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【発明の名称】 配管用支持具
【発明者】 【氏名】猪本 宏

【氏名】福井 実

【氏名】高橋 恭雄

【要約】 【課題】本発明の目的は、ボルトなどの部品を無くすことなく、作業性を高めることのできる配管用支持具を提供することである。を提供すること。

【解決手段】配管Pの第1保持湾曲部44b,54cと配管Pから離れる方向へ伸びる第1フランジ部44a,54bとを有する第1バンド44,54と、第1保持湾曲部44b,54cと蝶番結合する同形状の第2保持湾曲部46b,56cと第1フランジ部44a,54bと同形状の第2フランジ部46a,56bとを有する第2バンド56とを備え、いずれか一方のフランジ部にはボルト貫通穴が備えられ、もう一方のフランジ部には貫通するボルトが固着されている配管用支持具。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 所定形状の配管の略半周を囲む形状の第1保持湾曲部と、この配管から離れる方向へ第1保持湾曲部から伸びる第1フランジ部とを有する第1バンドと、第1保持湾曲部での第1フランジ部反対側端部でヒンジ結合して前記配管の略半周を囲む形状の第2保持湾曲部と、第1フランジ部と対となる形状で第2保持湾曲部から伸びる第2フランジ部とを有する第2バンドとを備え、いずれか一方のフランジ部にはボルト貫通穴が備えられ、もう一方のフランジ部には一方のボルト貫通穴を貫通するボルトが固着され、ナット締めにより第1バンドと第2バンドとを配管に固定することを特徴とする配管用支持具。
【請求項2】 前記第1バンドと第2バンドとのヒンジ結合において、配管から離れる方向へいずれか一方のバンドから伸びる第3フランジ部が備えられていることを特徴とする請求項1に記載の配管用支持具。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建造物の給排水などの配管を支持固定する配管用支持具に関し、特には、立て管を支持する配管用支持具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】建造物の給排水などにおける配管を設置する場合で、図3(a)は通常の壁面に対して配管を固定した状態を示す図であり、図3(b)は図3(a)に使用している従来の配管用支持固定具を示す斜視図である。
【0003】この図に示すように壁面Wに対して配管を固定する場合、この壁面Wには立て管P用の所定取付位置に沿って取り付け具30が予め設けられている。そして、立て管Pを取り付け具30に対する所定位置に保持した状態で維持しつつ、支持具10の取付穴と取り付け具30の取付穴とを合わせてボルト12を貫通させて位置決めする。そして、立て管Pには支持具10が填められた状態となり、支持具10と取り付け具30とがボルト12とナットによりしっかり固定されて、この位置での立て管Pの固定が完了する。
【0004】ここで、図3(b)に示すように、支持具10は蝶番18により連結された第1バンド14と第2バンド16とから構成されている。そして、立て管Pの固定時には、第1バンド14と第2バンド16との間を狭め、それらの湾曲保持部分(バンド部分)14b、16bで立て管Pを挟み込み、第1バンド14の湾曲保持部14bから真っ直ぐ伸びている第1フランジ部14aと第2バンド16の湾曲保持部16bから真っ直ぐ伸びている第2フランジ部16aとの間で壁面Wに備えられた取り付け具30を挟み、それぞれに設けられて合わされる取付穴にボルト12を通し、反対側のナットにより締結する。
【0005】一方、図4(a)は床に対して配管を貫通固定した状態を示す図であり、図4(b)は図4(a)に使用している従来の配管用支持固定具を示す斜視図である。この図に示すように床Sに対して配管を貫通固定する場合、この床Sには立て管Pの外径より大きい径の床穴S1が設けられ、この床穴S1に立て管Pが貫通配置される。そして、この立て管Pを床穴S1のほぼ中央の所定位置に保持しつつ、支持具20を立て管Pにしっかり固定取り付けする。この時、後述する支持具20のフランジ部24a,24bが床穴S1を渡して床上面に当接し、立て管Pが下方にずれ落ちるのを防いでいる。そして、コンクリートS2で床穴S1を埋めると同時に、支持具20もこのコンクリートS2に埋め込むことで、立て管Pを床Sにグラつきなく固定することとなる。
【0006】ここで、図4(b)に示すように、支持具20は第1バンド24と第2バンド26とから構成されている。そして、第1バンド24には湾曲保持部24cから真っ直ぐ伸びる左右第1フランジ部24a,24bが、また、第2バンド26には湾曲保持部26cから真っ直ぐ伸びる左右第2フランジ部26a,26bが備えられている。そして、立て管Pの固定時には、第1バンド24と第2バンド26の湾曲保持部24c、26c間で立て管Pを挟み込み、左右第1フランジ部24a,24bと左右第2フランジ部26a,26bにそれぞれ備えられた締め付け穴を合わせてボルト22を通し、ナットにより締結する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図3(b)に示す形態の支持具10では、立て管Pの固定時に、支持具10は固定状態ではないため、支持具10と取り付け具30の取付穴を合わせるという作業と、ボルト12を貫通させてナットを回転させるという二つの作業を同時に行うため、作業中にボルト12を落としてしまうようなミスが発生していた。このような作業外でも、ボルトの紛失は避けられない問題である。
【0008】また、このボルト・ナット締付け時に、作業を少しでも楽にする目的で、ボルト12の回転を防止するため、フランジ部14aの取付穴の回りに廻り止めを備える構成のものもあるが、ボルト自体の紛失の可能性については対応できず、しかも、二つの作業を同時進行することは依然として残っており、やはり取り付け作業に手間取るという問題がある。
【0009】図4(b)に示す支持具20についても図3のものと同様での問題があり、図3のものに加えて、ボルト22の数が多く、且つバンド24,26が完全に別パーツである分だけ、取り付け作業により手間がかかることとなる。
【0010】本発明の目的は上記課題を解消することにあり、ボルトなどの部品を無くすことなく、作業性を高めることのできる配管用支持具を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、所定形状の配管の略半周を囲む形状の第1保持湾曲部と、この配管から離れる方向へ第1保持湾曲部から伸びる第1フランジ部とを有する第1バンドと、第1保持湾曲部での第1フランジ部反対側端部でヒンジ結合して前記配管の略半周を囲む形状の第2保持湾曲部と、第1フランジ部と対となる形状で第2保持湾曲部から伸びる第2フランジ部とを有する第2バンドとを備え、一方のフランジ部にはボルト貫通穴が備えられ、他方のフランジ部には一方のボルト貫通穴を貫通するボルトが固着され、ナット締めにより第1バンドと第2バンドとを配管に固定する構成の配管用支持具により達成される。
【0012】そして、上記構成によれば、第1バンドと第2バンドとは蝶番により連結されており、ボルトはいずれか一方のフランジ部に固定されているので、配管用支持具の部品としては、第1バンドと第2バンドとボルトとの一つの組み上げ部品と、ナットとの二つのパーツで構成されることになる。従って、ボルトを無くすことはなくなり、更に、壁面への取付では、壁に備えられた取り付け具に対しての位置決め作業性が非常に高められることとなる。
【0013】この配管用支持具は、第1バンドと第2バンドとのヒンジ結合において、配管から離れる方向へいずれか一方のバンドから伸びる第3フランジ部が備えられている構成とすることができる。
【0014】この構成によれば、第3フランジ部が第1及び第2フランジ部に対して反対方向に伸びる構成となり、床に対して配管を貫通固定する場合、第3フランジ部と第1及び第2フランジ部とが床の貫通穴を渡す形状となる。しかも、上記と同様に、一つの組み上げ部品と、ナットとの二つのパーツで構成されることになる。従って、部品の紛失を防止すると共に、ボルトの数も減り、配管固定作業が非常に容易となる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係わる配管用支持具の実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る一実施の形態の配管用支持具の構成を示す図であり、図1(a)は配管用支持具を壁面Wの取り付け具30に位置合わせした状態を示した図で、図1(b)は立て管Pの取り付け完了状態を示した図で、図1(c)は図1(b)の状態の配管用支持具をナット側から見た図である。
【0016】図1(a)に示すように、配管用支持具40は蝶番48により連結された第1バンド44と第2バンド46とから構成される。更に、第1バンド44は、立て管Pを接触保持する第1湾曲保持部(バンド部分)44bと、立て管Pから離れる方向へ第1湾曲保持部44bより真っ直ぐ伸びている第1フランジ部44aとから構成され、第2バンド46は、同じく立て管Pを接触保持する第2湾曲保持部46bと、第1フランジ部44aと対となる形状で第2保持湾曲部46bから伸びる第2フランジ部46aとから構成される。そして、第1フランジ部44aを貫通してボルト42が溶接又は接着により固定され、そのネジ部は第2フランジ部46a方向に突出する形状となっている。
【0017】壁面Wには取り付け具30が立て管Pの配置位置に沿って予め固定されており、取り付け具30には第1フランジ部44aに固定されているボルト42が貫通するための取り付け口が備えられている。図1(a)では、取り付け具30の取り付け口に配管用支持具40が挿入された状態を示している。この取り付け具30の取り付け口に第1フランジ部44aに固定されたボルト42が挿入された時点で、作業者が手を離しても配管用支持具40はその位置を保持する。
【0018】そして、図1(b)に示すように、第2バンド46を閉じることで、立て管Pを第1湾曲保持部44bと第2保持湾曲部46bとの間に挟んで保持しつつ、第2フランジ部46aに設けられた取り付け穴にボルト42が挿入され、取り付け具30を第1フランジ部44aと第2フランジ部46aとの間に挟む。そして、ナット43を締め付けすることで立て管Pを、壁面Wに固定する。このように、同時に二つの作業を行うようなことはなく、作業自体を容易なものとできる。また、ボルト42は第1フランジ部44aに固定されているので、ボルト42を紛失することもない。
【0019】次に、本発明の他の実施の形態を以下の図面を用いて説明する。図2は本発明に係る他の実施の形態の配管用支持具の構成を示す図であり、図2(a)は配管用支持具を立て管Pに位置合わせした状態を示した図で、図2(b)は立て管Pへの取り付け完了状態を示した図で、図2(c)は図2(b)の状態の配管用支持具をナット側から見た図である。
【0020】図2(a)に示すように、配管用支持具50は第1バンド54と第2バンド56とから構成される。更に、第1バンド54は、立て管Pを接触保持する第1湾曲保持部(バンド部分)54cと、立て管Pから離れる方向へ第1湾曲保持部54cより真っ直ぐ伸びている右第1フランジ部54bとから構成され、第2バンド56は、同じく立て管Pを接触保持する第2湾曲保持部56cと、右第1フランジ部54bと対となる形状で第2保持湾曲部56cから伸びる右第2フランジ部56bとから構成される。また、第2湾曲保持部56cで右第2フランジ部56bの反対側端部には蝶番58が備えられており、立て管Pから離れる方向へ第2バンド56から伸びる左第2フランジ部56aが蝶番58により連結されている。第1バンド54にはこ左第2フランジ部56aに対向する位置で第1湾曲保持部54cに固定された形態で左第1フランジ部54aが伸びている。
【0021】図2(c)に示すように、この左第1フランジ部54aと左第2フランジ部56aとはスポット溶接59や接着剤などで固着され、第3フランジ部55として構成される。更に、右第1フランジ部54bを貫通してボルト52が溶接又は接着により固定され、そのネジ部は右第2フランジ部56b方向に突出する形状となっている。図ではボルト52は一本であるが、複数本を備えることも可能である。なお、第3フランジ部55は左第1フランジ部54aと左第2フランジ部56aとから構成される以外に、左第1フランジ部54aのみで構成され、左第1フランジ部54aに蝶番58が直接備えられる構成とすることもできる。
【0022】図2(a)では、このような配管用支持具50により床に対して立て管Pを貫通固定する場合を示しており、まず、この床に設けられた床穴S1に立て管Pが貫通配置される。そして、この立て管Pを床穴S1のほぼ中央の所定位置に保持しつつ、配管用支持具50の第1湾曲保持部54cを立て管Pに接触させ、左右フランジ部を床穴S1を渡して配管用支持具50を床上面に載置する。
【0023】そして、図2(b)に示すように、第2バンド56を閉じることで、立て管Pを第1湾曲保持部54cと第2保持湾曲部56cとの間に挟み、第2フランジ部56bに設けられた取り付け穴にボルト52が挿入され、ナット53を締め付けすることで、立て管Pに固定する。コンクリートで床穴S1を埋めると同時に、配管用支持具50をもこのコンクリートS2に埋め込むことで、立て管Pを床にグラつきなく固定することとなる。このように、ボルト52は第1フランジ部54aに固定されているので、ボルト52を紛失することはない。また、パーツ構成を少なくすることもできる。
【0024】
【発明の効果】以上のように、本発明の配管用支持具は、第1バンドと第2バンドとは蝶番により連結されており、ボルトはいずれか一方のフランジ部に固定されているので、配管用支持具は、第1バンドと第2バンドとボルトとの一つの組み上げ部品と、ナットとの二つのパーツで構成されることになる。従って、ボルトを無くすことはなくなり、更に、壁面への取付では、壁に備えられた取り付け具に対しての位置決め作業性が非常に高められることとなる。また、他の実施の形態では、第3フランジ部が第1及び第2フランジ部に対して反対方向に伸びる構成となり、床に対して配管を貫通固定する場合、第3フランジ部と第1及び第2フランジ部とが床の貫通穴を渡す形状となる。よって、部品の紛失を防止すると共に、ボルトの数も減り、配管固定作業が非常に容易となる。
【出願人】 【識別番号】594055848
【氏名又は名称】株式会社あのびる
【出願日】 平成10年12月24日(1998.12.24)
【代理人】 【識別番号】100073874
【弁理士】
【氏名又は名称】萩野 平 (外3名)
【公開番号】 特開2000−193142(P2000−193142A)
【公開日】 平成12年7月14日(2000.7.14)
【出願番号】 特願平10−367620