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【発明の名称】 バルク容器固定構造
【発明者】 【氏名】菅信 敏

【氏名】鈴木 正男

【要約】 【課題】バルク容器の取り付け及び取り外しの作業が容易で取り付け強度も大きいバルク容器固定構造を提供すること。

【解決手段】バルク容器1が挿入される弾性変形可能な円筒部2と、円筒部2の下端に形成されたフランジ部3とからなる固定具4を備え、フランジ部3を地上に固定し、円筒部2にバルク容器1を挿入し、円筒部2の外周に装着された固定ベルト8で円筒部2をバルク容器1に締めつけて固定した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 バルク容器が挿入される弾性変形可能な円筒部と、該円筒部の下端に形成されたフランジ部とからなる固定具を備え、前記フランジ部を地上に固定し、前記円筒部に前記バルク容器を挿入し、該円筒部の外周に装着された固定ベルトで該円筒部を前記バルク容器の外周に締めつけて固定したことを特徴とするバルク容器固定構造。
【請求項2】 前記円筒部には縦方向にスリットを形成したことを特徴とする請求項1記載のバルク容器固定構造。
【請求項3】 基板上に複数の係止片が形成された支持部材と、円板の中央部に容器嵌合孔が、該容器嵌合孔の周囲に複数の係合凸部と係止孔が各々形成された固定部材とを備え、前記支持部材を地上に固定し、前記バルク容器の脚部に形成された取付孔を前記係止片に嵌め込み、前記容器嵌合孔をバルク容器に挿入し、前記係止孔を前記係止片に嵌め込み、前記固定部材を回動させて前記係合凸部と前記係止片との係合で前記固定部材を押下させて前記脚部を前記支持部材との間で挟持するようにしたことを特徴とするバルク容器固定構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バルク容器固定構造に関し、詳しくは、LPガス(液化石油ガス)を貯蔵する縦型円筒状のバルク容器を地上に固定する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、一般家庭用の円筒型バルク容器を固定するには、図5に示すように壁面25にバルク容器1の全高の約70%の高さの位置に三角形状断面の取付板26を取り付け、バルク容器1を取付板26に当接させ、チェーン又はベルト27を取付板26、26に掛け渡して固定する。
【0003】また、業務用バルク容器(バルク貯槽)においては、図6に示すように、地面28に設置されたコンクリート基礎29にアンカーボルト30を立て、バルク容器1の脚部20をこのアンカーボルト30に挿入してナット31で締め付け固定している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図5の円筒型バルク容器の固定構造は、チェーン又はベルト27を掛け渡すだけであるので、固定というより転倒防止を意図した簡易固定であり、固定力が弱いため、バルクローリー車によるLPガス充填作業を行う場合、大きな外力がかかると動いたり転倒する危険がある。
【0005】また、図6のバルク貯槽の固定構造は、アンカーボルト30で締めつけるため、強い固定力は得られるが、締めつけ固定作業に時間がかかり、また、取り外しにも時間がかかるため、移動や撤去作業が困難であるという問題がある。
【0006】本発明は上述の点に着目してなされたもので、バルク容器の取り付け及び取り外しの作業が容易で取り付け強度も大きいバルク容器固定構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、バルク容器が挿入される弾性変形可能な円筒部と、該円筒部の下端に形成されたフランジ部とからなる固定具を備え、前記フランジ部を地上に固定し、前記円筒部に前記バルク容器を挿入し、該円筒部の外周に装着された固定ベルトで該円筒部を前記バルク容器の外周に締めつけて固定したことを特徴とするものである。
【0008】このため、請求項1記載の発明では、バルク容器を円筒部内に嵌め込み、円筒部の外周を固定ベルトで締めつけることにより、バルク容器は固定される。円筒部でバルク容器を保持しているので、保持強度が大きく、また、円筒部を固定ベルトで締めつけるだけで簡単に固定でき、取り付け作業及び緊急時等における取り外しの作業も簡単である。
【0009】また、請求項2記載の発明は、請求項1記載のバルク容器固定構造であって、前記円筒部には縦方向にスリットを形成したことを特徴とするものである。
【0010】このため、請求項2記載の発明では、スリットにより円筒部の弾性変形が容易になり、バルク容器に対する締めつけ力を増大させることができる。
【0011】また、請求項3記載の発明は、基板上に複数の係止片が形成された支持部材と、円板の中央部に容器嵌合孔が、該容器嵌合孔の周囲に複数の係合凸部と係止孔が各々形成された固定部材とを備え、前記支持部材を地上に固定し、前記バルク容器の脚部に形成された取付孔を前記係止片に嵌め込み、前記容器嵌合孔をバルク容器に挿入し、前記係止孔を前記係止片に嵌め込み、前記固定部材を回動させて前記係合凸部と前記係止片との係合で前記固定部材を押下させて前記脚部を前記支持部材との間で挟持するようにしたことを特徴とするものである。
【0012】このため、請求項3記載の発明では、バルク容器の脚部の取付孔を係止片に嵌め込み、固定部材の容器嵌合孔をバルク容器に上から挿入し、係止孔を係止片に嵌め込み、支持部材と固定部材との間で脚部の水平部を挟み込み、固定部材を回動させることにより、固定部材が押下されて脚部を支持部材との間で挟持する。これにより、脚部付きのバルク容器の固定が簡単に行えると共に、固定部材をバルク容器に上から挿入して少し回動させるだけでワンタッチで固定作業ができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、図5および図6と同一部材または同一機能のものは同一符号で示している。
【0014】図1は、本発明のバルク容器固定構造の第1実施の形態を示すもので、円筒型のバルク容器1の外形より若干大きい内径を有し、底部が貫通した円筒部2と、この円筒部2の下端外周に四角(形状は任意)の固定フランジ部3とを備えた合成樹脂製の固定具4を用いるものである。
【0015】円筒部2には、数箇所に縦方向のスリット5を設けることにより、弾性で径方向に伸縮できるようにしている。円筒部2の高さは、バルク容器1が外力で転倒しないように保持できる高さがあれば、バルク容器1の装着、取り外しのためには低い方が好ましい。ただし、円筒部2の高さが大きい程バルク容器1の固定強度を大きくできる。
【0016】フランジ部3には四隅に固定孔6が形成され、この固定孔6から地中9にピン7を打ち込み地中固定する。そして、バルク容器1を円筒部2内に嵌め込み、円筒部2の外周を固定ベルト8で締めつけることにより、円筒部2が内方向に縮小されてバルク容器1の外周に密着し、バルク容器1は固定される。
【0017】このとき、固定ベルト8は、耐久性のある樹脂繊維を編み上げた樹脂ベルトで、締めつけ操作が簡単なものが好ましいが、強度、耐久性の高いものであれば材質や構成は限定されない。なお、図示していないが、固定ベルト8がずれないように円筒部2に係止部を設けてもよい。
【0018】以上のように、第1実施の形態では、円筒部2でバルク容器1を保持しているので、保持強度が大きく、バルクローリー車によるLPガス充填作業を行う場合、大きな外力がかかっても動いたり転倒することがない。また、円筒部2にバルク容器1を上から挿入して固定ベルト8で締めつけるだけで簡単に固定でき、取り付け作業及び緊急時等における取り外しの作業も簡単である。
【0019】図2は、本発明のバルク容器固定構造の第2実施の形態を示すもので、合成樹脂製の支持部材10と合成樹脂製の固定部材11とを用いる構造である。支持部材10は、四角(形状は任意)の基板12の上面に、上端に横向きに突出する係止凸部13aを有する鉤型の係止片13が1つの円周上の3箇所に形成され、四隅には固定孔14が形成されている。
【0020】固定部材11は、円板15の上面に、1つの円周上の3箇所に係合凸部16が形成され、この係合凸部16の先端に隣接して係止孔17が形成され、中央部にバルク容器1に挿入する容器嵌合孔18が形成されたものである。係合凸部16は後端部に上向きの凸部16aが、先端に前下がりのテーパ面16bが各々形成され、テーパ面16bは係止孔17に隣接している。凸部16aとテーパ面16bとの間には、係止片13の係止凸部13aが係止する平坦部16cが形成されている。この係止孔17と前記係止片13は位置が対応しており、かつ係止孔17の方が係止片13の凸部13aの外形より若干大きくなっている。
【0021】バルク容器1の下部には3箇所に脚部20が取り付けられ、この脚部20の水平部20aに取付孔21が形成されている。この取付孔21と前記係止片13は位置が対応しており、かつ取付孔21の方が係止片13の凸部13aの外形より若干大きい。
【0022】支持部材10の固定孔14から地中にピン7を打ち込み、第1実施の形態と同様に地中固定する。そして、バルク容器1の脚部20の孔を係止片13に上から嵌め込む(図3参照)。
【0023】次いで、固定部材11の容器嵌合孔18をバルク容器1に上から挿入して下降させ、係止孔17を係止片13に嵌め込む(図4参照)。これにより、支持部材10と固定部材11との間で脚部20の水平部20aが挟み込まれる。この状態で固定部材11を図2の時計回り(図4の矢印方向)に回動させると、テーパ面16bに案内されて係止片13の係止凸部13aが平坦部16cに係合して、係止凸部13aの下面で押圧され、固定部材11は下向きに押されて脚部20の水平部20aを支持部材10との間で強く挟持する。
【0024】以上のように、第2実施の形態では、支持部材10と固定部材11との間でバルク容器1の脚部20を挟持するようにしたので、脚部付きのバルク容器の固定が簡単に行えると共に、固定部材11をバルク容器1に上から挿入して少し回動させるだけでワンタッチで固定作業ができる。
【0025】
【発明の効果】以上、詳述したように請求項1記載の発明によれば、固定具の円筒部にバルク容器を挿入して外周から固定ベルトで締めつけて固定するようにしたので、バルク容器は円筒部で保持され、保持強度が大きくできると共に、円筒部を固定ベルトで締めつけるだけで簡単に固定でき、取り付け作業及び緊急時等における取り外しの作業も簡単である。
【0026】また、請求項2記載の発明によれば、円筒部には縦方向のスリットを形成したので、請求項1記載の発明の効果に加えて、スリットにより円筒部の弾性変形が容易になり、バルク容器に対する締めつけ力を増大させることができる。
【0027】また、請求項3記載の発明によれば、支持部材と固定部材との間で脚部を挟み込み、固定部材を回動させることにより、固定部材が押下されて脚部を支持部材との間で挟持するようにしたので、脚部付きのバルク容器の固定が簡単に行えると共に、固定部材をバルク容器に上から挿入して少し回動させるだけでワンタッチで固定作業ができる。
【出願人】 【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
【出願日】 平成11年4月5日(1999.4.5)
【代理人】 【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和 (外8名)
【公開番号】 特開2000−291898(P2000−291898A)
【公開日】 平成12年10月20日(2000.10.20)
【出願番号】 特願平11−97815