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【発明の名称】 管・棒状体の保持具
【発明者】 【氏名】石黒 洋

【氏名】根本 武彦

【要約】 【課題】確実に取付け且つ取外し再使用可能な管・棒状体の保持具の提供。

【解決手段】貫通した受入れ穴部20を有する保持具本体部A’と、管・棒状体Bを長手側に直交する向きから受け入れ保持する保持部A”とを備え、受け入れ穴部20に、ボルト90のネジ部90aに係止する係止爪片30と、ボルト90の受け入れ側から他方側に向けて設けられて受入れ穴部構成体の少なくとも一部と協働して係止爪片30とボルト90との係止状態を維持するようにボルト90に当接される弾性当接片40とが備えられており、ボルト90に弾性当接片40を当接し且つネジ部90aに係止爪片30を係止させるように受入れ穴部20にボルト90を受け入れてボルト90に取りつけられ、且つ弾性当接片40を撓ませるようにボルト90に対して係止爪片30とネジ部90aとの係止を解く向きに移動可能に構成したプラスチック製の管・棒状体の保持具A。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 取付け対象体に起立状態に備えられるボルトに止めつけられるプラスチック製の管・棒状体の保持具であって、該管・棒状体の保持具が、一方の側から他方の側に貫通するように備えられる受入れ穴部を有する保持具本体部と、該管・棒状体を、その長手側に直交する向きから受け入れ保持する保持部とを備え、しかも、前記受入れ穴部には、この受入れ穴部に受け入れられる前記ボルトのネジ部に係止する係止爪片と、該ボルトの受け入れ側から他方側に向けて設けられていると共に、受入れ穴部構成体の少なくとも一部と協働して前記係止爪片とボルトとの係止状態を維持するように該ボルトに当接される弾性当接片とが備えられており、前記管・棒状体の保持具が、前記ボルトに前記弾性当接片を当接し且つ該ボルトのネジ部に前記係止爪片を係止させるように前記受入れ穴部に該ボルトを受け入れて該ボルトに取りつけられると共に、前記弾性当接片を弾性的に撓ませるように前記ボルトに対して前記係止爪片と該ボルトのネジ部との係止を解く向きに移動可能としてあることを特徴とする管・棒状体の保持具。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、取付け対象体に備えられるボルトに対して容易に、且つ確実に装着して用いられると共に容易に取外して再使用をなし得るようにした管・棒状体の保持具の提供に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車に備えられる燃料パイプなどの管類を、その配管の途中において車体パネルなどに取りつける手段として各種の管保持具が用いられている。
【0003】かかる自動車内に備えられる燃料パイプなどの管の保持手段として、各種のプラスチック製の管保持具が、自動車の振動などによって保持している管類に傷をもたらさず、しかも、錆び出さないなどのメリットから用いられている。かかる、プラスチック製の管保持具として、例えば、実公平2−9169号では図16〜図20に示される形態の管保持具が提案されている。
【0004】この図16〜図20図に示される管保持具は、パネル102に固着したスタッドボルト101に取付けられる本体部110と、管103をその長手側に直交した向きから押し込むことによって、これを弾性的に支承する管保持部111とを有すると共に、この本体部110には、スタッドボルト101を2本受け入れ得る大きさの横断面が長方形状をなすスタッド挿通孔112を設けてあり、しかも、該スタッド挿通孔112の一方の側は、スタッドボルト101が自由に出入りできるように形成してあり、該スタッド挿通孔112の他方の側には、スタッドボルト101が平行移動したときに、該スタッドボルト101を該他方の側に拘束する爪113と、このスタッドボルト101のネジ部に係合して、このスタッドボルト101の上下方向の移動を拘束する係止部114とを備えた構成としてある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる管保持具にあっては、スタッド挿通孔112の係止部114を備えていない側の孔部分112aを、スタッドボルト101に挿入されるように位置決めして、該孔部分112aにスタッドボルト101を受入た後に、当該管保持具をパネル102に対して横方向に移動して、該スタッドボルト101を爪113によって、該スタッド挿通孔112の他方の孔部分112bに位置づけ拘束すると共に、係止部114によってスタッドボルト101の上下方向に向けた移動を拘束することから、当該管保持具のスタッドボルト101に対する取付けに際して、当該管保持具をパネル102に対して押圧しながら、これを当該パネル102上を側方に移動させて取付ける必要があり、パネル102との間に止めつけ隙間を生ずる不具合があった。
【0006】また、かかる構成からなる管保持具は、これをスタッドボルト101に対して止めつけ状態に装着した後に、これを取り外す場合、例えば、管保持部111から管103を取り外すと共に、本体部110をスタッドボルト101に対して、該本体部110における係止部114の係止が解消されるまで旋回して該スタッドボルト101から当該管保持具の取り外しをなす場合、当該管保持具の旋回操作に多くの作業手間を要し、また、当該管保持具の旋回のための動作空間を必要としていた。
【0007】また、本体部110の側面に設けた開口115から工具又は治具を挿入して爪114の作用を解消しながら、この管保持具をスタッドボルト101から脱装する場合、このスタッドボルト101に対して作用している4本の爪114に対して効果的に、その係止を解く向きの操作を施す必要があり、当該操作に工具又は治具を要すると共に、多くの、しかも煩雑な係止解消の作業を、この管保持具の側面に備えられている開口115部分から施す必要があった。
【0008】この発明は、かかる従来の管保持具における不具合を解消し、ボルトに対して容易に、且つ、確実に装着して用い得ると共に、容易に取外して再使用をなし得るようにした管・棒状体の保持具の提供を主要な目的の一つとする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、前記目的を達成するために、取付け対象体に起立状態に備えられるボルトに止めつけられるプラスチック製の管・棒状体の保持具であって、該管・棒状体の保持具が、一方の側から他方の側に貫通するように備えられる受入れ穴部を有する保持具本体部と、該管・棒状体を、その長手側に直交する向きから受け入れ保持する保持部とを備え、しかも、前記受入れ穴部には、この受入れ穴部に受け入れられる前記ボルトのネジ部に係止する係止爪片と、該ボルトの受け入れ側から他方側に向けて設けられていると共に、受入れ穴部構成体の少なくとも一部と協働して前記係止爪片とボルトとの係止状態を維持するように該ボルトに当接される弾性当接片とが備えられており、前記管・棒状体の保持具が、前記ボルトに前記弾性当接片を当接し且つ該ボルトのネジ部に前記係止爪片を係止させるように前記受入れ穴部に該ボルトを受け入れて該ボルトに取りつけられると共に、前記弾性当接片を弾性的に撓ませるように前記ボルトに対して前記係止爪片と該ボルトのネジ部との係止を解く向きに移動可能としてあることを特徴とする管・棒状体の保持具としてある。
【0010】このように構成される管・棒状体の保持具にあっては、取付け対象体に起立状態に備えられているボルトに対して、このボルトを受入れ穴部に受け入れるようにして管・棒状体の保持具を止め付け用いることができ、この管・棒状体の保持具をボルトに止めつける際に、当該管・棒状体の保持具を該ボルトの軸方向に向けて移動することで、該ボルトに対して確実に止めつけることができる。
【0011】また、このように構成される管・棒状体の保持具にあっては、該管・棒状体の保持具を止めつけ対象とされるボルトに対して該ボルトを受入れ穴部に受け入れた状態で止めつけることができ、この管・棒状体の保持具を止めつけボルトの備えられる取付け対象体に密着して止めつけ用いることができる。
【0012】更に、このように構成される管・棒状体の保持具にあっては、ボルトに止めつけられている当該管・棒状体の保持具を、このボルトのネジ部に係止されている係止爪片の係止を解く向きに弾性当接片を撓ませるように移動させて、このボルトのネジ部に対する係止爪片の係止を解消することによって、取付け対象体に備えられているボルトから当該係止爪片などを破損することなく脱装して、再使用に供することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の典型的な一実施の形態に係る管・棒状体の保持具Aについて詳細に説明する。
【0014】図1〜図15は、この典型的な実施の形態に係る管・棒状体の保持具Aを示すものであって、図1は、この管・棒状体の保持具Aの一部を破断すると共に、典型的な取付け対象体Cに備えられるボルト90の要部と、この管・棒状体の保持具Aに保持される典型的な管・棒状体Bと共に斜視図の状態で示したものである。
【0015】図2〜図5は、この管・棒状体の保持具Aに管・棒状体Bを受入れ保持し、これを、取付け対象体Cに備えられているボルト90に止めつける状態を、要部を破断した状態で示したものであって、図2では、該管・棒状体の保持具Aを取付け対象体Cのボルト90に止めつける前の状態を、図3では、この管・棒状体の保持具Aを取付け対象体Cのボルト90に止めつけた状態を、図4では、この管・棒状体の保持具Aを取付け対象体Cのボルト90との係止を解いて脱装する状態を、図5では、このボルト90との係止を解かれた管・棒状体の保持具Aを該ボルト90から脱装した状態を示している。
【0016】また図6及び図7は、受入れ穴部20に対してボルト90を受け入れた仮想の状態にある管・棒状体の保持具Aを示すものであって、図6では、受入れ穴部20にボルト90を受け入れて当該管・棒状体の保持具Aをボルト90に止めつけた仮想の状態を、図7では、このボルト90に対して止めつけられている管・棒状体の保持具Aを当該ボルト90に対して弾性当接片40を撓ませるように押動して該ボルト90に対する係止爪片30の係止を解いた仮想の状態を夫々平面視の状態で示している。
【0017】図8〜図15は、この典型的な管・棒状体の保持具Aを示すものであって、図8では、これを正面側から見て、図9では、この図8の状態にある管・棒状体の保持具Aを縦方向で断面することで、図10では、これを下面側から見て、図11では、これを右側面側から見て、図12では、これを左側面側から見て、更に、図13では、この管・棒状体の保持具Aにおける保持具本体部A’の主要部を拡大平面視の状態で、図14では、この図13におけるY−Y矢視の向きにおける断面状態を、図15では、この保持具本体部A’の主要部を係止爪片30と板状体10aとの間で断面して、この係止爪片30の側を見た状態で示している。
【0018】この実施の形態に係る管・棒状体の保持具Aは、取付け対象体Cに起立状態に備えられるボルト90に止めつけられるプラスチック製の管・棒状体の保持具Aとしてあり、該管・棒状体の保持具Aが、一方の側から他方の側に貫通するように備えられる受入れ穴部20を有する保持具本体部A’と、該管・棒状体Bを、その長手側に直交する向きから受け入れ保持する保持部A”とを備えた構成としてあり、しかも、前記受入れ穴部20には、この受入れ穴部20に受け入れられる前記ボルト90のネジ部90aに係止する係止爪片30と、該ボルト90の受け入れ側から他方側に向けて設けられていると共に、受入れ穴部構成体の少なくとも一部と協働して前記係止爪片30とボルト90との係止状態を維持するように該ボルト90に当接される弾性当接片40とが備えられており、前記管・棒状体の保持具Aが、前記ボルト90に前記弾性当接片40を当接し且つ該ボルト90のネジ部90aに前記係止爪片30を係止させるように前記受入れ穴部20に該ボルト90を受け入れて該ボルト90に取りつけられると共に、前記弾性当接片40を弾性的に撓ませるように前記ボルト90に対して前記係止爪片30と該ボルト90のネジ部90aとの係止を解く向きに移動可能に構成してある。
【0019】このように構成される管・棒状体の保持具Aにあっては、取付け対象体Cに起立状態に備えられているボルト90に対して、このボルト90を受入れ穴部20に受け入れるようにして管・棒状体の保持具Aを止め付け用いることができ、この管・棒状体の保持具Aをボルト90に止めつける際に、当該管・棒状体の保持具Aを該ボルト90の軸方向に向けて移動することで、該ボルト90に対して確実に止めつけることができる。
【0020】また、このように構成される管・棒状体の保持具Aにあっては、該管・棒状体の保持具Aを止めつけ対象とされるボルト90に対して該ボルト90を受入れ穴部20に受け入れた状態で止めつけることができ、この管・棒状体の保持具Aを止めつけボルト90の備えられる取付け対象体Cに密着して止めつけ用いることができる。
【0021】更に、このように構成される管・棒状体の保持具Aにあっては、ボルト90に止めつけられている当該管・棒状体の保持具Aを、このボルト90のネジ部90aに係止されている係止爪片30の係止を解く向きに弾性当接片40を撓ませるように移動させて、このボルト90のネジ部90aに対する係止爪片30の係止を解消することによって、取付け対象体Cに備えられているボルト90から当該係止爪片30などを破損することなく脱装して、これを再使用に供することができる。
【0022】かかる構成よりなる管・棒状体の保持具Aは、典型的には、取付け対象体Cに起立状態に備えられているボルト90、より典型的にはスタッドボルト90’のネジ部90aに対して、その保持部A”に管・棒状体Bを着脱可能に受け入れ保持した状態で、係脱可能に止めつけ用いられる形態を備えたものとして構成してある。
【0023】この典型例として示される管・棒状体の保持具Aは、取付け対象体Cに備えられているボルト90を受け入れる受入れ穴部20を一方の側から他方の側に貫通するように備えた筒状フレーム体10における当該受入れ穴部20の内部に係止爪片30及び弾性当接片40を備え受入れボルト90該係止爪片30と弾性当接片40及び当該受入れ穴部20の構成体の少なくとも一部と協働して当該受入れ穴部20内に係止状態に維持するように構成された保持具本体部A’と、この保持具本体部A’における筒状フレーム体10の外周に備えられるフレーム体50、50’に湾曲受け面80及び弾性片70を備えて受入れ凹部60を構成した保持部A”とを一体に備えたプラスチック製としてあり、各種プラスチック材料による型成形、典型的には金型を用いたプラスチック成形、例えば、ポリアセタールなどを用いた射出成形により構成される。
【0024】先ず、この管・棒状体の保持具Aを構成する保持具本体部A’について、より詳細に説明する。
【0025】この管・棒状体の保持具Aに備えられる保持具本体部A’は、一方の側から他方の側に貫通するように備えられる受入れ穴部20を有すると共に、この受入れ穴部20に、一方の側から受け入れられるボルト90のネジ部90aに係止される係止爪片30と、該受入れ穴部20におけるボルト90の受け入れ側から、先端側を他方側に向けて設けられて該ボルト90に当接するように備えられる弾性当接片40とを備え、この受入れ穴部20内に受入れられるボルト90のネジ部90aに係止爪片30を係止した状態で、しかも、この弾性当接片40をボルト90に当接し、このボルト90を当該受入れ穴部20内に、この受入れ穴部20の構成体の少なくとも一部と協働して支持し得るように構成してあると共に、この弾性当接片40を撓めるように当該受入れ穴部20内を前記係止爪片30に対する係止を解放される位置までボルト90が移動し得る構成、特に、当該ボルト90が、その取付け対象体Cと共に移動し得る大きさを備えた受入れ穴部20として構成してある。
【0026】かかる保持具本体部A’は、典型的には、前記受入れボルト90の移動を許容する長さを備えた略長方形上をなす短寸筒状の筒状フレーム体10の長手方向の一方の側におけるボルト90の受入れ側Dに、半円弧状をなす受入れ凹部20’を前記受入れ穴部20の一部として構成すると共に、この受入れ凹部20’の内奥から該筒状フレーム体10の長手方向の他方側に向けてボルト90の受け入れ方向に直交する向きに当接面11を備えた構成としてある。
【0027】この受入れ凹部60に備えられる当接面11は、半円弧状部11’と、この半円弧状部11’の各弧状端から平行に延設された平行状部11”とを備えた構成としてあり、この半円弧状部11’とによって構成される半円弧状溝端11aを備えた溝状内にボルト90を受入れ得ると共に、この受入れボルト90が当該溝状内から前記半円弧状溝端11aと反対の側に抜け出し得るように当該管・棒状体の保持具Aをボルト90に対して移動できる構成としてある。
【0028】また、この筒状フレーム体10は、前記当接面11における半円弧状溝端11aの略中央部分から、この半円弧状溝端11aの弧と同一の弧面をなす溝状受け部12を前記ボルト90の受け入れ側と反対の側に向けて備えた筒壁部10d’を有する構成としてある。
【0029】また、かかる保持具本体部A’は、前記当接面11における溝状受け部12に連続されていない当該当接面11の両側部分が、該筒状フレーム体10の筒璧部10a’、10b’及び前記筒壁部10d’から内方に延びる仕切り板部13としてあり、この夫々の仕切り板部13から、この仕切り板部13間に受け入れられるボルト90のネジ部90aに係止される係止爪片30を設けた構成としてある。
【0030】また、かかる、筒状フレーム体10にあっては、この、溝状受け部12の備えられている側と反対の側におけるボルト90の受入れ側Dに、この筒状フレーム体10の短幅間を亙るように底板部14が設けてあり、この底板部14から前記係止爪片30間に受け入れられるボルト90に対して当接して、当該受入れ穴部20内に受け入れられて前記係止爪片30に係止されているボルト90のネジ部90aを、この受入れ穴部20の構成体の少なくとも一部と協働して、この係止爪片30に対して係止した状態に維持すると共に、該ネジ部90aに対する係止爪片30の係止を解放する位置まで、このボルト90の軸方向に直交した向きに管・棒状体の保持具Aの移動を可能とするように撓み出し得る弾性当接片40を突き出し状態に設け、且つ、当該管・棒状体の保持具Aの移動空間を備えた受入れ凹部20として構成してある。
【0031】かかる構成からなる保持具本体部A’にあっては、前記筒状フレーム体10における受入れ凹部20’の側から、ボルト90を、この受入れ穴部20を構成する当接面11間に構成される溝状内に導き入れるように受け入れると共に、この受入れボルト90を溝状部における半円弧状溝端11aに連続して備えられている溝状受け面12に沿わせるようにして、この受け入れボルト90に前記弾性当接片40を当設状態とした状態において、この受入れ穴部20内に受け入れられたボルト90のネジ部90aに対して、該保持具本体部A’における係止爪片30を係止状態としてあり、このネジ部90aと係止爪片30の係止によって、ボルト90に対する当該保持具本体部A’の引き離し方向に向けた動きを拘束し、しかも、前記ボルト90に当接される弾性当接片40と当該受入れ穴部20の構成体の少なくとも一部の協働によって、このボルト90の受け入れ方向に直交する向きに向けた当該保持具本体部A’の動きを阻止された状態で、当該管・棒状体の保持具Aがボルト90に対して取付け状態とされる。
【0032】また、かかる構成からなる保持具本体部A’にあっては、前記筒状フレーム体10における受入れ凹部20’の側からボルト90を受け入れると共に、このボルト90におけるネジ部90aを前記係止爪片30が順次に乗り越えるよう該保持具本体部A’をボルト90に向けて押動すると共に、このボルト90の備えられている取付け対象体Cを前記当接面11に当接させることによって、この取付け対象体Cに対して当接面11を密着当接した状態で、この保持具本体部A’を備えて構成される管・棒状体の保持具Aを当該取付け対象体Cに取付けることができる。
【0033】また、かかる構成からなる保持具本体部A’にあっては、前記各態様で、ボルト90に対して止めつけられている状態から、このボルト90に止めつけられている管・棒状体の保持具Aを、前記保持具本体部A’における弾性当接片40を撓め出させる向き、より具体的には、該管・棒状体の保持具Aをボルト90に対して、前記溝状受け部12を、この受入れ穴部20に受け入れているボルト90から引き離す向きに移動し、該ボルト90のネジ部90aに対する前記係止爪片30の係止を解くと共に、この管・棒状体の保持具Aを、ボルト90の軸方向に引き離すことによって当該管・棒状体の保持具Aをボルト90から取り外すことができる。
【0034】なお、かかる構成からなる管・棒状体の保持具Aの保持具本体部A’の止めつけられるボルト90は、各種の取付け対象体Cに起立状態に備えられている各種態様のボルト90であれば、いかなる形態のボルトであっても当該管・棒状体の保持具Aの止めつけ対象とすることができる。なお、この図示例にあっては、クロスメンバー材91、92、ミッション材93などからなる取付け対象体Cに対して、ボルト90を挿通状態とし、これにワッシャ94、スプリングワッシャ95を被嵌状態に嵌めつけると共に、ナット96を螺合、固定することによって、当該取付け対象体Cに対してスタッドボルト90’状態に当該ボルト90を設けた事例を一例として示している。
【0035】なお、かかる管・棒状体の保持具Aの止めつけられるボルト90は、ナット部材を用いることなく、ボルト本体を取付け対象体Cに対して直接溶接その他の手法で一体に備えつけるようにしてあってもよい。
【0036】かかる管・棒状体の保持具Aに備えられる保持具本体部A’を、図示例について更に具体的に説明する。(なお、以下、この図示例の説明にあって、図2の状態において、当該管・棒状体の保持具Aに対するボルト90の受け入れ方向の向きを上下及び上下方向として、また、図2の状態において、ボルト90から該ボルト90の軸線に直交する向きに向けて管・棒状体の保持具Aを脱装する際の当該管・棒状体の保持具Aの移動方向の向きを左右及び左右方向の向きとして、更に図2において、管・棒状体Bの軸線の向きに向けた管・棒状体の保持具Aの移動の向きを前後及び前後方向の向きとして説明することもある。)
【0037】この管・棒状体の保持具Aを構成する保持具本体部A’は、より具体的には、例えば、図6で示される平面視の状態において細長形状の短寸筒状をなす筒状フレーム体10によって、平面視の状態で細長形状をなす態様の受入れ穴部20を備えた構成としてある。
【0038】かかる筒状フレーム体10は、より具体的には、前後に向きあって平行に備えられる一対の長方形状をなす板状部10a,10bと、この各板状部10a,10bの一端間を連続する四角形状をなす板状部10cと、この板状部10cに向き合った側の当該板状部10a,10b間の上部側を塞ぐ板状部10dと、該板状部10dから外側方に向けて水平に延びる円弧状の板状部10eと、この板状部10eにおける該弧状先端から下方に向けて、前記板状部10a,10bの下端と面一となるように延設されて該板状部10a,10b間の下部側を塞ぐ板状部10fとによって、その内部にボルト90の受入れ穴部20を筒壁部10a’、筒壁部10b’、筒壁部10c’、筒壁部10d’、筒壁部10e’、筒壁部10f’によって備え得るように構成してある。
【0039】また、この板状部10dは、その前後方向の略中央部分の内側に、上下方向に連通する態様の溝状受け部12を備えるように、この板状部10dの前後方向における略中央部分を、その水平断面において、外方に円弧状に突き出す弧状張り出し部10gとしてある。
【0040】また、前記板状部10eは、この弧状張り出し部10gのなす円弧の仮想円と同心の仮想円の一部を含むように外周縁を構成するように前記板状部10dの下端から外方に向けて水平状態に屈曲延設された構成としてあり、この図示例にあっては、帯状平面を備えた半環の板状をなす構成としてある。
【0041】また、前記板状部10fは、この板状部10eの先端縁から下方に向けて屈曲状に延設されて前記板状部10a,10b間を塞ぐように備えられ、前記弧状張り出し部10gのなす円弧の仮想円と同心の仮想円の一部を含む湾曲面として構成してある。
【0042】また、この筒状フレーム体10の内側にあって、前記弧状張出し部10gの前後方向にある一方の板状部10dと板状部10aとの間、及び他方の板状部10dと板状部10bとの間に亘って、これらの各板状部10d、板状部10a、板状部10bから略水平の向きに突設される仕切り板部13は、この各仕切り板部13及び弧状張り出し部10gの構成する溝状受け部12との間にボルト90を都合良く受け入れ得るように該溝状受け部12の円弧に連続し、しかも該溝状受け部12の構成する仮想円と同一の仮想円の一部をなすように設けられる円弧状縁13aと、該仮想円における中心と該溝状受け部12の中央とを通る線分に直交して該仮想円の中心を通る線分位置から前記板状部10cの側に向けて延びる平行縁13a’とを備えた構成としてあり、その下面が、前記板状部10eの内側にある筒壁部10e’に面一の状態で連続して備えられて前記当接面11を構成するようにしてある。このように構成される筒状フレーム体10にあって、板状部10eの筒壁部10e’及びこれに一連に連続されている仕切り板部13の下面に構成される当接面11と、前記板状部10fの筒壁部10f’及び、これに連続する板状部10a、板状部10bの各筒壁部10a’,10b’の一部とによって前記受入れ凹部20’が構成される。かかる受入れ凹部20’は、この受入れ凹部20’における当接面11に前記ナット96の上端面を当接し、しかも、該ナット96の外周面が、前記筒壁部10f’と、これに連続されている筒壁部10a’、10b’の一部に当接し得る形状、寸法を備えたものとして構成される。
【0043】かかる仕切り板部13,13の互いに向き合っている前記弧状縁13a及び平行縁13a’から、ボルト90の受入れ側Dと反対の側、即ち、図示例において上方に起立するように一対の係止爪片30を設けた構成としてある。
【0044】この仕切り板部13に備えられる一対の係止爪片30は、前記各仕切り板部13,13における前記溝状受け部12の弧状面のなす仮想円と同一の仮想円の半円の一部として構成される前記各弧状縁13aと、この仮想円のなす半円状円弧の両端部分に沿うように備えられている弧状縁13aから、前記溝状受け部12と反対の側に向けて一連に連続して備えられた互いに向き合う平行な平行縁13a’とに沿って、該弧状縁13a及び平行縁13a’から前記ボルト90の受入れ側Dと反対の側に向けて、直角に屈曲した態様に当該仕切り板部13から一体に突き出し状態に設けてある。
【0045】かかる仕切り板部13に備えられる係止爪片30は、該夫々の仕切り板部13の弧状縁13a及び平行縁13a’を含む先端縁から、夫々互いに向き合っている板状部11aの筒壁部11a’及び板状部11bの筒壁部11b’に夫々平行をなすように屈曲状に延設されている板部31と、この夫々の板部31の先端部側にあって、互いに近づく向き、即ち、前記弧状縁13aのなす仮想円の中心方向に突き出す爪部32とを備えた構成としてある。
【0046】この係止爪片30の板部31の先端部側に備えられる爪部32は、この板部31の先端縁に沿って、該先端部から、前記弧状縁13aのなす仮想円の中心方向に突き出す突部として構成してあると共に、この突部状の爪部32が、断面先窄り状態、即ち、該板部31の先端側から前記弧状縁13aのなす仮想円の中心に向け、しかも、ボルト90の受入れ側Dに傾斜した傾斜案内面32bと、ボルト90の受入れ側Dから前記弧状縁13aのなす仮想円の中心に向け、しかも前記板部31の先端側に傾斜した傾斜案内面32cとを上下面に備えた弧状先端突縁32aを有する構成としてある。
【0047】この係止爪片30に備えられる弧状先端突縁32aは、受入れ穴部20に受け入れられるボルト90のネジ部90aに係止して、当該ボルト90に管・棒状体の保持具Aを止めつけ得る構成としてあり、この図示例にあっては、この弧状先端突縁32aが、係止爪片30を構成する板部31の一側端側から他側端側に向けて、当該管・棒状体の保持具Aの受入れ穴部20に受け入れられるボルト90のネジ部90aのネジ山又は谷のなす仮想のツル巻線上にあって、しかも前記弧状縁13aのなす仮想円と同心の仮想円上に設けられた構成としてある。
【0048】また、前記溝状受け部12には、ボルト90の受け入れ方向に亙るように、受入れ穴部20に受け入れられたボルト90の外周面に、当該ボルト90の軸線方向で当接する一対のリブ15が設けてある。この溝状受け部12に備えられる一対のリブ15は、この図示例にあっては、前記弾性当接片40と協働して、係止爪片30に係止されているボルト90を、当該係止状態に維持する受入れ穴部20の構成体の一部として用いられるものであって、前記係止爪片30間に押し入れられると共に、ネジ部90aに当該係止爪片30の爪部32の弧状先端突縁32a部分を入れ込み状態に係止されたボルト90の外周面、より具体的には、当該ボルト90のネジ山面に当接する突き出し高さを備えたものとして構成してあり、更に、典型的には、追って説明する弾性当接片40における溝状受け部43aを通る仮想円上に当該一対のリブ15の各頂端が位置付けられるように構成してある。
【0049】このように構成される係止爪片30にあっては、この係止爪片30の板部31が前記仕切り板部13における弧状縁13a及び平行縁13a’から起立状態に備えられていると共に、この板部31の先端側に、この弧状縁13aのなす仮想円と同心の仮想円の一部を含むように構成された、弧状先端突縁32aを有する爪部32を備えた構成としてあることから、この各弧状先端突縁32aのなす仮想円の中心線に軸中心線を沿わせるように受け入れられるボルト90は、その軸中心線を含む面の対称位置にあるネジ部分に前記爪部32が係止可能とされ、しかも、この爪部32に係止されているボルト90が前記平行縁13a’側に向けて受入れられるように当該管・棒状体の保持具Aの移動が可能に構成してある。
【0050】かかる構成からなる筒状フレーム体10における筒壁部10c’側の下部側、より具体的には、板状部10cの下端側、即ち、ボルト90の受入れ側Dに該筒状フレーム体10における板状部10aと板状部10bとの間に亙るように底板部14が、この底板部14と前記係止爪片30との間に前記弾性当接片40を撓ませながら、該係止爪片30との係止の解かれたボルト90を受入れ得る間隔を離して設けてあり、この底板部14の略中央部分から、前記係止爪片30間に受け入れられるボルト90の外周面に当接するように弾性当接片40を設けた構成としてあり、この弾性当接片40を撓ませながら前記係止爪片30に対する係止を解かれる位置まで受入れられるボルト90の受入れ可能な受入れ凹部20を構成するようにしてある。
【0051】この底板部14から一体に突き出すように備えられる弾性当接片40は、この底板部14の先端縁における前後方向の略中央部分の所定幅に亘るように該先端縁から突き出される板状片として構成してあり、該底板部14からボルト90の受入れ側Dと反対の側に向けて起立した起立板部41と、この起立板部41から前記係止爪片30の先端方向に傾斜状に延びる延設板部42と、この延設板部42からボルト90の受入れ側Dと反対の側に向けて該受け入れボルト90の軸中心線と略平行となる向きに延設されて、係止爪片30に係止されるボルト90における当該係止爪片30から、主として、上方に突き出す側に当接される当接板部43とを備えた構成としてある。
【0052】この弾性当接片40の備えられる当接板部43は、この管・棒状体の保持具Aに受け入れられるボルト90を、その軸方向から受け入れて、該ボルト90の軸方向に沿って当接される溝状受け部43a、より具体的には、弾性当接片40における突き出し方向に直交した向きの断面を、受入れ凹部60に受け入れられるボルト90に面する側で弧状に凹こむように構成した溝状受け部43aと、この溝状受け部43aの前後にあって、前記延設板部42の上端から該受け入れボルト90の側に向けて、該ボルト90の受け入れの向きに直交する向きに延びる水平板部43bと、この水平板部43bから前記溝状受け部43aの前後に連続するように設けられた前記筒壁部10d’に平行なガイド板部43cとを備えた構成としてある。
【0053】かかる当接板部43に備えられる溝状受け部43aは、この図示例にあっては、前記係止爪片30間に前記リブ15に摺接しながら受け入れられるボルト90の外周面に密着して当接する形状、即ち、この図示例にあっては、各リブ15の頂端を通る仮想円の一部を含む弧状面を備えたものとして構成してある。
【0054】また、この当接板部43に備えられる溝状受け部43aは、前記筒状フレーム体10の弧状張出し部10gの内側に構成される溝状受け部12に向き合って、この溝状受け部12と共に、当該保持具本体部A’の受入れ凹部60に受け入れられるボルト90を、その両側方から挟むように支持する構成としてあり、この溝状受け部12、この図示例にあっては、該溝状受け部12の縦方向に備えられている一対の平行なリブ15と協働して当該受入れ凹部60に受け入れられるボルト90の外周面に密着して当接し、係止爪片30に係止されているボルト90を当該係止状態に維持させる構成としてある。
【0055】また、この当接板部43におけるガイド板部43cは、前記係止爪片30の上部側の側方位置にあって、この各係止爪片30間を塞ぐように、ボルト90の受入れ側Dと反対の側に向けて延設してある。
【0056】かかる筒状フレーム体10に備えられる弾性当接片40は、前記受入れ凹部20’の側から前記係止爪片30間にボルト90を受け入れる際に、この受け入れボルト90の外周面に前記溝状受け部43aを当接し、前記リブ15と協働して該係止爪片30間に受け入れられるボルト90のネジ部90aに対する該係止爪片30の係止状態を維持可能とし、しかも、当該ボルト90に係止されている係止爪片30の係止を解放可能とする位置まで、当該管・棒状体の保持具Aをボルト90に対して移動可能とするように撓み出し得る構成としてある。
【0057】このように構成される弾性当接片40は、前記溝状受け部12の弧状面に円弧状ををなす周側の一部を沿わせるように前記係止爪片30間に差し入れられるボルト90の外周面に対して当接板部43における溝状受け部43aを面的に当接し、この保持具本体部A’における受入れ穴部20に受け入れられるボルト90の円周状の周面を、該溝状受け部12におけるリブ15,15と、係止爪片30の爪部32と、該溝状受け部43aとによって支持し、このボルト90に対する当該管・棒状体の保持具Aの、該ボルト90の軸方向に直交した向きに向けた移動を阻止する構成としてあり、この図示例にあっては、この弾性当接片40における溝状受け部43aの弧状面のなす仮想円に前記リブ15,15の頂端が位置づけられる構成としてある。
【0058】また、この筒状フレーム体10に備えられる弾性当接片40は、前記溝状受け部12に沿って係止爪片30間に差し入れられるボルト90の外周面に当接して、このボルト90に対して当該管・棒状体の保持具Aを止めつけ状態に維持可能な弾性を備えていると共に、このボルト90を受入れている受入れ凹部20内において該ボルト90を係止爪片30との係止を解く位置まで管・棒状体の保持具Aの移動を可能とする当該弾性当接片40の撓み出しをなし得るように当該弾性当接片40における延設板部42の突き出し幅を備えたものとしてある。
【0059】かかる筒状フレーム体10に対する弾性当接片40の備えつけは、この図示例にあっては、前記当接面11に対して、ボルト90の取付け基部に備えられているナット96の上端面を当接させて止めつけられているボルト90に対する前記係止爪片30の係止を解く位置まで、当該ナット96に対して管・棒状体の保持具Aを水平移動させた際に、このナット96が底板部14から突設されている該弾性当接片40を撓ませながら、受入れ凹部20内に収まり得るように構成してある。
【0060】このように構成される管・棒状体の保持具Aの保持具本体部A’にあっては、前記板状部10fの筒壁部10f’と板状部10a及び板状部10bの夫々の内側筒壁面10a’,10b’と、前記板状部10eの内側筒壁部10e’及び仕切り板部13の下面側として構成されている前記当接面11とが構成する受入れ凹部20’側から取付け対象体Cにおけるボルト90を受け入れると共に、このボルト90における起立基部、この図示例にあってはナット96部分を当該受入れ凹部20’内に受け入れ、このナット96の上端面を前記当接面11に当接した状態で、このナット96から上方に突き出すボルト90部分を前記溝状受け部12,より具体的にはリブ15に沿って前記各係止爪片30間に受け入れ係止すると共に、この状態で、当該ボルト90に弾性当接片40の当接板部43を当接することによって止めつけられる。
【0061】このようにボルト90に止めつけられる管・棒状体の保持具Aの保持具本体部A’は、ボルト90の受け入れ方向に向けた動きを、ナット96に対する当接面11の当接及びボルト90のネジ部90aに対する係止爪片30の係止とによって阻止される。また、このようにボルト90に止めつけられる管・棒状体の保持具Aの保持具本体部A’は、この保持具本体部A’に受け入れられるボルト90の周面に当接するリブ15,15及び板状部10fの筒壁部10f’と、このリブ15,15に向き合って備えられている前記弾性当接片40の当接板部43とによって、前記受入れ穴部20における長手方向に向けた移動を阻止される。また、このようにボルト90に止めつけられる管・棒状体の保持具Aの保持具本体部A’は、この保持具本体部A’に受け入れられるボルト90に対して、前記リブ15及び当接板部43の当接方向と直交する向きで当接係止される一対の係止爪片30によって、前記受入れ穴部20における短幅(前後)方向に向けた移動を阻止される。
【0062】このようにボルト90に止めつけられている保持具本体部A’を備えた管・棒状体の保持具Aを、該管・棒状体の保持具Aにおける弾性当接片40を当該ボルト90に対して押しつける向きに移動させることによって、該弾性当接片40をボルト90によって撓めながら、係止爪片30に対するボルト90の係止状態の解かれる位置まで移動させ、当該管・棒状体の保持具Aをボルト90から引き離す向き、図示例にあっては、管・棒状体の保持具Aを上方に向けて引き上げることによって、この管・棒状体の保持具Aをボルト90から脱装する。
【0063】かかる保持具本体部A’と共に管・棒状体の保持具Aを構成する保持部A”は、管・棒状体Bを、その長手方向に、直交する向きから受け入れ保持する構成を備えたものとしてあり、この図示例にあっては、前記保持具本体部A’の筒状フレーム体10を構成する板状部10cの側方に備えられた第1保持部A”−1と、この第1保持部A”−1における当該筒状フレーム体10との連設側と反対の側に備えられた第2保持部A”−2とからなる2組の保持部A”を備えたものとして構成してある。
【0064】この保持具本体部A’における筒状フレーム体10の板状部10cに連続して備えられる第1保持部A”−1は、前記保持具本体部A’におけるボルト90の受入れ側Dと反対の側から管・棒状体B、この図示例にあっては管B’例えば、自動車の燃料供給パイプなどの管B’をその周側面側から受け入れるように開口された受入れ凹部60を備えたコ字状フレーム体50によって構成してある。
【0065】かかる第1保持部A”−1を構成するフレーム体50は、その向き合っている一対の側板部50a,50bの一方の側板部50aを前記保持具本体部A’を構成する板状部10cと略同寸法の補強側板部50a’とし、これを上端連接板部50cと中間連接板部50dと、前記底板部14に連続して前記板状部10cの下端と当該補強側板部50a’の下端とを連続する下端連接板部50eとによって当該板状部10cに対して一体、且つ、一連に備えた構成としてあると共に、該補強側板部50a’の幅側の中央部分にあって、該補強側板部50a’の下端から更に下方に下部側板部50a”を延設してある。
【0066】かかる第1保持部A”−1のフレーム体50は、この下部側板部50a”の下端から該下部側板部50a”と略同幅をなすように水平の向きに屈曲して延設される底板部50fと、この底板部50fの他端側から直角に起立するように該底板部50fと略同幅をなすように前記側板部50aに向き合って備えられる側板部50bとによって前後方向と上方とが開口されたコ字状の構成としてある。
【0067】また、この第1保持部A”−1は、当該第1保持部A”−1を構成するフレーム体50における側板部50aの上端と、側板部50bの上端から、前記側板部50bと略同幅の板状弾性片70を、斜め下方、より具体的には、この各板状弾性片70の先端間に収め入れられる管・棒状体Bの中心線を向くように設けてある。
【0068】また、この各側板部50aと側板部50bの下部側間を亘ように、両側部で水平をなし、しかも中央部分で半円弧状に凹む湾曲受け面80とされた、支承板部51を設けてある。
【0069】この湾曲受け面80を構成する支承板部51は、前記各側板部50a及び側板部50bと底板部50fとの間に備えられると共に両側部で水平をなし、しかも上面中央部分から円弧状凹部をなす補強板部50gの上端にあって、図面における前後方向に該補強板部50gから略水平の向きに突き出すように、両側部が水平板部51aをなし、しかも中央部分で半円弧状に凹む構成としてある。
【0070】また、この支承板部51は、半円弧状をなす底部側に、この支承板部51の上面と面一をなす一対の板状弾性片51b,51bを、当該支承板部51の突き出し方向、この図示例にあっては、前後方向に向けて、その先端側を上方に向けて傾斜状に反らせた態様に設けてある。
【0071】また、この第1保持部A”−1を構成する前記板状弾性片70は、先端側に向けて当該板状弾性片70の板厚を漸時厚く構成すると共に、その先端面70aが、この各板状弾性片70及び前記支承板部51間に収め入れられる管・棒状体Bの外周面、特に、円周方向の面に密着して当接される弧状面をなすように構成してあり、この板状弾性片70を押し拡げるように、前記側板部50a及び側板部50bと、この板状弾性片70及び前記支承板部51の半円弧状断面として構成される受入れ凹部60に対して管・棒状体Bを受け入れると共に、この受入れ凹部60に受け入れた管・棒状体Bを、この受入れ凹部60の湾曲受け面80と受け入れ管・棒状体Bの外周面に密着される態様の前記板状弾性片70の先端面70aとによって保持するようにしてある。
【0072】更に、この支承板部51と底板部50fとの間に亘るように前記補強板部50gから隆起するようにリブ50hを設けてあると共に、該支承板部51における両側水平板部51a上に夫々側板部50a及び側板部50bに到るようにリブ50iを設けてある。
【0073】更に、前記保持具本体部A’を備えた管・棒状体の保持具Aに対して前記第1保持部A”−1と共に、備えられて保持部A”を構成する第2保持部A”−2は、前記第1保持部A”−1を構成するフレーム体50における側板部50bを当該第2保持部A”−2の底板部50’fとして、この側板部50bの上部側と下部側とから互に向き合うように平行に突設された一対の側板部50’a及び側板部50’bとを設け、この側板部50’a及び側板部50’bの夫々の突設基部側間と該底板部50’fとの間に亘るように両側部で該底板部50’fに平行で該底板部50’fの側に半円弧状に凹む補強板部50’gと、この補強板部50’gの上端にあって、図面における前後方向に向けて該補強板部50’gに直交する向きに突き出すように備えられると共に両側部が該底板部50’fと平行な平行板部51aとされ、しかも、中央部分が半円弧状に構成された支承板部51とを備えた構成としてある。
【0074】また、この支承板部51は、中央部分における半円弧状部分に、この支承板部51の上面と面一をなす一対の板状弾性片51b,51bを、当該支承板部51の突き出し方向、この図示例にあっては、前後方向に向けて、その先端側を上方に向けて傾斜状に反らせた態様に設けてある。
【0075】また、前記第1保持部A”−1におけると同様に、該支承板部51と底板部50’fとの間を亘る補強板部50’g部分にリブ50’hを、また、支承板部51の平行板部51aから側板部50’a、及び側板部50’bに到るリブ50’iを備えた構成としてある。
【0076】更に、側板部50’a及び側板部50’bの先端側から、前記支承板部51に支承される管・棒状体Bの中心線の向きに向けて板状弾性片70を一体に設けてあり、しかも、この板状弾性片70が、先端側に向けて当該板状弾性片70の板厚を漸時厚く構成すると共に、その先端面70aが、この各板状弾性片70及び前記支承板部51間に収め入れられる管・棒状体Bの外周面、特に、円周方向の面に密着して当接される弧状面をなすように構成してあり、この板状弾性片70を押し拡げるように、前記側板部50’a及び側板部50’bと、この板状弾性片70及び前記支承板部51の半円弧状断面として構成される受入れ凹部60に対して管・棒状体Bを受け入れると共に、この受入れ凹部60に受け入れた管・棒状体Bを、この受入れ凹部60の湾曲受け面80と受け入れ管・棒状体Bの外周面に密着される態様の前記板状弾性片70の先端面70’aとによって保持するようにしてある。
【0077】尚、この管・棒状体の保持具Aに備えられる保持部A”は、各種の管・棒状体Bを、その長手方向に直交した向きから受け入れ保持可能な構成を備えたものであれば、前記図示例の構成からなる保持部A”に限定されるものでなく、いかなる構成からなるのであってもよい。
【0078】また、この管・棒状体の保持具Aに備えられる保持部A”は、この保持部A”において保持される管・棒状体Bが、いかなる向きを向いて当該管・棒状体の保持具Aに受け入れ保持される構成としてあってもよい。
【0079】また、この管・棒状体の保持具Aに備えられる保持部A”は、各種断面形状及び各種太さからなる管、棒状体の受け入れ保持に都合のよい形態のものとして当該管・棒状体の保持具Aに備えられる。
【0080】このように構成される管・棒状体の保持具Aにあっては、この管・棒状体の保持具Aを各種の取付け対象体C、例えば、自動車のボデイパネルなどに備えられる各種のボルト90、例えば、各種のスタッドボルト90’などに対して当該管・棒状体の保持具Aを、該管・棒状体の保持具Aにおける受入れ穴部20にボルト90を受入れるように該管・棒状体の保持具Aをボルト90の軸線の向きで該ボルト90に押動するようにして取りつけ得ると共に、この取付け対象体Cに取りつけられた管・棒状体の保持具Aの保持部管・棒状体の保持具A”対して管・棒状体B、例えば、燃料パイプなどの管B’を納め入れ保持させて用いることができる。
【0081】また、この管・棒状体の保持具Aの保持部管・棒状体の保持具A”対して管・棒状体B、例えば、燃料パイプなどの管B’を納め入れ保持させた状態で、この管・棒状体の保持具Aを各種の取付け対象体C、例えば、自動車のボデイパネルなどに備えられる各種のボルト90、例えば、各種のスタッドボルト90’などに対して当該管・棒状体の保持具Aを、該管・棒状体の保持具Aにおける受入れ穴部20にボルト90を受入れるように該管・棒状体の保持具Aをボルト90の軸線の向きで該ボルト90に押動するようにして取りつけて用いることができる。
【0082】このようにスタッドボルト90’などに対して当該管・棒状体の保持具Aを、該管・棒状体の保持具Aにおける受入れ穴部20にボルト90を受入れるように該管・棒状体の保持具Aをボルト90の軸線の向きで該ボルト90に押動するようにして取りつけ得ることから、該管・棒状体の保持具Aを取付け対象体C、例えば、ナット96の上端面に対して隙間なく当該管・棒状体の保持具Aにおける当接面11を接した状態で、この管・棒状体の保持具Aを取付け対象体Cに取りつけ用いることができる。
【0083】また、このように各種の取付け対象体Cに管・棒状体Bを保持した状態で取りつけられている管・棒状体の保持具Aは、前記弾性当接片40を撓めるように当該管・棒状体の保持具Aをボルト90に対して移動して、このボルト90と該管・棒状体の保持具Aにおける係止爪片30との係止を解くと共に、これをボルト90から引き離す向きに移動することによって、管・棒状体Bを備えた状態で取付け対象体Cから取り外して再利用をなすことができる。
【0084】また、このように各種の取付け対象体Cに管・棒状体Bを保持した状態で取りつけられている管・棒状体の保持具Aは、当該管・棒状体の保持具Aから、これに保持している管・棒状体Bを取り外すことができ、この管・棒状体Bを取り外した状態で、更に前記弾性当接片40を撓めるように当該管・棒状体の保持具Aをボルト90に対して移動して、このボルト90と該管・棒状体の保持具Aにおける係止爪片30との係止を解くと共に、これをボルト90から引き離す向きに移動することによって取付け対象体Cから取り外して再利用をなすことができる。
【0085】
【発明の効果】この発明に係る管・棒状体の保持具は、取付け対象体に起立状態に備えられるボルトに止めつけられるプラスチック製の管・棒状体の保持具であって、該管・棒状体の保持具が、一方の側から他方の側に貫通するように備えられる受入れ穴部を有する保持具本体部と、該管・棒状体を、その長手側に直交する向きから受け入れ保持する保持部とを備え、しかも、前記受入れ穴部には、この受入れ穴部に受け入れられる前記ボルトのネジ部に係止する係止爪片と、該ボルトの受け入れ側から他方側に向けて設けられていると共に、受入れ穴部構成体の少なくとも一部と協働して前記係止爪片とボルトとの係止状態を維持するように該ボルトに当接される弾性当接片とが備えられており、前記管・棒状体の保持具が、前記ボルトに前記弾性当接片を当接し且つ該ボルトのネジ部に前記係止爪片を係止させるように前記受入れ穴部に該ボルトを受け入れて該ボルトに取りつけられると共に、前記弾性当接片を弾性的に撓ませるように前記ボルトに対して前記係止爪片と該ボルトのネジ部との係止を解く向きに移動可能としてあることから、取付け対象体に起立状態に備えられているボルトに対して、このボルトを受入れ穴部に受け入れるようにして管・棒状体の保持具を止め付け用いることができ、この管・棒状体の保持具をボルトに止めつける際に、当該管・棒状体の保持具を該ボルトの軸方向に向けて移動することで、該ボルトに対して確実に止めつけることができる特長を有している。
【0086】また、このように構成される管・棒状体の保持具にあっては、該管・棒状体の保持具を止めつけ対象とされるボルトに対して該ボルトを受入れ穴部に受け入れた状態で止めつけることができ、この管・棒状体の保持具を止めつけボルトの備えられる取付け対象体に密着して止めつけ用いることができる特長を有している。
【0087】更に、このように構成される管・棒状体の保持具にあっては、ボルトに止めつけられている当該管・棒状体の保持具を、このボルトのネジ部に係止されている係止爪片の係止を解く向きに弾性当接片を撓ませるように移動させて、このボルトのネジ部に対する係止爪片の係止を解消することによって、取付け対象体に備えられているボルトから当該係止爪片などを破損することなく脱装して、再使用に供することができる特長を有している。
【出願人】 【識別番号】000000170
【氏名又は名称】いすゞ自動車株式会社
【識別番号】000135209
【氏名又は名称】株式会社ニフコ
【出願日】 平成11年5月17日(1999.5.17)
【代理人】 【識別番号】100077241
【弁理士】
【氏名又は名称】桑原 稔 (外1名)
【公開番号】 特開2000−329263(P2000−329263A)
【公開日】 平成12年11月30日(2000.11.30)
【出願番号】 特願平11−136393