| 【発明の名称】 |
高温ガス配管 |
| 【発明者】 |
【氏名】小林 雅浩
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| 【要約】 |
【課題】各分割ライナー間の間隔から浸入する高温ガスの加熱により、保温材、耐火材、耐圧管等の高温ガス配管構成品が損傷するのを阻止できる高温ガス配管の提供を課題とする。
【解決手段】耐火材22及び保温材23及びライナー24を、耐圧管21の軸線方向で少なくとも2以上に分割されたブロック25としてまとめ、これら各ブロック25間に、ここからの高温ガスGの浸入を阻止する遮蔽部材26を取り付けた構成とした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 流路内を流れる高温ガスの圧力を受ける耐圧管と、該耐圧管の内壁面に施工された耐火材及び保温材と、これら耐火材及び保温材が前記内壁面から剥離しないように保持するとともに前記流路を形成するライナーとを備えてなる高温ガス配管において、前記耐火材及び前記保温材及び前記ライナーは、前記耐圧管の軸線方向で少なくとも2以上に分割されたブロックとしてまとめられ、これら各ブロック間には、ここからの前記高温ガスの浸入を阻止する遮蔽部材が設けられていることを特徴とする高温ガス配管。 【請求項2】 請求項1記載の高温ガス配管において、前記遮蔽部材は、前記軸線を含む断面で見た場合、前記耐圧管の前記内壁面側に固定された固定端部と、前記ライナーの外壁面に前記軸線方向摺動自在に当接する摺動端部とを有する浸入防止壁を備えてかつ、該浸入防止壁が、前記ライナーの外壁面に対して傾斜していることを特徴とする高温ガス配管。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、流動床ボイラ等の高温ガスを取り扱うプラント設備に装備され、この高温ガスを流す高温ガス配管に関するものである。 【0002】 【従来の技術】流動床ボイラ等の高温ガスを取り扱うプラント設備においては、この高温ガスを流す高温ガス配管が要所要所に設けられている。図4に示す流動床ボイラ1に設けられた従来のこの種の高温ガス配管2を例として、以下に説明する。図4において、流動床ボイラ1は、火炉壁3で構成された燃焼室の底部に空気分散板4が設置されており、その下部の風室5から燃焼用空気Aが供給されて、燃料、石灰石、燃焼生成灰等からなる固形物質の流動媒体が気泡型流動状態とされ、流動床6内で燃焼されるようになっている。この燃焼により生成された高温ガスGは、高温ガス配管2を通って他の装置へと送られる。 【0003】図5から7に示すように、この高温ガス配管2には、流路2a内を流れる高温ガスGの圧力を受ける耐圧管7と、該耐圧管7の内壁面7aに施工された耐火材8と、該耐火材8の内壁面8aに施工された保温材9と、これら耐火材8及び保温材9が内壁面7aから剥離しないように保持するとともに流路2aを形成するライナー10とが備えられている。耐圧管7は、Cr−Mo鋼等の合金鋼製であり、その内壁面7aには、複数の固定部材11を環状配置させたものが高温ガス配管2の軸線方向において一定間隔で固定されている。耐火材8は、煉瓦等の耐火性に優れた材質からなり、保温材9は、流路2a内の熱が耐圧管7へと逃げるのを抑えるべく、保温性に優れた材質からなっている。 【0004】ライナー10は、ステンレス鋼等からなる中空管であり、熱膨張による伸びを考慮して、前記軸線方向において複数の分割ライナー12に分割され、かつ、これら分割ライナー12間には、間隔13が設けられた構成となっている。各分割ライナー12の一方の端部12aには、間隔13を覆うとともに、隣接した分割ライナー12の内面が摺動自在に接触するためのガイドとしてガイドリング14が溶接固定されている。そして、これら各分割ライナー12は、互いに嵌合することで、前記流動床ボイラ1からの高温ガスGが流れる流路2aを形成している。また、各分割ライナー12は、耐圧管7内の各固定部材11にそれぞれ固定された板ばね16により、図6に示すように6点支持されている。これら板ばね16は、前記軸線方向において、各固定部材11から傾斜した状態で各分割ライナー12に向かって伸びており、その先端部16aは、各分割ライナー12の外面に摺動自在に当接している。なお、分割ライナー12の支持方法としては、図8に示すように、板ばね16の代わりにピン17を設けて、これらピン17の先端17aで各分割ライナー12を6点支持する方法もある。 【0005】上記説明の従来の高温ガス配管2においては、流動床ボイラ1からの高温ガスGが流路2a内に流れると、各分割ライナー12は、高温ガスGからの熱を受けて前記軸線方向及び半径方向に向かって熱膨張する。前記軸線方向への熱膨張による伸びは、間隔13によって吸収され、また、前記半径方向への熱膨張による伸びは、各板ばね16の弾性変形によって吸収されるので、各分割ライナー12が塑性変形を起こさないようになっている。また、高温ガスGからの熱は、各分割ライナー12の壁部を通って保温材9、そして耐火材8へと伝熱するが、保温材9によってその伝熱量が抑制され、耐圧管7は、設計強度を保てる温度範囲内に保持されるようになっている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上記説明の高温ガス配管2は、下記のような問題を有している。すなわち、各分割ライナー12間には、間隔13が開いているため、該間隔13から他の間隔13へと通じるバイパス流路ができてしまい、高温ガスGが保温材9や耐火材8や耐圧管7へと浸入してこれらを加熱して損傷させるという問題である。さらに、保温材9の損傷は、耐圧管7への伝熱量の増加を招いてその壁面温度を上昇させるので、ついには設計温度条件を越えて設計強度を保てなくなって破損を起こす恐れも有している。 【0007】本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであって、以下の目的を達成しようとするものである。すなわち、各分割ライナー間の間隔から高温ガスが浸入し、保温材、耐火材、耐圧管等の高温ガス配管構成品の損傷を阻止できる高温ガス配管の提供を目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明の高温ガス配管は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。すなわち、請求項1記載の高温ガス配管は、流路内を流れる高温ガスの圧力を受ける耐圧管と、該耐圧管の内壁面に施工された耐火材及び保温材と、これら耐火材及び保温材が前記内壁面から剥離しないように保持するとともに前記流路を形成するライナーとを備えてなる高温ガス配管において、前記耐火材及び前記保温材及び前記ライナーが、前記耐圧管の軸線方向で少なくとも2以上に分割されたブロックとしてまとめられ、これら各ブロック間には、ここからの前記高温ガスの浸入を阻止する遮蔽部材が設けられていることを特徴とする。 【0009】上記請求項1記載の高温ガス配管によれば、分割された各ライナーと各ブロックとの間隙や、各ブロックと耐圧管との間隙や、保温材と耐火材との間隙から高温ガスが浸入しようとしても、遮蔽部材で遮蔽されており、さらには、これら間隙を高温ガスが流れようとしても、流れ出て行く出口となる箇所がなく、高温ガスが流れを生むのに必要である圧力差が起きないので、その浸入が阻まれる。 【0010】請求項2記載の高温ガス配管は、請求項1記載の高温ガス配管において、前記遮蔽部材が、前記軸線を含む断面で見た場合、前記耐圧管の前記内壁面側に固定された固定端部と、前記ライナーの外壁面に前記軸線方向摺動自在に当接する摺動端部とを有する浸入防止壁を備えてかつ、該浸入防止壁が、前記ライナーの外壁面に対して傾斜していることを特徴とする。 【0011】上記請求項2記載の高温ガス配管によれば、流路内の高温ガスによって遮蔽部材が熱膨張を起こす場合、特にライナーの外壁面に当接する部分が高温化されるとともに、ライナーが半径方向へ熱膨張することによる圧迫を受ける。これらにより、遮蔽部材の、ライナー外壁面に当接する部分は、半径方向に向かって熱膨張変形を起こそうとする。このとき、耐圧管は、温度が比較的低くて熱膨張割合が小さいので、その内径があまり変わらないことから、遮蔽部材は、外径が規制されて圧縮荷重を受けるところであるが、浸入防止壁がライナーの外壁面に対して傾斜し、かつ摺動端部において摺動自在とする構成を採用していることから、浸入防止壁は圧縮荷重を受けることなく自由に熱膨張できる。さらに、浸入防止壁とライナーとの間は、摺動端部が当接していることで気密が保たれており、ここからの高温ガスの浸入が抑制されている。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、本発明に係わる高温ガス配管の一実施形態を、図面を参照しながら説明する。図1に示すように、この高温ガス配管20には、流路20a内を流れる高温ガスGの圧力を受ける耐圧管21と、該耐圧管21の内壁面21aに施工された耐火材22と、該耐火材22の内壁面22aに施工された保温材23と、これら耐火材22及び保温材23が内壁面21aから剥離しないように保持するとともに流路20aを形成するライナー24とが備えられている。また、耐火材22及び保温材23及びライナー24は、高温ガス配管20の軸線方向において、複数に分割されたブロック25としてまとめられている。そして、これら各ブロック25間には、ここからの高温ガスGの浸入を阻止する遮蔽部材26が取り付けられている。 【0013】耐圧管21は、Cr−Mo鋼等の合金鋼製であり、その内壁面21aには、複数の固定部材27を環状配置させたものが前記軸線方向に一定間隔をおいて固定されている。耐火材22は、煉瓦等の耐火性に優れた材質からなり、保温材23は、流路20a内の熱が耐圧管21へと逃げるのを抑えるべく、保温性に優れた材質からなっている。ライナー24は、ステンレス鋼等からなる中空管であり、熱膨張による伸びを考慮して、前記軸線方向において複数の分割ライナー28に分割され、かつ、これら分割ライナー28間には、間隔29が設けられた構成となっている。各分割ライナー28の一方の端部28aには、間隔29を覆うとともに、隣接した分割ライナー28の内面が摺動自在に接触するためのガイドとしてガイドリング30が溶接固定されている。そして、これら各分割ライナー28は、互いに嵌合することで、前記流動床ボイラ1からの高温ガスGが流れる流路20aを形成している。 【0014】遮蔽部材26は、前記軸線を含む断面で見た場合、耐圧管20内の固定部材27に固定された固定端部26aと、各分割ライナー28の外壁面31に前記軸線方向摺動自在に当接する摺動端部26bとを有する浸入防止壁26cを備えてかつ、該浸入防止壁26cが、外壁面31に対して傾斜した構成となっている。この遮蔽部材26は、図2、3に示すように、固定端部26aから摺動端部26bに向かって細くなる、テーパ型の円筒形状を有している。 【0015】上記説明の高温ガス配管20によれば、各分割ライナー28と各ブロック25との間隙や、各ブロック25と耐圧管21との間隙や、保温材23と耐火材22との間隙から高温ガスGが浸入しようとしても、遮蔽部材26で遮蔽されており、さらには、これら間隙を高温ガスGが流れようとしても、流れ出て行く出口となる箇所がなく、高温ガスGが流れを生むのに必要である圧力差も起きないので、その浸入が阻まれる。 【0016】また、流路20a内の高温ガスGによって遮蔽部材26が熱膨張を起こす場合、特に分割ライナー28の外壁面31に当接する部分が高温化されるとともに、分割ライナー28が半径方向へ熱膨張することにより圧迫を受ける。これらにより、遮蔽部材26の、分割ライナー28の外壁面31に当接する部分は、半径方向に向かって熱膨張変形を起こそうとする。このとき、耐圧管21は、温度が比較的低くて熱膨張割合が小さいので、その内径が変わらないことから、通常は、遮蔽部材26の外径が規制されて圧縮荷重を受けるところであるが、浸入防止壁26cが外壁面31に対して傾斜し、かつ摺動端部26bにおいて摺動自在とする構成を採用していることから、浸入防止壁26cは圧縮荷重を受けることなく自由に熱膨張できる。さらに、浸入防止壁26cと分割ライナー28との間は、摺動端部26bが外壁面31に当接していることで気密が保たれており、ここからの高温ガスGの浸入が抑制される。 【0017】以上に説明したように、本発明の高温ガス配管20によれば、耐火材22及び保温材23及びライナー24を、前記軸線方向で分割された複数のブロック25としてまとめるとともに、これら各ブロック25間に、ここからの高温ガスGの浸入を阻止する遮蔽部材26を取り付けたことで、分割ライナー28と各ブロック25との間や、各ブロック25と耐圧管21との間や、保温材23と耐火材22との間に浸入しようとする高温ガスGは、その浸入が阻まれるので、各分割ライナー28間の間隔29から高温ガスGが浸入して保温材23、耐火材22、耐圧管21等の高温ガス配管構成品が損傷するのを阻止できる高温ガス配管20の提供が可能となる。 【0018】また、遮蔽部材26は、前記軸線を含む断面で見た場合、耐圧管21の内壁面21a側に固定された固定端部26aと、分割ライナー28の外壁面31に前記軸線方向摺動自在に当接する摺動端部26bとを有する浸入防止壁26cを備えるとともに、該浸入防止壁26cが、分割ライナー28の外壁面31に対して傾斜している構成を採用したことで、流路20a内の高温ガスGからの入熱によって遮蔽部材26が熱膨張を起こす場合、浸入防止壁26cは圧縮荷重を受けることなく自由に熱膨張できるので、熱膨張による塑性変形を起こしにくく、かつ熱膨張変形時にも高温ガスGの浸入を抑制できるように気密を保てる高温ガス配管20とすることも可能となる。 【0019】 【発明の効果】本発明の高温ガス配管によれば、耐火材及び保温材及びライナーを、高温ガス配管の軸線方向で分割された複数のブロックとしてまとめるとともに、これら各ブロック間に、ここからの高温ガスの浸入を阻止する遮蔽部材を取り付けたことで、分割ライナーと各ブロックとの間や、各ブロックと耐圧管との間や、保温材と耐火材との間に浸入しようとする高温ガスは、その浸入が阻まれるので、各分割ライナー間の間隔から高温ガスが浸入し、保温材、耐火材、耐圧管等の高温ガス配管構成品が損傷することを阻止できる高温ガス配管の提供が可能となる。 【0020】また、遮蔽部材は、前記軸線を含む断面で見た場合、耐圧管の内壁面側に固定された固定端部と、分割ライナーの外壁面に前記軸線方向摺動自在に当接する摺動端部とを有する浸入防止壁を備えるとともに、該浸入防止壁が、分割ライナーの外壁面に対して傾斜している構成を採用したことで、流路内の高温ガスからの入熱によって遮蔽部材が熱膨張を起こす場合、浸入防止壁は圧縮荷重を受けることなく自由に熱膨張できるので、熱膨張による塑性変形を起こしにくく、かつ熱膨張変形時にも高温ガスの浸入を抑制できるように気密を保てる高温ガス配管とすることも可能となる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006208 【氏名又は名称】三菱重工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年12月4日(1998.12.4) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100112737 【弁理士】 【氏名又は名称】藤田 考晴 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開2000−170990(P2000−170990A) |
| 【公開日】 |
平成12年6月23日(2000.6.23) |
| 【出願番号】 |
特願平10−346191 |
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