。尚、排気ラインは分流弁付充填管14の実ガス送気ラインから実ガスを消費設備に供給するための自動遮断弁1、減圧弁2、送気弁3を備えた実ガス送気ラインに入る直前で分岐して構成する。
【0018】このように構成したガス供給装置の動作について、図3を参照して説明する。ガス充填容器交換の際には、まず始めに分流弁付充填管14の配管内の実ガスを図3(b)に示すように不活性ガスでパージ置換する。即ち、排気ラインの排気開閉弁6と分流弁付充填管14にある分流弁10を開き、配管内の残ガスを排気すると同時に、内圧が抜けると不活性ガスパージラインのパージ開閉弁5を開き、図3(b)の太い実線で示す配管内に不活性ガスを流し、配管内を不活性ガスで置換する。その後、排気ラインの排気開閉弁6を閉じ、次に分流弁付充填管14にある分流弁10を閉じて配管内に不活性ガスを封じ込める。この状態で図3(c)に示すように、分流弁付充填管14の口金接続部を取り外す。不活性ガスパージラインのパージ開閉弁5が開いているため、口金接続部を外している間は不活性ガスが口金接続部の開口部に向けて図3(c)の太い実線で示す配管内を流れるので口金接続部の開口部の配管から大気が侵入するのを防ぐことができる。図3(c)に示す状態で、新しいガス充填容器に交換して分流弁付充填管14の口金接続部を再度接続する。その後、接続部の気密試験を経て再び図3(b)の配管内パージ置換を行う。
【0019】このようにして、本発明では、大気侵入の防止を可能にしている。
【0020】
【実施例】以下に、本発明に係わるガス供給装置とそのガスの供給方法の具体例を図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1の具体例)図1は、本発明に係わるガス供給装置の具体例の構造を示す図であって、図1には、実ガスを消費設備に供給するための自動遮断弁1、減圧弁2、送気弁3を備えた実ガス送気ラインと、配管内を不活性ガスに置換するための逆止弁4、開閉弁5を備えた不活性ガスパージラインと、残ガス及びパージガスの排気をするための逆止弁7、開閉弁6を備えた排気ラインと、これらのガスラインを合流してガス充填容器9の容器元栓8の口金接続部に前記ガスラインを接続する充填管14とで構成したガス供給装置において、前記充填管14に実ガス送気ライン接続用の第1のポート31と、不活性ガスパージライン接続用の常時開放の第2のポート32と、前記第2のポート32に連通し且つ容器元栓8の口金接続用の常時開放の第3のポート33とを設け、前記第1のポート31と第2のポート32との間に開閉可能な分流弁10を設けたガス供給装置が示されている。
【0021】叉、前記排気ラインは、実ガス送気ラインに設けられた自動遮断弁1より前記ガス充填容器9側の実ガス送気ラインから分岐して設けられているガス供給装置が示されている。以下に、図1〜図3を用いて更に詳細に説明する。図1は本発明の配管系統図、図2は図1における口金接続部開放時の不活性ガス流路を示す断面図、図3は本発明の動作を説明する図である。
【0022】本発明の第1の具体例の構成は、実ガスを消費設備に供給するための自動遮断弁1、減圧弁2、送気弁3を備えた実ガス送気ラインと、配管内を不活性ガスに置換するためのパージ逆止弁4、パージ開閉弁5を備えた不活性ガスパージラインと、残ガス及びパージガスの排気をするための排気逆止弁7、排気開閉弁6を備えた排気ラインと、これらのガス流路を合流してガス充填容器9の容器元栓8の口金接続部に当該ガス流路を接続する分流弁付充填管14とで構成したものである。
【0023】分流弁付充填管14は実ガス送気ラインと不活性ガスパージラインの2本の自由度をもったガス流路配管と容器元栓8の口金接続部と、この口金接続部直近に設けた分流弁とからなり、図2に示すように、分流弁10の3つのポートの内、第2のポート32は、不活性ガスパージラインに接続する不活性ガスパージライン側の常時開放ポートであり、第3のポート33は、容器元栓8の口金接続部に接続する口金接続部側の常時開放ポートであり、第1のポート31は、上記第2のポート32及び第3のポート33から分流弁10を介して設けられた実ガス送気ライン側のポートである。
【0024】尚、排気ラインは分流弁付充填管14の実ガス送気ラインから実ガスを消費設備に供給するための自動遮断弁1、減圧弁2、送気弁3を備えた実ガス送気ラインに入る直前で分岐して設けられている。不活性ガスとしては高純度の窒素ガスまたはアルゴンガスを用いる。また、排気ラインは排気設備や除害設備、真空ポンプ等に繋がっており、配管系の一連の動作に対して対応できるようになっている。
【0025】次に、この具体例の動作について図2及び図3を参照して説明する。図3(a)はガス供給装置が停止スタンバイの状態を示すもので、すべての開閉弁が閉じており配管内にガスは流れていない。ガス充填容器9の交換の際には、まず始めに分流弁付充填管14の配管内の実ガスを、図3(b)に示すように、不活性ガスでパージ置換する。排気ラインの排気開閉弁6と分流弁付充填管14にある分流弁10を開き、配管内の残ガスを排気すると同時に、内圧が抜けると不活性ガスパージラインのパージ開閉弁5を開き、図3(b)の太い実線で示す配管内に不活性ガスを流す。排気ラインからの真空引きと不活性ガスを流すことを交互に繰り返す回分パージ等により太い実線で示す配管内は不活性ガスに置換される。その後、排気ラインの排気開閉弁6を閉じ、次に分流弁付充填管14にある分流弁10を閉じて配管内に不活性ガスを封じ込める。この状態で図3(c)に示すように分流弁付充填管14の口金接続部を取り外す。不活性ガスパージラインのパージ開閉弁5が開いているため、口金接続部を外している間は、図3(c)の太い実線で示すように、不活性ガスが口金接続部の開口部に向けて配管内を流れる。この場合、公知例と異なり、不活性ガスパージラインは1本であり、また通常、分流弁付充填管14の配管内径は1.8mm程度と小さいため、ごく少量の不活性ガス流量(毎分10リットル程度)で口金接続部の開口部の配管から大気が侵入するのを防ぐことができる。
【0026】そして、図3(c)に示す状態で新しいガス充填容器に交換して分流弁付充填管14の口金接続部を再度接続する。その後、接続部の気密試験を経て、再び図3(b)の配管内のガスのパージ置換を行うが、大気侵入がほとんどないので回分パージ等は簡略化できる。不活性ガスパージラインのパージ開閉弁5を閉じ、排気ラインの排気開閉弁6と分流弁付充填管14にある分流弁10を開け、排気ラインより配管内を真空引きした後、排気ラインの排気開閉弁6を閉じて配管内を真空状態にする。その後、容器元栓8を開けて実ガス置換後に実ガス送気ラインの自動遮断弁1と送気弁3を開けると、図3(d)の太い実線で示す配管内に実ガスが入り送気状態となる。
【0027】(第2の具体例)次に、本発明の第2の具体例について図4の配管系統図を参照して説明する。第2の具体例では、前記した第1の具体例の図1の構成において、分流弁10の不活性ガスパージライン側に充填管パージ逆止弁11を一体的に設けたタイプの分流逆止弁付充填管15で構成するものである。
【0028】動作については、基本的には第1の具体例と同じであるが、実ガス送気時に、分流逆止弁付充填管15の不活性ガスパージライン側へは充填管パージ逆止弁11により実ガスが入らないように構成したものである。実ガスに曝される配管の範囲が少なくなる分、不活性ガスでのパージ置換特性が向上する利点を有する。
(第3の具体例)次に、本発明の第3の具体例について図5、図6を参照して説明する。
【0029】第3の具体例では、前記した第1の具体例の図1の構成において、分流弁10を切換弁12に置き換えたタイプの切換弁付充填管16で構成したものである。動作については基本的には、第1の具体例と同じであるが、配管内パージ置換においての動作が、まず切換弁12を実ガス送気ライン側に流れるよう(不活性ガスパージライン側が閉)にしてから不活性ガスパージラインのパージ開閉弁5を開けて切換弁12の閉位置まで不活性ガスを流れる状態にし、排気ラインの排気開閉弁6を開けて真空引きしながら切換弁12を実ガス送気ラインと不活性ガスパージラインに交互に切り換える回分パージにすることで口金接続部と切換弁12の間を不活性ガスに置換するという方法になる。
【0030】口金接続部を外している間は不活性ガスが口金接続部の開口部に向けて図6の太い実線で示す配管内を流れる。実ガス送気時においては第2の具体例と同様に、切換弁付充填管16の不活性ガスパージライン側が閉止状態になるので実ガスは入らないため、実ガスに曝される配管の範囲が少なくなる分、不活性ガスでのパージ置換特性が向上する利点を有する。
【0031】(第4の具体例)図7は、本発明の第4の具体例の配管系統図である。本発明の第2の具体例の図4の分流弁10を充填管送気逆止弁13に置き換え、実ガス送気方向に一方通行にしたタイプの二連逆止弁付充填管17で構成するものである。
【0032】動作については基本的には第1の具体例と同じであるが、配管内パージ置換、口金接続部取り外し、実ガス送気の各状態での第1の具体例における分流弁10の開閉動作が不要になる。更に、実ガス送気時においては、第2の具体例と同様に充填管パージ逆止弁11により二連逆止弁付充填管17の不活性ガスパージライン側へは実ガスは入らないため、実ガスに曝される配管の範囲が少なくなる分、不活性ガスでのパージ置換特性が向上する利点を有すると共に、開閉操作の必要な分流弁や切換弁がないので操作性も向上する利点を有する。
【0033】
【発明の効果】本発明に係わるガス供給装置とそのガス供給方法は上述のように構成したので、以下のような効果を奏する。
(1) 口金接続部を外している間の不活性ガス流路は、不活性ガスパージラインから口金接続部の開口部に向けての一経路になるから、ガス充填容器交換の際に、パージする不活性ガスの消費量を抑えることができ、しかも、充填管の配管内に大気の流入を防止することができる。
【0034】(2) 配管経路を増やさない構成であるから、充填管脱着時の自由度と作業性を損なわずに、充填管の配管内に大気の流入を防止することができる。
【出願人】 【識別番号】390001915
【氏名又は名称】山形日本電気株式会社
【出願日】 平成10年7月28日(1998.7.28)
【代理人】 【識別番号】100070530
【弁理士】
【氏名又は名称】畑 泰之
【公開番号】 特開2000−46300(P2000−46300A)
【公開日】 平成12年2月18日(2000.2.18)
【出願番号】 特願平10−212292