| 【発明の名称】 |
受け口構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】小間 聡
|
| 【要約】 |
【課題】作業者が間違って樹脂管の端部を拡径受け口の奥側まで挿入するのを防止でき、その結果、地震や地盤変動などが生じても、埋設管路に支障が生じることのない受け口構造を提供すること。
【解決手段】内周面に設けられた環状凹溝21内にシール用のゴム輪3が装着されている拡径受け口2の管軸方向のほぼ中央部の内周面に第2環状凹溝22が設けられ、この第2環状凹溝22内にポリエチレン樹脂製の係止リング4が装着されている受け口構造。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 拡径受け口の開口端部側の内周面に周設された環状凹溝内にシール用のゴム輪が装着されてなる受け口構造において、前記環状凹溝よりも奥側に位置する拡径受け口の内周面に第2環状凹溝が周設され、この第2環状凹溝内に、挿入接続される樹脂管の端面が係止されるとともに、所定レベル以上の外力が作用したときに、樹脂管の端面との係止が解除されるようになされた係止リングが装着されていることを特徴とする受け口構造。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ゴム輪方式の受け口を有する受け口構造に関する。 【0002】 【従来の技術】上水・下水分野などの埋設管路において、たとえば硬質塩化ビニル樹脂管同士の接続は接着剤を用いて行なわれている。そして、この接着剤を用いるTS接着方式に代わって、同樹脂管の拡径受け口の内周面に周設した環状凹溝内にゴム輪を装着した、所謂ゴム輪方式の接続方法が採用されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来のゴム輪タイプの拡径受け口を有する樹脂管においては、施工現場において、作業者のミスで、接続しようとする樹脂管の端部を拡径受け口の奥側まで挿入して接続した場合、つぎのような問題があった。 【0004】つまり、埋設配管したのち、地震や地盤変動などによって管路に管軸方向の外力が作用した場合、拡径受け口内に挿入されている樹脂管が抜け出る方向に対しては対応できるが、同樹脂管が押し込まれる方向に対しては対応できなかった。このため、拡径受け口あるいは樹脂管の端部が損傷を受け、管路全体に支障が生じることになる。 【0005】本発明の目的は、作業者が間違って樹脂管の端部を拡径受け口の奥側まで挿入するのを防止でき、その結果、地震や地盤変動などが生じても、埋設管路に支障が生じることのない受け口構造を提供することである。 【0006】 【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明は、拡径受け口の開口端部側の内周面に周設された環状凹溝内にシール用のゴム輪が装着されてなる受け口構造において、前記環状凹溝よりも奥側に位置する拡径受け口の内周面に第2環状凹溝が周設され、この第2環状凹溝内に、挿入接続される樹脂管の端面が係止されるとともに、所定レベル以上の外力が作用したときに、樹脂管の端面との係止が解除されるようになされた係止リングが装着されているものである。 【0007】(作用)請求項1記載の受け口構造においては、シール用のゴム輪が装着されている環状凹溝よりも奥側に位置する拡径受け口の内周面に第2環状凹溝が周設され、この第2環状凹溝内に、挿入接続される樹脂管の端面が係止されるとともに、所定レベル以上の外力が作用したときに、樹脂管の端面との係止が解除されるようになされた係止リングが装着されているので、作業者が樹脂管の端部を受け口内に挿入する際、樹脂管の端面が係止リングに当接・係止されることで、作業者が誤って樹脂管を受け口の奥側まで挿入するのを防止できる。 【0008】そして、地震や地盤変動などによって埋設管路に管軸方向の所定レベル以上の外力が作用した場合、たとえば係止リングが変形して樹脂管の端面との係止が解除される。このため、樹脂管が押し込まれる方向に対しても対応でき、その結果、拡径受け口あるいは樹脂管の端部の損傷を防止でき、耐震性にすぐれた埋設管路を提供できる。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例を図面に基づいて説明する。図1は本発明の受け口構造を有する管体の一例を示す半縦断面図である。 【0010】1は硬質塩化ビニル樹脂管であり、その一端に拡径受け口2が設けられている。なお、拡径受け口2の管軸方向の長さは、従来のゴム輪タイプの拡径受け口よりも長く設定されており、たとえば約1.5倍の長さとされている。拡径受け口2の開口端部側の内周面には周方向に沿って環状凹溝21が設けられ、この環状凹溝21内にシール用のゴム輪3が装着されている。また、拡径受け口2の奥部寄りの内周面には周方向に沿って、断面半円状の第2環状凹溝22が設けられ、この環状凹溝22内に係止リング4が装着されている。 【0011】係止リング4はポリエチレン樹脂製のものであり、拡径受け口2内に挿入接続される硬質塩化ビニル樹脂管5の差し口端面が当接して係止されるものである。係止リング4は、挿入接続のときには硬質塩化ビニル樹脂管5の端面が係止され、一方、埋設したのち、地震などによって、埋設管路に所定レベル以上の外力が作用したとき、変形して硬質塩化ビニル樹脂管5の端面との係止が解除されるようを機能を有しておればよい。たとえば、係止リング4はC字状の割りリングであってもよい。 【0012】つぎに、上記硬質塩化ビニル樹脂管1の接続方法について説明する。図2に示すように、作業者が挿入接続する硬質塩化ビニル樹脂管5の差し口を硬質塩化ビニル樹脂管1の拡径受け口2内に挿入していくと、樹脂管5の差し口の端面が係止リング4に当接して係止するので、作業者は樹脂管5を挿入したことを確認する。 【0013】なお、係止リング4は樹脂管5の挿入荷重力程度では変形せず、地震や地盤変動などによって管路の管軸方向に所定レベル以上の押し込み荷重が作用したときに変形することで、樹脂管5の差し口が拡径受け口2の奥部側へ移動できるようにされている。 【0014】このように、地震や地盤変動などによって樹脂管5の端部が拡径受け口2の奥部側へ押し込まれても対応できるので、拡径受け口2や樹脂管5の端部の損傷が生じず、耐震性にすぐれたものである。 【0015】上記実施例では、管体の一端に受け口構造を適用した例を図示したが、本発明の受け口構造は管継手の受け口、汚水桝や排水桝あるいは雨水桝などの受け口に適用できることは勿論である。 【0016】 【発明の効果】請求項1記載の本発明においては、拡径受け口の管軸方向のほぼ中央部の内周面に周設された第2環状凹溝内に係止リングが装着されているので、挿入接続する樹脂管の端面が係止リングに当接して係止することで、作業者は樹脂管の端部が拡径受け口の所定位置まで挿入できたことを確認できる。 【0017】このため、作業者が誤って樹脂管を拡径受け口の奥側まで無理に挿入するのを防止でき、地震や地盤変動などによって埋設管路に管軸方向の外力が作用しても樹脂管が抜け出る方向および押し込まれる方向のいずれに対しても対応できる。したがって、拡径受け口あるいは樹脂管の端部の損傷を防止でき、管路全体に支障が生じず、耐震性にすぐれた埋設管路を提供することができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000002174 【氏名又は名称】積水化学工業株式会社
|
| 【出願日】 |
平成10年12月25日(1998.12.25) |
| 【代理人】 |
|
| 【公開番号】 |
特開2000−193159(P2000−193159A) |
| 【公開日】 |
平成12年7月14日(2000.7.14) |
| 【出願番号】 |
特願平10−370947 |
|