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【発明の名称】 ガット
【発明者】 【氏名】山本 博

【氏名】渡辺 宏

【氏名】今井 湧一

【氏名】石川 四郎

【氏名】坪子 寿

【氏名】加藤 健二

【要約】 【課題】アセチレンボンベに圧力調整器を取り付ける際の作業を容易とし、短時間で確実に取り付けるようにする。

【解決手段】ロ字状のガット本体1の片1aに圧力調整器Bを装着し、他方の片1bに挿通孔1cを形成する。この片1bであって挿通孔1cの外側で上方にピン6を設け、該ピン6に割りナット3を回動可能に取り付ける。挿通孔1cにハンドル2cを有する締結用ネジ2を挿通し、割りナット3の回動に伴って該割りナット3に形成したネジ3aを締結用ネジ2のネジ2aに螺合させ、或いは螺合を解除させるように構成する。ネジ3aのネジ2aに対する螺合を解除して締結用ネジ2を軸方向に移動させ、これにより、圧力調整器Bと締結用ネジ2との間隔を調整して容易にアセチレンボンベの口金5に着脱する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ガット本体の対向する位置に圧力調整器と締結用ネジ部材を配置して構成したガットであって、前記締結用ネジ部材が締結用雄ネジと雌ネジとを有して構成され、且つ少なくとも締結用雄ネジが軸方向に移動し得る状態と回転のみが可能な状態とを選択し得るように構成されることを特徴とするガット。
【請求項2】 ガット本体の所定位置に締結用雄ネジの挿通孔を形成すると共に前記挿通孔の近傍所定位置に円弧状に形成された雌ネジを回動可能に取り付け、前記挿通孔に締結用雄ネジを挿通すると共に、締結用雄ネジに対し雌ネジを螺合させて回転のみが可能な状態に拘束し又は螺合を解除して軸方向に移動し得る状態とするように構成したことを特徴とする請求項1に記載したガット。
【請求項3】 ガット本体の所定位置に内部に孔を有するボスを形成すると共に該ボスに係止部を設け、且つ前記ボスに形成した孔に嵌合し所定位置に前記係止部と係合する係合部を設けた雌ネジと該雌ネジに螺合させた締結用雄ネジからなる締結用ネジ部材を構成し、前記締結用ネジ部材をガット本体のボスに形成した孔に嵌合させて軸方向に移動し得る状態とし又は締結用ネジ部材の係合部をボスに設けた係止部に係合させて締結用雄ネジが回転のみ可能な状態とするように構成したことを特徴とする請求項1に記載したガット。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばアセチレンボンベ等のボンベの口金に圧力調整器を取り付けるためのガットに関し、特に、口金に対する圧力調整器の着脱を容易に行えるようにしたガットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ガス切断やガス溶接を実施する際に利用するアセチレンガスは、実際に使用する圧力よりも高い圧力を持ってボンベに充填されている。このため、切断トーチや溶接トーチに対してアセチレンガスを供給する際にはこれらのトーチに取り付けた火口の仕様に応じた圧力に調整することが必要となり、通常、ボンベの口金に圧力調整器を着脱可能に取り付けて該圧力調整器によって目的の圧力に調整している。
【0003】ボンベに圧力調整器を取り付ける構造について図7により説明する。図に於いて、50はガットであり、ロ字状に形成された本体51の対向する部位に圧力調整器52とガットハンドル53が配置されている。圧力調整器52は、端部に入口金具52aが設けられており、該入口金具52aをボンベの口金54であってガス供給孔を形成した面に当接させることで該ガス供給孔と導通し得るように構成されている。またガットハンドル53は本体51に形成したネジ部51aに螺合しており、該ガットハンドル53の先端を口金54であってガス供給孔を形成した面の反対側の面に当接させて締め付けることで、圧力調整器52を口金54に固定し得るように構成されている。
【0004】上記の如く構成されたガット50では、ガットハンドル53を本体51のネジ部51aに螺合させて回転させることでガット50の口金54に対する取り付け及び取り外しを行うことが可能であり、ガット50を取り付けたときアセチレンガスを良好な状態で使用し、且つガット50を取り外すことで非使用状態とすることが可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のガットでは、ガットをボンベに着脱する際に、圧力調整器の入口金具を口金に対し確実に着脱させるには、ガットハンドルを数回転させることが必要である。この作業は煩雑なものであり、屡々ガットハンドルを充分に回転させない状態で着脱しようとして、入口金具を口金に衝突させて該入口金具を損傷させることがあるという問題がある。
【0006】本発明の目的は、簡単に且つ確実に圧力調整器の着脱を行うことが出来るガットを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために本発明に係るガットは、ガット本体の対向する位置に圧力調整器と締結用ネジ部材を配置して構成したガットであって、前記締結用ネジ部材が締結用雄ネジと雌ネジとを有して構成され、且つ少なくとも締結用雄ネジが軸方向に移動し得る状態と回転のみが可能な状態とを選択し得るように構成されるものである。
【0008】上記ガットでは、少なくとも締結用雄ネジ(以下「締結用ネジ」という)を軸方向に移動可能な状態にすることで、該締結用ネジのボンベの口金に対する接近及び離隔を短時間で且つ円滑に行うことが出来る。また締結用ネジを回転のみが可能な状態とすることで、該締結用ネジによるボンベの口金に対する締結を確実に行うことが出来る。
【0009】従って、ガットのボンベの口金に対する着脱(圧力調整器の着脱)を極めて容易に且つ短時間で行うことが出来る。
【0010】上記ガットに於いて、ガット本体の所定位置に締結用ネジの挿通孔を形成すると共に前記挿通孔の近傍所定位置に円弧状に形成された雌ネジを回動可能に取り付け、前記挿通孔に締結用雄ネジを挿通すると共に、締結用ネジに対し雌ネジを螺合させて回転のみが可能な状態に拘束し又は螺合を解除して軸方向に移動し得る状態とするように構成することが好ましい。
【0011】上記の如く構成したガットでは、ガット本体の所定位置に締結用ネジを挿通する挿通孔を形成すると共に該挿通孔の近傍所定位置に円弧状に形成された雌ネジ(以下「割りナット」という)を設けたので、前記挿通孔に締結用ネジを挿通したとき、割りナットの回動に伴って該割りナットを締結用ネジに螺合させ、或いは割りナットの締結用ネジに対する螺合を解除することが出来る。
【0012】従って、割りナットの締結用ネジに対する螺合を解除したとき、該締結用ネジは軸方向に自由に直進移動及び回転運動することが出来、また割りナットを締結用ネジに螺合させたとき、該締結用ネジを回転させて軸方向に移動させることが出来る。
【0013】このため、ガットをボンベの口金に着脱する際には、割りナットと締結用ネジとの螺合を解除して締結用ネジを軸方向に移動させることで、該締結用ネジと圧力調整器との間隔を、口金に衝突することのない寸法まで容易に離隔させ、或いは容易に口金に当接させることが出来る。従って、圧力調整器の口金に対する着脱を短時間で且つ容易に行うことが出来、更に、圧力調整器の先端部分が口金に衝突することを防止することが出来る。
【0014】更に、上記ガットに於いて、ガット本体の所定位置に内部に孔を有するボスを形成すると共に該ボスに係止部を設け、且つ前記ボスに形成した孔に嵌合し所定位置に前記係止部と係合する係合部を設けた雌ネジ(以下「ナット部材」という)と該ナット部材に螺合させた締結用ネジからなる締結用ネジ部材を構成し、前記締結用ネジ部材をガット本体のボスに形成した孔に嵌合させて軸方向に移動し得る状態とし又は締結用ネジ部材の係合部をボスに設けた係止部に係合させて締結用ネジが回転のみ可能な状態とするように構成することが好ましい。
【0015】上記の如く構成したガットでは、締結用ネジ部材を構成する締結用ネジはナット部材に螺合されて回転し得るように構成されており、締結用ネジを螺合させたナット部材(締結用ネジ部材)をガット本体のボスに形成した孔に嵌合することで、該締結用ネジ部材を軸方向に移動させることが出来る。そしてナット部材の所定位置に設けた係合部をボスに設けた係止部に係合させることでナット部材を係止し、これによりナット部材の軸方向への移動を拘束することが出来、従って締結用ネジのみを回転させることが出来る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、上記ガットの好ましい実施形態について図を用いて説明する。図1は第1実施例に係るガットの構成を説明する図である。図2は第1実施例に係るガットに於ける締結用ネジと割りナットとの螺合関係を説明する図である。図3は第1実施例に係るガットに於ける締結ネジに対して螺合させた割りナットを固定する固定部材を説明する図である。図4は第1実施例に係るガットの全体構成を説明する図である。図5は第2実施例に係るガットの要部の構成を説明する図である。図6は第3実施例に係るガットの要部を説明する図である。
【0017】先ず、図4により第1実施例に係るガットAの全体構成について説明する。ガットAは、ロ字状に形成されたガット本体1を有しており、このガット本体1の対向する片の内の一方の片1aに圧力調整器Bがネジ込みされた状態で配置されている。また他方の片1bには締結用ネジ2が配置されており、該締結用ネジ2と螺合する割りナット3が回動可能に設けられている。
【0018】圧力調整器Bは、図示しないアセチレンボンベや他のガスを充填したボンベ、或いは工場配管に於けるヘッダー等(以下「ボンベ」という)に取り付けられて該ボンベに充填されたアセチレンガスや他のガスの一次圧力を減圧してガス切断トーチやガス溶接トーチに供給し得るように構成した一般的な圧力調整器として構成されている。この圧力調整器Bの一次圧供給側の端部、即ち、ボンベの口金5(図1参照)に当接する側にはネジが形成された入口金具4が設けられており、該入口金具4がガット本体1の片1aに形成されたネジ部に螺合することで、該ガット本体1をボンベの口金5に着脱するのに伴って圧力調整器Bをボンベに着脱し得るように構成されている。
【0019】次に、図1〜図3により、第1実施例に係るガットAの構成について説明する。図に於いて、ガット本体1の片1aには従来のガットと同様の構造を持って圧力調整器Bが取り付けられている。そして、前記片1aと対向する片1bには締結用ネジ2を挿通すると共に該締結用ネジ2が軸方向に自由に移動し得る挿通孔1cが形成されている。
【0020】上記挿通孔1cには予め設定された仕様を持ったネジ2aを形成した締結用ネジ2が挿通され、該締結用ネジ2の軸方向に自由に移動し得るように構成されている。即ち、挿通孔1cには挿通された締結用ネジ2の軸方向への移動及び回転を妨げるような部位は何ら存在しない。
【0021】締結用ネジ2の先端部分(ボンベの口金5に当接する側の端部)には、該締結用ネジ2を挿通孔1cに挿通した後、ストップリング2bが装着され、該締結用ネジ2の挿通孔1cからの離脱を防止し得るように構成されている。また締結用ネジ2の後端部分(先端部分の反対側)には、締結用ネジ2を軸方向に移動させ、或いは回転させるためのハンドル2cが取り付けられている。
【0022】締結用ネジ2は、ガットAをボンベの口金5に取り付けたとき、該口金5を締め付けて圧力調整器Bを強固に固定する機能を有するものであり、この時に発生する力に対抗し得る形状を持ったネジ2aが形成されている。またネジ2aはガットAを口金5に着脱する際に僅かな回転で充分に締め付け或いは緩めることが可能なピッチを有している。
【0023】本実施例では、上記仕様を満足させるために、締結用ネジ2のネジ2aとしてピッチ2mmの角ネジを形成している。
【0024】ガット本体1の片1bであって、挿通孔1cの近傍で且つ該挿通孔1cのガット本体1に於ける外側上方(図1(b)に於ける挿通孔1cの右側上方)には割りナット3が回動可能に配置されている。割りナット3は、下方(挿通孔1cと対向する方向)の面にネジ3aが形成されており、このネジ3aを挿通孔1cに挿通した締結用ネジ2のネジと螺合させ、或いは螺合を解除することで、締結用ネジ2を拘束して回転させ、或いは軸方向に自由に移動可能とし、これによりガットAをボンベの口金5に装着する際の作業を短時間で且つ容易に行わせるものである。
【0025】割りナット3は、ガット本体1に於ける挿通孔1cの外側上方に設けたピン6に対し、図1(b)に示す矢印a,b方向に回動し得るように取り付けられている。そして矢印a方向に回動したとき、ネジ3aの締結用ネジ2に対する螺合が解除され、また矢印b方向に回動したとき、ネジ3aが締結用ネジ2のネジ2aに対して螺合する。
【0026】割りナット3の上部には、ガット本体1の内側に向けて該割りナット3の回動を円滑に行わせるためのレバー3bが形成されている。また割りナット3のネジ3aが形成された部位はレバー3bの元部分から略直角に形成されて下方に延長されており、この延長部分3cは、割りナット3を矢印a方向に回動させたときガット本体1の挿通孔を形成した片1bの一部と当接して回動を規制し得るように構成されている。
【0027】割りナット3に形成されたネジ3aは、締結用ネジ2に形成されたネジ2aの仕様と同一であるのが一般的である。しかし、本実施例では、図2に示すように、ネジ2a,3aは太さとピッチが同一であるものの、ネジ3aの形状は締結用ネジ2のネジ2aの形状(角ネジ)とは異なり、鋸歯ネジとして形成している。このように、割りナット3のネジ3aを鋸歯ネジとして形成することによって、割りナット3の矢印a,b方向への回動時にネジ3aの締結用ネジ2のネジ2aに対する螺合及び螺合の解除を円滑に行うことが可能である。
【0028】割りナット3は、ネジ3aが締結用ネジ2のネジ2aに対し広い範囲で螺合することが好ましい。この割りナット3は、所謂ハーフナットとは異なり、締結用ネジ2の全周にわたって螺合することはない。従って、本実施例では、約150度程度の範囲で螺合し得るように構成している。
【0029】上記の如く構成されたガットAでは、ボンベの口金5に取り付ける際には、割りナット3を矢印a方向に回動させてネジ3aを締結用ネジ2のネジ2aに対して螺合を解除し、この状態で締結用ネジ2を矢印c方向に移動させて圧力調整器Bの入口金具4と締結用ネジ2との間隔を大きくしておく。そしてガット本体1を口金5の上部から嵌合させる。このとき、締結用ネジ2は極めて容易に矢印c方向に移動し得るので、該締結用ネジ2と圧力調整器Bとの間隔を充分にとることが可能であり、これらが口金5に衝突することがない。
【0030】ガットAを口金5に嵌合させた後、圧力調整器Bの入口金具4を口金5のガス吐出口が形成された面に当接させ、この状態を保持して締結用ネジ2を矢印d方向に移動させて先端部分を口金5に当接させまで接近させ、更に、割りナット3を矢印b方向に回動させることで、ネジ3aを締結用ネジ2のネジ2aに螺合させる。この状態で、ハンドル2cを操作して締結用ネジ2を回転させることで、該締結用ネジ2の先端部分によって口金5を押圧し、これにより、圧力調整器Bを口金5に強固に固定することが可能である。
【0031】締結用ネジ2によって口金5を押圧するのに伴って、割りナット3のネジ3aには矢印d方向の力が作用し、この力の作用によって割りナット3には矢印b方向への力が作用することとなり、割りナット3が簡単に矢印a方向に回動することがなく、このため、圧力調整器Bの口金5に対する固定状態を維持することが可能である。
【0032】また口金5に取り付けてあるガットAを取り外す場合には、先ず、ハンドル2cを操作して締結用ネジ2の口金5に対する押圧を緩める。その後、割りナット3を矢印a方向に回動させて該割りナット3のネジ3aを締結用ネジ2のネジ2aに対する螺合を解除し、この状態で締結用ネジ2を矢印c方向に充分に移動させて、該締結用ネジ2aの先端部分と圧力調整器Bの入口金具4との間を離隔させる。この状態でガットAを上方に持ち上げて口金5から離脱させることで取り外すことが可能である。
【0033】上記の如く、ガットAを口金5に取り付けて圧力調整器Bを固定したとき、割りナット3には矢印b方向の力が作用するため、簡単に割りナット3が矢印a方向に回動することはない。しかし、安全を確保するために、図3に示すような金具を取り付けて割りナット3の矢印a方向への回動を規制しておくことが好ましい。
【0034】同図(a)は、ガット本体1の片1bに2つの部材10a,10bをピン10cに取り付けて互いに回動し得るように構成したクリップ状の金具10を設けたものである。この金具10では、一方の部材10aを片1bに固定しておき、他方の部材10bを回動させて割りナット3の上面を覆い、同時に両部材10a,10bのバネ性により、割りナット3を矢印b方向に押圧することが可能である。
【0035】同図(b)は、ガット本体1の片1bの上面に、コ字状に形成され、両側の起立片11aがバネ性を持った金具11を取り付けておき、割りナット3を金具11の起立片11aによって挟持し得るように構成したものである。
【0036】上記の如き金具10,11を設けることで、割りナット3のネジ3aを締結用ネジ2のネジ2aに螺合させたとき、この螺合状態を安定して確保することが可能である。尚、上記金具10,11は必ずしも必要なものではなく、また構造も上記に限定するものではない。
【0037】次に、第2実施例に係るガットCの構成について図5により説明する。尚、図に於いて、前述の実施例と同一の部分及び同一の機能を有する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
【0038】図に於いて、ガット本体1の所定位置、即ち、圧力調整器Bの取付位置と対向する位置にボス21が形成されている。このボス21の内部側には所定の径を持った孔22が形成されており、且つガット本体1の内部側の面には係止部23が形成され、更にガット本体1の外部側には孔22をカバーし且つ締結用ネジ部材(ナット部材24)を挿通する挿通孔を有するフランジ21aが形成されている。
【0039】従って、孔22はガット本体1の内部に面した側(ボンベの口金5に対向する側)が開口し、他方の側がフランジ21aによって閉鎖されている。また孔22の内周面には軸方向にわたってガイド用の溝22aが形成されており、後述するナット部材24の突起状の係合部24aが嵌合することで、該ナット部材24(締結用ネジ部材)の軸方向の移動を案内し得るように構成されている。
【0040】係止部23はボス21の面を勾配面として形成されている。即ち、孔22に形成した溝22aに接続した部位を最も低く(23a)、該部位から円周に沿って勾配面23bを形成し、対向する溝22aの近傍に至った部位を最も高く(23c)なるように形成されている。
【0041】締結用ネジ部材を構成するナット部材24は、内周面に締結用ネジ2と螺合する雌ネジを形成したスリーブ状の部材として形成されている。このナット部材24の外周部にはボス21の孔22に形成した溝22aに嵌合すると共に係止部23と係合する突起状の係合部24aが形成されている。またナット部材24の一方側の端部にはバネ25が配置されており、ネジ部材24と締結用ネジ2との間に常に反発力を作用させるように構成されている。
【0042】上記の如く構成されたガットCでは、同図(a)に示すように、ネジ部材24及び締結用ネジ2を口金5から離隔させた状態、即ち、ガットCを口金5に取り付ける準備段階とし、この状態で締結用ネジ2を押し操作すると、ナット部材24は係合部24aが孔22の溝22aに嵌合しているため、該溝22aに案内されて口金5に接近し、係合部24aが孔22から露出する。
【0043】次いで、締結用ネジ2のハンドル2cを回転操作すると、締結用ネジ2とナット部材24が同時に回転し、この回転に伴って係合部24aが円周方向に回転し係止部23の勾配面23bに接触する。両者の接触摩擦による抵抗がバネ25の力と略等しくなったとき、ナット部材24は係合部24aがボス21に形成した係止部23と係合したこととなり、ナット部材24の回転が停止する。そして締結用ネジ2のみが回転し、該締結用ネジ2が軸方向に移動して先端が口金5に当接し、更なる回転によってガットCがボンベの口金5に取り付けられる。
【0044】次に、第3実施例に係るガットDの構成について図6により説明する。図に示すガットDは基本的な構成は第2実施例に係るガットCと同様である。即ち、ナット部材24の外周に案内用の溝24bを形成すると共にガット本体1に形成したボス21に案内用の突起21dを設けたものである。
【0045】このように構成されたガットDであっても、前述したガットCと同様にして締結用ネジ2を溝24bに沿って移動させることで、ボンベの口金5に容易に接近させ、或いは離隔させることが可能であり、口金5に接近させた状態で締結用ネジ2を回転させることでガットDを取り付けることが可能である。
【0046】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明に係るガットでは、締結用ネジを軸方向に移動させることで、該締結用ネジをボンベの口金に対し容易に接近或いは離隔させることが出来る。このため、ガットの口金に対する取付作業を極めて容易に実施することが出来る。
【0047】特に、割りナットを回動させることによって、締結用ネジとの螺合及び螺合の解除を行うように構成した場合、締結用ネジを軸方向に自由に移動させて圧力調整器との間隔を調整することが出来る。
【0048】またガット本体に設けたボスに形成した孔にナット部材を挿通して移動させると共に該ナット部材に設けた係合部をボスに設けた係止部に係合させるように構成した場合であっても、締結用ネジを軸方向に自由に移動させて圧力調整器との間隔を調整することが出来る。
【0049】このため、ガットをボンベの口金に装着し、或いは離脱させる際に、締結用ネジを多数回回転させる必要がなく、極めて容易に且つ短時間に調整することが出来、作業性を向上することが出来る。また圧力調整器と締結用ネジとの間隔を容易に調整出来ることから、ガットを口金に着脱させる際に、圧力調整器の入口金具が口金に衝突することがなく、従って、圧力調整器の損傷を防止することが出来る。
【出願人】 【識別番号】000185374
【氏名又は名称】小池酸素工業株式会社
【出願日】 平成11年6月10日(1999.6.10)
【代理人】 【識別番号】100066784
【弁理士】
【氏名又は名称】中川 周吉 (外1名)
【公開番号】 特開2000−346293(P2000−346293A)
【公開日】 平成12年12月15日(2000.12.15)
【出願番号】 特願平11−163447