| 【発明の名称】 |
排水枡 |
| 【発明者】 |
【氏名】太原 正弘
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| 【要約】 |
【課題】2個の流入接続管がほぼ直角に接続されていても、この流入接続管から流入する排水が逆流しない排水枡を提供する。
【解決手段】2個の流入接続管2、3の管軸をほぼ直角にして2個の流入接続管2、3を接続し、流出接続管4の管軸を、2個の流入接続管2、3のなす角の体格の範囲内にして、流出接続管4を2個の流入接続管2、3の接続部に接続する。そして、2個の流入接続管2、3の隣接する側の側壁a1 、b1 を反対側の側壁a2 、b2 より長くし、この反対側の側壁a2 、b2 をそれぞれ流出接続管4の側壁c1 、c2 に平滑な傾斜面d1 、d2 で接続する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 2個の流入接続管と、1個の流出接続管とが接続され、この2個の流入接続管と1個の流出接続管との接続箇所に上方に開口した枡受け口が設けられた排水枡であって、前記2個の流入接続管は管軸を略直角にして接続され、前記流出接続管は、2個の流入接続管の接合部に管軸を2個の流入接続管の管軸のなす角の対角の範囲内にして接続され、この2個の流入接続管では、隣接する側の側壁が反対側の側壁より長くなされ、且つ、反対側の側壁が、この側壁の延長線より外側に傾斜した平滑な傾斜面で、流出接続管の側壁に接続されていることを特徴とする排水枡。 【請求項2】 前記流出接続管は、先端部で管軸が2個の流入接続管の中のどちらか一方の管軸とほぼ平行になる状態に曲げられて流入接続管の反対側に開口されていることを特徴とする請求項1記載の排水枡。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は2本の排水管が合流する合流部に設置される排水枡に関する。特に、トイレ汚水を流す2本の排水管が合流する合流部に設置されるのに好適な排水枡に関する。 【0002】 【従来の技術】通常、排水を流す排水管が折曲したり、2本以上の排水管が合流する合流部には排水枡が設置され、この排水枡の枡受け口に取り付けられた蓋を取り外して折曲した部分や合流部分に詰まった汚水中の固体を取り除いたり、排水枡から掃除具を排水管の中に挿入して排水管の内部に付着した付着物や管内に付着した物を取り除いていた。従って、排水枡としては、接続する流入側の排水管の数や角度等によって多くの種類が存在する。 【0003】本発明は、かかる排水枡の中で2本の排水管が合流する合流部に設置される排水枡に関するものである。そして、この2本の排水管が合流する合流部に設置される排水枡にも、種々な構造の排水枡が知られている。例えば、実開昭63−15394号公報(従来例1と称する)には、一方の流入接続管と流出接続管とがほぼ一直線状に接続され、他方の流入接続管が、一方の流入接続管に対してほぼ直角方向から近づき、接続部近くになって流出接続管方向に湾曲されて、一方の流入接続管と流出接続管との接続部分に接続されている排水枡が記載されている。 【0004】又、実開昭63−15395号公報(従来例2と称する)には、一方の流入接続管と流出接続管とがほぼ一直線状に接続され、他方の流入受け管が、一方の流入口と流出接続管との接続部に、一方の流入接続管となす角度を鋭角にして、接続されている排水枡が記載されている。尚、この排水枡では、一方の流入接続管と他方の流入接続管との間に、両方の流入接続管の間から流出接続管の接合部の中央部分まで延長されたガイド壁が設けられている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来例1記載の排水枡では、2個の流入接続管にそれぞれ流入側の排水管を接続し、1個の流出接続管に流出側排水管を接続して使用していると、直角方向から近づいた流入接続管から流入した排水が、ほぼ一直線状になっている流入接続管と流出接続管の合流部の壁に、突き当たり、この排水がほぼ一直線状に接続している流入接続管方向に流れる逆流が発生し、このほぼ一直線状に接続されている流入接続管から流出接続管方向に流れる排水の流れが悪くなるという問題が発生する。 【0006】特に、トイレ汚水を流す排水管の場合には、この逆流と順流との間に汚水の静止部分が発生し、この静止部分の管壁近傍の管壁に汚水中の浮遊物が付着したり、この静止部分近傍で微生物が繁殖し、この微生物がこの管壁に付着し、汚水の流れが悪くなるという問題が発生する。又、従来例2では逆流が発生しないが、ガイド壁が排水枡の中央部まで延長されているために両方の流入接続管から流入する出口における排水の通過面積が小さく、流れが悪いという問題がある。 【0007】又、従来例1に記載あるような2個の流入接続管がほぼ直角に接続されている排水枡の逆流を防止しようとガイド壁を設けてみたが、この間に設けられるガイド壁は鋭角のときより流れを堰止める方向に突出し、このガイド壁によって流入接続管から流入するので出口の通過面積が更に小さくなり、従来例1に記載ある排水枡より更に排水の流れが悪くなった。 【0008】この逆流が発生するメカニズムを解明するために、発明者は、図4〜図6に示す接続部を備えた管路を製作して実験を行った。即ち、図4に示す管路100では、一方の流入側管路101と他方の流入側管路102とが管軸をほぼ直角にして接続され、流出側管路103は、この2本の流入側管路101、102の接合部に、管軸を一方の流入側管路101の管軸に対してほぼ一直線状にして接続されている。 【0009】又、図5に示す管路200では、一方の流入側管路201と他方の流入側管路202とが管軸をほぼ直角にして接続され、この2本の流入側管路201、202の接合部に、管軸を一方の流入側管路201と他方の流入側管路202とのなす角の対角の範囲内(他方の流入側管路202の延長線となす角度を鋭角θ)にして接続され、他方の流入側管路202の延長部分Pに一方の流入側管路201と流出側管路203との境界(屈曲線)Mがある。 【0010】又、図6に示す管路300では、一方の流入側管路301と他方の流入側管路302と流出側管路303とは図5とほぼ同じ関係になっているが、他方の流入側管路302の延長部分Qより流入側管路301側に移動した場所に、流入側管路301と流出側管路303のと境界(屈曲線)Nがあることが異なる。即ち、他方の流入側管路302の延長部分Qの流入側管路301の側壁は傾斜面になっている。 【0011】そして、一方の流入側管路101、201、301から流出側管路103、203、303に水を流しながら、他方の流入側管路102、202、302から水を流したところ、図4、図5に示す管路100、200では、一方の流入側管路の上流部分に逆流が発生し、一方の流入側管路101、201、301から流出側管路103、203、303に流れる水の流れが悪くなったが、図6に示す管路では水がスムーズに流れて、逆流が発生しなかった。 【0012】そこで、本発明の目的は、上記実験結果に基づいて発明したものであって、2個の流入接続管がほぼ直角に接続されていても、この流入接続管から流入する排水が逆流しない排水枡を提供することである。 【0013】 【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成するためになされたものであって、請求項1記載の発明は、2個の流入接続管と、1個の流出接続管とが接続され、この2個の流入接続管と1個の流出接続管との接続箇所に上方に開口した枡受け口が設けられた排水枡であって、前記2個の流入接続管は管軸を略直角にして接続され、前記流出接続管は、2個の流入接続管の接合部に管軸を2個の流入接続管の管軸のなす角の対角の範囲内にして接続され、この2個の流入接続管では、隣接する側の側壁が反対側の側壁より長くなされ、且つ、反対側の側壁が、この側壁の延長線より外側に傾斜した平滑な傾斜面で、流出接続管の側壁に接続されているものである。 【0014】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明に係り、前記流出接続管は、先端部で管軸が2個の流入接続管の中のどちらか一方の管軸とほぼ平行になる状態に曲げられて流入接続管の反対側に開口されているものである。 【0015】このことを図3を参照しながら説明すると、請求項1記載の発明は、(1)2個の流入接続管A、Bの管軸X、Yのなす角度αがほぼ直角になっていること、(2)流出接続管Cは、この2個の流入接続管A、Bの接合部に、管軸Zを角度αの対角であるβの範囲内にして接続されていること、(3)2個の流入接続管A、Bの隣接する側壁a1 、b1 は、それぞれ反対側の側壁a2 、b2 より長いこと、(4)流入接続管A、Bの反対側の側壁a2 、b2 は、この側壁a2 、b2 の延長線より外側にγ1 、γ2 だけ傾斜した平滑な傾斜面d1 、d2 で流出接続管Cの側壁c1 、c2 に接続されていることの4つの条件を満足するものである。 【0016】又、請求項2記載の発明は、流出接続管Cは、先端部で2個の流入接続管A、Bのどちらか一方の管軸XまたはYと平行な管軸Z2 に曲げられているものである。尚、この請求項2記載の発明において、流出接続管の中間部Rを回転自在にして、この中間部Rを回転させることにより流出接続管Cの管軸Z2 を一方の流入接続管Aの管軸Xにほぼ平行にしたり、他方の流入接続管Bの管軸Yにほぼ平行にすることもできるようにすると、どちらの管軸にも平行にすることができ、好適である。 【0017】(作用)請求項1および請求項2記載の発明の作用を図3を参照しながら説明する。請求項1記載の発明の排水枡を使用する場合には、一方の流入接続管Aと他方の流入接続管Bとにそれぞれ流入管を接続し、流出接続管Cに流出管を接続する。そして、流入管から流出管に汚水等の排水を流す。 【0018】すると、流出接続管Cは、2個の流入接続管A、Bの接合部に、管軸Zを2個の流入接続管A、Bの管軸X、Yのなす角度αの対角βの範囲内にして接続されているから、両方の流入接続管A、Bの隣接する側壁の反対側の側壁b2 の延長線より外側に流出接続管Cの側壁c2 がある。又、この側壁b2 と側壁c2 とは平滑な面で接続されている。従って、この側壁b2 と側壁c2 とを結ぶ平滑な面は外側にγ2 だけ傾斜した傾斜面d2 となっている。 【0019】そして、他方の流入接続管Bの一方の流入接続管Aに隣接する側壁b1 が反対側の側壁b2 より長いから、側壁b2 と側壁c2 との屈曲線Fは流入接続管Aの延長部分より流入接続管B方向に移動した場所にある。従って、図6に示す実験と同じ条件になり、一方の流入接続管Aから流れ込む排水は必ず傾斜面d2 に衝突し、この傾斜面d2 に沿って流れ、逆流が発生しない。 【0020】同様に、他方の流入接続管Bから流れ込む排水は必ず傾斜面d1 に衝突し、傾斜面d1 に沿って流れ、逆流が発生しない。このように、2個の流入接続管A、Bの管軸X、Yのなす角度αがほぼ直角であっても、2個の流入接続管A、Bのどちらから流入する排水も逆流が発生しない。 【0021】請求項2記載の発明では、流出接続管Cは、先端部で2個の流入接続管A、Bのどちらか一方の管軸XまたはYと平行な管軸Z2 に曲げられているから、2個の流入接続管A、Bに接続する流入管がほぼ直角になっていて、流出接続管Cに接続する流出管が、この流入接続管Aに接続する流入管に対して直線状になっている場合、または、流入接続管Bに接続する流入管に対して直線状になっている場合に使用できる。なお、この2つの場合は、最も多い本管に枝管がほぼ直角に接続される場合である。又、流出接続管Cの中間部を回転自在にして、流出接続管Cの開口をどちらの流入接続管A、Bの管軸X、Yに平行にできるようにすると、1個の排水枡で両方の場合に使用できる。 【0022】 【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例を説明する。図1および図2は本発明の一実施例を示すもので、図1は排水枡の平面図、図2は図1の排水枡の使用状態を示す斜視図である。 【0023】図1および図2において、1は排水枡であり、この排水枡1は、2個の流入接続管2、3と、1個の流出接続管4とが接続され、この2個の流入接続管2、3と1個の流出接続管4との接続箇所に上方に開口した枡受け口5が設けられたものである。この2個の流入接続管2、3の先端は、それぞれ流入管6、7を接続する受け口21、31となっている。又、流出接続管4の先端は、流出管8を接続する受け口41となっている。 【0024】そして、この2個の流入接続管2、3は、管軸22、32を略直角にして接続され、流出接続管4は、2個の流入接続管2、3の接合部に、管軸42を2個の流入接続管2、3のなす角αの対角βの範囲内にして接続されている。又、2個の流入接続管2、3では、隣接する側の側壁a1 、b1 が反対側の側壁a2 、b2 より長くなっている。又、この反対側の側壁a2 、b2 が、それぞれこの側壁の延長線より外側に角度γ1 、γ2 に傾斜した平滑な傾斜面d1 、d2 となって、流出接続管4の側壁c1 、c2 に接続されている。 【0025】更に、この流出接続管4はほぼ45度に傾斜した連結部7で回転自在に連結されていて、この連結部7を回転させることにより、流出接続管4の先端部の管軸45を2個の流入接続管2、3の中のどちらかの管軸22、32に対してもほぼ平行にすることができ、その結果、流出接続口4の受け口42を流入接続管2の受け口22または流入接続管3の受け口32の反対側に向かって開口させることができるようになっている。 【0026】次に、この排水枡1の使用方法について説明する。一方の流入接続管2の受け口22と他方の流入接続管3の受け口32とにそれぞれ流入管6、7を接続し、流出接続管4の受け口42に流出管8を接続する。そして、流入管6、7から流出管8に汚水等の排水を流す。 【0027】すると、流出接続管4は、2個の流入接続口2、3の接続部に、管軸42を2個の流入接続管2、3の管軸22、32のなす角度αの対角βの範囲内にして接続されているから、両方の流入接続管2、3の隣接する側壁と反対側の側壁b2の延長線より外側に流出接続管4の側壁c2 がある。又、この側壁b2 と側壁c2 とは平滑な面で接続されている。従って、この側壁b2 と側壁c2 とを結ぶ側壁は外側に角度γ2 だけ傾斜した平滑な傾斜面d2 となっている。 【0028】そして、他方の流入接続管3の一方の流入接続管2に隣接する側壁b1 が反対側の側壁b2 より長いから、側壁b2 と側壁c2 との屈曲線Fは流入接続管2の延長部分より流入接続管3方向に移動した場所にある。従って、図6に示す実験と同じ条件になり、一方の流入接続管2から流れ込む排水は必ず傾斜面d2 に衝突し、この傾斜面d2 に沿って流れ、逆流が発生しない。 【0029】又、流出接続管4は、2個の流入接続口2、3の接続部に、管軸42を2個の流入接続管2、3の管軸22、32のなす角度αの対角βの範囲内の角度にして接続されているから、両方の流入接続管2、3の隣接する側壁と反対側の側壁b1 の延長線より外側に流出接続管4の側壁c1 がある。又、この側壁b1 と側壁c1 とは平滑な面で接続されている。従って、この側壁b1 と側壁c1 とを結ぶ側壁は外側に角度γ2 だけ傾斜した平滑な傾斜面d1 となっている。 【0030】そして、他方の流入接続管3の一方の流入接続管2に隣接する側壁a1 が反対側の側壁a2 より長いから、側壁a2 と側壁c1 との屈曲線Eは流入接続管3の延長部分より流入接続管2方向に移動した場所にある。従って、図6に示す実験と同じ条件になり、一方の流入接続管3から流れ込む排水は必ず傾斜面d1 に衝突し、この傾斜面d1 に沿って流れ、逆流が発生しない。 【0031】このように、2個の流入接続管2、3の管軸22、32のなす角度αがほぼ直角になっていても、この2個の流入接続管2、3のどちらから流入する排水も逆流が発生しない。 【0032】又、流出接続管45を連結部7を回転させることにより流出接続管4の管軸42を、2個の流入接続管A、Bのどちらか一方の管軸21または31と平行な管軸45にすることができるので、2個の流入接続口2、3に接続する流入管6、7がほぼ直角になっていて、流出接続口4に接続する流出管8が、この流入接続口2に接続する流入管6に対して直線状になっていても、又、流入接続口3に接続する流入管7に対して直線状になっていても、この排水枡1は両方に使用できる。 【0033】 【発明の効果】請求項1記載の発明は、流出接続管は、管軸を2個の流入接続管の管軸のなす角の対角の範囲内の角度にして接続されているから、2個の流入接続管の隣接する側壁の反対側の側壁と流出接続管とを連結する平滑な側壁は外側に傾斜した平滑な傾斜面となる。そして、他方の流入接続管の一方の流入接続管と隣接する側壁が反対側の側壁より長いから、一方の流入接続管から流れ込む排水も、又、他方の流入接続管に流れ込む排水も、必ずこの平滑な傾斜面に衝突し、この傾斜面に沿って流れ、逆流が発生しない。 【0034】請求項2記載の発明では、流出接続管は、先端部で2個の流入接続管のどちらか一方の管軸と平行な管軸に曲げられているから、2個の流入接続管に接続する流入管がほぼ直角になっていて、流出接続管に接続する流出管が、この流入接続管Aに接続する流入管に対して直線状になっている場合、または、流入接続管に接続する流入管に対して直線状になっている場合に使用できる。なお、流出接続管の中間部を回転自在にして、流出接続管の開口をどちらの流入接続管の管軸に平行にできるようにすると、1個の排水枡で両方の場合に使用でき、便利である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002174 【氏名又は名称】積水化学工業株式会社 【識別番号】591183566 【氏名又は名称】セキスイ管材テクニックス株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年2月23日(1999.2.23) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100102956 【弁理士】 【氏名又は名称】九十九 高秋
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| 【公開番号】 |
特開2000−240877(P2000−240877A) |
| 【公開日】 |
平成12年9月8日(2000.9.8) |
| 【出願番号】 |
特願平11−44951 |
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