| 【発明の名称】 |
蛇腹ホ―ス用簡易継手 |
| 【発明者】 |
【氏名】伊藤 尚之
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| 【要約】 |
【課題】配管施工現場で簡単に蛇腹ホースに組み付けることができ、且つ構成部材数が少なくてコストも安価な蛇腹ホース用簡易継手を提供する。
【解決手段】波形断面をなす蛇腹ホース10の端部に装着される簡易継手12を、筒状をなし軸方向一端側に雄ねじ26が設けられるとともに、他端側には径方向に弾性を有し、端部に蛇腹ホース10の溝部16に嵌まり込んで軸方向に移動阻止する内向爪40の形成された弾性爪片30を一体に有する継手本体18と、弾性爪片30の外周面にスライド嵌合されて弾性爪片30を内向爪40が溝部16に嵌り込んだ状態にロックするロックリング20とを含むように構成する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 波形断面をなす蛇腹ホースの端部に装着される簡易継手であって、筒状をなし軸方向一端側に相手部材との接続部が設けられるとともに、他端側には径方向に弾性を有し、端部に前記蛇腹ホースの溝部に嵌まり込んで軸方向に移動阻止する内向爪の形成された弾性爪片を一体に有する継手本体と、前記弾性爪片の外周面にスライド嵌合されて該弾性爪片を前記内向爪が前記溝部に嵌り込んだ状態にロックするロックリングとを有していることを特徴とする蛇腹ホース用簡易継手。 【請求項2】 請求項1に記載の蛇腹ホース用簡易継手において、前記継手本体の外周面には前記ロックリングの軸方向前端面に当接して位置決めする位置決当接面が設けられるとともに、前記弾性爪片の端部外周面には該ロックリングの後端面に係止して抜止めする外向爪が設けられていることを特徴とする蛇腹ホース用簡易継手。 【請求項3】 請求項1,2の何れかに記載の蛇腹ホース用簡易継手において、前記継手本体は内周面に前記蛇腹ホースの前端面に当接する段違形状の環状の当接面を備え、且つ該当接面と前記蛇腹ホースの前端面との間に挟圧されてシールを行うシール部材を備えていることを特徴とする蛇腹ホース用簡易継手。 【請求項4】 請求項1〜3の何れかに記載の蛇腹ホース用簡易継手において、前記蛇腹ホースの溝部の内部に弾性的に嵌まり込んで自身の外周面を前記継手本体の内周面に弾性嵌合させ、それら蛇腹ホースと継手本体との間をシールする第二シール部材としてのOリングを備えていることを特徴とする蛇腹ホース用簡易継手。 【請求項5】 請求項1〜4の何れかに記載の蛇腹ホース用簡易継手において、前記蛇腹ホースは、軸方向に互いに独立した環状の山部が外周面に沿って軸方向に所定ピッチで形成されたものであることを特徴とする蛇腹ホース用簡易継手。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は蛇腹ホース用の簡易継手に関する。 【0002】 【従来の技術】通例、ホース継手及びホースは予め互いに締結固定された状態で生産工場から出荷され、ユーザーに提供される。ホース継手はホースから抜けてはならず、しかも継手とホースとの間はシールしておかなければならず、そのためにホース継手とホースとの締結接続構造は複雑な構造となっていて、プレスによるかしめ加工,溶接等の手法で互いに締結される。 【0003】これらプレスによるかしめ加工,溶接等の加工作業は専門メーカーでのみ行うことが可能であり、そのために従来にあってはホースメーカーがホースとホース継手との接続を行って、アッセンブリー(組付品)の形態でこれを出荷する。しかしながらこの場合、ホースを現場で配管作業する過程でその現場の状況に合わせてこれを適正な長さに切断し、配管作業するといったことは実際上できない。 【0004】そこで特に低圧用(例えば4〜5kgf/cm2程度までの使用圧力)の蛇腹ホースについて、施工現場でこれを適正長さに切断した上で、その蛇腹ホースに装着できる簡易継手が従来提案されている。 【0005】図4はその一例を示している。同図に示すものは、蛇腹ホース200の外周形状に対応した波形断面をなす環状の拘束部材202を蛇腹ホース200に外嵌し、そしてこれを軸方向に挟み込むようにして、雌ねじ204を有する継手本体206と、雄ねじ208を有する筒状の締付部材210とを軸方向にねじ結合するようになしたものである(実開平2−43590)。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながらこの簡易継手の場合、これを蛇腹ホース200に装着するに際して、継手本体206と環状の締付部材210とをスパナ等の回転工具を用いて回転操作し、ねじ結合することが必要であり、従ってスパナ等の回転工具を必要とする外組付作業が面倒であり、また場合によって工具を回転操作するためのスペースが十分に確保できないような狭い場所では組付けに困難を伴う問題がある。また継手用の部材として多数の部材を必要とし、これに起因して組付作業が複雑化するとともに、コストも高くなるといった問題も内包している。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明の蛇腹ホース用簡易継手はこのような課題を解決するために案出されたものである。而して請求項1のものは、波形断面をなす蛇腹ホースの端部に装着される簡易継手であって、筒状をなし軸方向一端側に相手部材との接続部が設けられるとともに、他端側には径方向に弾性を有し、端部に前記蛇腹ホースの溝部に嵌まり込んで軸方向に移動阻止する内向爪の形成された弾性爪片を一体に有する継手本体と、前記弾性爪片の外周面にスライド嵌合されて該弾性爪片を前記内向爪が前記溝部に嵌り込んだ状態にロックするロックリングとを有していることを特徴とする。 【0008】請求項2のものは、請求項1に記載の蛇腹ホース用簡易継手において、前記継手本体の外周面には前記ロックリングの軸方向前端面に当接して位置決めする位置決当接面が設けられるとともに、前記弾性爪片の端部外周面には該ロックリングの後端面に係止して抜止めする外向爪が設けられていることを特徴とする。 【0009】請求項3のものは、請求項1,2の何れかに記載の蛇腹ホース用簡易継手において、前記継手本体は内周面に前記蛇腹ホースの前端面に当接する段違形状の環状の当接面を備え、且つ該当接面と前記蛇腹ホースの前端面との間に挟圧されてシールを行うシール部材を備えていることを特徴とする。 【0010】請求項4のものは、請求項1〜3の何れかに記載の蛇腹ホース用簡易継手において、前記蛇腹ホースの溝部の内部に弾性的に嵌まり込んで自身の外周面を前記継手本体の内周面に弾性嵌合させ、それら蛇腹ホースと継手本体との間をシールする第二シール部材としてのOリングを備えていることを特徴とする。 【0011】請求項5のものは、請求項1〜4の何れかに記載の蛇腹ホース用簡易継手において、前記蛇腹ホースは、軸方向に互いに独立した環状の山部が外周面に沿って軸方向に所定ピッチで形成されたものであることを特徴とする。 【0012】 【作用及び発明の効果】上記請求項1の簡易継手は、端部に内向爪の形成された弾性爪片を継手本体に一体に具備させ、その内向爪を弾性爪片の弾性変形を伴って蛇腹ホース外周面の溝部に嵌め込んだ上、弾性爪片の外周面にロックリングをスライド嵌合することで、簡易継手を蛇腹ホースに簡単に装着することができる。 【0013】しかもロックリングは、弾性爪片の外周面に軸方向にスライド嵌合することで内向爪と蛇腹ホースの溝部とを係合状態にロックできるため、即ち図4に示す従来の簡易継手のように継手装着に際してねじ結合を必要としないため、施工現場で継手組付けのためにスパナ等の工具を回転操作しなくても良く、ワンタッチで簡単に継手組付けができるとともに、工具を回転操作するための十分なスペースが確保できない狭い場所においても支障なく継手組付けを行うことができる。 【0014】またこの簡易継手の場合、蛇腹ホースに係合してこれを軸方向に拘束する拘束部、具体的には内向爪及び弾性爪片が継手本体に一体に形成されているために必要な部材数が少なく、従って施工現場での装着もそれだけ容易であるとともに、部材数が少ないことによってコストも低減する。 【0015】請求項2のものは、継手本体の外周面にロックリングの軸方向前端面に当接して位置決めする位置決当接面を設けるとともに、弾性爪片の端部外周面に、ロックリングの後端面に係止して抜止めする外向爪を設けたもので、この請求項2の簡易継手の場合、弾性爪片の外周面にスライド嵌合したロックリングを、それら位置決当接面と外向爪とによって正確にロック位置に保持し且つ抜け防止することができる。 【0016】請求項3のものは、継手本体の内周面に蛇腹ホースの前端面に当接する段違形状の環状の当接面を具備させ、そしてその当接面と蛇腹ホース前端面との間でシール部材を軸方向に挟み込むようになしたもので、このようにすれば、継手本体への蛇腹ホースの嵌入量を適正に制御できるとともに、その当接面と蛇腹ホース前端面とによるシール部材の挟圧により、蛇腹ホースと継手本体との間を良好にシールすることができる。 【0017】請求項4のものは、蛇腹ホースの溝部の内部に第二シール部材としてのOリングを弾性的に嵌め込み、そしてこれを継手本体の内周面に弾性嵌合させるようにしたもので、この請求項4の簡易継手においては、そのOリングによって蛇腹ホースと継手本体との間を良好にシールすることができる。 【0018】上記請求項3のシール部材によるシールの場合、蛇腹ホースを切断して継手本体内部に嵌入させたとき、その切断が斜め切断されていたりするとシール部材を蛇腹ホースの前端面に十分に密着させることができず、そこから流体の漏れを生ぜしめる恐れがある。しかるに請求項4に従えば、蛇腹ホースの切断がどのように行われようとも、その蛇腹ホースと継手本体との間を良好にシールすることができる。この請求項4によるシールは、請求項3に従うシールと併せて行うことが望ましい。 【0019】上記請求項1〜4の簡易継手は、互いに独立した環状の山部が外周面に沿って軸方向に所定ピッチで形成された形態の蛇腹ホース用の簡易継手として特に好適である(請求項5)。 【0020】外周面に沿って突条が螺旋状に形成されて成る蛇腹ホースの場合、その螺旋状の突条を利用してねじ結合方式で比較的容易に継手を蛇腹ホースに装着することができる。しかるに独立した環状の山部が軸方向に所定ピッチで形成された形態の蛇腹ホースの場合、そのような方式での継手の装着ができない。しかるに上記請求項1〜4に従って簡易継手を構成した場合、容易にこれをかかる形態の蛇腹ホースに装着することができる。 【0021】 【実施例】次に本発明の実施例を図面に基づいて詳しく説明する。図1は本例の簡易継手を蛇腹ホースに装着した状態で示したもので、同図中10は蛇腹ホース、12は簡易継手であり、それぞれが樹脂製とされている。但し蛇腹ホース10,簡易継手12何れも金属製とすることが可能である。 【0022】蛇腹ホース10は波形断面を有するもので、本例では独立した環状の山部14が外周面に沿って軸方向に所定ピッチで形成され、それら環状の山部14と14との間に、同じく独立した環状の溝部16が所定ピッチで形成された形態のものである。即ち本例において隣接する環状の山部14同士及び環状の溝部16同士は互いに連続しておらず、それぞれが独立している。 【0023】簡易継手12は、筒状をなす継手本体18とロックリング20とを有している。継手本体18は、軸方向中間位置に工具掛部24を有しており、更に軸方向一端側に相手部材との接続部となる雄ねじ26が形成され、また他端側には複数の弾性爪片30が全体として薄肉の円筒を形成するようにして一体に形成されている。各弾性爪片30と30との間には、図2に示しているようにスリット28が形成されており、それら弾性爪片30が径方向に容易に弾性変形し得るようになっている。 【0024】継手本体18は内周側に流体の通路22を有しており、また外周面には径方向に直立する位置決当接面32が形成されており、この位置決当接面32をロックリング20の軸方向前端面に当接させてこれを軸方向に位置決めするようになっている。 【0025】継手本体18にはまた、内周側に同じく径方向に直立する形状の環状の当接面34が形成されており、この当接面34と蛇腹ホース10の前端面とで、断面四角形状のリング状のシール部材(第一シール部材)36を軸方向に挟み込んでいる。これにより蛇腹ホース10の前端面と継手本体18との間がシールされている。 【0026】蛇腹ホース10の前端部にはまた、弾性を有する第二シール部材としてのOリング38が外周面の溝部16に弾性的に嵌り込む状態で装着されており、それらOリング38の外周面が継手本体18の内周面に弾性嵌合され、これらOリング38によって蛇腹ホース10と継手本体18との間がシールされている。即ち本例ではシール部材36とOリング38とによって、蛇腹ホース10と継手本体18との間が2段にシールされている。尚この例では2つのOリング38が装着されているが、場合によって3つ若しくはそれ以上装着しておくことも可能である。 【0027】上記弾性爪片30の後端部(図中右端部)には複数(この例では3個)の内向爪40が一体に形成されており、それら内向爪40が、継手本体18内部に挿入された蛇腹ホース10の外周面の溝部16内に嵌まり込んで、これを軸方向に拘束している。即ちこれら内向爪40が蛇腹ホース10の溝部16内部に嵌り込むことによって、蛇腹ホース10が継手本体18から抜け防止されている。 【0028】図1において弾性爪片30の外周面には前記ロックリング20が嵌合されており、このロックリング20によって、内向爪40が蛇腹ホース10の溝部16に嵌り込んだ状態にロックされている。弾性爪片30にはまた、後端部外周面に外向爪42が形成されており、これら外向爪42がロックリング20の後端面に係止してロックリング20の抜止めをなしている。 【0029】尚、図2(II)に示しているように外向爪42とロックリング20の前端部にはそれぞれ傾斜形状のカム面44,46が形成されており、ロックリング20を弾性爪片30の外周面にスライド嵌合する際に、ロックリング20が外向爪42を乗り越えて容易に弾性爪片30の外周面にスライド嵌合できるようになっている。 【0030】図2及び図3は本例の簡易継手12と蛇腹ホース10との組付手順を示したもので、以下にこれを説明する。本例の簡易継手12の場合、図2(I)に示しているように蛇腹ホース10を予め適当な長さに切断した上で、その前端部外周面の溝部16にOリング38を嵌め込んで装着しておき、その状態で蛇腹ホース10の前端側の部分を継手本体18の内部に挿入し、そしてその前端面と継手本体18の段違形状の環状の当接面34とでリング状のシール部材36を軸方向に挟み込む(図2(II))。その後予め蛇腹ホース10に通してあるロックリング20を弾性爪片30の外周面に軸方向にスライド嵌合させる(図3(III))。 【0031】この状態で各弾性爪片30の内向爪40が蛇腹ホース10の溝部16に嵌まり込んだ状態にロックされ、ここにおいて蛇腹ホース10と継手本体18とが強固に組み付けられた状態となる(図3(IV))。尚、弾性爪30の外周面にスライド嵌合させたロックリング20は、その後端面と弾性爪片30の外向爪42との係止作用によって継手本体18から抜止めされる。 【0032】以上のように本例の簡易継手12の場合、極めて簡単に蛇腹ホース10に対して組み付けることができる。しかもロックリング20は弾性爪片30の外周面に軸方向にスライド嵌合することで、内向爪40と蛇腹ホース10の溝部16とを係合状態にロックしているため、即ち図4に示す従来の簡易継手のように継手装着に際してねじ結合を必要としないため、施工現場で継手組付けのためにスパナ等の工具を回転操作しなくても良く、ワンタッチで簡単に継手組付けができるとともに、工具を回転操作するための十分なスペースが確保できない狭い場所においても支障なく継手組付けを行うことができる。 【0033】またこの簡易継手12の場合、蛇腹ホース10に係合してこれを軸方向に拘束する拘束部としての内向爪40及び弾性爪片30が継手本体18に一体に形成されているため、必要な部材数が少なく、従って施工現場での装着もそれだけ容易であるとともに、部材数が少ないことによってコストも低減する。 【0034】また本例のものは、弾性爪片30の外周面にスライド嵌合したロックリング20を、位置決当接面32と外向爪42とによって正確にロック位置に保持し且つ抜け防止することができる。 【0035】本例では、シール部材36によるシールに加えて蛇腹ホース10の溝部16の内部に弾性的に嵌め込んだOリング38によってもシールするようにしていることから、蛇腹ホース10を切断して継手本体18内部に嵌入させたとき、その切断が斜めに切断され、シール部材36が蛇腹ホース10の前端面に十分に密着しないことがあっても、蛇腹ホース10と簡易継手12との間を確実にシールを行うことができる。 【0036】以上本発明の実施例を詳述したがこれはあくまで一例示である。例えば本発明は外筒の蛇腹形状部が金属製とされた蛇腹ホースに適用することも可能であるし、また簡易継手12自体を金属製とすることも可能である。更に弾性爪片30,内向爪40等は相手側の蛇腹ホースの形状に合わせて適宜その形状を変化させることができるし、また継手本体18への挿入量も蛇腹ホース10の大きさ,種類等に応じて適宜に設定することが可能である。また上記Oリング38の数を場合により1つにしたりすることも可能であるなど、本発明はその主旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000219602 【氏名又は名称】東海ゴム工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年12月28日(1998.12.28) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100089440 【弁理士】 【氏名又は名称】吉田 和夫
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| 【公開番号】 |
特開2000−193168(P2000−193168A) |
| 【公開日】 |
平成12年7月14日(2000.7.14) |
| 【出願番号】 |
特願平10−371918 |
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