| 【発明の名称】 |
液化ガスの気化装置、液化ガスの気化方法及びLPGバルク貯槽 |
| 【発明者】 |
【氏名】八木 祥介
【氏名】秋山 義博
|
| 【要約】 |
【課題】設備の大型化、及び、ランニングコストの上昇を防止しながら、連続使用や消費量の大きい場合にも対応できる液化ガスの気化装置を提供する。
【解決手段】自然気化手段と強制気化手段とを有することを特徴とする液化ガスの気化装置。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 自然気化手段と強制気化手段とを有することを特徴とする液化ガスの気化装置。 【請求項2】 単位時間あたりの気化量が所定量以下の場合には自然気化手段のみによる気化を行い、単位時間あたりの気化量が所定気化量超の場合には自然気化手段と強制気化手段とを併用する気化に切り替える気化切替手段を有することを特徴とする請求項1に記載の液化ガスの気化装置。 【請求項3】 上記自然気化手段と強制気化手段とを併用する気化における自然気化手段による気化量が所定気化量であることを特徴とする請求項2記載の液化ガスの気化装置。 【請求項4】 自然気化手段と強制気化手段とを備えたことを特徴とするLPGバルク貯槽。 【請求項5】 自然気化手段と強制気化手段とを備えた気化装置を用い、単位時間あたりの気化量が所定量以下の場合には自然気化手段のみによる気化を行い、単位時間あたりの気化量が所定気化量超の場合には自然気化手段と強制気化手段とを併用する気化に切り替えることを特徴とする液化ガスの気化方法。 【請求項6】 上記自然気化手段と強制気化手段とを併用する気化における自然気化手段による気化量が所定気化量であることを特徴とする請求項5記載の液化ガスの気化装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、液化天然ガス、炭酸ガス等の液化ガスの気化装置に関する。 【0002】 【従来の技術】最近、LPG民生バルク供給が可能になり、たくさんのバルク貯槽が設置されるようになってきた。このようなバルク供給システムは流通の短縮化(配送の高効率)、省スペース、低コストなどのメリットが大きく、一般住宅、集合住宅、業務用レストランなど広く応用されている。 【0003】ここでLPGなどの液化ガスの気化方法としては、図2にモデル的に示すような自然気化法、及び、同様に図3にモデル的に示すような強制気化法の2つの方法が挙げられる。 【0004】自然気化法は図2に示すようにバルク貯槽1中の液化ガス2液面上雰囲気の気化したガスをパイプ3により取り出し一次及び二次の二段の圧力調整器R1及びR2で圧力を調整して消費側に供給する。 【0005】自然気化法では、気化熱に対応する熱量がバルク貯槽周囲の外気から得られる限り、消費側のガス消費量に見合った量が気化する。ここで、外気から取り込まれる伝熱量はバルク貯槽の総括伝熱係数、伝熱面積及びLPG液温と外気温との温度差により決定される。そのため、LPGとバルク貯槽との接触面積が減少する低液面時には気化量は減少し、消費側のガス消費量に対応できず、ガス発生能力不足となりやすい。 【0006】ここで自然気化法の問題点をまとめると■冬期、連続使用時にガス発生能力不足となりやすい。 ■連続使用で、かつ、ガス消費量の変化が大きい場合に対応できない。 ■充分なガス気化能力確保のためには低液面にならないようにする必要があり、バルク貯槽の容量を生かし切れず、かつ、配送効率が低下する。 などの欠点が生じる。さらに、連続使用時にはLPG液温低下による気化成分変化により低カロリー化等の問題も生じる。 【0007】一方、強制気化法は図3に示すようにバルク貯槽1中の液化ガス2を液体のままパイプ3により直接ベーパーライザー4に導入し、ベーパーライザー用熱源(電熱もしくは給湯器による温水加熱)で加熱しながら気化させ、次いで二段二次調整器R2によって最終的に圧力を調整して消費側に供給する。なお、ベーパーライザーは通常、気化圧力調整器とこれに熱を供給する熱交換器とから構成されている。 【0008】このように強制気化法ではベーパーライザー用熱源を用いるため上記自然気化法で生じる問題点は解決されるが、例えば次の■〜■のような問題が生じる。 【0009】■最大消費量に対応する気化量を確保できる設備である必要があり、設備コストが大きくなり、かつ、消費量変化の大きい場合には過剰設備となり、設備が大型化する。 ■ベーパーライザー用熱源を使用するためにランニングコストがかかる。 ■ベーパーライザーでは気化ガス自体も加熱するため、無駄なエネルギーを消費する結果となる。 【0010】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した従来の問題点を改善する、すなわち、設備の大型化、及び、ランニングコストの上昇を防止しながら、連続使用や消費量の大きい場合にも対応できる液化ガスの気化装置を提供することを目的とする。 【0011】 【課題を解決するための手段】本発明の液化ガスの気化装置は上記課題を解決するため、請求項1に記載の通り、自然気化手段と強制気化手段とを有する液化ガスの気化装置である。 【0012】また本発明の液化ガスの気化方法は請求項4に記載の通り、自然気化手段と強制気化手段とを備えた気化装置を用い、単位時間あたりの気化量が所定量以下の場合には自然気化手段のみによる気化を行い、単位時間あたりの気化量が所定気化量超の場合には自然気化手段と強制気化手段とを併用する気化に切り替える液化ガスの気化方法である。 【0013】 【発明の実施の形態】本発明の液化ガスの気化装置において、自然気化手段と強制気化手段とを有することが必要である。ここで例えば、単位時間あたりの気化量が所定量以下の場合には自然気化手段のみによる気化、すなわち、気化対象の液化ガスに対して加熱をおこなわないで気化させる手段のみによる気化を行い、単位時間あたりの気化量が所定気化量超の場合には前記自然気化手段と強制気化手段、すなわち気化対象の液化ガスに対してその気化に必要な熱量を与えながら気化させる手段とによる気化との併用に切り替えることにより、低コスト(設備コスト、ランニングコスト)、小型化が可能となる。 【0014】なお、本発明において所定量とは、バルク貯槽からLPGへの伝熱量によって規定される、連続的に自然気化可能な単位時間あたりの最大気化量、ないし、この単位時間あたりの最大気化量未満の任意の量であって、バルク貯槽の総括伝熱係数、伝熱面積及びLPG液温と外気温との温度差、すなわち、バルク貯槽自体の連続ガス発生能力により決定される。簡易的には外気温、LPG液温を年平均の温度、または冬期など、平均的な、あるいは、冬期の極端な場合などを想定して適宜決定することもでき、また、実際に各種センサ(温度センサ、液面計等)を組み合わせて、そのときの条件に適した値とすることもできるが、コストや手間等を勘案すると、予め簡易的に決定しておくことが望ましい。 【0015】上記において、単位時間あたりの気化量が所定量以下の場合には自然気化手段のみによる気化を行い、単位時間あたりの気化量が所定量超の場合には自然気化手段と強制気化手段とによる気化に切り替える気化切替手段としては、例えば、流量センサ、自動流量調節弁等を組み合わせても達成可能であるが、例えば、自然気化手段に定流量弁を設け、この低流量弁の容量を超える消費量分のみを強制気化手段から供給するようにすることにより容易かつ低コストで達成できる。 【0016】本発明についてモデル図である図1を用いて具体例に説明する。図1には、自然気化手段と強制気化手段とを備えたLPGバルク貯槽のモデル図を示した。このLPGバルク貯槽は気化装置として自然気化手段と強制気化手段とを有する。 【0017】バルク貯槽1内の液化ガス(ここではLPG)の液面上雰囲気のガスをパイプ3aにより取り出し、二段一次調整器R1により圧力を下げ、次いで二段二次調整器R2によって最終的に圧力を調整して消費側に供給する。なお、このときの流量の最大値は定流量弁5に設定された所定気化量(例えば10kg/h等)により規定される。 【0018】また、バルク貯槽1中の液化ガス2を液体のままパイプ3bにより直接ベーパーライザー4に導入し、ベーパーライザー用熱源(電熱もしくは給湯器による温水加熱)で加熱しながら気化させ、次いで二段二次調整器R2によって最終的に圧力を調整して消費側に供給する。 【0019】本例において、自然気化手段はパイプ3aと一次調整器R1とにより構成され、また、強制気化手段はパイプ3bとベーパーライザー4とにより構成される。ここで、ベーパーライザーの圧力調整器の設定圧力を上記一次調整器R1の設定圧力より大きく設定することにより、消費側への供給量すなわち単位時間あたりの気化量が定流量弁5に規定される所定気化量以下の場合には自然気化手段のみによる気化が行われ、単位時間あたりの気化量が所定気化量超の場合には自然気化手段と強制気化手段とを併用する気化に切り替えられる。なお、この例では単位時間あたりの気化量が所定気化量超の場合の、自然気化手段と強制気化手段とを併用する気化における自然気化手段による気化量が定流量弁5に規定される所定気化量となっている。 【0020】このように本例では二段一次調整器R1、定流量弁5、ベーパーライザー4(ベーパーライザー4の圧力調整器)とによって、単位時間あたりの気化量が所定量以下の場合には自然気化手段のみによる気化を行い、単位時間あたりの気化量が所定気化量超の場合には自然気化手段と強制気化手段とを併用する気化に切り替える気化切替手段が構成されている。 【0021】 【発明の効果】本発明の液化ガスの気化装置は、流量の変動が大きい、寒冷地や冬季の使用、長時間にわたる連続使用等の厳しい条件に対応可能で、設備コスト及びランニングコストの低廉化や設備自体のコンパクト化が可能で、貯槽の容積を有効に利用できる優れた液化ガスの気化装置である。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000006895 【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
|
| 【出願日】 |
平成11年6月1日(1999.6.1) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100060690 【弁理士】 【氏名又は名称】瀧野 秀雄 (外1名)
|
| 【公開番号】 |
特開2000−346292(P2000−346292A) |
| 【公開日】 |
平成12年12月15日(2000.12.15) |
| 【出願番号】 |
特願平11−153524 |
|