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【発明の名称】 トランクリッドヒンジア―ムの線状体支持構造
【発明者】 【氏名】永田 泰三

【要約】 【課題】線状体のヒンジアーム内へ収める部分の両側を支持部材の屈曲孔へ収め、該支持部材の取付片をヒンジアームの開口へ嵌め着けると、カバーにより開口を塞がなくても線状体が離脱しない安定した支持が行われる線状体支持構造を提供する。

【解決手段】トランクリッドの開閉を掌るヒンジアームであって、線状体を支持する構造のものにおいて、ヒンジアーム1は、上側または下側の壁に軸線方向の切割5を設けると内部に線状体の収容空間7が存在するものであり、線状体の支持部材8は、合成樹脂等によりヒンジアーム1に整合する形状で内部には所定角度の屈曲孔9を有するように形成されて、この屈曲孔9へ開口部から線状体4を納めるとこれが屈曲され、且つ、下側にはヒンジアーム1内へ切割5から嵌め着けて係止具12によりヒンジアーム1へ固定する取付体11を設けたものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 トランクリッドの開閉を掌るヒンジアームであって、線状体を支持する構造のものにおいて、ヒンジアームは、上側または下側の壁に軸線方向の切割を設けると内部に線状体の収容空間が存在するものであり、線状体の支持部材は、合成樹脂等によりヒンジアームに整合する形状で内部には所定角度の屈曲孔を有するように形成されて、この屈曲孔へ線状体を納めるとこれが屈曲され、且つ、下側にはヒンジアーム内へ切割から嵌め着けて係止具によりヒンジアームへ固定する取付体を設けたものであることを特徴とするトランクリッドヒンジアームの線状体支持構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トランクリッドヒンジアームにハーネスワイヤ等の線状体を支持させる構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、トランクリッドヒンジアームの線状体支持構造として、ヒンジアームに開口を下に向けて線状体の収容溝を設け、この収容溝へ線状体を収容して、収容溝の開口にカバーを嵌め着ける構成のものは、実公平6−24540号公報により知られている。
【0003】しかしながら、この構成のものは、線状体をヒンジアームの開口から収容溝へ収めた後、開口をカバーの嵌め着けにより塞がないと線状体が離脱してしまう問題点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記問題点を解決するためになされたもので、線状体のヒンジアーム内へ収める部分の両側を支持部材の屈曲孔へ収め、該支持部材の取付片をヒンジアームの開口へ嵌め着けると、カバーにより開口を塞がなくても線状体が離脱しない安定した支持が行われる線状体支持構造を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため本発明に係るトランクリッドヒンジアームの線状体支持装置は下記の構成を採用することを特徴とするトランクリッドの開閉を掌るヒンジアームであって、線状体を支持する構造のものにおいて、ヒンジアームは、上側または下側の壁に軸線方向の切割を設けると内部に線状体の収容空間が存在するものであり、線状体の支持部材は、合成樹脂等によりヒンジアームに整合する形状で内部には所定角度の屈曲孔を有するように形成されて、この屈曲孔へ開口部から線状体を納めるとこれが屈曲され、且つ、下側にはヒンジアーム内へ開口部から嵌め着けて係止具によりヒンジアームへ固定する取付体を設けたものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に本発明に係るトランクリッドヒンジアームの線状体支持構造の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0007】図1、図2、図4〜図6において符号1は、自動車におけるトランクリッドの開閉を掌るヒンジアームである。このヒンジアーム1は、図1、図2に示すような外形で、図4〜図6に示すような断面形状に形成して、その一端を車体(図面省略)への取付片2を軸3着し、多端にトランクリッド(図面省略)を取り付けるようにしたものであって、このヒンジアーム1は、車体側から導入されるハーネスワイヤ等の線状体4を上側または下側に支持させる。このため、上側または下側の壁に線状体4を収容すると共に、後記支持部材の取付体を係合させる切割5を軸線方向に設けて、ヒンジアーム1内にコルゲートチューブ6へ収めた線状体4の収容空間7ができるようにする。
【0008】図1〜図8において符号8は、ヒンジアーム1に線状体4を支持させる支持部材である。この支持部材8は、軟質で弾性に優れたゴム、軟質プラスチック等の材料を用いて、後記屈曲孔の形成が可能な程度の短いもので、図3、図4に示すようにヒンジアーム1と整合する山形等の断面形状に形成する。そして、支持部材8の内部には線状体4を通したコルゲートチューブ6を収めてこれを30〜60度の角度に屈曲させる屈曲孔9を形成し、この屈曲孔9の内側には開口10を形成する。また、前記開口の10の両側にはヒンジアーム1の切割5へ嵌め着けるための取付体11,11を設けて、これら取付体11,11の外側に先端側を円弧面とし、反対側を直角面とした係止具12,12を設けて、この係止具12,12はその変形を一層容易にするため内部に空洞13を形成する。更に、前記取付片11,11の切割5に対応する部分には、図5に示すような凸部14を設けて、この凸部14を切割5の縁に形成した凹部15に係合させて支持部材8が位置ずれを起こさないようにしてある。
【0009】前記のように構成されるトランクリッドヒンジアームの線状体支持構造は、ヒンジアーム1の上側に線状体4を支持させる場合は、図1、図4に示すようにヒンジアーム1の上側の壁に切割5を形成して線状体4の収容空間7を上側に存在させる。そして、線状体4の収容空間7へ収める部分の両側を対向させた支持部材8の屈曲孔9へ開口部10から押し込んで線状体4を屈曲させて置き、支持部材8の取付体11,11に設けた係止具12,12をヒンジアーム1の切割5へ嵌め着ける。こうすれば、先端側が円弧面の係止具12,12は進行に伴い生ずる水平分力で収縮されて切割5を通過し、通過後に復元して直角面を切割5に係合して支持部材7をヒンジアーム1へ固定すると共に、線状体4を図1に示すように切割5から収容空間7へ曲げ込んで収容空間7内に収まらせるから、線状体4はヒンジアーム1の上側に支持される。また、ヒンジアーム1の下側に線状体4を支持させる場合は、図2に示すようにヒンジアーム1の下側の壁に切割5を形成して、線状体4の収容空間7をヒンジアーム1の下側に存在させる。そして、前記同様、線状体4のヒンジアーム1に収まる部分の両側を対向させた支持部材8,8の屈曲孔9,9へ押し込んで屈曲させ、支持部材8,8の取付体11,11に設けた係止具12,12を切割5へ係合させれば、支持部材8がヒンジアーム1の下側に固定されて線状体4を下側から収容空間7へ曲げ込んでこの収容空間7へ収まらせる。このため、線状体4はヒンジアーム1の下側に支持されても収容空間7内に安定し、切割5をカバーにより塞がなくても線状体4が脱落することがない。尚、前記支持部材8は、線状体4を横方向から導入したい場合もあるので、この場合は、支持部材8内に設ける屈曲孔9を図6に示すように水平方向にも屈曲させて、この屈曲方向と直交するように支持部材8の端縁を形成して置けば、線状体4を横方向から屈曲孔9へ導入してヒンジアーム1の収容空間7へ曲げ込んで収容空間7へ収容することができる。
【0010】図7、図8は線状体4を支持する支持部材8の他の例を示すものである。この例の支持部材8は、硬質プラスチックを材料としてヒンジアームに整合する外形と断面に形成し、内部に屈曲孔9を形成してその内側に巾の広い開口部10を形成し、この開口部10の反対側に軸線方向に肉薄部16を設けて支持部材8を変形し易くすると共に、開口部10の両側には取付体11,11を設けて、その外側に先端側を斜面とし、反対側を直角面とした逆止形の係止具12,12と、ヒンジアーム1の切割5に形成した凹部15に係合する凸部14とを設けたものである。なお、この支持部材8は、屈曲孔9の屈曲端側を図8に示すように斜めに切除して、屈曲端により線状体4が無理な角度に曲げられないようにしたものである。
【0011】前記支持部材8により線状体4の支持を行わせるときは、支持部材8の屈曲孔9へ線状体4を押し込むと、線状体4は図8に示すように屈曲されるから、この状態において支持部材8の取付体11,11に設けた係止具12,12をヒンジアーム1の切割5へ嵌め着ければ、支持部材8が係止具12,12によりヒンジアーム1へ取り付けられて、線状体4をヒンジアーム1内の収容空間7へ曲げ込んで収容空間7に安定して支持させるもので、この支持部材8による線状体4の支持も、切割5をヒンジアーム1の上に設けるか、下に設けるかを変えるだけで上下へ自由に変更することができて、下側に支持させる場合も切割をカバーにより塞がなくても線状体4が脱落することがないものである。
【0012】図9、図10は、線状体4を支持する支持部材8の更に他の例を示すものである。この例の支持部材8は、硬質プラスチックを材料としてヒンジアームに整合する外形と断面に形成する点は前記のものと同一である。しかし、この支持部材8は、取付体を別体に形成して接合する構造を採用したものである。即ち、支持部材8は緩やかな屈曲背面を有して両端(図面は一方しか示してない)に線状体4を通すU字切欠17を備える下側開放のものであって、この開放する部分には凹部18を形成し、この凹部18に棒状取付体11の接合座19を嵌合接着して屈曲孔9が形成される構成としたもので、ヒンジアーム1への固定は、ヒンジアーム1に孔20をあけてこの孔20に棒状取付体11を挿入し、その先端に設けられるねじ孔21へヒンジアーム1の壁を貫通するねじの係止具12を螺合させて行なうものである。
【0013】前記支持部材8により線状体4の支持を行なわせるときは、支持部材8の両端のU字切欠17に線状体4を通して置いて、支持部材8の凹部18に棒状取付体11の接合座19を嵌合接着すると、支持部材8内に屈曲孔9が形成されて線状体4を屈曲させる。そこで、棒状取付体11をヒンジアーム1にあけた孔20に挿し通し、その先端に設けられるねじ孔21にヒンジアーム1の反対側からねじの係止具12を螺合させれば、支持部材8が棒状取付体11によりヒンジアーム1へ固定されると共に、線状体4は屈曲孔9によりヒンジアーム1の収容空間7へ押え込んで収容空間7へ収まらせ、この収容空間7に安定して支持されるもので、この支持部材8による線状体4の支持もヒンジアーム1の切割5をその上側に設けるか、下側に設けるかを変えるだけで、上、下へ任意に変更できるものである。
【0014】
【発明の効果】(1)線状体の収容溝内へ収容したい部分の両側を支持部材の屈曲孔に収め、支持部材の取付片を収容溝の開口へ嵌め着ければ、線状体は収容溝内へ曲げ込まれてこの中に安定して保持されるため、下側支持においても切割を塞ぐカバーを省略することができる。
(2)ヒンジアームに設ける切割を上側にするか、下側にするかだけで、同じ支持部材によって線状体をヒンジアームの上側にも下側にも支持させることができる。
(3)線状体は支持部材の屈曲孔により無理なく曲げられて、この屈曲部を支持部材にカバーされるため損傷することがない。
【出願人】 【識別番号】591010918
【氏名又は名称】ナガタコーギョウ株式会社
【出願日】 平成10年12月28日(1998.12.28)
【代理人】 【識別番号】100074918
【弁理士】
【氏名又は名称】瀬川 幹夫
【公開番号】 特開2000−193144(P2000−193144A)
【公開日】 平成12年7月14日(2000.7.14)
【出願番号】 特願平10−371837